ぷかぷか日記

その惨めさをぷかぷかさん達は、彼らのセンスで救った気がした

 第5期演劇ワークショップ第4回目です。

 「はやいはえらい 大きいはえらい、なんでもいいからいちばんにな〜れ」という、いわば「生産性の論理」を超えるものをぷかぷかさんたちと一緒に作り出したい、という思いで、今期、いろいろやってきました。でも、どうもうまくいきません。前回は「大金持ちになって一番になるにはどうしたらいいか」と、わかりやすいテーマを投げかけたつもりでしたが、大金持ちになることに興味を持つ人はほぼゼロでした。

 発表会まであと3回。そろそろ台本を起こさないと間に合いません。先日開いた進行サイドの打ち合わせでも名案は出ず、やむなく宮澤賢治の原作をそのままぶつけてみることにしました。原作は結構グロテスクな場面があって、みんないやがってしまうのではないか、と心配していました。

 

  ほらクマ学校の入学式の場面で、ウサギとカメのかけっこの話が出てきます。4チームに分かれて、どうしてカメはウサギに勝ったのかというお話を作りました。これが思いのほか楽しいお話がでてきました。

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 甲羅を脱いで、中身だけ走っていく、というコウキさんの案はすばらしいと思いました。ふだんの遅いカメは、みんなを欺く姿で、中身は実は早かった、というわけです。ウサギもまんまと騙された、と。

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 カメは泳いでいけばいい、というアズミさんの案は海の近くで干潮時をうまく使って勝つ、という案になりました。

 スクーターに乗って勝つ、という案はショーへーさんの案ですが、カメがスクーターに乗る、という突拍子もない案がいいと思いました。

 コンビニに寄らせて睡眠薬入りのコーヒーを飲ませる、というなんはきわめて人間くさくておもしろいと思いました。

 そういう前置きのようなお話作りがまずあって、午後、原作の台本をやってみました。台本を読むのは,なかなかスムーズに読めず、結構厳しいものがありました。

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 でも実際に立って発表してみたら、思いのほか楽しい芝居になりました。

 なめくじはヘビにかまれたといってやって来たトカゲを,私がなめれば直ります、とかうまいこといってトカゲを溶かして食べてしまいます。でも、次にやってきたカエルに塩をまかれ、溶けてしまいます。

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 カエルに塩をまかれ、ナメクジは溶けてしまいます。

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 ところがその溶けかかったナメクジが「助けて」というと、なんとナメクジにとかされたはずのトカゲの一部が駆け寄り、ナメクジを助けようとするのです。

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  こんなことは台本にはなく、優しいコンノさんが「助けて」の声を聞き、とっさに助け出そうとしたようでした。自滅するナメクジを助け出した、というか、なんと表現すればいいのか、一番になろうとして、結果的に自滅していくものに対して、こういう救いがあってもいいなと思いました。

 彼らは「生産性の論理」に対して、アーダコーダの批判はしません。ただ困った人が目の前にいれば、全力で助ける。ただそれだけです。

 

 タヌキは怪しい山猫大明神をまつり立て、「なまねこ、なまねこ、世の中のことはな、みんな山猫さまのおぼしめしのとほりぢゃ。おまへの耳があんまり大きいのでそれをわしにかじって直せといふのは何といふありがたいことぢゃ」と、うさぎの耳を食べ、足をかじります。ウサギは「あゝありがたや、山猫やまねこさま。おかげでわたくしは脚がなくなってもう歩かなくてもよくなりました。あゝありがたいなまねこなまねこ。」というのですが、これをななちゃんがやると、なんともおぞましい場面が、カラッと明るい感じで終わりました。

 次にやって来たオオカミには「わしはお前のきばをぬくぢゃ。このきばでいかほどものの命をとったか。恐ろしいことぢゃ。な。お前の目をつぶすぢゃ。な。この目で何ほどのものをにらみ殺したか…お前のあたまをかじるぢゃ。むにゃ、むにゃ。なまねこ。お前のあしをたべるぢゃ。なかなかうまい。なまねこ。むにゃ。むにゃ。おまへのせなかを食ふぢゃ。」と恐ろしいセリフが続くのですが、ヨッシーがいうと、なんともおかしい雰囲気になりました。そうやって全部食べられてしまったオオカミがタヌキの腹の中で「こゝはまっくらだ。あゝ、こゝにうさぎの骨がある。たれが殺したらう。殺したやつはあとで狸に説教されながらかじられるだらうぜ」というのですが、これもツジさんが言うと、悲壮感が全くないものになりました。

 これを見ながら昔教員をやっていた頃にやった芝居を思い出しました。沖縄をテーマにした芝居で、沖縄戦を語る場面。「明日の朝、あの村をこの大砲で攻撃する。あの村は全滅だぁ」と兵隊が言います。ところが兵隊をやった生徒の歩き方、いい方が、何度練習しても、なんともおかしくて、笑ってしまいました。台本では重苦しい場面が、生徒に救われたのです。

