ぷかぷか日記

創業準備

  • 「ベーカリーぷかぷか」設立までのまとめ(2008-2010)
    2008年 6月半ば 「カフェベーカリーぷかぷか」設立計画案発表  7月半ば 第1回打ち合わせ。7名参加。仕事の厳しさが話題になる。計画で行くと1日8万円程度の売り上げが必要。具体的な試算をやる必要がある。 7月末 八王子にある“ゆいまーる生活館”で1日研修。のんびりした仕事ぶりに、助成金をもらいながらやるのも悪くないなと思う。場所が悪いので仕方がないが、もう少しお客さんが入ればもっと活気が出るだろうと思う。 8月半ば 第1回ぷかぷかパン教室。12名参加。ソフトフランスパン、グリッシーニ、メランジェ、アンチョビとズッキーニのピザ、動物パン、カボチャのポタージュスープ。たくさんのメニューだったが、なんとかこなす。ぷかぷかをめぐってのお母さんたちの議論が白熱した。こういう議論が毎回出てくるといいと思った。 8月半ば過ぎ 念願のホームページを立ち上げる。ソフトの使い方が全くわからないというか、ヘルプに出てくる言葉の意味がわからなくて本当に苦労した。誰にでもわかるような説明がどうしてできないのだろうと思った。 8月末 障害者自立支援センターに助成金について相談に行く。ハンディのある人が10人集まって、場所の確保ができれば、“地域活動支援センター障害者地域作業所型”にあたるそうで年間1200円くらいの助成金が出るという。人件費は二人分なので、あと3人分はパンの売り上げから出すことになる。 8月末 オーブンメーカー“キューハン”主催のパン教室に参加。新宿の東京ガスショールームにある業務用キッチン設備の中での講習会。でき上がった生地を成形するだけなので自分でパンを作った実感がなかったが、“あこ酵母”を使った食パンはおいしかった。オーブンの見積もりを聞いたが、オーブン、ドーコン、冷蔵庫で700万円くらいかかるだろうという話。調理台などを入れるとパン工房で1000万円、喫茶店の改装で500万円、合計1500万円が初期設備として必要。 9月初め ホームページ作成ソフトを少し高いものに買え、全面リニューアル。ホームページの仕組みがだんだんわかってきた。 9月初め 横浜市経済観光局コミュニティビジネス振興課に空き店舗を利用した商店街活性化事業について相談に行く。カフェベーカリーぷかぷかの企画にとても興味を持ってくれたようで、いろいろ協力したいという話をいただいた。 9月14日 第2回ぷかぷかパン教室。20名参加。食パン、カンパーニュ、プチパン、ズッキーニとアンチョビのピザ、ドライカレー。今日もたくさんのメニューだったが、夏休みのパン教室で鍛えたので、それほど苦にならず。あこ酵母を使った食パンが大好評。緑区の市会議員も試食に来て、このまま商売に使えるんじゃないか、といっていた。空き店舗を探すための不動産屋を当たってみるという話だった。横浜市のコミュニティビジネス振興課の方も参加し、ハンディのある人たちとパン作りを楽しんだようだった。こちらは中山商店街の理事長さんに紹介しますとのこと。少し話が具体的に進むかも。 10月9日 市会議員の紹介で不動産屋に空き店舗の相談に行く。中山で一番古くからある不動産屋で、社長は近くの入所更生施設偕恵学園の理事もやったことがあるので「ぷかぷか」の理念などもよく伝わったようだった。2年後に中山駅南口が再開発されるのでその時に建てる新しいビルの入ったらどうかとアドバイスされた。 手続きなどは全部不動産屋の方でするという。力強い味方が現れた気がした。店舗20坪、厨房20坪でだいたい40万円から50万円くらい。障害者支援センターから助成金をもらえば、まぁなんとかなる額だ。 10月26日 第3回ぷかぷかパン教室。20名参加。みどり養護、麻生養護からも2組4名が参加。食パン、あんパン、プチパン、肉まんを作った。不動産屋と陶芸作品を置いている花屋さんに焼き立てのパンを届ける。 11月17日 中山商店街の理事長さんのところへ挨拶に行く。とても親切な方で、カフェベーカリーぷかぷかの趣旨もよくわかっていただき、空き店舗のことも適当な物件があればすぐ連絡してくれるという話だった。近くの入所更生施設の理事もやってるそうで、とても理解のある方だった。お子さんも福祉の道をめざしているとかでいろいろ接点ができそうだ。いずれにしても中山商店街にお店を構えるための具体的な1歩を踏み出した感じだ。 11月23日 第4回ぷかぷかパン教室。25名参加。メニューはフランスパン、クロワッサン、お焼き風あんパン、肉まん、カボチャのポタージュ。クロワッサンのごつごつした歯触りが良かったという話が光っていた。みんなの手作りの味だ。 12月7日 陶芸教室 8名参加。白いお皿、コーヒーカップ、花瓶を作った。 12月21日 第5回ぷかぷかパン教室 メニューはアップルパイ、いちごのショートケーキ、プチパン、ライフルーツ。パンは成形して焼くだけてみんなかなり手慣れた様子。アップルパイに生地をフードプロセッサーで作り、冷蔵庫へ。リンゴのフィリングをみんなで作る。リンゴの皮をむき、16等分に切り、砂糖で煮る。スポンジケーキの卵をハンドミキサーで泡立てる。この作業はみんな楽しそう。粉を入れ、そうっと混ぜてオーブンへ。30分焼く。アップルパイの生地を延ばし、型にはめ、ふリングを載せ、更に生地をかぶせてオーブンへ。スポンジケーキが焼き上がり、生クリームをハンドミキサーで泡立てる。いちごを薄くスライス。飾り付け。丁寧に並べる人、適当に並べる人。三つのクリスマスケーキの出来上がり。アップルパイ、パンも焼き上がる。お皿にアップルパイ。いちごのショートケーキ、プチパン、ライフルーツが並ぶとすごい豪華。お腹いっぱい食べたのでした。 12月31日 NPO法人立ち上げのための申請書を書き始める。何から書き始めていいのかよくわからなかったのだが、八王子のゆいまーる生活館の土居さんのアドバイスで定款にある法人の目的をまず思いを込めて書いた。法人の目的がかけるとあとはそれをもとに事業内容、計画など割と楽に書けた。 2009年 1月11日 第6回ぷかぷかパン教室。メニューは3月の市民活動支援センター主催の祭りに出す田舎パンとドライカレー、お焼き風あんパン、カレーパン。ナンブコムギを使った田舎パンは大好評だった。ドライカレーとよく合う。カレーパンは昨日会った櫛澤電気の澤畠さんの提案で作ってみたのだが、成形がうまくいかなくてちょっと心配したが、油で揚げると見違えるようにきれいなカレーパンができ上がり、味も良く、これは絶対に売れるとみんな確信した。当日はフライヤーを持ち込んでお客さんの目の前で揚げながら販売する予定。 2月20日 NPO法人ぷかぷかの申請書完成! 2月24日 神奈川県庁のNPO推進課に申請書を持って行って、こんな感じでいいかどうか相談。 