ここにこそ、彼らといっしょに生きる社会の希望があるように思うー相模原障害者殺傷事件から6年目(その4)
やまゆり園事件(相模原障害者殺傷事件)から6年目です。あれだけの事件がありながら、障がいのある人達を取り巻く状況が変わったのかというと、それほど変わったとは思えません。施設では相変わらず虐待事件が繰り返され、障がいのある人達のためのグループホームを建てようとすると、地域で反対運動が起こります。 とても残念な状況ではあるのですが、そこを嘆いていてもしょうがない気がします。というか、問題が大きすぎて、どこから手をつけていいのかわからないのです。それよりも自分たちの手の届く範囲で、自分たちでできることをきっちりやる。やり続ける。そうやって、自分たちのまわりを少しずつ変えていく。それが大事な気がします。 そのためには何をするのか。まずは障がいのある人たちといっしょにいい一日を作ること、その日々を積み重ねること、そういった日々に共感し、障がいのある人たちとはいっしょに生きていった方がいいね、と思う人を自分のまわりに増やしていく。それが事件に対し、私たちができることです。それが事件を超える社会を作ることです。 先日持続可能な社会を目指して活動している団体に1000万円〜300万円進呈するという岩佐賞に応募しました。応募に当たって活動の資料を作りました。10MBという容量の制限があったので、ぷかぷかの積み重ねてきた日々のほんの一部しか書けなかったのですが、それでもこうやってまとめてみるとぷかぷかのやってきたことがよくわかります。彼らとどんないい一日を作ってきたか。 www.pukapuka.or.jp 先日ニュースウオッチ9で美帆さんのお母さんのことが紹介されました。ぷかぷかさんとおつきあいするようになってから、ずいぶん元気になられたなと思いました。歌のワークショップに参加して、ぷかぷかさん達と一緒に飛び跳ねるように歌いながら歩いていました。 www.youtube.com 事件で暴力的に排除された障害のある人達が、事件でいちばん辛い思いをした人を元気にしているのです。美帆さんのお母さんがはじめてぷかぷかに来られた時、「こんにちは」とあいさつしたあとの言葉がなかなか出てきませんでした。事件で辛い思いをした方にどんな言葉をかけていいのかわからなかったのです。その時、周りにいたぷかぷかさん達が「どこから来たの?」「お名前は?」と質問し、お母さんはみるみる笑顔になりました。こんなおつきあいがお母さんをどんどん元気にしていったのです。その延長に歌のワークショップへの参加がありました。 ここにこそ、彼らといっしょに生きる社会の希望があるように思うのです。彼らのそんなチカラを、私たちはもっともっとこの社会で生かした方がいいと思うのです。 社会で生かすために、彼らのチカラを映像化できないかと考えています。どなたかアドバイスいただけるとうれしいです。 8月27日(土)、映画『梅切らぬバカ』を手がかりにやまゆり園事件について考える集まりをやります。ぜひお越し下さい。ぷかぷかさん達も一緒なので、多分楽しい集まりになります。やまゆり園事件について楽しい集まり、というのもなんか変な感じもしますが、彼らといっしょに生きていくと、そうなってしまうのです。彼らと一緒に楽しいひとときを過ごすこと、それが事件を超えることだと思います。 上映会のチラシはこちら www.pukapuka.or.jp 参加希望の方は下記サイトの「お求めはPeatix」のところをクリックして下さい。 www.facebook.com