ぷかぷか日記

創英大学

  • ぷかぷかさんが口にした「ぽかぽかの心」、素敵な言葉だと思いました。
     創英大学で学生さんとぷかぷかさんで「すごろくワークショップ」をやりました。サイコロを転がし、そこにあるお題をやっていくうちにお互いのことがわかり、自然にフレンドリーな関係ができていきます。学生さんたちは、ふだん障がいのある人達とほとんどおつきあいがないので、とてもいい出会いがあったようです。  学生さんの感想にあるように、それまで持っていた障がいのある人達へのイメージ(いろんなことができないのでフォローが必要、といったイメージ)が、すごろくワークショップをやっていく中で、驚きと共に変わっていきました。  すごろくのお題以上のものをぷかぷかさんから受け取った学生さんもいたようです。ここがこういうワークショップのいいところです。  こういった気づきはそれぞれの中の人間の幅を広げ、豊かにしてくれます。ぷかぷかさん達が学生さんたちの心をやわらかく耕してくれたのです。 ●学生さんたちの感想● ・正直に言うと始まる前は会話もままならないと思っていましたが、しっかりキャッチボールできました。ひとことひとことが深くて、驚きました。 ・私たちよりもすごくポジティブな考えを持っていたり、いろんなお話を聞けて面白かった。すごろくをしたことで、私たちがいつも考えないようなことを考えていることがわかり、あらためて自分のことを知れたような気がして、いい勉強になった。 ・すごろくをやっていくうえで、自分たちが進行していかないとグダグダになってしまうのではないかと心配していましたが、始まってみたら、ぷかぷかさんが話をまとめたり、進めたりしてくれて、驚きました。 ・ぷかぷかさん達が笑顔で楽しそうにお話を聞いてくれたり、相づちを打ったりしてくれて、こちら側もとても楽しい気持ちになった。また私たちが知らないことをたくさん話してくれたりして、いい勉強になった。 ・「地球最後の日に何をするの?」のお題に、ぷかぷかさんは地球を救う方法を考えていて、「おなら7人で守る」という話が出てきて、面白かったです。 「明日地球が最後の日だったら何をしますか?」というお題 それに対し「おなら7人で地球を守る」と驚きの提案。 ・腕相撲でヨコヤマさんがめちゃくちゃ強かった。ヨコヤマさんが「自分の好きな性格」を語るところで、ぷかぷかハート、と話していて、あたたかい人なんだと思った。 ・ふだんあまり関わりがないので、とてもいい経験になった。すごろくで仲を深められただけでなく、ぷかぷかではどんな仕事をしているのか、どんな性格なのか等も聞けて面白かった。特にサトーさんが途中で寝転んだり、床のゴミをいじったりすることが多かったので、集中するのが苦手なのかなと思っていたら、ぷかぷかで絵を描く時の集中力はほんとうにすごくて完璧主義だという話を聞いて驚いたことが印象に残っている。私は少し人見知りでなのですぐに仲良くなることは難しかったが、みな笑顔でしっかり話を聞いてくれていると感じてうれしかった。 ・「自分の好きな性格はどこ?」というお題があり、それを身振り手振りを入れつつ「自分のことで好きだなって思えるところはどこですか?」とかみ砕いて説明したら「ぽかぽかハート」とこたえてくれました。 ・ぷかぷかさんと二人でストレッチをした時は、二人で息を合わせて背中を合わせ、持ち上げたり、持ち上げられたりしてとても楽しかったです。 ・障がいのある人と話したり体を動かしたりしたことがなかったので、最初は不安でしたが、ワークショップが始まると全然不安なんてなくて、逆にとても楽しかったです。みんなでいろんなことをお話しできたし、自然とみんなで笑うことができて、とてもいい機会だと思いました。 ・次回は演劇と聞いたので、どんな作品ができるのか楽しみです。 ・手をつないで一緒にウェーブを作ったり、背中と背中を合わせてストレッチをやったり、たくさんぷかぷかさんと関わることができた。じぶんの好きなアーティストやマンガの話をしてくれました。 ・今日関わったぷかぷかさんは二人だけだったが、これからの授業でもっとたくさんのぷかぷかさんと関わりたい。 ・自分が話したことに対して、ひとつひとつにリアクションをとってくれたのがうれしかったです。全員で手をつないでぐるぐる回るのがとても楽しかったです。 ・最初は楽しくすごろくをやれるだろうか不安でしたが、徐々に打ち解けていき、楽しかった。もっと話をして、ぷかぷかさんのことをもっと知りたいと思った。 ・ふだんのお仕事の話(パン、お菓子作りなど)をしてくれた。お給料はちゃんと貯金してることも。 ・好きな食べ物の話で、それいいよね!あれいいよね!といってくれた。じぶんの好きなことの話もしてくれた。絵が好きで、入賞したことがあるそうだ。絵を見せて欲しい。 ・すごろくにあるお題以上のものを伝えてくれた。 ・ふだん関わる機会がないので、とても貴重な時間だった。自分が想像していたよりコミュニケーションがとれたのでよかった。もっと積極的に話せたらいいなと思った。 ・お話ししてくれたことがすごく深い内容で、心にしみた。私なんかより、ずっと考える方で、もっと聞いてみたいと思った。 ・昔から障がいのある人達とは接する機会はあったが、ここまで親密になったのははじめてだった。 ・ぷかぷかさんが私の名札を見て「さなさんですね」といってくれたのがうれしかった。こちらが話すと、相づちが多くてうれしかった。 ・恐竜のお話しをとても詳しく教えてくれました。好きなアニメの話もたくさんしてくれました。 ・ぷかぷかさんと握手しました。快く受け入れてくれました。 ・「自分の好きなところはどこですか?」のお題にぷかぷかさんが「ぽかぽかの心」とこたえていて、素敵な言葉だなと思いました。 ・最初はとてもドキドキしたけど、途中からどんどん緊張が解けていく感じがとてもうれしかった。 ・ぷかぷかさん達が体育館に入ってきた時あいさつしたら、「久しぶり、名前なんだっけ?」と話しかけてくれた。岸田さんが好きみたいで、新聞の切り抜きをたくさん見せてくれて、好きなものの話している時の笑顔が素敵だった。 ・自分の好きなこと、大切にしていることなど、ふだんいっしょにいる人も、そうでない人も、話を聞くのがとても楽しかった。 ・私が目を見て話したら、ぷかぷかさんも目を見て話してくれて、親密度が更に増したと思う。