3月2日 NPO法人ぷかぷかの件で障がい者支援センターに相談に行く。自立支援法の中の地域活動支援センター作業所型ということで、支援センターが作ったモデル通りに書いて申請すればなんの問題もないといわれた。この福祉の制度を使えば、法人税もかからないそうだ。  制度上、お店の売り上げはすべてメンバーさんの工賃(給料)としてメンバーさんに払うことになっているのだが、そうなるとスタッフ(助成金の想定では2人だが、ぷかぷかは商品としてのパンを作り、喫茶店にもしっかりお客さんを入れるためにスタッフ5人を予定している。)の給料が払えないので、売り上げからスタッフの人件費に回しても多分OKでしょうと言われた。  700万円の借入金からスタートだが、返済プランは大丈夫かと聞かれ、多分大丈夫としかいえず、説得力あるプランが必要だと思った。 3月14日、15日、29日、4月11日  福祉ベンチャーパートナーズの「福祉起業家経営塾」に参加。お店を立ち上げるためのビジネスプランを作った。ビジネスの世界は全くふれたことがなかったので、とても新鮮なセミナーだった。計画の甘さもよくわかった。  このセミナーの影響もあって、福祉の制度によりかかるのはやめることにした。障がい者支援センターにもその旨連絡した。 4月8日 神奈川県庁NPO推進課に申請書を持っていくが、手直し。 4月17日 神奈川県庁NPO推進課。また手直し。 4 月18日 NPO法人ぷかぷかの設立総会。11名の参加で定款、事業ケ書く、予算書などを確認した。「カフェべーカリーぷかぷか」のウリをどこに持ってくるかでいろんな意見が出た。ここにしかないものをどうやって作り出すか、時間をかけてみんなで考えていきたいと思った。   夜、櫛澤電気の『小麦塾』に参加。食パンを山ほど焼いた。 5月10日 第9回ぷかぷかパン教室。カレーパン、ベーグル、肉まん。ベーグルのできがいまいちで、がっかりでした。 5月16日 『小麦塾』参加。黒和讃、デニッシュをたくさん焼いた。デニッシュはやはり華やかさがあっていいなと思う。 5月24日 ID-WORKS小林さんよりお店のイメージの提案。夢のある素晴らしい提案。これが実現できたら素晴らしいと思う。 5月29日 横浜市コミュニティビジネス課の商店街活性化のための空き店舗活用ビジネスプラン募集の説明会。6月末までのビジネスプランを仕上げるというかなり大変な試練。 6月27日 都市機構の団地の空き店舗が6ヶ月無料というので物件を見てきた。広さ的にはまずマスだったが、人通りが全くなく、ゴーストタウン。チャレンジスペースとして6ヶ月ただというのもうなずける話だ。外販を主にするといってもお店に全くひとがこないのはさびしい気がした。 5月30日 小麦塾。フランスパンをたくさん焼いた。イーストで焼くフランスパンも美味しいと思った。 6月14日 第10回ぷかぷかパン教室 6月17日 神奈川県庁NPO推進課。申請 6月20日 小麦塾 美味しそうな菓子パンをいろいろ焼いた。 6月23日 神奈川県庁NPO推進課。申請 7月1日 NPO法人の申請を神奈川県に対して行なった。というか、ようやく申請書が受理された。実に長かったというか、やっぱり大変だった。2ヶ月縦覧のあと本格的な審査があり、10月はじめ頃認証される予定。 空き店舗を使った商店街活性化のためのビジネスプランを横浜市のコミュニティビジネス課に提出した。うまくすれば300万円ゲット。 7月22日 ビジネスプランの1次審査に通り、ヒアリング。1時間くらいぷかぷかの構想について聞かれる。 7月30日 横浜市コミュニティビジネス課でビジネスプランのプレゼンテーション。審査員に食べてもらおうと前日焼いておいたパンを忘れたことに駅で気がつき、取りに行っている間に時間がどんどん経って、電車で会場に向かっている途中でコミュニティビジネス課の担当者から『今どこにいますか』と電話。結局10分くらい遅刻して、ようやくプレゼンテーション。まずパンを食べてもらい、おもむろにパンの話からはじめたが、ついつい障がいのある人たちへの思いを語りすぎ、予定の半分も行かないうちに時間がきてしまった。これは落選だなと確信。 8 月2日 ぷかぷかパン教室 フランスパン、ベーコンエピが好評。地区センター事務室に試食のパンを持っていったら『ずいぶんうまくなりましたねぇ』と褒められた。 8月10日 コミュニティビジネス課に出したビジネスプランがなんと審査に通ったというメールが入った。横浜市と神奈川県合わせて650万円の改修費、家賃補助をゲット!やったぁ! 8月18日 UR都市機構に霧ケ丘の空き店舗を申し込む。書類を審査し、2週間後に返事。 8月23日 霧ケ丘のお店を見に行き、ついでに商店会会長さんにあいさつ。 8月27日 霧ケ丘商店街のみなさんにあいさつ。隣のケーキ屋さんがいろいろ心配してくれて、オーブンのこととか、全体のレイアウト、 改修工事で気をつけることな祖、丁寧に1時間以上も説明してくれました。 8月28日 保健所、消防署、雇用開発協会に行ってきました。保健所では、とにかくカウンター〔イスが4〜5個〕だけでも飲食店になり、手洗い、トイレが必要だそうで、トイレは従業員の使う裏口にあるものを兼用するには調理場をきっちりわける間仕切り〔天井まで届くもの〕が必要だそうです。避難ルートが閉ざされる感じになるので消防署で確認。ドアの向きを外向きにし、表示板をつければOKでした。雇用開発協会に設備費の助成をお願いしてきましたが、とにかく役人の対応で、さっぱり話が進みませんでした。検討して後日返事をする、で終わり。ちょっと不安。 9月13日 第13回ぷかぷかパン教室。19名の参加で久しぶりににぎやか。フランスパン、ベーコンエピ、きんぴらエピ、和梨のデニッシュ、カレーパン、肉まんを作った。パン作り始めての人も何人かいたが、それでもわいわいと4種類のパンを焼き上げた。カレーパンの味についてはいろいろな意見が出て、とてもいい勉強になった。そろそろぷかぷかの味を決めたいので、いろいろ意見が出ることはいいことだと思う。IDワークスの小林さんがお見せのイメージを絵に描いて持ってきてくれた。メルヘンのようなお店で、商店街活性化のきっかけになりそうな雰囲気。パン教室の後、何人かで焼き立てのパンを持って霧ケ丘商店街間であいさつに行った。 9月16日 神奈川県よりNPO法人の認証がおり、認証書を受け取りにいった。 9月1 9日 改修工事を行うナスク、装飾を行う小林さんと現地で打ち合わせ。ナスクさんの方で図面を描いてくれていて、店舗スペースは奥行き3.5メートル取れそうだ。二人掛けのテーブル4個はいるスペースだが、カウンター席4つにすることにした。隣のケーキ屋の奥さんがお店の絵を見て、夢のあるわくわくするようなお店になりそうね、といってくれた。 9月21日 日本政策金融公庫に融資の相談に行く。