福祉の制度を使って商売
障がい者支援センターの話によれば「カフェベーカリーぷかぷか」は障害者自立支援法にある「地域活動支援センター作業所型」にあたるそうで、障がいのある人が10人働いていて場所が確保できていれば年間約1200万円くらいの助成金がでるという。 作業所であってもうちはパン屋としてしっかり仕事をやって、しっかり儲ける予定です、といった話をしていたら、「福祉の制度を使って商売をするということですか?」なんて言われてしまった。
作業所であっても、みんな暮らしていくためのお金を稼いでいるわけで、これは立派な商売ではないのか。ただ商売の仕方がはっきり言ってあまりうまくないというか、ちゃんとやっていこうという気持ちがあまりないように思う。喫茶店でありながら、駅の待合室のような雑然とした雰囲気であったり、一日のお客さんが数名で満足してたり、その気になればもっともっと売り上げが伸びるのに、その気がないのかどうか、現状はなかなか変わらない。このあたりは「福祉施設の発想」と題したブログに描いているのでぜひ読んで欲しい。
助成金に乗っかっていれば、それほどがんばらなくてもとりあえず場所は維持できる。要はそれで満足するかどうかなのだが、「カフェベーカリーぷかぷか」はなんとなくぬるま湯のような場所にはしたくないなと思う。パンは天然酵母を使った思いっきり美味しいパンを焼きたいし、店頭販売はもちろん、出張販売、注文販売など、営業活動をしっかりやりたい。併設の喫茶店にはできればオーダーメイドの椅子、テーブルを置いて落ち着いた雰囲気を演出したいし、コーヒカップやお皿などはすべて手作りの陶器を使ってあたたかな雰囲気にしたい。美味しいコーヒーと安心して食べられるおいしいランチ、それになんとも楽しいメンバーさんたち。それらをウリにした喫茶店だ。(お店の雰囲気はホームページに書いています)
銀行でも通用するようなしっかりしたビジネスプランを立て、しっかり稼ぎたいと思う。メンバーさんもスタッフも、がんばればがんばっただけ給料が増えるという、ごくあたりまえのシステムを作りたい。
福祉の世界は「お金もうけを考えない」といった妙な思い込みがあるようだが、福祉の世界だって生身の人間が生きているわけで、霞を食べてやっていけるわけではない。しっかり稼いで、生活の基盤を整えることはまず第一にやるべきことだと思う。そしてしっかり働くことは障がいのある人たちのとって、なによりも生きる上での自信をつけることにつながっていく。
カフェベーカリーぷかぷかは福祉の制度を使いながらしっかり商売をやりたいと思う。