 それと同じことが起こったと思いました。

 ほらクマ学校を卒業した三人は、ほらクマ先生の言いつけを守って、それぞれ何が何でも一番になろうとがんばりました。その結果はいずれも自滅するという惨めな結果でした。生産性の論理に追われた人間が自分を見失い、自分をだめにしていくのと重なります。その惨めさをぷかぷかさん達は、彼らのセンスで救った気がしたのです。

 ミツバチたちはほらクマ先生に「なんでもいいから一番になれ」といわれるのですが、ただぶ〜んと飛び回るばかりで、全く乗ってきません。そして三人が自滅したあとも、自分たちのペースで相変わらずぶ〜んと飛び回っています。

www.youtube.com

 

 自滅した三人を見てほらクマ先生は

あゝ三人とも賢いいゝこどもらだったのにじつに残念なことをした」

と言いながら大きなあくびをします。

 

 そしてほらクマ学校の校歌をみんなで歌います。

 

♪ カメはのろまに 歩いて見せた ウサギだまされ昼寝した 

 早いはえらい 大きいはえらい 勝てばそれまで だまされたが悪い

 なんでもいいから 一番にな〜れ なんでもいいから 一番になれ 

 なんでもいいから 一番にな〜れ なんでもいいから 一番になれ

 

 最初に歌ったときと、多分聞こえ方が違います。その違いが、この芝居をぷかぷかさん達がやることの意味ではないかと思っています。

 来年1月27日(日)の午後にみどりアートパークホールで発表会です。ぜひ来て下さい。

 

 金沢から参加した方の感想

  今回のワークショップで感じたことは “誰の存在もないものにしない。されない。” というような感覚です。 そして、どこかに連れて行こうとするのではなく、ある一定の緩やかなフィールドを提示して、その中で “ なるほど。そいうのもありだね ” とか… “ いまのその感じいいね ” とか… 否定、不可、容認されないことがない…というか、 まず、そこにいる誰の存在も否定しない。というような安心感でした。 表出する言動をどうのこうのではなく、「みんなでワークショップ」名前の通りの場だった と思います。

 印象に残った場面は二つ。

 一つは、「うさぎとかめのお話」をみんなで作るワーク。 どんな方法で、かめがうさぎに勝ったのかを自分たちで考えたグループの発表は、 ・かめがスクーターに乗る ・かめは甲羅を脱いだら、実は速かった ・うさぎに睡眠薬をのませる ・ゴールの手前に波が来て、うさぎが渡れなくなる 自分の中には、いつの間にか、スクーターも睡眠薬も存在しない場面設定が出来上がってい たことに気づかされました。確かに、現代だったらスクーターもあるし、かめは本当は速いんだという可能性があったっていい。 そこに裏付けとか、根拠とか、いつの間にかできてしまっていた先入観とかが存在しない面白さがありました。

 もう一つは、「台本をよんで演じる」ワーク。 ナメクジに食べられてしまったはずのトカゲ役のぷかぷかさんが、ナメクジ役のぷかぷかさんがピンチになって 「たすけて~…。」 とアドリブで言うと、 「いいよ~。」 と言って、手を差し伸べた場面。 気持ちがほっこり耕されたようでした。 “生産性のない人が社会に必要な理由” ということで高崎さんが話されていたこと、なぜ自分がダンスを続けているのか。というこ と “心を耕す” やっぱりこれなんだな~。と感じました。 知らず知らずのうちに、固まっていた自分の心も耕してもらえたようです。

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創英の学生さん達が、ぷかぷかさんたちを呼んでクリスマス会やることに

 今日も創英大学の学生さんが体験実習に来ていました。アート屋わんどで絵を切り抜いていたので「何をやってるんですか?」と聞いたところ「クリスマスツリーの飾りです」の返事。ぷかぷかが作るクリスマスツリーの飾りに使うようでした。

 「だったら今度一緒にクリスマス会やりますか」「ああ、いいですねぇ」

と、思いつきでいってみました。この時は、ぷかぷかがクリスマス会を企画して、それに創英の学生さんが参加するイメージでした。

 どうせやるなら企画段階で創英の学生さんに入ってもらった方が、おもしろいだろうと思っていたのですが、ちょうどこの写真を撮ったとき、

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 学生さんに全部任せた方がいいな、と思い、

 「クリスマス会の会場を創英でやることにして、企画から運営まで全部創英の学生さんでやるのはどうですか?」

と提案したところ、

「ああ、いいですね、やります、やります」

と浮き浮きした返事。

 創英でやれば、ほかの学生さんにも声かけられるし、「ぷかぷかさんが好き!」っていう人がもっと増えることになる。企画段階でFacebookで、こんなこと考えてますって発信すれば、一緒にやりたい!っていう人はきっと出てくると思う…と話がどんどん盛り上がり、ちょうど創英の先生も来たので、クリスマス会の話をしたら、

「いいですね、やりましょう」

と一発返事。学校との調整をやってくれることになりました。うまくすれば装飾にかかる費用なんか、学校が出してくれるかも、という話も。

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 学校のスケジュールなどを確認し、12月17日(月)の2時半頃からに決定。場所はプレイルーム。今までにない斬新な企画を立てよう、というところまで話が決まりました。