最初は楽しくすごろくできるか不安でしたが、想像以上に賑やかに過ごせて貴重な時間だった。 ・みわちゃんというぷかぷかさんと仲良くなれた気がします。最後にみわちゃんが体育館から出て行く時、手振り合いっこしました! ・話している限り、障がいという壁を感じなかった。 「自分を動物にたたえると何ですか」のお題に、動物になってみる。これはゴリラ? ・最初は緊張気味だったけど、やっているうちに慣れてきて、優しい人達が多いんだなと思いました。 ・遅刻していった私に「ここだよー」とか「こっちだよー」と積極的に話してくれてうれしかった。 ・話している時に目を見て、相づちを打ってくれた、とても話しやすかった。 ・自分が知らないことをいっぱい知っていて、ためになりました。 ・すごろくの質問を更に深掘りして、いろいろな話ができました。 ・自分の好きなことをいろいろ話してくれて、一つのことに夢中になれるその姿勢が素敵だと思いました。 ・ヨコヤマさんが「自分の好きな性格」を話すところで、「ぽかぽかハート」と話していて、あたたかい人なんだと思った。 ・ぷかぷかさん達はふだんの生活からしっかりできているからこそ、私たちの話をちゃんと聞いてくれたのだと思う。 ・どのような仕事をしているか等、仕事の詳細を教えてくれたり、自分のことをより知ってもらいたいという気持ちが伝わってきた。 ・すぐに名前を覚えてくれたりしたことがうれしかった。 ・ぷかぷかさん達が話し始めるとたくさん話してくれて、とても楽しかったです。トモミさんの明るさに場の雰囲気が何度も救われました。私自身、結構盛り上げるのが好きなタイプで、ちょっとちゃけると笑ってくれて、めっちゃうれしかったです。 ・ぷかぷかさんは自分たちの班の人達の名前を全員覚えてくれて、とてもよかったです。 ・障がいのある人に対してマイナスのイメージがあったのですが、今日のワークショップを通して、プラスのイメージになりました。 ・最後に握手をしに来てくれて、「ありがとうございました」といってくれました。 ・ぷかぷかが大好きなことが伝わりました。ぷかぷかさんに質問したら、いっぱいこたえてくれて、楽しかったです。一緒にパンを作りたいです。 ・自分にはない考えを持っていて、いい勉強になりました。 ・ぷかぷかさん達はみな明るくて、とてもいい人達でした。 ・好きなことがたくさんあったり、一つのことに全力で取り組める姿が素敵でした。 ・今まで障害のある方と接する機会がなかったので、最初はどのようにしたらいいのか不安でしたが、すぐになじめて、とても楽しくて、時間のたつのがあっという間でした。 ・次回は芝居作りと聞いて、1時間半という時間でどのようなストーリーができ上がるのか楽しみです。自分たちでは出ないアイデアが出ると聞いたので、わくわくしています。 ・最初はこちらが中心となって引っ張らなければいけないと思っていたが、みなさんとてもしっかりしていて、みなさんが中心となって楽しめた。 ・「人らしい人」というのも変だが、みんな普通の大人だった。 ・自分が話したことに対して反応をしっかりと表してくれたのと、話している相手の目をしっかりと見ながら話を聞いてくれたことなど、いつも全力で反応してくれたので、話していてとても楽しかったです。車を磨くことが好きなことや、ライブで生音を聞いてみたい等、好きなこと、やりたいことをたくさん持っていてキラキラしていました。  ・パン屋で働いているユミさんが、どんなパンを作っているのか教えてくれて、「今度食べにきてね」といってくれました。にんじんが苦手といったら、しっかり食べなさいといってくれた。 ・握手を求めてくれてうれしかった。名前なに?と聞いてくれ、すぐに名前を覚えてくれてうれしかった。私の爪を褒めてかわいいといってくれた。腕相撲をした時、私が勝てるようにわざと負けてくれた。優しかった。 ・パン屋さんですごく頑張っていること、ぷかぷかが大好きなことが伝わってきた。 ・質問した内容にポジティヴにこたえてくれて、楽しい時間が過ごせました。私がこたえた質問に共感してくれてうれしかったです。 ・もっとたくさん話して仲良くなりたいです。ぷかぷかでどんなことをしているのか、どんなことが楽しいのか、もっと知りたいです。 ・どこに住んでいるのか等、たくさん質問してくれてうれしかった。 ・同じグループじゃなくても、話しかけてくれて、うれしい気持ちになった。 ・最初は緊張してたけど、ぷかぷかさんが会話を広げてくれたり、質問をしてくれたりして、自分たちのこともぷかぷかさんのこともたくさん知ることができて楽しかった。 ・すごろくの質問を「○○さんはどう?」と私に向けて言って下さって、緊張していたので、いっぺんに気持ちがほぐれ、うれしかったです。 終わったあと、一人残って感想を書いている人がいました。
  • ぷかぷかさん達が授業を豊かにする
     近くの創英大学の「障がい児保育」の授業の中で、ぷかぷかさんが出かけていって何度か授業をすることになりました。一緒に絵を描くワークショップや、お互いのことを知り合うすごろくワークショップ、ぷかぷかさんの作品を鑑賞するワークショップ、簡単な芝居を一緒に作る演劇ワークショップなどをやる予定です。  「障がい児保育」という必須科目は保育科のある大学はどこでもやっている授業です。でも、障がいのある当事者と一緒に授業をやるのは多分創英大学だけです。  以前ほかの大学で福祉に関する授業の中でぷかぷかさんを連れて行って授業をやったことがあるのですが、みなさん、福祉を勉強しながら、障がいのある人とおつきあいするのは初めてでした。言葉だけの勉強では、やはり大事なものが抜け落ちてしまいます。特に障がいのある人への対応は、実際に当事者の方とおつきあいしてみないとわからないことがたくさんあります。  そういう意味で今回の一連の授業は、「障がい児保育」を勉強する学生さんにとっては、とても意味のある授業になります。下手すると抽象的な言葉で終わってしまう「障がい児保育」の授業を、ぷかぷかさん達は、人と人とが出会い、その出会いを通して障がいのある人について大事な気づきがたくさん生まれるような、とてもあたたかで豊かな授業にしてくれます。何よりも障がいのある人たちといっしょに生きるってどういうことか、がよくわかります。「ともに生きる社会」のリアルがここにあります。そういう意味では「障がい児保育」の授業が目指すものを遙かに超えたものがここから生まれます。  あらためて障がいのある人達の、社会を豊かにするチカラを思うのです。大学に行って勉強したくても、そんなことは夢のまた夢の彼らが大学の授業を豊かにするなんて、なんだか素敵じゃないですか。