横浜市コミュニティビジネス課の審査に通ったビジネスプランは応援してくれるようなので、資金繰りがもう少し煮詰まってから来るようにいわれた。 9月28日 神奈川県雇用開発協会に助成金の申請に行くが、雇用予定者がまだ決まってないので、まだ申請できず。横浜法務局に行くが、書類がそろってなくて、出直し。 9月30日 横浜法務局に法人の登記手続きに行く。そのあと神奈川県障害福祉課に就労継続A型の指定申請について相談に行く。事業所としての基準が満たしているので、3月に申請するようにいわれた。横浜市コミュニティビジネス課に行き、資金面の相談。 10月9日 横浜地 方法務務局に行き、登記手続き完了の書面をもらう。それを持って銀行に行き、NP法人ぷかぷかの口座を開く。郵便局では振込口座を開いた。  夕方、長野県の小諸まで出かけ、おむすび長屋の田中さんに今後の運営について相談した。30年ほど前、おむすび長屋を立ち上げたとき、債券を発行して500万円も集めたというから驚く。そのお金の集め方、借金の仕方について、田中さんの経験談を聞き、とてもいい勉強になった。 10月12日 第14回ぷかぷかパン教室。わずか6名の参加でちょっと寂しい雰囲気だが、落ち着いてパンを作ることが出来た。港北授産から1名、就職希望者が参加。カレーパンは前回よりもおいしかった。肉まんも。オレンジピールとクリームチーズのエピと黒ゴマ、ラムレーズンのフランスパンも好評。 10月22日 ぷかぷか協力債10万円が振り込まれた。ありがとう! 10月24日 横浜アートフォーラムで仮面のワークショップ。一緒に進行役をやった庄崎さんが、なんと5000円のカンパをくれた。感謝、感謝! 10月25日 話し合い 6名参加。改修工事の進捗状況、資金繰り、利用者さん集め、スタッフ、パンのメニューなどについて話し合った。 11月2日 緑税務署に法人設立の届け出。 11月7日 横浜市コミュニティビジネス課に紹介された西山税理士事務所に会計処理について相談に行く。現場での日々の会計処理は会計担当がやり、時々チェックを入れてもらうことにもらうことにした。プロの目が入るととても心強い。 11月12日 横浜市健康福祉局障害福祉課事業支援係に行く。事業所としての届け出と、グループホームに関する補助金要項をもらう。 11月13日 中山みどりの家の施設長に会い、グループホーム立ち上げの手順などについてお話を聞く。近々三つ目のグループホームを立ち上げるとか。 11月15日 お店の図面ができ上がり、ID-WORKSの小林さんと打ち合わせしました。  店舗のカウンター部分が、スタッフ、メンバーさんの二人が働くにはちょっと狭いのと、コーヒーメーカーなどを置くスペースがないので、壁の位置を少しずらして対応することにしました。保健所の方でカウンターに洗い場を付けるようにいわれているので、ぎりぎりのスペースの中でいろんな条件を満たして行くのはなかなか大変ですが、壁を店舗側に10cmくらいずらすことで、何とか対応できそうです。カウンターのそばにあったコールとテーブルはなくし、製氷器は厨房に移すことにしました。  裏の出入り口の靴置き場の位置が、厨房の中には入り込んでいるので、トイレのレイアウトも含めてその周辺を全面改良することにしました。ここは作業台の回りの作業空間との金合わせもあり、出入り口からわずか60cmの空間での勝負、現場で実際に体を動かし、打開策を考えました。結局既成のトイレ空間を全面的に改良して対応することにしました。   店舗と厨房の床の高さに差があるので(床下の配管の問題)、段差ができないように要請しました。メンバーさんがパンを載せたばんじゅうなどを持ったまま、厨房から店舗へ移動するとき、下が見えないため、段差があると危険なので、段差を無くしてもらうことにしました。店舗の床が上がる分、入り口の橋が少し長くなります。  店舗部分だけでなく、厨房にも音楽が流れるようにスピーカーを付けてもらうことにしました。いい雰囲気の中で仕事をしたいためです。 11月18日 横浜市コミュニティビジネス課主催の「創業者交流会」に出席。昨年度の空き店舗活性化事業に通った「野毛山カレー」であったのだが、カレーのおいしさにびっくり。ここにしかないカレーというのはこういうものかと感心した。 11月21日 お店の近くのバオバブ保育園に挨拶に行きました。園庭に手作りの木のテーブルがおいてあったり、テラスの手すりを鉄パイプから木の手すりに変えたり(以前は横浜市が運営。今は法人が運営)、砂場の回りのコンクリートの縁を古タイヤに変えたり、保育園の子どもへの姿勢が見えました。障がいのある子どもの保育を引き受けていたり、食べ物にもこだわっていたり、意気投合して、これからが楽しみです。壁塗りするときは保育園の子どもたちもどうぞ、とお誘いしました。 11月23日 第15回ぷかぷかパン教室 。18名の参加で久しぶりににぎやか。メンバー候補の方も6名参加。とてもいいパン教室でした。 11月27日 西山税理士事務所に会計処理の業務委託の相談に行ってきました。今年度中は相談時間によって請求、来年度からは月3〜4万円でやってもらうことになりました。 12月5日 神奈川産業振興センター主催の「はじめての人の店舗戦略」というセミナーに参加。くわしくはブログを見てください。 12月6日 ぷかぷか陶芸教室。4名参加。白い粘土でお皿、コーヒーカップを作った。お皿の切り口の表情がなかなか難しい。 12月7日 緑税務署に収益事業届を提出。青色申告の届け出に一部不十分なところがあって、追加するようにいわれたのだが、専門用語でいうのでなんのことかわからず、紙に書いてもらい、その通りに写してOKとなった。  神奈川雇用開発協会に重度判定について相談に行く。企業における障がいのある人たちの労働時間と「ぷかぷか」のような福祉サービスを行なう事業所での労働時間はカウントのし方が違うのではないかと聞いたのだが、重度判定を受けた短時間労働者の定義づけは企業も就労継続支援A型も同じであって、助成金はその人たちを対象にしているという。 12月13日 初のスタッフ会議。横田、井上、吉田、渡辺、藤田、高崎の6名。渡辺、藤田は最近加わったばかりなので自己紹介から。 今スケジュール、勤務時間、今問題になっていること、パンのメニュー等について話し合った。 12月14日 IDworksでお店の最終図面を受け取る。今週末には見積もりが上がってくる予定。年初めに着工予定。 12月15日 横浜市コミュニティビジネス課主催の空き店舗活性化のためのセミナーに参加。大口商店街の薬局を継承した方の話で、起業する上でのさまざまな問題を聞き、とてもいい勉強になった。 12月18日 西山税理士事務所にこれまでの会計報告とこれからの話をしに行く。