 というわけで、朝の思いつきのクリスマス会の話が、創英でぷかぷかさん達を呼んで一緒に楽しいクリスマス会をやろう、という話に一気に発展してしまいました。

 

 実は先生が来る前、12月8日の神奈川県主催の共生社会実現フォーラムにヒカリさんがパネラーとして出るので、フォーラム担当者から質問が来ていてそれを学生さんと一緒に考えていました。

 

質問1:「自身の描く「共生社会」とは?(ご自身の背景を含めて説明してください)」

質問2:「共生社会の実現に向け、現状を踏まえてどんな意識を持ち、どんな行動を起こしていきたいか?」

 

  • 自分のできる事、絵を描く似顔絵を描くなど知り合うきっかけにしたい  
  • 障害者に対する一方的な決めつけをしない。
  • いい人も悪い人もいる。それは障害にある・ないは関係ない。
  • 障害のある人の方から訴えなければいけない社会は情けない。
  • もっと面白くて明るい社会になれば良いのではないでしょうか。
  • 私たちの個性を発見して認める社会であってほしい。

というような話が出ました。

 でも、「共生社会」という言葉自体が硬くて、ましてそれに向けて、「どんな行動を起こしていきたいか?」なんて聞かれても、なんかすごい大変なことをやらないといけないような感じがあって、話はあまり盛り上がりませんでした。

 

 ところがクリスマス会の話になると俄然話が盛り上がって、日程まで決まってしまい,学生さんはクリスマス会の企画にわくわくしています。

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 この差はなんなんだろうと思います。

 やはりぷかぷかさんとの楽しいおつきあいがあって、クリスマス会の話が出てきた、というところが大きなポイントだと思います。

 「共生社会」だの「それに向けての行動だの」という言葉だけでは、人は動かないのです。ぷかぷかさんとの楽しいおつきあいこそが、学生さんの背中を押しているのだと思います。

 クリスマス会の企画を進めることになった学生さんは、今日初めて体験実習でぷかぷかに来た人たちです。先週月曜日にぷかぷかの映画を見て、私の話を聞き、今週月曜日に「すごろくワークショップをやり、今日初めてぷかぷかにやってきた学生さん達です。その学生さん達がこんなに盛り上がっているのです。この変わりようがすごいと思います。

 これからどんな風に企画がふくらんでいくのか、それに向けて学生さん達がどんな風に変わっていくのか、すごく楽しみです。

 

 「ともに生きる社会」とか「共生社会」に向かって、何が本当に社会を変えていくのか、「ともに生きる社会かながわ憲章」を掲げている神奈川県は、戦略を立て直した方がいい気がします。

 

県の回答の100倍くらいいい文章

 川崎の和希君がふつうの小学校でみんなと一緒に勉強したいという希望に対し、市教委、県教委が特別支援学校へ行くように指導し、それはおかしいじゃないかと裁判になっています。神奈川県は市教委、県教委の判断は妥当であるとしたことについて、「ともに生きる社会かながわ憲章」まで制定した神奈川県が、障がいのある人たちの社会参加の壁になるのはおかしいのではないか、と質問したところ、神奈川県教委から、およそ誠意のない回答がありました。その回答をブログにアップしたのですが、

pukapuka-pan.hatenablog.com

下記のような書き込みがありました。

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こう言う人たちは「ともに生きる」を体験したことがないから本当のインクルージョンが何なのかわからないんでしょうね。

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 全くその通りだと思います。ともに生きることのぬくもりのようなものを、経験したことがないのだと思います。

 先日いただいた県からの回答には、人の心に届く言葉が全くありませんでした。小むつかしい言葉が並んでいるだけで、和希君のお母さんが裁判で述べた言葉に比べると、中身のない空疎な言葉です。回答を書いた人は本気で書いたとおりのことを思っているのかと思いました。

 

 「ともに生きる社会かながわ憲章」も、相模原障害者殺傷事件を受けて作られたもので、それなりの意味はあると思いますが、丁寧に読んでみると、事件を受け、どうして「ともに生きる社会」なのか、といった一番大事な部分が書かれていません。

www.pref.kanagawa.jp

 

 いいことがたくさん書いてあるのですが、どこか言葉が上滑りしている感じです。「ともに生きる」ことのリアリティが感じられないのです。多分そういう経験のない人が書いたのだと思います。だから、どうしてともに生きる社会なのか、がはっきりしないのです。

 聞こえのいい言葉だけ並べても、ともに生きる社会なんて実現できません。「ともに生きる社会」に向けて、みんなの背中を押すような力強い物語が必要なのだと思います。

 

 12月8日(土)には神奈川県主催の「共生社会実現フォーラム」があるのですが、「共生社会実現」だなんて、言葉ばかりやたら勇ましくて、なんだかなぁ、という感じです。こんなこと言って実現できなかったら、どうするのでしょう。言葉だけならやめた方がいいです。信用されなくなる、というよりも、共生社会ってそんなものだとみんな思ってしまうことが残念です。