  • 創英大学 詩のワークショップ
    2021年1月14日、創英大学の統合保育の授業、詩のワークショップで9月からの振り返りをやりました。  どうして統合保育なのか、子どもの保育の前に、自分自身が障がいのある人たちといっしょに生きていくことの意味をきちんと押さえておくことが大事です。言葉だけでなく、いっしょに生きていく方がいい、と実感すること。そういう意味でぷかぷかさん達と一緒にワークショップをやったり、ぷかぷかで体験実習をしたことは、それぞれの中にあった障がいのある人へのイメージをひっくり返すほどの意味があったと思います。      授業でやったことは、映画『Secret of Pukapuka』とEテレの共生社会に関する映像の鑑賞、ぷかぷかさん達と一緒にすごろくワークショップ、簡単な演劇ワークショップ、やまゆり園事件をテーマにした上映会では演劇ワークショップの記録映画の鑑賞、討論会の参加、それぞれ二日ずつぷかぷかで体験実習、毎日新聞で『やまゆり園事件は終わったのか』の特集を書き続けている上東記者も参加してのやまゆり園事件についての話し合い等。そういった活動の振り返りをただ感想言うだけではほとんど意味がないので、それぞれの気づきを自分の中でしっかり記憶にとどめることと、お互いの気づきを共有するために「詩のワークショップ」をやりました。以下がその記録です。 活動の中での気づきをそれぞれ短い詩にまとめます。  それぞれ書いた詩をグループの中で発表します。  それぞれが書いた詩を一行ずつ切り離し、グループの中でシャッフルします。言葉たちを並べ直し、グループとしての詩を作ります。どの言葉をどの場所に持ってくるかの話し合いの中で、お互いの気づき、思いを共有していきます。その作業が、グループとしての詩を作っていきます。  できあがった詩を壁に貼りだし、それを読みます。  黙って詩を読むのではなく、誰かに向かって声を出して読む。言葉に、丁寧にふれていきます。自分の思いを言葉にふれながら、丁寧に伝えるのです。それが「朗読」。  一度しか練習していないので、決してうまいとは言えない朗読ですが、それでもこうして自分たちの気持ちを言葉にして、友人達の前で朗読したことは素晴らしい体験だったと思います。学生さんにとってはとても新鮮な体験であり、意味のあるいい振り返りになったと思います。ぷかぷかさんとの出会いが、学生さん達のこれからの人生の中で、どんな風に生きてくるんだろう、と思います。なんか、考えただけでわくわくします。ぷかぷかさんといっしょに生きる素晴らしい未来をみなさんの手で作って下さい。 www.youtube.com ★学生さん達の感想、すごくいいです。ぜひお読み下さい。 ●個人で書いた詩をグループで発表し、それぞれの感じたことや感想を組み合わせて詩をつくることで、より深くて伝わりやすいと思った。それぞれの詩に個性があり「こんなことを思っているんだな」と自分とは違う部分を見つけることができた。もう1つのグループの詩を聞いて、自分のグループとは全然違うと思った。伝えたい部分も違って面白い経験だった。 ●個人個人が詩で書いた思いや感情を1つにまとめるとまた変わった一面をみることができた。まとめた詩の1つひとつの言葉を見ると優しそうであったり、強いようであったりを感じ、その詩を読むことで言葉に力がでてくるようであった。 ●グループで5つの詩を1つにまとめることは初めての試みでとても難しかったが、終わってみると自分では表現できなかったことが表現できて新しい発見があって面白かった。詩の中に美帆ちゃんへの気持ちを伝えることができてよかった。 ●一人ひとりが書いた詩をグループで組み合わせてみたら思ったよりもきれいにまとまってよかった。一人ひとり思っていること、考えていることが違うのにまとめてみると、みんなで1つの考えを持っているような詩ができて面白かった。さらにその詩を声に出して読むことで言葉1つひとつにしっかり意味があるように感じられた。 ●それぞれの意見を1つにまとめてみんなで作品をつくりあげるのは、とても難しかったけれどもその分、達成感があった。詩という表現方法をこの授業で体験できてよかった。 ●一人ひとり詩の表現方法が違っておもしろかったです。1つまとめると大きな詩になって驚きました。みんなそれぞれ感じたことは違うけれども思っていることは似ているのだと感じました。 ●一人ひとりの詩を合わせることで自分だけでは気がつけなかった感情をみつけることができた。詩をつくり言葉を丁寧に伝える活動を他にもに活かしていきたい。 ●一人ひとりの詩を1行ずつバラバラに分けて、グループ全員の詩を編集し、くっつけてみると、まとまった詩になるんだなぁと思いました。詩を書くだけではなく、みんなで作った詩を声に出して読むことで言葉1つ1つの重みや意味が他の人にも自分にもより伝わると思いました。 ●人それぞれの考えが1つにまとまると言葉の重みが変わる。似たような表現も違った表現もいろいろあった。魂の重さが21グラムなのを初めて知った。
  • 美帆ちゃんへの手紙