税金関係の難しい仕事はすべてお任せしたのでが、それでもこれからやらねばならないことをいろいろ聞くと、事業を起こすことの大変さを今さらながら思った。 12月20日 記録ビデオのインタビュー。昔からの仲間の志村さんとの対談の形で行なったのだが、いろんな話ができて楽しかった。 12月22日 店舗改修工事の見積書ができ上がり、横浜市コミュニティビジネス課と神奈川県商業流通課に持っていく。日本政策金融公庫に融資の相談。初期投資と融資額が多いと指摘される。不動産を担保にすれば融資してもいいというが、家を担保にすることは、何かあったときに家族が家に住めなくなるという意味であり、これは退職金をかけて事業を始めるのとはかなり意味合いが異なる。 12月23日 第16回ぷかぷかパン教室。なんと24名の参加。あんパン、焼きピロシキ、肉まん、カレーパン、クリスマスケーキ。クリスマスケーキの飾りがとてもうまくできた。朝日新聞の記者が取材。取材の前に一緒にパンを作った。 12月25日 中央ろうきんに社会貢献基金の申込書をもらいに行く。ついでにNPOへの融資について聞くが、実績のないところはだめだった。神奈川県産業振興センターに初期投資の貸付などについて相談に行く。ビジネスプランがまだまだあいまいであることを指摘された。県民サポートセンター、神奈川県社会福祉協議会に助成金の相談に行く。いろいろ紹介してもらった。 12月28日 大和証券福祉財団から30万円、神奈川ネットから市民チャレンジ基金として40万円の助成金がもらえることになった。   あこ庵で研修。朝2時半に起き、3時過ぎに車で出発。4時に到着し、生地の発酵具合を確かめながら分割。 12月31日 ヤマト福祉財団の助成金を100万円申請。工賃アップをはかる事業計画には積極的に助成しているのでかなり希望が持てそう。パイローラー、電動石臼、外販用車両を申請した。 2010年 1月4日 横浜地方法務局青葉出張所に登記簿謄本を取りに行く。日本政策金融公庫に融資を依頼するときと、就労継続支援A型の申請のため。その後新横浜のハローワークに行く。重度判定のことでぷかぷか希望の方が行って、求人票がでてないことを言われたからだ。でもいろいろ聞くと結局求人票は関係なかったのだが、それでも一人くらいは引き受けてもいいかなと思い、求人の係のところに行くと、せめてパン屋に電話が設置されてから来てください、といわれてしまった。 1月7日 喫茶コーナーで野菜スープを出してもいいことがわかったので、ろくろを回してスープ皿を作った。やや深めのお皿というより鉢という感じだが、実際に焼いてスープを飲んでみないとなんともわからない。久しぶりに夢中になってろくろを回した。 1月9日 あこ庵にパンの研修に行ってきました。カレーパン屋ピロシキなど、揚物がやはりよく売れるようなので(焼きカレーパンよりもあげたカレーパンの方が3倍以上売れている)うちもフライヤーを買うことにしました。 1月17日 陶芸教室。アートカレンに通っている安井くんが絵付けにきてくれた。始めはどんな絵を描いていいかわからず、なかなか筆が進まなかったのでが、お皿を1枚、2枚と描いているうちに、どんどん筆が進み始め、お皿、コーヒーカップなど50枚以上の絵を描いてくれた。1枚1枚全部違う絵だ。お店だけでは使い切れないので、展示販売もしようと思う。焼き上がりが楽しみ。 1月20日 昨日朝日新聞にぷかぷかのことが載ったので、それを持って日本政策金融公庫に融資の相談に行く。新聞記事は信頼を得る上で大きかったようだ。債券購入額は自己資金にならないことを指摘された。したがって全体の予算の中の自己資金の割合が小さいことも指摘され、出直すことに。コミュニティビジネス課の審査に通った坪倉さんから電話があり、紹介してもらった「市民セクターよこはま」に相談に行く。更にそこで横浜市中小企業支援センターを紹介され、そこに相談に行く。いずれも融資をしてくれるわけではなく、ちょっとがっかりしたが、金融公庫で融資の申込書をくれたことは信頼されているわけで、普通はなかなかくれないといわれた。 1月26日 日本政策金融公庫に融資の申し込みをする。融資額は700万円。昨年暮れに行ったときは2000万円も希望を出し、断られたので、設備費の支払いを4月末まで待ってもらったり、運転資金を1ヶ月分だけにしたりでいろいろ工夫し、700万円の融資で収まるようにした。自己資金は650万円。   横浜市コミュニティビジネス課がえらく心配していたので、説明に行った。融資は多分大丈夫だろうって。 1月30日 朝4時から「あこ庵」で研修。国産小麦で作ったパンがいくつかあるが、どれも販売量が少ない。ぷかぷかで作るパンも国産小麦にこだわっていると、かなり厳しいものが有るなとあらためて思う。 2月4日 日本政策金融公庫に700万円の融資をお願いしてきました。家にある預金通帳など、お金になるものすべて持っていきました。それを審査した上での融資になるそうです。 2月9日 14日のパン教室でオーブンメーカーのデモンストレーション用のガスオーブンを使ってパンを焼いてみようと地区センターに駐車場使用を申し込んだところ、地区センターの駐車場を使用するのは難しいので、近くの中山みどり園と言う施設に緑区社会福祉協議会から依頼をしてくれ、OKの返事をいただいた。あたらめて地域の人たちの協力でパン教室ができていることを実感した。 2月14日 パン教室でデモンストレーション用のガスオーブンでパンを焼きました。フランスパンがびっくりするくらいうまく焼け、ちょっと感動しました。同じ生地でこんなにも焼き上がりが違うのかと、業務用オーブンの力をまざまざと見た思いがしました。 2月18日 金融公庫より、700万円融資の決定の連絡がありました。 3月11日 神奈川県保健福祉部障害福祉課に就労継続支援A型事業所としての指定申請を行ないました。 3月13日 利用者説明会を行ないました。 3月19日  UR都市機構に同じ商店街で近々撤退するレストランの賃借の申し込みをしました。居抜きで借りられそうです。 3月24日 霧ケ丘商店街の会議に出席。「はるまつり」のお知らせのチラシと一緒に「ぷかぷか」の開店のお知らせを一緒にまいてくれるという話を伺い、商店街あげて応援してくれそうです。 3月 25日 神奈川県保健福祉部障害福祉課より指定に関する審査が通った旨、連絡がありました。 3月30日 神奈川県保健福祉部障害福祉課より指定に関する正式な書類が届きました。 4月2日 メンバーさん、初出勤。オリエンテーションとパンを持ってのご近所あいさつ回り。近所のおばあさんとすぐに仲良しになってしまったりして、人に対して開けっ広げの彼らの姿勢がすごくよかった。こういう関係作りは彼らがいてこそだと思う。 4月10日 近くの霧ケ丘高校でパンの販売。数が少なかったせいか、あっという間に売り切れました。
  • 650万円ゲット!