 

 「ともに生きる社会」を作っていくことに異論はありません。でもそれを言うならまず自分自身が身近なところにいる障がいのある人たちと丁寧におつきあいすることが大事な気がします。そしてともに生きることのよさを実感する。そこからが本当のスタートだと思います。

 昨日ぷかぷかさんとすごろくワークショップをやった学生さんの感想にこんなのがありました。

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ぷかぷかさんと一緒にすごろくをしましたが、私たちが抵抗してしまうようなことも自然体で堂々とやるぷかぷかさんの姿に、むしろ私の方が恥ずかしがって出来ないなんて損しているなと思うと共に、自由に遊ぶぷかぷかさんの楽しそうな姿に癒されたり、緊張をとかされたり・・・自然と私まで楽しく遊んでしまいました。まだぷかぷかさんと関わるようになって時間は短いですが、ファンになりつつある自分がいて面白く思っています。

www.youtube.com

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県の回答の100倍くらいいい文章ですね。

 

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 ぷかぷかはこの創英の学生さん達と、何か面白いことを一緒にはじめようかなと思っています。ここから「ともに生きる社会」の新しい物語が始まります。「共生社会実現」なんて力まなくても、その気になれば、「ともに生きる社会」はどこにでも簡単にできるのです。

 

ファンになりつつある自分がいて

 近くの創英大学に「すごろくワークショップ」をやりに行きました。ぷかぷかさん7名が参加しました。

  15人の学生さんは先週ぷかぷかの映画を見たり、私の話を聞いてぷかぷかにとても興味を持ってくれました。その後、3人の学生さんがぷかぷかに来て一日体験実習をしていたこともあって、お互い顔を知っていて、とてもいい雰囲気で始まりました。

 学生さんとぷかぷかさんで交代でサイコロを振ってすごろくが始まりました。日曜日に何をしたか発表したり、好きな歌を歌ったり、ぷかぷかさんと腕相撲をしたり,すごく楽しい時間を過ごしました。

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別れ際にはハイタッチ。

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●1回目ぷかぷかに行って、とても緊張していたけれども、覚えてくれた人や一緒に活動してくださった人ともたくさん関われて、とても仲良く過ごせて良かったです。

好きな曲で盛り上がったり、日曜日に何をしたのかというのもたくさん話せたので楽しく過ごせました。来週も関われるのでとても楽しみです!

 

●障がいのある方と関わることはあまりなかったのでとても緊張しました。でもぷかぷかさんが積極的に話しかけてくれたのでたくさん話すことができて楽しく交流することができました。来週も楽しみです。

 

 ●今回、初めてぷかぷかの方々と関わりました。関わる前は、私たちが話す話題をつくってコミュニケーションをとったほうが良いのかと思っていました。しかし、ぷかぷかの方々は自由に思ったことや、伝えたいこと聞きたいことなどを話しかけてくれたので、多くのコミュニケーションをとることができて嬉しかったです。

前に聞いた話で「ぷかぷかさんが雰囲気をつくってくれる」ということを今回の交流を通じて知ることができました。体験でぷかぷかさんと関わり楽しい話ができたら良いなと感じました。

 

●どんな風に関われば良いのか分からず緊張していましたが、皆さん様々な話をしてくれたので、すぐに緊張がとけて楽しい時間を過ごすことができました。体験も緊張せず楽しめたら良いなと思います。

 

●以前、横浜市内のケアプラザで障がい者向けのイベントが行われた際にボランティアとして参加しました。それもあって障がい者と関わることは慣れているつもりでしたが、やはりいざ目の前にすると戸惑ってしまいました。しかしそこで障がい者の人をひとくくりに見ていたんだと気づきました。それは相手に対し失礼だと感じました。ひとりの人間として接していると、相手も対等に接してくださり、最後まで楽しく過ごすことができました。

 

●ぷかぷかさんと一緒にすごろくをして、ぷかぷかさんや友だちの知らなかったことも知れたのでとても楽しかったです。先週の金曜日に体験し、その時、仲良くなった方もいてお話しする機会ができたので、また仲よくなれたし覚えてくれたのでとてもうれしかったです。

「支援」という言葉は、ある意味、私たちをしばりつける言葉だということをおっしゃっていたのですが、私もそうだと思いました。みんな一緒の「助け合い」が共生だと思った。

 

●まず、とても楽しむことができました。絵を描くことが上手な男性がおり、どんな絵を描いているのかとても気になっています。そして妹思いの男性もいて、妹と一緒にご飯を食べる男性がいて、心優しい人がいるんだなと気づきました。一緒に活動できて良かったです。楽しかった!