     創英大学では昨年9月から「統合保育」の時間に、障がいのある人たちと一緒に生きる社会についての授業をやってきました。「Secret of Pukapuka」とEテレの共生社会に関する映像の上映とタカサキの話、ぷかぷかさんとすごろくワークショップ、演劇ワークショップ、やまゆり園事件をテーマにした上映会の参加、2日間にわたるぷかぷかでの体験実習、やまゆり園事件を巡っての話し合い、などを体験し、今週の木曜日、その振り返りの授業をします。  ただ感想を言い合うだけではつまらないので、詩のワークショップをやる予定です。それも漠然と詩を書くのではなく、やまゆり園事件で犠牲になった美帆ちゃんへの手紙というタイトルで詩を書いてもらおうかと思っています。  美帆ちゃんは19歳でした。学生さんとほぼ同年代です。学生さんと同じく、人生が一番生き生きとしていたその時に、「障害者はいない方がいい」「障がい者は不幸しか生まない」などという全く理不尽な理由で命を絶たれました。  こんなことがあっていいのだろうかと、今、あらためて思います。美帆ちゃんは「どうして私死ななければならないの?」って思いながら死んでいったと思います。美帆ちゃんのその思いに答えねば、と思うのです。  事件は、犯人だけを罰すればすむ話なのか。「障害者はいない方がいい」「障がい者は不幸しか生まない」と考えたのは犯人だけだったのか。「障がい者はなんとなくいや」という思いは私たちの中になかっただろうか。  多かれ少なかれ、そういった思いは、やっぱり私たちの中にあると思います。そこをどう超えていくのか、ということです。それが事件を超える社会を作っていくことにつながります。  学生さん達は9月からの授業でぷかぷかさん達ととてもいい出会いをしました。授業の感想にこんな言葉がありました。  「私はぷかぷかさんと関わり、とても幸せな気持ちになった」  それぞれがいろんな感想を持ったと思います。その感想を土台に、これからどんな風に生きていこうとしているのか。それを美帆ちゃんに伝えて欲しいと思うのです。 詩のワークショップはこんな風に進みます。 ・自分の思いを5,6行の短い詩で書いてみます。 ・グループの中でそれぞれの詩を発表します。人がどんな風に考えているのかを知ります。 ・詩を一行ずつハサミで切り離し、言葉をグループの中でシャッフルします。 ・シャッフルした言葉たちを並べ替えていきます。グループとしての詩を作っていくのです。はじめの方に来る言葉、あとの方に来る言葉、中程に来る言葉をみんなで話し合って決めていきます。 ・話し合う中でたくさんの新しい気づきがあります。 「あっ、人はこんな風に考えてたんだ」 「ここは同じ思いだよね」  思いの共有があります。       ・できあがったグループとしての詩を、ほかのグループの人たちに向かって声を出して朗読します。言葉=思いに丁寧にふれながら、それを相手に届けます。 ・エリックサティの曲をBGMで流します。朗読と音楽が重なって、奥行きのある別世界が出現します。 ・グループとグループの間で、思いを伝える詩がムクムクと生き物のように立ち上がります。  時間にすれば、わずか1時間半。学生さんにとっては、障がいのある人たちといっしょに生きていくことを巡って、ものすごく密度の濃い時間を体験することになると思います。思いもよらない気づきがいっぱいあると思います。それをこれからの生き方に生かして欲しいと思うのです。
  • 私はぷかぷかさんと関わり、とても幸せな気持ちになった
     先日創英大学で今年最後の授業があり、いろいろ体験したことの振り返りを少ししました。また、毎日新聞の上東さんにも来てもらい「命の選別」の問題について少し話をしてもらいました。  担当した教員のコメントがよかったです。  「感想を読むと学生にとって障害のある方と関わる機会は、今までほとんどないように感じます。経験は大事とどの学生も言っておりますが、一方で経験によって相模原事件のようなことも起きてることを考えると、経験というより、お互いにとって良い出会いが大切なのかもしれないです。」  やまゆり園事件について、とてもいい気づきだと思います。結局は障がいのある人たちとどういうおつきあいをするのか、ということにつきると思います。  「支援」という上から目線の関係の行き着く果てにやまゆり園事件はあったと思います。そういったやまゆり園の支援の質が問われないまま、事件の裁判は終わり、支援の現場での虐待は止みそうにありません。  神奈川県の検証委員会の検証は続くようですが、現場を検証して、問題を指摘しても、多分虐待はなくなりません。  問題は、障がいのある人たちとどういうおつきあいをするか、ということであって、検証することで、そこが変わるとは思えないからです。  今まで障がいのある人たちとおつきあいのなかった学生さん達が少しずつ変わり始めたのは、やはりぷかぷかさん達といいおつきあいをしたからだと思います。  (すごろくワークショップでぷかぷかさん達といろいろ楽しい話をしました)  (ぷかぷかさんと一緒に簡単な演劇ワークショップをしました)  学生さん達はぷかぷかさんとこの写真のようなおつきあいをし、先日はそれぞれ2日ずつぷかぷかに来てぷかぷかさんと一緒に働くという体験をしました。こういうおつきあいの質が学生さん達の感想によく表れていると思います。  中に 「私はぷかぷかさんと関わり、とても幸せな気持ちになった」 という感想がありましたが、もし学生さん達がやまゆり園で実習をやっていたら、こんな感想が出てきただろうかと思うのです。こんな感想が出てくるようなおつきあいがやまゆり園でもあったなら、あの忌まわしい事件は絶対に起きなかっただろうと思うのです。どうしてそういうおつきあいがなかったのか、そここそ問うべきだと思います。 (学生さん達の感想) 半年ほど前に読んでいた小説の中で「優生保護法」の言葉が出てきて、全く知らない言葉であったので調べていた事が今回の授業で取り上げられておりいろいろと考えさせられました。法律が本当に正しいものか?世間の大きい声や考えだけで物事を考えることなく、自分の中にある思いや意思を大事にして伝えている高崎さんと上東さんの言葉に重みを感じました。 人には長所と短所がありそれは全員一緒のことで、それが健常者と障害者と名前がつけられただけで本人に大きな違いはないと思います。障害者という名前からあまり良いイメージを持てないだけで、実際にその人と関わることで少しでも考え方が変わるのではないかと思いました。 ぷかぷかの方々と実際に関わったり明るい話をたくさん聞く中で、障害について少しだけですが学ぶことができました。だけど社会の仕組みが変わらないとこうした楽しく、幸せに過ごす障害のある方はほんの一部で、残りの大多数はいじめられたり悲しい思いを持っているんじゃないかと思ってしまいます。これから保育園で働く身としてあたり前に障害のある子もいて、一人の友達として子ども同士が関われたり、近くの施設とも連携して大人の障害のある方たちとも、一緒に楽しんで互いに得になる経験がたくさんできる機会をもちたいと思いました。 ぷかぷかで活動した振り返りの中で、自分と他の人の意見が同じようなものがあれば違う意見もあり「なるほどな」と考えさせることもありました。