     ぷかぷかを始める前、空き店舗活性化事業に応募し、なんと650万円もの大金をゲットしたことがあります。その時の話です。     2009年6月、横浜市経済観光局商業コミュニティビジネス課で空き店舗を活用するビジネスプランを募集していました。審査に通るとなんと650万円もの助成金がもらえます。  たまたまビジネスプラン作成のセミナーを受けたばかりだったので、腕試しのつもりでエントリーすることにしました。かなり難しいことはわかっていましたが、何もしなければ何も起こらないし、アクションを起こせば、たとえ1%でも前へ進む可能性があります。  説明会の会場には100人近い方が詰めかけ、圧倒される雰囲気でした。でも、ここで引いてしまったら全く前へ進まないので、教わったばかりのビジネスプランを書いて締め切り当日に投函しました。  説明会に押しかけてきた人数から考えて、あまり期待していませんでした。でも、しばらくして書類審査に通ったからヒアリングに来るように連絡がありました。自分の書いたビジネスプランが通ったことに、ちょっと驚きました。  ヒアリングでは、空き店舗を使って何をやろうとしているのか、採算は取れるのか、商店街の活性化にどのようにつながるのか、をかなり細かく聞かれました。採算が取れるのかどうかについては、やってみなきゃわからないことが多すぎて、うまく説明できませんでした。  でも商店街の活性化、ということについては、パン教室、運動会、ワークシップ、お祭りなどの楽しいイベントをいろいろ提案しました。「ぷかぷかはなんだか楽しいお店だ」というイメージを地域に定着させたいという思いを熱く語ったのです。  その熱い語りが聞いたのか、このヒアリングもパスし、最終審査のプレゼンテーションに来るように連絡がありました。  今でこそプレゼンテーションはパワーポイントを使いますが、当時はパワーポイントも知らなくて、だらだらと言葉で説明するだけでした。ただただ思いを込めて説明することしか私にはできませんでした。 以下、その時の原稿です。  「高崎といいます。街の中に障がいのある人たちと一緒に働くパン屋を作ろうと思っています。彼らの中にはうまくおしゃべりができなかったり、字が読めなかったり、簡単な足し算もできない人もいます。でも、そんなことをはるかに超えた人としての魅力を彼らは持っています。 
 私は養護学校で30年彼らとつきあってきました。自分の中にある人間のイメージを大きくはみ出す人も多く、初めのころは戸惑うことばかりでした。  でも、いろいろつきあってみると、私たちにはない,なんともいえない魅力をたくさん持っていて、いつからか、この人たちとはずっと一緒に生きていきたいと思うようになりました。一緒に生きていった方が「絶対に得!」という感じです。彼らと一緒にいると毎日が本当に楽しいです。養護学校の教員になるまで、こんな楽しい日々が来るとは思ってもみませんでした。 
 昔、私がまだ学生の頃、胎児性水俣病の子どもを抱きながら、「この子は宝子ばい」と言っていたお母さんがいました。でも、その「宝子」の意味がどうしてもわかりませんでした。重い障がいをもった子が、どうして「宝子」なのか、わからなかったのです。  でも、障がいのある子どもたちと30年付き合ってきた今、「宝子」という言葉に込めたお母さんの思いが痛いほどわかります。ぎすぎすした息苦しい今の世の中にあって、ただそこにいるだけで心安らぐような雰囲気を作ってくれる彼らの存在は、やはり「宝」といっていい存在だと思うのです。彼らがそばにいるおかげで、私たちは人としてそこに立つことができるのだと思います。  かつてあったおおらかさがなくなり、どんどん息苦しくなっていく今の社会には、そういう「宝」こそが必要なんじゃないか、私はそんな風に思います。   街の人たちに、そんな「宝」のような存在に出会ってほしい。彼らと一緒に街の中でパン屋を始める理由のいちばん根っこにはそんな思いがあります。 
 とはいうものの、彼らと一緒に働くことは、生産性の面からみると、極めて厳しいものがあります。彼ら抜きで働いた方が、ずっと効率はいいでしょう。でも、効率のみを追い続ける社会はお互いがとてもしんどくなります。世の中に一つくらいは、効率のよさを追わないところがあってもいいのではないでしょうか。  効率をこえる価値を、彼らといっしょに働くことの中に見つけることができれば、彼らにとっても私たちにとっても、大きな希望になります。彼らといっしょに楽しく働きながらも、パン屋を回していけるだけのお金を稼ぐ、といったことがどこまでできるのか、効率を超える価値は見つけられるのか、ぷかぷかは壮大な実験の場でもあるような気がしています…」 
 プレゼンテーションの始まる前に審査員に自分で焼いたパンを食べてもらおうと前日にオレンジブレッド(無農薬の甘夏を刻んで作ったオレンジピールを練り込んだパン)を焼いておきました。ところが当日、その肝心なパンを忘れたことに駅で気がつき、あわてて家まで取りに帰るというドジ。  プレゼンテーションの始まりの時間に遅れてしまい、電車で会場に向かっているときに担当者から「今、どこにいますか?」という連絡が携帯に入る始末。  それでもはぁはぁ息を切らしながらパンを配ると、「あ、おいしいじゃん!」という声があちこちから上がりました。それを皮切りにパンに入れたオレンジピールやシンプルな材料の話をしました。  ビジネスプランの話は、どうしてハンディのある人たちといっしょに仕事をするのかといった話につい力が入り、「あと3分です」の声に慌ててビジネスの話をしましたが、なんとも中途半端。  そのシロウトさがよかったのか、最初に配ったパンが効いたのか、とにかく後日、奇跡といっていい合格の通知が届いたのでした。  650万円ゲット! 何事もやってみなきゃわからないものだと、つくづく思いました。   
 後日担当者にどうしてぷかぷかが合格したのか聞いたことがあります。 「普通のパン屋にはない広がりとおもしろさが期待できそうでした。商店街の活性化には、そういった広がり、おもしろさが大切です。」  なるほどな、と思いました。そういえば、最初の説明会で、「おもしろい企画」「元気な企画」がいい、とあったので、その通りになった気がします。  横浜市コミュニティビジネス課の人たちの将来を見通す目の確かさを、今あらためて思います。経営セミナーを受講したとは言え、プロから見れば、経営的には頼りないプランだったと思います。それでも、その頼りなさを超えるおもしろさ、広がりをぷかぷかのプランに見いだし、それに650万円もの資金を「賭けた」担当者の決断に、感謝、感謝です。    