 

●初めてぷかぷかさんの方々とふれあい緊張しましたが、とても楽しくたくさんお話ができてよかったです。別のところで関わりをもった障害の方よりも、とてもふれあいやすかったです。最後にハイタッチができてよかった。

 

●今日、ぷかぷかの方々と交流をしてみて思ったことは、関わってみてとても明るい方々だと感じ一人ひとりとより関わってみたいと思いました。

 

●実際にぷかぷかさんに関わってみて、みなさん本当に自分が好きなものがあって、自分自身を認めてるような雰囲気があって、とても輝いていると思った。それでも私の目を見て話す姿、否定をすることなく笑顔でこちらの目を見て聞いてくれる姿から感じられるあたたかさがあって、高崎さんの言っているものはこのことかなと思った。次の交流が楽しみになりました。

 

●ぷかぷかさんと一緒にすごろくをしましたが、私たちが抵抗してしまうようなことも自然体で堂々とやるぷかぷかさんの姿に、むしろ私の方が恥ずかしがって出来ないなんて損しているなと思うと共に、自由に遊ぶぷかぷかさんの楽しそうな姿に癒されたり、緊張をとかされたり・・・自然と私まで楽しく遊んでしまいました。まだぷかぷかさんと関わるようになって時間は短いですが、ファンになりつつある自分がいて面白く思っています。

 

●初めて関わってみて、人見知りや全然話さない人とかが居なかったので関わりやすかったです。こちら側から何かやるというのはなかったので何もやらずに、話を聞いたり一人ひとりの特徴を少しですが知ることが出来たので良かったです。何も意識せず、自由に関わることが良いと分かったので楽しかったです。

 

●今日初めてぷかぷかさんと関わってみて、映画をみた後ですけど少し関われるか不安だったのですが、全然そんなことなくて、ぷかぷかさんから話しかけてくれたり、すごく楽しくて今後ぷかぷかさんと関わるのが楽しみになりました。

 

●今回、ぷかぷかさんと一緒に話をすることができ、たくさんの事を知ることができました。「最初は質問に対してちゃんと答えていないけど大丈夫かな?」と思うことが何度かありましたが、話している内容はとても楽しそうなお話だったので、話を止めることなく聞いていると質問以上の事を知ることができ、とても良かったです。関わる時に分かったつもりでいることもあるので、今回のお話はとても良い勉強になりました。

 

●初めて交流しましたが、すごく楽しかったです。さいころを使いすごろくをしたらみんなが盛り上がりいろいろな話を聞くことが出来ました。

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 学生さんもぷかぷかさんもすばらしい時間を一緒に過ごしました。一緒に笑顔で過ごせる時間を作ること、そこから「ともに生きる社会」が始まります。いや、もう始まっています。

 今回学生さんに書いてもらった感想は、先週書いていただいたものよりも、更にぷかぷかさんとの距離が縮まっています。

pukapuka-pan.hatenablog.com

 これから体験実習をされる方もいますので、学生さんはまだまだ変わっていきます。それがぷかぷかさんと一緒に生きる意味です。ぷかぷかさんが学生さん達を豊かにしているのです。ぷかぷかさんも学生さん達とおつきあいすることで、ふだんと違うことを学び、豊かになっています。

 こうやってお互いが豊かになること、それが「ともに生きる社会」の意味だと思います。

 

 「すごろくワークショップ」は障がいのある人たちと健常者の関係を作るきわめて簡単で有効なツールだと思います。今回、創英の学生さん達ととてもいい関係ができたので、その関係を生かし、ぷかぷかさん達と一緒に何か新しい価値を生み出すような、クリエイティブな活動ができたら、と思っています。

 

 来週は一緒に簡単な演劇ワークショップを行います。学生さん達は更に変わっていきます。乞う、ご期待!です。

 

 

社会の色々な場所でこんな空気が作れたら、世界は今よりもっと楽しく快適に

先日の「でっかい絵本作りワークショップ」に親子で参加された方の感想です。

前に座っている親子です。

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 でっかい絵本作りに参加させて頂きありがとうございました。とても楽しい時間を過ごさせて頂きました。

 皆作業中は自由なペースで、自分のやり方で創作していて一見まとまりがないようでいて、しっかり時間内に出来上がった絵本が本当に素晴らしいものでびっくりしました。

 ぷかぷかさん達は自然にお互い認め合って、誰かと比べることもしていない、だから一人一人が自信を持って出し惜しみなく個性を発揮している、その結果、皆の強みが最大限に活かされていることに感銘を受けました。

 ちょっと人見知りな息子も、気付いたらぷかぷかさんにサポートされて自然な自分を出して楽しんでいました。

 大げさではなく、きっと社会の色々な場所でこんな空気が作れたら、世界は今よりもっと楽しく快適になると思います。

 様々な国家や企業で、多様性の受容の大切さが取り上げられる事が多くなっていますが、ここまで自然に個性や強みを活かしあってる組織はまだ中々ないと思います。それを自然に、簡単に作ってしまうぷかぷかさんたちは本当に凄いですね。

 一般的に、障がい者は助ける必要があると思われている所があると思いますが、本当は彼らに助けて貰わないと、これからの今以上の社会の発展は難しいのではと確信しました。

 今回は短い時間でしたが、色々な事を考えさせられた時間でした。そんな考えを長らく書きましたが、一番の感想としては、シンプルに人として魅力的な人が沢山いて、また来たい、また会いたいと心から思える出会いが本当に楽しかったです。