障がいのある方と関わる前までは“どうしたら良いか”や“怖いな”と感じることがありました。私の気持ちでどうしたら良いかわからないという気持ちがあるので、社会との考えは同じようなものになってしまっているのかなと思いました。社会を変えることは難しいけど、まずは自分の経験や体験、学びを大事にしていきたいと思います。 今日の授業で、ぷかぷかでの体験活動で感じたみんなの質問や疑問の回答をきいて、より理解を深めることができました。やまゆり園事件を振り返ってあらためて悲しい事件だと感じました。障害者に偏見をもつ世の中がこの先、なくなっていくために、関わることで良いことがあるし学べることがたくさんあると思います。私たちだけではなく、もっと多くの人が関われる環境づくりが大切だと思いました。 今回、やまゆり園事件の話を聞いてニュースの時はあまり関心が無かったのですが、授業でぷかぷかさんたちと関わることで障害のある人たちのことが身近に感じることができ、やまゆり園の事件を改めて考える機会となりました。私はぷかぷかさんと関わりとても幸せな気持ちになったので、もっと多く人が障害のある人たちと良いかかわりを持ってもらいたいと思いました。
  • こんなに自由でいいんだ、笑いながら楽しくしてていいんだ
     創英大学の学生さんが、ぷかぷかで2日間体験実習をやって感想を書いてくれました。  中に 「こんなに自由でいいんだ、笑いながら楽しくしてていいんだ」 という気づきがありました。素晴らしいですね。  ぷかぷかが一番大事にしているところをちゃんと見ています。自由でいて、笑顔でいて、それでいてちゃんと収益を上げる。働くって、そういうことじゃないかと思います。それがいい一日になり、いい人生になります。  学生さん達はいずれ社会に出て働きます。おそらくこんなに自由で、楽しく働けるところは、そうそうありません。職場をそんな風に変えるにはどうしたらいいのか、考えて欲しいと思うのです。それは職場という小さな社会を変えていく一歩になります。  何が問題なのか、どうしたらいいのか、自分は何を大事にしたいのか、そういったことを考えて、考えて、考え抜いて欲しいと思うのです。そういったことが自分を磨きます。自分を成長させます。  自分の手の届く範囲の小さな社会なら変えられる可能性は十分あります。ぜひトライして下さい。トライしなければ何も始まりません。トライすれば、わくわくするような何かが始まります。 ①大学の授業でワークショップやお題に合った即興劇など関わっていて楽しいことばかりでした。しかし、いざぷかぷかさんが働いているところに行くと自分たちのやるべきことを楽しそうにこなしている姿を見てとても楽しそうだと思ったと同時に羨ましく感じました。どんな仕事も完璧に、失敗しないようにという考えを変えさせてもらえるような場所でした。こんなに自由でいいんだ、笑いながら楽しくしていいんだと知りました。総菜を買いに来てくれるお客さんは笑顔で来てくださり笑顔で帰って行かれるという、素敵な繋がりの場面にも立ち会う事ができました。二回も貴重な体験をさせて頂けたことに感謝し、これからに繋げる事ができたらいいなと思いました。 ②普通の人と同じように喋り、ぷかぷかの人同士で楽しそうにコミュニケーションを取りながら仕事をしており、会社であれば私語をしながら仕事をするのは褒められたことではないが、「楽しく仕事をする」これが本人たちの能力を余すことなく発揮できる場なのであると感じた。 ③ぷかぷかさんは本当に記憶力が良くて一回目に行ったときに会ったぷかぷかさんが覚えていてくれて名前を読んで接してくれたのですごく居心地がよかったです。お菓子作りを一緒に行ったのですが各自得意なものを分担しててきぱきとたくさんのお菓子を作っている姿が印象的でした。 ④一緒に店頭販売をしたぷかぷかの方と最初どんな話をしたらいいのか、どう接したら正解なのか探り探りになっていました。しかし、話してみるととても気さくで話していることが楽しくていろんな話をすることができました。悩むことなどせずに普通に接すればよいのだともっと早くに気付くべきだったなと思いました。外見からすべて理解した気にならずに、相手と話してみて内面の部分にも触れたうえで少しづつ理解できるようにしたいと思いました。 ⑤障害のある方も環境を十全に整えることで、健常者と同様に働くことができ、集中できることや真面目さから一つ一つの仕事の質が非常に高いものであると活動を通して学ぶことができた。 ⑥ぷかぷかのMさんは初心者の私にとっても丁寧にスノーボールの作り方や、道具の場所などを教えてくれたり、困っている時は声をかけてくれたり、手を貸してくれて、思いやりや優しい部分が一緒に作業をしている中でたくさん見え、とても楽しく一緒に働くことができました。また、お菓子工房のぷかぷかさんたちは、ひとつ一つのスノーボールをとても丁寧に計量したり、丸めたり、並べて、包装して一から商品を作っていてより素敵な商品だと一緒に働いてみて感じました。 ⑦お昼休憩の時に好きなアーティストの話になりました。ぷかぷかさん2人と好きなアーティストが一緒だったので沢山お話が出来ました。そのアーティストが写ってる切り抜きやアルバム、写真集を見せてくれてとても楽しいお昼休憩の時間でした。また、体温を測る時にも自分で測りたい人、測ってもらう人、何度だったかを自分で書きたい人、書いてもらう人と人それぞれに書き方に思い(こだわり?)があることが分かりました。 ⑧アートでは、利用者さんそれぞれがやりたいことを仕事として取り組んでいる様子でした。他のぷかぷかさんの誕生日プレゼントを折り紙で制作したり、顔写真を見ながら似顔絵を描いたり、イラストを見て模写したり、好きな画像を検索して、探していたり、とても楽しそうに仕事をしている印象を受けました。食事の際も案内をしてくれたり、わからないことをとても丁寧に教えてくれたので2日間とても楽しかったです。ありがとうございました。 ⑨会話の一つ一つがとても楽しそうに話されており、スタッフの方々と協力している姿が見られた。分からないことがあると率先して教えてくれ、和やかな空気であった。ベーグルを作る機会があったが、上手だよと褒めてくれてとにかく笑いが絶えない体験でした。 ⑩ペットボトルの蓋をアイロンで平たくしたものに穴を開け毛糸を通す作業を午前中行いました。ペットボトルの蓋を平たくする作業をぷかぷかさんがやって、私が穴を開け毛糸を通す作業をしました。「熱いので気をつけてください」などの声掛けをぷかぷかさんにしていただいた中でぷかぷかさんの優しさをとても感じました。また、「女子力が高い」と言っていただけてとても嬉しかったです。2日間体験してとても良い経験になりました。顔と名前を覚えていただいたり駆け寄ってきてくれたり、優しい言葉をかけていただいたりしてとても嬉しかったです。ありがとうございました。 ⑪初めての場所で何をしたらいいかわからない私に積極的に話しかけてくださりやることを教えてくれて本当にうれしかったです。障害を持っているという気持ちで勝手にできることが少ないと思っていたけれど普通の人と同じくらいてきぱきと働く姿を見てぷかぷかさんに対しての見方が変わりました。 ⑫1人の方と一緒に仕事をして、やり方や分からないことをとても丁寧に教えていただいた。「私はこれをやるので、こっちをお願いします」と役割分担をしてくれたり、「これはこうするといいです」とアドバイスをくれたので、分かりやすく一生懸命、仕事をすることができました。コミュニケーションを取りながら一緒に仕事をできたので、とてもいい経験になりました。 ⑬仕事がしっかりと出来て、この後何をするかを丁寧に説明してくれて、誰もが責任をもって仕事をしていました。休憩中などは1人でいる人も、何人かでいる人もいました。職員の方とぷかぷかの皆さんはすごくいい関係で、ぷかぷかさんが私に話しかけて下さったりして、とてもいい職場だと思いました。 ⑭朝、来た段階から、実習生が来たことを職員に伝えてくれたり、着替える場所を教えてくれたりととても丁寧に対応をしてくれました。仕事も、やることを丁寧に教えてくれたり、一緒に仕事をすることに対して受け入れてくれたので、1日楽しく活動体験をすることができました。名前を呼んでお話をしに来てくれる人もいて、自然と笑顔になることができました。活動が終わったあとにはぷかぷかさんに「また遊びに来てください」言って貰えたので、また機会があればぷかぷかに行きたいと思いました。2日間、活動体験ができて良かったです。 ⑮何気ない会話にも積極的に参加していきました。その中でどんなことが得意なのかを聞くと少し恥ずかしいそうになりながらもたくさんのことを話して下さりとても楽しい体験になりました。お客さんを相手にする際も楽しそうな会話がされておりこの日常が人気の秘密なのかと考えました。 ⑯休憩の時間の時にぷかぷかの方がバイキンマンの絵本を見せてくれて、絵本に出てくるバイキンマンのメカについて話をしてくれました。説明してくれたことに対して、返事をするとどんどん話をしてくれました。 ⑰お弁当にお米を入れゴマを振っている時に、「代わります」と言ったらゴマの入った器を渡してくれました。ぷかぷかさんがお米を入れて、私がゴマを振ってお弁当を完成させました。ぷかぷかさんが自分にゴマの器をくれたのは、手伝ってくれるという気持ちが嬉しかったからなのだと思いました。  学生さん達はこういう現場で体験実習しました。
  • ぷかぷかさんの発想は、自分には思いつかないことばかりで刺激的でした。
     先日、創英の学生さんたちとぷかぷかさんで簡単な演劇ワークショップをやりました。表現活動を通しての出会いです。笑い顔を少しずつ膨らませて次の人に送ったり、デライラというすっごい美人になってみたり、ムンクの叫びをやってみたり、ある朝、平野先生が大学の門のところでムンクの叫びをやっていました、どうしたんでしょう、というお話をグループで四コマ漫画のような感じでまとめたり、といったことをやりました。表現というのはそれぞれが出てすごく楽しい時間でした。  「ムンクの叫び」         この顔をやりました。  普段、こんな顔はできません。でも、演劇ワークショップの場では、こんな顔もできてしまうのです。それが、「自由になる」ということです。そして「自由になる」中で、いつもとちがう出会いがあります。それが今回の演劇ワークショップで目指したものでした。その結果、こんな素敵な感想が出てきました。 ・ぷかぷかさんの発想は、想像の斜め上をゆくくらい豊かで、私では考えつかない内容を思いつくので、こんな考えもあるんだと驚きました。すごく楽しかったです。 ・一人で作るのではなく、4,5人で物語を作るというのは難しかったですが、様々な考えや発想があって驚くばかりでした。 ・どんなことにもキラキラ笑顔。 ・すべての人を笑顔にできる力を持っていて、とってもあったかい空間に癒やされました。  泣きの顔を送る ・ぷかぷかさんの発想力はすごいなと思いました。自分には思いつかないことばかりで刺激的でした。ぷかぷかさんの思いついたことに意見を加えたりして、一緒に劇を作りました。自分の意見や気持ちをしっかり持っていて、なかなか曲げなかったため、どのように意見をまとめたらよいか、難しかったです。 ・ぷかぷかさんと関わると、自然と笑顔になれて、すごいなと思いました。終始明るい雰囲気で授業をすることができて、これがぷかぷかさんの力なのだと思いました。 ・一つの活動をいっしょにやることで、みんな笑顔になれる。表現力豊かなぷかぷかさん。 デライラというすっごい美人をやってみる ・とても楽しい時間を過ごせました。表現力がすごくて驚きました。じゃんけんゲームの「サムソンとデライラ」の時は「これをこう!」と言ってみんなに教えてくれたり、グループで3連勝することができてうれしかったです。 ・物語作りでは、文にあわせた顔のマークを描いてくれたり、漢字を見ながら用紙に書いてくれたり、ポーズを一緒に考えてくれたり、楽しい時間でした。 ・ぷかぷかのみなさんと楽しい物語作り。ニコニコマーク、悲しいマークを描いてくれて、ニコニコ、泣き泣きの表現がたくさんのムンクストーリーの完成。とっても楽しい表現の時間が過ごせました。 モナリザをやってみる ・一緒に体を動かして、前回(すごろくワークショップ)よりも距離が縮まったように感じた。発想力がとても豊かで、学ぶことがたくさんあると思った。この社会には、障がいのある人は重要で、人の考えを変える力があると思った。こんな考えや、こんな表現があるんだと学ぶことができて、本当によい経験ができたと思う。 ・表現力、発想力が豊かなぷかぷかさん  いっしょにいるだけで心がぽかぽか  笑顔がいっぱいあふれる空間 ・距離感の縮め方が上手で、会うのは2回目なのに、こんなに素直に感情を表現してくれたり、ハグしてくれたり、とてもうれしかったです。 ・距離感の縮め方がナチュラルで、超上級者。  ぷかぷかさんは物語の絵をどんどん描いていき、発想の豊かさにちょっとびっくり。学生さんたちはちょっと手が出ない。  ここをこうすればいいんだよ、とアドバイス。学生さんはタジタジ。  芝居もぷかぷかさんが仕切る。すっごく楽しい!  わずか30分くらいで、こんなにいい出会いがありました。ぷかぷかさんたちの持っているチカラに学生さんたち、ちょっと驚いたようでした。フラットに向き合う、というのはこういうことです。  「何かやってあげる」とか、「できないことをできるようにしてあげる」とかではなく、「一緒に何かをする」「一緒に何かを作り出す」という関係の中で、いろんな新しい気づきが生まれます。学生さんたちの感想を見ればそれがよくわかります。  こういった気づきは、彼らとの関係の中で豊かなものを生み出します。   感想に「ぷかぷかさんの発想力はすごいなと思いました。自分には思いつかないことばかりで刺激的でした」というのがありましたが、だからこそ、彼らと一緒に何かをすると、そこから生まれるものは、私達の想像を超える面白いものです。それは今までにない新しい価値といっていいと思います。新しい価値は社会を豊かにします。  この「社会が豊かになる」ということ、それが彼らと一緒に生きる意味です。  11月14日(土)の上映会には学生さんたちも参加します。授業の中での気づきも発表してもらおうと思っています。学生さんたちの気づきこそが事件を超え、社会を豊かにしていくものだと思います。  
  • 実際に会って、ぷかぷかさんのこと、いっぱいわかった気がする。
    10月15日、創英大学でぷかぷかさんと学生さんですごろくワークショップ。  サイコロを転がして、目の数だけ進み、そこの問いにひとりひとりが答えるだけで、自然に笑顔が生まれ、関係ができていきます。  すごろくワークショップを40分くらいやって、その時の気づきを5行くらいの詩に書き、発表してもらいました。ごちゃごちゃ書くのではなく、5行くらいの詩にまとめるところがポイントです。自分の内面に集中できます。  みんなの前で発表してもらったのは、それぞれの気づきをみんなで共有したかったからです。人の気づきを聞くことで、気づきの幅が広がります。  それぞれのぷかぷかさんとの新鮮な出会いが感じられました。授業後に書いてもらった感想と併せて学生さんたちの素敵な言葉たちを紹介します。   ・素直なキモチは伝えづらいけど、スラスラ言えるって 素晴らしいな。 ・映像(前回の授業で『Secret of Pukapuka』と共生社会をテーマにしたEテレの映像を見た)だけだとわからなかったことが、実際に会って、ぷかぷかさんのこと、いっぱいわかった気がする。 ・いっぱいいっぱい笑えたよ。 ・質問の中で自分の性格や家族について思うことなど、答えることが難しかったり、恥ずかしいなと思ってしまうことも、はっきり、しっかり教えてくれた。カッコいい。 ・目を見て話しを聞いてくれて、とてもうれしい気持ち。 ・自分自身を強く持っていてかっこいい。 ・じぶんの好きなこと、好きなものを笑顔いっぱいで話してくれて、キラキラしていて  素敵。 ・映像だけではなく 、実際に会って話してみると、やさしさなどの気持ちの面だけででなく、笑顔などの姿を見ることができて、すごい学び。 ・自分の得意なことや好きなことなど笑顔で話してくれて、こっちまで笑顔に。 ・新しい出会い 新しいつながり 一つの空間に明るい風が吹いてきた  ぷかぷかの人の不思議な力 いつの間にか明るい気持ちになっていた。 ・自分自身をわかっているのもすごいし、かっこよかった。 ・どの話も聞いていてわくわく、どきどき。 ・素敵な笑顔と優しさでもっとたくさん話していたいな。人柄に惚れます。来週も話せると思うととても楽しみ。 ・話を聞いていると自然と笑いが出て、みんな笑顔になっている。  ・手作りの心のこもったすごろく ・サイコロコロコロ 心はドキドキ ・いつの間にか 会話も心もはずんでる。 ・お話し上手な利用者さんや、一生懸命話しているところ、楽しそうに話す姿を見て もっと知りたくなりました。 ・一生懸命話してくれたり、友達の分をフォローして伝えてくれたり、本当の話か、妄想の話かわからないけど、おもしろい話を聞かせてくれて、想像力も豊かになれた気がしました。 ・たくさんの笑顔を見ることができて、とても心があたたかくなった。 ・初めてちゃんと関わってみて、知らなかった面を見ることができて、とてもうれしかった。 ・自分のことを一生懸命話す姿や、楽しそうに話す姿を見て、聞いている側も笑顔になれた。 ・すごろくが終わったあとには、何人も寄ってきてくれて、いろいろな話をしてくれて、とてもうれしかった。 ・好きな歌のグループが同じでびっくり。グループの中でも好きな人が一緒でうれしかった。 ・初めてで恥ずかしがっている友達のことも教えてくれるやさしさを見ることができました。 ・ロサンゼルスにダンスをしに行ったこと、ブラックコーヒーが飲め、楽しい休日を過ごしていること、鹿児島県に行ってみたいことなど、ひとりひとりとたくさんお話ができて、とてもよい経験ができました。 ・話してみると、すごく気さくで、お話し上手で聞き上手 ・いっしょにいると自然に笑顔になるようなパワーを持った人たち。 ・自分の話をたくさんしてくれて、性格が少しおっちょこちょいだったり、好きなアーティストの話をしたり、少しずつぷかぷかさんの魅力がわかってきました。 ・ひとりひとり、思い考え異なり 人の個性ができあがる。  みんなちがってみんないい とはこういうことだろうか。 ・私たちに一生懸命自分の気持ちを伝えようとする姿に心動かされた。 ・楽しかったこと、悲しかったこと、自分の思い出を話するのが楽しそう。話を聞いて応答することでまたまたどんどん話ができて止まらない。  ●●●  たかがすごろくのゲーム。でも、そのすごろくを通してのぷかぷかさんたちとの出会いが学生さんたちからこんなにも豊かな言葉を紡ぎ出します。