  • とにかくやりたいからやるーそれが福祉起業家 
     福祉起業家という言葉があります。自分ではそんなふうには思っていませんが、ぷかぷかを始める前、福祉起業家経営塾を受講したとき、その概念を聞きながら、これって自分のことじゃん、って思いました。     NPO法人申請のための予算案を作った頃から、どうも話す相手を説得できてないなという気がしていました。  計画が話だけで終わる段階はともかく、お金という具体的なものがからんでくる段階になると、情熱や思いだけではなかなか前へ進めません。いろんな人と話す中で、そういうことがだんだん見えてきたのです。  パン屋は商売です。収支が合うかどうかが一番大事なところなのに、そこの計算が私にはさっぱりできなかったのです。そこをしっかり計算し、相手を説得しないと前へ進めないところまで来ていました。  その頃、たまたま福祉ベンチャーパートナーズから「福祉起業家経営塾」の案内が来ました。  福祉ベンチャーパートナーズとは障がい者の自立支援を目指す福祉施設の経営コンサルティング会社です。障がい者の働く場を創りたいという方のために「福祉起業家経営塾」を主催していました。経営塾ではビジネスの種探しから始まり、ビジネスプランの作り方やマーケティング、経営戦略の考え方などの研修をやります。更に「何があっても絶対に諦めない」という経営者の心づくりという側面も非常に大切にしています。  そのパンフレットの文面には「福祉起業ビジネスプラン作成のポイント」「福祉起業のマーケティング戦略」「誰に」「何を」「どのように」提供するのか、といった言葉が並んでいました。それを見て「ああ、これこれ、こういうことが今必要なんだ」と、なんだか救われたような気持ちになりました。  「福祉起業家塾」は4日間のセミナーで、最終的に自分のビジネスプランをしっかり作る講座です。しっかりしたビジネスプランができれば、どこへ行っても計画をきちんと説明できます。  なによりも「カフェベーカリーぷかぷか」が街のパン屋としてちゃんとやっていけるかどうかが具体的に見えてきます。  障がいのあるメンバーさんには障害者年金(*障害者手帳を持った方が受けられる年金で、月65,000円程度)とあわせればグループホーム(*一人では自立生活できない障害者の方が、支援者の手を借りながら集団で生活している施設)で自立生活が送れるだけの給料(5万円程度)を払いたいと思っていました。  スタッフにも生活に困らないだけの給料(20〜30万円くらい)はきちんと払いたいと思いました。    プランを作ることができれば、それを実現させるためには何をどうすればいいのかも具体的に見えてきます。
  そんなことを期待しながら、2009年3月、私は4日間の講座を受けました。  
養護学校で働く私にとって、ビジネスは全く未知の分野。どれもとても新鮮な内容でしたが、一番大きな発見は「福祉起業家」の概念でした。  福祉起業家とは、やりたいからやるもの。一つの自己実現であり、それは「福祉」とは全く発想が違う、といいます。「やってあげる」とか「お世話する」とか、まして「指導する」といったことでありません。 ・  一緒にやる、一緒に働くということ。 ・  そのことが好きで好きでしょうがないこと。 ・  ボランティア活動ではなく、経済活動であること。 ・  そこで働く障がいのある人たちはもちろん、自分自身も幸せになるということ。  どれもこれも納得できることでした。  「カフェベーカリーぷかぷか」は私自身の漠然とした思いでスタートし、イメージを作ってきましたが、福祉起業家とは何か、の話を聞いて、「ぷかぷかでやろうとしていることは、まさにこれだ!」と思いました。    
  • 楽しいパンの提案
    パンの学校に求人を出し、提出書類の中に「お店の絵に合うパンを提案してください」と言う課題を出した。今日、応募者の一人から書類が届き、その中に「星のパングラタン」と「森のくまさんパン」というのがあった。いずれも丁寧な絵が描かれ、うちの子どもは絵を見ただけで「食べてみたい!」といっていたくらい。 食べてみたくなるようなパン、というのがとても大事だと思う。作り手のセンスが一番問われるところだ。今回若い女性の提案なので、遊び心もあり、お店のターゲットにしている子育て中の若いお母さんたちに十分伝わるセンスだと思った。 季節ごとにお店の絵を元にしたお話を作り、それにつながるパンや焼き菓子だけでなく、絵やパフォーマンスをみんなで楽しめたらと思っている。今回の楽しいパンの提案は、それに向けての第一歩のような気がしている。
  • 地域の協力
    2月のパン教室ではオーブンメーカーのデモンストレーション用のガスオーブン(小型トラックに積んで、駐車場で焼く)を使ってみようと思い、地区センターの駐車場使用を申し込んだ。地区センターの駐車場はいつも混んだ入るので、近くの中山みどり園という施設の駐車場を借りる手続きを地区センターの緑区社会福祉協議会がやってくれ、OKが取れた。この施設は少し前にほかのルートから駐車場使用を打診して断られていたので、ほとんどあきらめていただけに、この決定はとてもうれしかった。 緑区社会福祉協議会は会議の会場を借りるだけのおつきあいなのだが、大和証券福祉財団の助成金をもらう際に推薦状を書いていただいたことがある。このときもおつきあいがないので、地区センターに「カフェベーカリーぷかぷか準備会」の活動の様子を聞いたようで、毎月とても熱心にパン教室をやっていると地区センターの所長が話してくれ、推薦状を書いてくれたという経緯がある。 今回も地区センターの入って入るいくつかの団体の合同会議で駐車場使用の件が検討されたらしく、地区センターの駐車場使用は無理、というところで断りの連絡をするのではなく、近くの施設の駐車場を緑区社会福祉協議会の課長が当たってくれたことがとてもうれしかった。それだけでなく、その施設は日曜日は休みなのだが、駐車場を使うためにわざわざ職員を一人休日出勤させるという対応までしてくれ、本当に感謝感謝、である。 ぷかぷかの活動が、地域のたくさんの人たちに支えられていることをあらためて実感した。