 今後とも妻を始め家族総出でお世話になります。宜しくお願いします。

 

追伸、

自分たち親子は、特にサワちゃん、はやちゃんお二人のサポートで楽しく過ごせました。是非お礼をお伝え下さい。

 

中村匡汰

 

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 お父さんはふつうの会社員だそうです。その会社員の目で

「大げさではなく、きっと社会の色々な場所でこんな空気が作れたら、世界は今よりもっと楽しく快適になると思います。」

一般的に、障がい者は助ける必要があると思われている所があると思いますが、本当は彼らに助けて貰わないと、これからの今以上の社会の発展は難しいのではと確信しました。」

ということの発見は、すばらしかったと思います。人事課でお仕事をされていると聞きましたので、機会があればぜひ社員教育でぷかぷかを使っていただければ、と思います。ぷかぷかさんと社員で一緒になって大きな絵(縦2メートル、横3メートルくらい)を描いたりできれば、いろんな発見のあるすばらしく充実した時間が過ごせると思います。

 3日くらいのゆとりがあれば、いろんな職場体験もできます。体験のシェアをすれば、経験の幅がグンと広がります。

 管理職くらいになってぷかぷかさん達と出会うと、ものすごく考えることがあると思います。

 いずれにしても、職場が豊かになります。

 ぜひご検討下さい。

「ともに生きる社会」「共生社会」を簡単に作る方法

  12月8日に神奈川県主催の「共生社会実現フォーラム」というなんとも勇ましい名前の集まりがあるのですが、パネルディスカッションのパネラーとして参加します。

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 フリーでディスカッションするのかと思っていたら、事前の質問が来ました。予定されたことをしゃべるのでは、ディスカッションのおもしろさがなくなってしまうのですが、ぷかぷかがやっていることを伝えるいい機会だと、前向きに考えて、質問に答えることにしました。

 

質問1は「自身の描く「共生社会」とは?(ご自身の背景を含めて説明してください)」

質問2は「共生社会の実現に向け、現状を踏まえてどんな意識を持ち、どんな行動を起こしていきたいか?」です。

 

 司会がこの質問をするので、それぞれ5分で答えるのだそうです。

 質問1の自身の描く「共生社会」とは、ずばり「ぷかぷか」がやっていることです。「ぷかぷか」は、養護学校の教員をやっているときに障がいのある子ども達に惚れ込み、彼らと一緒に生きていきたいと思ってはじめたところです。一緒に生きていきたい、言い換えれば、「ともに生きる社会」をはじめから目指していたことになります。そして8年たった今、「ぷかぷか」のまわりには小さな「ともに生きる社会」「共生社会」が実現しています。

 どうしてそれが実現できたか。それはぷかぷかさん達と「一緒に生きていく」という関係でやってきたからです。福祉事業所によくある「支援」という上から目線ではなく、どこまでも一緒に生きていくというフラットな関係です。

 一緒に生きていく関係なので、ぷかぷかさんを管理するとか,ぷかぷかさんを社会にあわせる、といったことはしません。そのままのぷかぷかさんが一番魅力的だと思っています。そのままのぷかぷかさんはとても自由です。

 ぷかぷかさんの魅力は「ぷかぷか」をほっこりあたたかな場にしました。ぷかぷかさんの自由さは「ぷかぷか」をホッと一息つけるような場にしました。

 ぷかぷかさんの魅力、自由さに気がついたお客さんが、ぷかぷかさんのファンになりました。そのファンがいま、どんどん増え続けています。ファンになるのは、ぷかぷかさんといい出会いをした、ということです。ぷかぷかさんとの出会いは人を豊かにします。ファンが増えることは、社会が豊かになることです。

 

 障がいのある人たちは、あれができないこれができない、社会のお荷物、といったマイナスのイメージがありますが、ぷかぷかさんは社会を耕し、社会を豊かにする存在になっています。

 「ともに生きる社会」「共生社会」にあっては、障がいがあることはもはや「マイナスの価値」ではなく、「プラスの価値」になっていることを、ぷかぷかは事業を展開していく中で、目に見える形で表現してきました。

 写真は銀座の画廊で売れているシャツ。見るひとをほっこり幸せな気持ちにします。「障がい者は不幸しか生まない」(相模原障害者殺傷事件の犯人の言葉)のではなく、「障がい者はまわりの人を幸せな気持ちにさせる」のです。

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ぷかぷかさん達のおかげで、毎年、こんなにすばらしい舞台を作っています。

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「障がい者はいない方がいい」(相模原障害者殺傷事件の犯人の言葉)のではなく、「障がい者はいたほうがいい」「その方が社会は豊かになる」のです。ぷかぷかさんと一緒に作る舞台は、そのことを物語っています。

 

 

 質問2は「共生社会の実現に向け、現状を踏まえてどんな意識を持ち、どんな行動を起こしていきたいか?」とあります。質問者は共生社会ははるか先にあって、その実現に向け、現状を踏まえてどんな意識を持ち、どんな行動を起こしていきたいか、とえらく大変ことをやらないと実現できない、といったイメージがあるようです。