そしてこの言葉たちこそが、障がいのある人たちといっしょに生きていく居心地のいい社会を作っていくのだと思います。  やまゆり園事件を超える、などというと、すごく大変なイメージがありますが、すごろくワークショップをやって、楽しい時間を一緒に過ごすだけで、事件を超える関係ができるのです。感想の中に「たくさんの笑顔を見ることができて、とても心があたたかくなった。」というのがあります。ぷかぷかさんたちの笑顔を見て、ただそれだけでとても心があたたかくなった、というのです。なんて素敵な関係だろうと思います。  やまゆり園で、障がいのある人たちとこんな関係ができていれば、事件は起きませんでした。どうしてそんな関係がなかったのだろうと思います。  11月14日(土)横浜ラポールで、映画を手がかりにやまゆり園事件を超える社会を作って行くにはどうしたらいいのかの話し合いをします。創英の学生さんたちからぷかぷかさんたちとの出会いの話も聞きます。彼らとはやっぱり出会った方がトク!です。おつきあいした方がトク!です。トクすることが事件を超えることです。トクして事件を超えるなんて、なんだか一石二鳥。こりゃもう上映会に来るしかないです。
  • こういう言葉が少しずつ社会を変えていく
     毎日新聞の上東さん、頑張ってまたやまゆり園事件を問う連載記事を始めました。 mainichi.jp mainichi.jp  書いても書いてもやまゆり園自体は何も変わらなくて、読んでてむなしくなります。それでもあえて書き続ける上東さん、尊敬します。  ほかの新聞社がやらない中では、書き続けること自体に素晴らしい意味があり、価値があります。  裁判が終わってしまい、何もしなければ、事件はどんどん忘れられていきます。そういった中でのこの連載記事は、多分歴史に残るほどの価値ある記事になると思います。  福祉の現場にいる者として、やまゆり園事件に関するメッセージを発信し続けねば、とあらためて思いました。  事件を問うことは、社会のありよう、私たちひとりひとりのありようを問うことでもあります。障がいのある人たちと、この社会の中でどんな風につきあっていくのか、どんな風にいっしょに生きていくのか、と問い続けること、それが「障害者はいない方がいい」「障害者は不幸しか生まない」というメッセージを発信した事件を超えることだと思います。  事件を問うだけでなく、事件をどうやって超えていくのか、を実際にやってみること。考えるだけ、あーだこーだ言うだけでは社会はちっとも変わりません。大事なことは、やまゆり園事件を引き起こすような社会を本気で変えることを実際にやってみることです。  つい三日ほど前、ぷかぷかの近くにある創英大学でぷかぷかさんと一緒にすごろくワークショップを通して新しい出会いを作る授業をやってきました。サイコロを転がしてすごろくゲームをやり、お互いのことを知る授業です。  すごろくには「旅行に行きたいのはどこ?」「自分てどんな人?」「好きな歌手は誰?」といった問いがあり、それにひとりひとりが答えていくます。たったそれだけのことなのに、普段障がいのある人たちとのおつきあいのない学生さんたちにとってはとても新鮮な体験だったようです。  その時に出てきた学生さんの気づきのひとつがこれ。    新しい出会い 新しいつながり    一つの空間に明るい風が吹いてきた。    ぷかぷかの人の不思議な力    いつの間にか明るい気持ちになっていた。  ぷかぷかさんと一緒にちょっと動けば、こんな素敵な言葉が学生さんから出てくるのです。こういう言葉が少しずつ社会を変えていくのだと思います。  私たちがとにかく社会に出て行き、ちょっとアクション起こせば、こういった反応が出てきます。そういうことをやるのかどうかだけです。やらなければ、社会は変わりません。  福祉事業所には魅力ある方がたくさんいます。そういう人は社会に出していかないともったいないです。  11月14日(土)、横浜ラポールで映画を手がかりに事件を考える集まりをやります。でんぱたで先日稲刈りをしたのですが、そのお米を使ったおにぎりが出ます。これはもう来ないとソン!です。創英大学の学生さんも参加します。ぷかぷかさんとの出会いの話もしてもらう予定です。
  • 創英大学文化祭で、大きなクジラの絵を描く
    2019年10月20日(日)近くの創英大学の文化祭にぷかぷかさんと一緒に行ってきました。小さなお店ではマシュマロを焼いてクラッカーで挟む「マシュマロスモア」の販売と、ぷかぷかの焼き菓子の販売をしてきました。創英の学生さんも一緒に販売しました。  午後に大きなクジラの絵をみんなで描きました。ぷかぷかさん、学生さん、子どもたちが、寄ってたかって描きました。大きなクジラの絵の製作は以前ぷかぷかでもやったのですが、外でやるのは初めてです。色鉛筆、サインペン、絵の具等、好きなもので好きなように描きます。木の枝の先に布を巻き付けたとても描きにくい筆もあります。  ここからスタート。小さな枠を好きな絵で埋めていくと、自然にクジラの絵ができあがります。真ん中に座り込んで描けるように、全体を2枚に分けています。  2枚をつなぎ合わせて完成。   本館の正面の壁に張り出したかったのですが、屋上は業者しか登れないそうで、やむなく隣のバルコニーに。  なんとなくマンボウのようなクジラ  ほんの1時間半ほどの時間でしたが、こんなにステキなクジラの絵が、みんなのチカラでできあがりました。  障がいのある人たちとの「ふれあい」とか「交流」よりも、もっと中身のある「おつきあい」、新しいものを創り出すクリエイティブな関係ができたと思います。  「ともに生きる社会を作ろう」とか「共生社会を作ろう」とか言う人は多いのですが、何を作り出すのか、なかなか見えてきません。  大きなクジラの絵をみんなで作ろう!っていえば、短い時間で、こんなすてきな作品ができあがります。「ともに生きる社会」「共生社会」が何を作り出すかが、具体的に見えてきます。  みなさん、お疲れ様でした。楽しかったですね。機会があればまたやりましょう。  創英大学の学生さんとは11月に入ってから。ぷかぷかさんと一緒に演劇ワークショップをやります。
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