  • 国産小麦
    あこ庵の社長から「国産小麦とカナダ産を比べると、味、価格においてはカナダ産の方がいい、ポストハーベストの問題は今はない、国産小麦にこだわっているお客さんは1割くらいしかいない、そのあたりを総合的に考えると、すべて国産小麦でやるのは、価格、味の面でかなり厳しくなるので、1,2割を国産にして、それ以外はカナダ産を使うのが無難ではないか」といわれました。 とにかくこの世界で40年も美味しい小麦を探してきた人の言葉なので、かなりの重みがあります。社長の言うように、国産小麦のコーナーを設けるのがいいのか、すべて国産でやるのがいいのか、迷っています。 という内容のメールをパン屋をやっている知人に送ったところ、感動的な意見が返ってきた。 外国産か国内産かという選択についてですが、当店は開店から一貫して国産を使っております。ポストハーベストの問題についてはさまざまな議論がありますが、私は直接安全性を確認したわけではないので、危険とも安全とも言えません。 私たちは一事業主として誰かが(どこかの企業の経営者や有名人、もしくはテレビ等)問題ないと言っているから大丈夫という判断はあまりに無責任だと考えるようにしています。 カナダ産1CWなどは本当に美味しくパンに適していると思います。しかし収穫量のほとんどは南米経由で船便で輸出されています。私たちが視察に訪れたのは3年前ですが、輸出前に燻蒸をしていました。\ここ3年で状況が変わったのであれば今後外国産の小麦も安心して\使えるようになるのではないでしょうか。 国産小麦がパンに適していないのに関わらず、国産小麦を使うパン屋があるのはどうしてでしょう?とくに神奈川・東京には件数が多いように思います。 コストが高いという意見は、間違いなくその通りです。小麦の収穫量はアメリカ・カナダと比べると驚くほど少ないわけですから当然ですね。 ではなぜ私たちの店では国産を使うのか? 私たちはパンを作り売ることがもちろん仕事ですが、地域の景観、麦の穂がゆれる景色を守る責務があると考え、秦野産・神奈川産の小麦、農作物を最優先して使っています。 もちろんコストは高いですが、地域を四季の風情あふれる景観にし、人の心を豊かにすることができれば、原材料代が高いぐらいのことはまったく問題になりません。毎日パンを作ることで社会貢献ができて自らの収益も大いに上がるのであればこんなにいいことはないと思います。 逆に自らの店のコスト意識だけで原材料を選べばもっとも身近な社会・地域とのつながりを放棄してしまうのではないかと思います。 国産小麦のパンを求める1割ほどのお客様・・・という意見についてですが、国産小麦だからとパンを買ってほしい、天然酵母だから買ってほしい・・・という意識でいれば1割ほどというのは正しいといえるでしょう。 当店のお客様の9割以上は美味しく、安全で毎日買える価格であると言って買いに来てくれます。外国産でも不味くて下手なパンならば残り9割のお客様も購入しなくなるでしょう。 国産小麦を使う理由はマーケティングに有利だからではなく、自ら確かめた中で確実に安全で、美味しいパンを作れるからです。自分や家族が安心して食べることのできるパンだから不特定多数のお客様にも勧められるのです。 長々と駄文になってしまいました。もう間もなくオープンですね。障がい者だからではなく美味しいから選ばれるお店にしたいという抱負を先月新聞で見ました。国産小麦だから、天然酵母だからではなく、美味しいから選ばれるお店になったら素晴らしいことだと思います。 さらに冬に芽を出し、春の訪れとともにぐんぐん成長し、初夏のころに立派に実る小麦の景色がある地域はきっと豊かで優しい気持ちになり、暮らしやすいのではと思います。   お店をいかに成功させるか、ということばかりに気を取られ、地域社会のことは二の次になっていたところへ、こんな素晴らしい意見をいただき、目が覚めた思い。パンの材料購入の点から地域社会の中で生きる意味をもう一度考えたいと思った。
  • 医者が応援
    白内障を手術してくれた医者が、ぷかぷかのホームページを見て、ぜひ応援したいとぷかぷか協力債を10万円も購入してくれ、今日その入金通知が届いた。 年末に左目に白内障、右目に黄斑上膜という病気が見つかり、大学病院を紹介してもらって受診したのだが、ベッドが一杯で5,6ヶ月待たないと手術できないという。パン屋が始まると2週間も入院で休めないので、ネットで評判の眼科医のところへいった。 とても親切な説明で、黄斑上膜の難しい手術も日帰りでできるという。何よりもこの先生なら安心して任せられるという雰囲気を持っていた。診察のあと名刺までくれて、何かわからないことがあったらメールくださいといわれた。こんなことははじめてだ。 その夜早速メールを送ったのだが、すぐに丁寧な返事がきた。何回かメールをやり取りしている中で、4月からパン屋を始めるつもりで、目が見えにくくて困っていたことを書いてホームページのアドレスを貼り付けておいたら、早速見てくれて、素晴らしい計画なので何かお手伝いしたいと連絡があり、今日、振り込みの通知があった。 昨日白内障の手術を受けたのだが、その3日前に生徒と格闘した際、顔面にもろに頭突きをくらい、鼻の骨にひびが入った。手術の時、そのひびの入っているあたりを消毒したり、手術のカバーを貼り付けたりするので痛くて参った。胸も何かにぶつけたようで、骨に異常はなかったのだがひどい打撲で、息をするのも辛い。手術中、緊張してからだがこわばるので、胸がしくしく痛んだ。 今朝、診察の前に眼帯を外したら回りが信じられないくらいクリアーに見え、世界はこんなにもきれいだったかとなんかちょっと感動してしまった。 3日前に格闘した生徒には今まで何度も殴られたり蹴られたりしているのだが、殴られても蹴られてもなぜかその生徒がかわいくてしょうがない。朝、バスから下りてくるときにその生徒が笑顔でおりてくると、もうそれだけで幸せな気持ちになる。これで油断すると、午後あたりにバシーンと強烈なパンチが飛んできたりするのだが、それでも懲りずに、その子にいつも寄り添ってしまう。 先日取材に来た新聞記者に「どうして彼らと一緒に生きていきたいのか」としつこくきかれたのだが、彼らと一緒にいるとそれだけで心が和むとか幸せな気持ちになるといった理由なんか言葉では説明できない。とにかく彼らと付き合ってもらうのが一番で、だから街の中にパン屋を出すのだ。
