ぷかぷか日記

奈緒ちゃん

  • 奈緒ちゃんのおかげで、私たちは人になれるのかも
     先日の奈緒ちゃんについてのブログは「今までにない新しい未来を奈緒ちゃんは作っているのではないか」という言葉で終わっているので、その「今までにない新しい未来」って、どんな未来なんだろうってちょっと考えてみます。        その時々に発する奈緒ちゃんの言葉がいつもステキです。場をふっと和ませ、私たちの気持ちを和らげてくれます。奈緒ちゃんがいっぺんに好きになります。  奈緒ちゃんは場の雰囲気を感じ取るセンサーと、そこで発する言葉のセンスが、なんともすばらしいと思います。私たちにはない素晴らしいチカラを持っています。  奈緒ちゃんのような人が社会にいることの豊かさを、もっともっとたくさんの人達と共有したいと思うのです。   障害のある人達との関係は、「何かやってあげる」とか「支援する」という関係がほとんどです。「大好きになる」なんて関係は、今までありませんでした。  ということは、この今までにない関係は、ひょっとしたら、障害のある人たちといっしょに生きる新しい未来を作っていくのではないかと思ったりするのです。  そもそも、障害のある人が好き、という人はあまりいません。どちらかというと 「おつきあいしたくないな」 とか、 「なるべく近寄りたくないな」 と思っている人が多いのではないかと思います。そういうネガティブな思いが今の社会を作っています。  それならば尚のこと、障害のある人たちのこと「大好きになる」という関係は、ひょっとしたらそこから今までにない何か新しいものが生まれるかも、と思ったりするのです。  「大好きになる」というのは、純粋に人と人の関係です。そういう思いの時、人は人になれます。  奈緒ちゃんのおかげで、私たちは人になれるのかも知れません。
  • 今までにない新しい未来を
    『大好き〜奈緒ちゃんとお母さんの50年』見てきました。  「奈緒ちゃんはお母さんが大好き、お母さんは奈緒ちゃんが大好き。50年に及ぶ大好きの記憶」と映画のチラシにありました。  重いてんかんと知的障がいを持って生まれた奈緒ちゃん。お母さんはほんとうに大変だったと思います。  それでも日々をいっしょに過ごす中で、奈緒ちゃんのこと、お母さんは大好きになりました。人を大好きにさせるものが奈緒ちゃんにはあります。映画を見てるだけでも、奈緒ちゃんが大好きになります。そういう魅力が奈緒ちゃんにはあります。   それは奈緒ちゃんの生きるエネルギーそのもののような気がします。それがお母さんを育て、家族を育て、地域社会を育てたのではないかと思います。  映画『奈緒ちゃん』のチラシに「平凡な家庭の中で、〈障害〉と立ち向かう。西村家の〈ノーマライゼーション〉の実践と言えよう」という感想が載っていましたが、そんな古い福祉的発想のはるか先を奈緒ちゃんは行ってる気がします。  今までにない新しい未来を奈緒ちゃんは作っているのではないか、そんな気がするのです。
  • 『やさしくなあに〜奈緒ちゃんと家族の35年』が上映されます。 
     3月25日(日)午後3時から大倉山ドキュメンタリー映画祭で『やさしくなあに〜奈緒ちゃんと家族の35年』が上映されます。                 o-kurayama.com isefilm-movie.jimdo.com  映画のプレスリリースに「2016年夏、毎年のように通い撮影し続けた奈緒ちゃんの誕生日。 撮影は34年目となり、奈緒ちゃんは43才になった。」とあって、その半月後に相模原事件が起こります。奈緒ちゃんのお母さん(映画の監督のお姉さんにあたります)は「奈緒ちゃんや、障害者を嫌っている人もたくさんいることを思い知らされた…。この事件は、一人の異常者が起こした事件、というだけでなく、生産しないものには生きる価値がない、という今の社会の本音が反映されたのではないかと思う」と悔しそうに語っていたそうです。  伊勢監督の気持ちにスイッチが入り、この映画制作がスタートします。  《 姪っ子の奈緒ちゃんだけでなく、「たくさんの奈緒ちゃん」が生きている、生きてきた、生きていく、ということを見てもらわねば…と。  姉に励ましのようなメールを送ると、姉から返信が来ました。「奈緒ちゃんが生まれたから、たくさんの人やものが生まれた。奈緒ちゃんが生きたから、たくさんの人やものが生きた。」  その通りだ! 》  奈緒ちゃんがいたからこそ、そこにたくさんの物語が生まれました。『奈緒ちゃん』『ピグレット』『ありがとう』はその物語を記録したすばらしい映画です。  奈緒ちゃんはたまたまですが、私が瀬谷養護学校の教員をやっているとき、高等部に在籍していました。天真爛漫な方で、そばにいるだけで幸せな気持ちになりました。奈緒ちゃんはそうやって、自分だけでなく、まわりの人みんなを幸せにしてきたんだと思います。「街の宝」「社会の宝」「家族の宝」です。    ぷかぷかさんがそうであるように、障がいのある人たちはみんなを幸せにしているのだと思います。そのことにこの映画は気づかせてくれます。  奈緒ちゃんのお父さんとお母さんがケンカすると、奈緒ちゃんは 「ケンカしちゃいけないよ。やさしくなあに…っていわなくちゃ。」 というそうです。映画のタイトル『やさしくなあに』はそこから来たそうです。
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