 ぷかぷかを作ってきた経験でいうと「障がいのある人たちと一緒に生きていきたい」という思いさえあれば、そして障がいのある人たちとフラットな関係を作れば、共生社会はすぐにでもできます。

 ななちゃんはユースケさんが大好き。

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ぷかぷかさん達とでっかい絵本作りワークショップに参加した子どもはこんな感想を書き送ってくれました。

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 ぷかぷかにとって「ともに生きる社会」とか「共生社会」は、遠い将来実現する社会ではなく、今、ここにあるのです。

 

 「ともに生きる社会」「共生社会」を作っていく上で、一番障害になるのは「支援」という上から目線の関係だと思います。上から目線のまま「ともに生きる」なんてあり得ません。上から目線のまま障がいのある人に向かって「ともに生きよう」なんて言ったら、「いい加減にしろ!」って向こうから断られます。ですから「支援」という上から目線を私たちがどこまで捨てきれるかに、共生社会が実現できるかどうかがかかっています。

 全国の福祉事業所で、障がいのある人たちへの上から目線を捨て、障がいのある人たちと一緒に生きていきたい、と本気で思うようになれば、あちこちで「ともに生きる社会」「共生社会」はすぐにでも実現できるのです。

 質問にあったような「現状を踏まえてどんな意識を持ち、どんな行動を起こしていきたいか」なんて面倒くさい、ややこしい話ではありません。「支援」という上から目線を捨てる。障がいのある人たちといい出会いをし、一緒に生きていきたい、と素直に思えるようになる。この二つさえできれば、「ともに生きる社会」「共生社会」簡単に実現できるのです。

 それを難しくしているのはなんなのか、ということです。胸に手をあて、考えて欲しいと思います。

 

 

 ★共生社会実現フォーラムは450人入るホールでまだ100人くらいしか参加者がいないそうです。それだけ「共生社会」について魅力ある発信ができていないのだと思います。それと、「共生社会」に対する「本気度」です。

 参加希望者はチラシにある申込書に必要事項を書き込んで郵送する必要があります。どうしてこんな面倒くさい手続きを考えたのか。参加したい人はその日にいって参加すれば何の問題もないと思うのですが…。

 いずれにしても興味のある方は一番上に添付したチラシの参加申込書に必要事項を書き込んで申し込んで下さい。

 

共生社会は未来に夢見る社会ではなく、ぷかぷかでは、今、ここにある

 昨日の「でっかい絵本作り」に参加した小学生の子どもがすばらしい感想を寄せてくれました。

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 ぷかぷかさんとすごくいい出会いをしたんだなと思います。また一緒にいろんな体験をしたい、って書いてくれて、すごくうれしかったです。こういう子どもが障がいのある人と一緒に生きる新しい歴史を作ってくれるのだと思います。

 12月8日に神奈川県主催の共生社会実現フォーラムのパネルディスカッションのパネラーとして参加するのですが、事前の質問に「共生社会の実現に向け、現状を踏まえてどんな意識を持ち、どんな行動を起こしていきたいか?」というのがありました。共生社会は遠い将来実現するようなイメージです。でも、感想を書いてくれた子どもはすでにぷかぷかさんと一緒に絵本を作ったりしています。一緒に生きる社会、共生社会は未来に夢見る社会ではなく、ぷかぷかでは、今、ここにある、のです。

 

一番前に座っている子どもが感想を書いてくれました。横に座っている赤い服のお姉さんがいろいろ優しく教えてくれたそうです。そういう関係が自然にできてしまうところがぷかぷかのいいところです。

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でっかい絵本

 お昼過ぎに「わんど」に行くと,でっかい絵本ができあがっていました。ちょうど発表会をやっていたのですが、一枚一枚の絵がとてもいいです。ぷかぷかさんと地域の子ども大人達で描きました。

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一緒に生きてもらう社会

 先日長野県から見学に来た方のFacebookに素敵な言葉がありました。

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突然の訪問者の私たちを、まっすぐ見つめて、全身で受け入れてくれる。
そこはたのしくて、元気に満ちあふれた空間でした。

毎日の中でいつの間にか忘れてしまっていた大切なこと。
社会になんとか合わせようとそれだけに捕らわれて、窮屈にねじ曲げて無理していた自分自身に気づかせてくれました。
心をニュートラルにして、深呼吸することの大切さと気持ちよさをぷかぷかさん達は教えてくれました。

ぷかぷかさんたちと一緒にいると、片ひじをはる事もなく、ありのままで暮らす気持ちよさ。
そんな風に生きられる事が何より大切で、自然なんだと感じることができます。
また ぷかぷかさんに来る日まで、書いてもらった似顔絵と写真を見ながら、あの心地いい時間を忘れずにいたいな。そんな風に思いました。

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 人が生きる上で、とても大事なことに気づかれたようです。その大事なことをぷかぷかさん達が教えてくれた、というところが面白いですね。私たちには絶対できないことを、ぷかぷかさん達は、さしてがんばるわけでもなく,ふつうに振る舞う中でやってしまうところがすごいなと思います。