  • パンを作る楽しさ
    ぷかぷかの活動をビデオで記録しているフリーのジャーナリストからインタビューの依頼があり、一人で話すよりも誰かと話をした方が話の幅が広がるのではないか、と昔からの友人を話をした。いろんな話が出たのだが、その中でうれしかった話を一つ。 先月のパン教室で友人はある社会福祉法人がやっているレストランで働いている人を連れてきたのですが、自分でこねた生地が美味しいパンに焼き上がって感動したという話をしてくれました。二人はそこですごくがんばって働いているのですが、パンを自分でこねるような仕事はやらせてもらえず、いつも洗い物や、注文品をテーブルに出したりといった仕事で、いわゆるクリエイティブな仕事をやらせてもらえないそうです。そういった中でパンを自分でこね、成形し、美味しいパンが焼き上がったという経験は、彼らにとって私たちの想像を超えるような素晴らしいものをもたらしたのではないか、というわけです。 パン屋が始まればパン生地を手でこねるといったことはありません。手でこねたのでは間に合わないくらい大量の生地が必要だからです。でもパン教室ではパンを作るって楽しいなっていう体験をして欲しいので、あえて手でこねるところからはじめているのですが、それをしっかり受け止めてくれた人がいた、ということを聞いてすごくうれしい気がしました。そして彼らが味わった楽しさを仕事の中でも持続させて欲しいなと思いました。
  • ビジネスプラン(事業計画)
    25日、ぷかぷかの打ち合わせに授産施設の所長が参加した。途中、感想を聞いたところ、「こういうところは初めてで…」という言葉が妙に印象に残った。話の内容が、とても新鮮だったようだ。ぷかぷかの経営上の話を主にやっていたのだが、考えてみれば、福祉の場で最初にビジネスプランを立ててスタートする、というのはほとんどないのではないかと思った。 パン屋は設備などに対する初期投資が大きい。ぼろもうけは目指さないにしても、最低限みんなで食べていく、初期投資は回収する、ということがあったので、ビジネスプランはかなり真剣に立てた。その真剣さが伝わったのか、横浜市コミュニティビジネス課の空き店舗活用事業の審査にも通り、650万円もの助成金がもらえることになった。 福祉の場であってもやはりこういうビジネスプランは必要で、それがあれば、利用者さんの工賃ももう少し上がるのではないかと思う。ぷかぷかでは利用者さんに最低賃金を払う予定だが、そういったことが可能かどうかが数値の上で確認できるのはビジネスプランのありがたいところ。横浜市コミュニティビジネス課はそういうことに気がついていて、あちこちの作業所に呼びかけて「コミュ二ティビジネス」の勉強会を開いたりしている。よこはまCB smilesのホームページにそのスケジュールなどが載っています。
  • ぷかぷか協力債
     カフェベーカリーぷかぷかの応援 お願いします
 養護学校の過大規模課の問題が話題になっていますが、この問題はそのまま卒業後の行き場の問題になります。そして人生に占める割合を考えると、在学中よりも卒業後の行き場の問題のほうがはるかに大変です。障がいのある人たちが街の中で働く場「カフェベーカリーぷかぷか」を作る試みは、その問題にストレートの答えるものです。とにかく彼らの行き場を具体的に一つ作るのです。 
 2008年6月より準備を始め、緑区霧ケ丘に場所を確保し、改修工事に入るところまで来ました。早ければ11月半ばに工事開始、年内にはベースの工事が終わって、年明けからみんなで装飾(壁塗りやドアや橋の製作など)の工事をし、3月にはオーブンなどの設備設置工事をやって、試運転に入ります。  改修工事が約1200万円、設備工事が約900万円、試作品に50万円、什器備品に100万円、開店費用に100万円、仕入れ資金に150万円、運転資金に300万円、合計で約2800万円かかります。とりあえず退職金を担保に日本政策金融公庫から融資を受けてスタートする予定ですが、ゆとりある資金繰りをするために「ぷかぷか協力債」を発行します。  
① 本協力債は「カフェベーカリーぷかぷか」の事業を推進するためにNPO法人ぷかぷか理事長の責任において起債するものです。
② 額面は1万円、5万円、10万円の3種類。
③ 償還は起債後3年ですが、1年経てば、請求があればいつでも償還します。
④ 利息はありませんが、年間、額面の2%程度のパンをプレゼントします。
⑤ 協力債を購入される方は、お名前、住所、額面、償還の時の銀行口座番号をメールにてお知らせください。メール環境のない方は郵便の振替用紙に、その内容をお書きください。
⑥ 寄付、カンパも受け付けます。
⑦ お金の振込先は郵便振替口座にお願いします。
  口座番号 00260-4-97844   口座名称 NPO法人ぷかぷか
⑧ 事業計画を作っていますので、ご希望の方にはお送りします。できればメールでリクエストください。折り返し添付ファイルでお送りします。  この事業計画は横浜市経済観光局コミュニティビジネス課の空き店舗活性化事業に応募したものですが、審査に通って、なんと650万円もの助成金をゲットしました。
⑨ ホームページはYahoo!で「カフェベーカリーぷかぷか」で引けばトップで出てきます。http://homepage3.nifty.com/pukapuka/ 
 設立の趣旨、今までやってきたこと等、「カフェベーカリーぷかぷか」の全体が見えます。
★ 問い合わせ:メールmailto:takasakiaki@nifty.com  電話045-934-4648(高崎)
                       NPO法人ぷかぷか  理事長 高崎明
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