 感想に「あの心地いい時間を忘れずにいたいな」とありましたが、その「心地いい時間」の作り方を,機会があればぷかぷかさんに教わりたいと思いました。いや、でも、これは教わってできるものではないですね,多分。これは彼らにしかできないものです。だからもう、彼らには一緒に生きてもらうしかないのだと思います。

 頭を下げて、「すみません、私たちと一緒に生きてください」とお願いするしかありません。「ともに生きる社会」とか「共生社会」とかではなく、「一緒に生きてもらう社会」です。

 この違い、すごく大事な気がします。

 私たちに必要なのは、彼らに向かうときの、この謙虚さではないかと思います。そういうものがあって、「心地いい時間」が生まれるのだと思います。

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大人達は、子ども達の笑顔のためにこそ、汗をかくべき

 先日川崎であった地域の小学校へ通学したいと希望する障がいのある子どもに対して、特別支援学校へ行くように指導する川崎市教委と県教委の判断を神奈川県は「妥当」と判断した、と裁判を伝える報道にありました。

 相模原障害者殺傷事件を受けて、「ともに生きる社会かながわ憲章」まで定めた神奈川県が,社会参加したいという障がいのある子どもの希望を市教委、県教委と一緒になって踏みにじるのはおかしいのではないか、と神奈川県のホームページ「私の提案」に書き込みました。

 その返事が来ました。

 

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日ごろ、神奈川県の教育行政に御理解と御協力をいただき、厚くお礼申し上げます。

 神奈川県教育委員会教育局支援部特別支援教育課から、お問い合わせいただきました件についてご回答いたします。

就学先の決定については、お子さんの障がいの状態、教育上必要な支援の内容等について、本人・保護者の意見を可能な限り尊重した上で、医師等専門家の意見も踏まえて、総合的に各市町村の教育委員会が就学先を判断する仕組みとなっております。

 平成24年7月の中央教育審議会初等中等教育分科会報告「共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進」では、インクルーシブ教育システムにおいては、特別支援学校も「多様な学びの場」の一つとされており、個別の教育的ニーズのある幼児児童生徒に対して、自立と社会参加を見据えて、その時点での教育的ニーズに最も的確に応える指導を提供することが重要とされています。

 今回、川崎市及び神奈川県の就学判断に対してご意見をいただきましたが、以上の点から、特別支援学校への就学は、インクルーシブ教育システムの理念や「ともに生きる社会かながわ憲章」に反するものではないと考えておりますが、現在係争中の案件のため、その是非について裁判所の判断を仰いでいるところです。県としての主張は裁判の中で行ってまいりますが、今回のご指摘は共生社会の実現に向けての貴重なご意見として承らせていただきます。

 県といたしましては、各市町村教育委員会と連携した適正な就学相談・指導に引き続き取り組んでまいりますので、今後とも、ご理解、ご協力よろしくお願いいたします。

今回、回答いたしました事柄につきまして、事業調整グループ藤田(電話045-210-8288(直通))が担当しておりますことを申し添えます。

 

 平成30年11月6日

 高崎 明 様

 

神奈川県教育委員会教育局

支援部特別支援教育課長

柏木 雅彦

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予想された回答とは言え、本気でともに生きる社会を考えているのかと思いました。

 

以前知り合いの編集者が障がいのある人たちの置かれている状況をわかりやすく説明してくれました。

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 資料を送ってくれた編集者の方は

 添付の図は、インテグレーションとインクル―ジョンの違いを説明をするのによく使う図ですが、同じ社会には統合されているけれど、社会という水槽に金魚すくいですくわれたビニールに入った金魚がそのまま入っているような状態で、社会全体を自由に泳ぎ回っているインクルーシブな状態ではない、という図です。

  このビニールの袋が、就労継続支援とか放課後デイとかグループホーム、特例子会社などの障害に特化した福祉制度、あるいは意識のバリアだと思います。

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 インクルーシブという言葉の解釈がかなりずれている気がしますが、そんなところでアーダコーダいうよりも、普通の学校でみんなと一緒に勉強がしたい、という和希君の希望をどうやったら実現できるかをみんなで考えた方が、より建設的です。もちろんクリアーしなければならない問題はたくさんあります。それを一つ一つつぶしていくことで、社会は豊かになっていきます。

 

 和希君を無理矢理特別支援学校へ入れることで、誰が喜ぶのでしょう。市教委とか県教委の人たちは笑顔になるのでしょうか?

 和希君が普通の学校へ入ることができれば、和希君をはじめ、まわりの子ども達のたくさんの笑顔が生まれます。子ども達の笑顔からは希望が生まれます。

 大人達は、子ども達の笑顔のためにこそ、汗をかくべきです。

 

 和希君はたったひとりで「ともに生きる社会」を作ろうとがんばっています。まわりの子ども達もそれに共感しています。神奈川県は理念を掲げるだけでなく、まさにこの機会に「ともに生きる社会」に向けて、和希君と行動を共にすべきです。

 

 

 

 

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