桜美林大学、4回目の授業は学生さんの書いた詩を元にぷかぷかさんが絵巻物を描き、それの仕上げを学生さんとぷかぷかさんが共同作業でやりました。
拡大してみると、結構おもしろい
目の見えない学生さんは絵が描けないので、「もやもや」した気持ちを点字で打ってもらい、それをほかの学生さんが絵巻物に入れました。
タカノブさんの手前のマルが「もやもや」を表現する点字
できあがった絵巻物を発表
学生さんたちの感想
(全盲の学生さんの感想、点字を打つと自動的に変換してくれるようです)
●ぷかぷかさんが描いてきてくれた絵には、私達が詩に込めた思いがうまく表現されていて、表現の方法は色々あるんだなと思った。絵を描くことが今回の授業のメインだったので、自分が参加できるのか心配だったが、たくさんの人のフォローのおかげで楽しく参加することができた。作品作りにも加われたことがうれしかった。
ぷかぷかさんが名前を聞いてくれたり、名前を呼んでくれたりしたので、最初の時よりもぷかぷかさんに近づけた気がした。クラスの人が声をかけてくれたり、絵の説明をしてくれて、この授業を通してクラスの人とも近づけたと思った。
完成した絵には私達らしさ、ぷかぷかさんらしさ、ぷかぷかさんとの時間、全てが詰まっていて、とてもいい作品になった。ぷかぷかさんに会いに行きたいと思った。
●高崎さんが授業の前に言っていたように目の見えない学生に絵をどう伝えられるのからワクワクした気持ちで行きました。その学生さんにできた絵を可能な限り伝えてみましたが、ちゃんと伝えることができたかはわかりません。私にとって初めてのことでした。目で見ることが当たり前になっていた私は当たり前ではないことを教えてもらえた気がしました。ぷかぷかさん、GCの学生、目の見えない学生、様々な人たちが同じ人であり、みんなが同じことを思い、共感し合えたことが今回得たことです。4回の授業だけだとは思えないくらい、充実した時間を過ごすことができました。ぷかぷかさんとの出会いをここで終わらせることなく、今後も関わりを持っていきたいと思ってます。
●社会のコミュニケーションは言葉や文字を基本にしていて、それをとても窮屈に思っていました。演劇ワークショップから始まったぷかぷかさんとの時間は、芸術のコミュニケーションツールとしての良さをとても感じました。正解のない芸術の包容力の上で、共通の体験を形にしていくことは、小さい頃以来味わっていない共有感の様なものを感じました。コミュニケーションは時間をかけず即時性を求める様になっていますが、もっと丁寧にするべきなのだと思いました。その方が心はずっと楽になるのではないかと今回感じました。この授業に参加して良かったです。
●授業前は、ぷかぷかさん達は独創的な考え方や表現力があるのでどんな絵が出来るのかなと楽しみにしてました。自分たちの考えた詩がぷかぷかさん達というフィルターを通して出来た絵を見てとてもびっくりしました。なぜなら自分では考えつかない様な作品だったからです。例えば、色の使い方、筆のこすり具合、図形の使い方などです。いろんな方法で感情は絵に表現できるんだなと感じました。そして「枠に当てはまった考えではなくてもいい」「自由に表現してもいいのだな」ということを知りました。その絵は完成に近くて何を加えればいいかわからなかったので難しかったです。どういう経緯でこの作品になったのか聞いてみると自分なりの思いを込めていたので、気持ちをこめて書くと描きやすかったです。 交流した時間が短かったにもかかわらず、とても手の込んだ作品になったと思いました。
●今まで詩を作成するのも1人やその現場にいる人でしか行えないって思っていましたが、ぷかぷかさんとの詩を合わせて1つの大きな詩ができた事にびっくりしました。
ぷかぷかさんと何かすることによって、今までにない新しいことを発見できたり、学べて凄く楽しかったです。
また、この社会で私は冷酷な人をニュースや間近で見てきたことが多かったのですが、人間とはこうあるべきだなと感じました。
●ぷかぷかさんたちとのワークショップ、ほんとに心に残る経験になりました。
私は去年も授業で会っていたので、ぷかぷかさんと会うのは2回目ですが、前回とは違う形のワークショップを通して出会えたぷかぷかさんとの経験は大切な思い出です。
何もないまっさらな白い紙からみんなで個々に気持ちを書いてそれがあんなに大きな作品になってみんなと1つの作品を作れたこと、完成したときは感動しました。
授業でのスゴロク。いろんなことがあり、個人的にすごく元気なくて落ち込んでた私は、不思議とそんなこと忘れられたくらい気づいたらたくさん笑っていて、幸せな気持ちになりました。ぷかぷかさんが笑えばみんな笑うし、みんな笑えばぷかぷかさんも笑うし、そうやってみんな楽しい時間を過ごすことができて素直に元気がでました。
英語ばかりやってきた私にとってこの授業は新鮮でした。きっとまたぷかぷかさんたちと同じことをやっても絶対また同じく幸せな気持ちになれるって自信があります。普段ふつうに生活していたらできない経験をさせてくれて、私を笑顔にさせてくれて、幸せな気持ちにさせてくれて、こういう気持ちにさせてくれる機会をくれて、出会ってくれて、ありがとうございました、という気持ちに尽きます。これからもずっと忘れられない大切な思い出です。
●はじめに、ぷかぷかさんとの交流の場を設けていただき感謝しています。正直、ぷかぷかさんと出会う前は どう接したら良いのだろうと不安ばかりで会うのも少し気を張っていました。しかし、授業での体を使った劇、サイコロゲーム、詩の作成、大きな巻物を描くのを経て、もっともっと知りたい、関わりたいと思う自分がいました。 ぷかぷかさん一人一人の発言が純粋で素直で予想外でいつの間にか、ぷかぷかさんの周りにはいつも笑顔が咲いていました。そして、私も笑顔になっていた一員でもあります。
負けじと、私達もぷかぷかさんを笑顔にさせられる事は出来ないかと模索しました。
あっという間な4回。ぷかぷかさん有難う御座いました。本当に楽しい時間でした。
この授業を履修して正解でした。
●ぷかぷかさんと4回の授業を通してとても楽しかったです。初めて日本人と一緒にゲームをして絵を描いてとても素晴らしい経験だと思います。ぷかぷかさんは私が思っている障害者とは違います。昔は障害者は自分の行動をコントロールできないと他人に危険を及ぼすと思っていましたが、ぷかぷかさんと接触後すべての人がとても親切で、自分の夢を持っていることに気づきました。特にぷかぷかさんが絵を描いた時、私はぷかぷかさんが子供のように優しくて可愛いと感じました。この授業を通じて、障害者に対して異なる理解ができました。彼らは社会から排斥されるべきではないと思います。
●前に私は、障碍者と交流することがなくて、見たことだけです。私は、障碍者がちょっと怖いと思いました。でも、今私は、この授業を選んだことがよかったと思っています。障碍者に対して、私の印象も変わりました。最初にぷかぷかさんと会ったとき、とても緊張でした。そして、みんなは、自己紹介をした後に、ぷかぷかさんのみんなのいろいろな性格を見つけました。ぷかぷかさんのみんなは、優しくて、明るくて、面白い人達です。前のちょっと怖い印象と全然違います。みんな組を分かれて、ゲームをやりました。一日目は、とても楽しかったです。二日目に、私は、もう緊張しなかったです。みんなは自分の趣味や、好きな食べ物や、好きな歌などを交流していました。ぷかぷかさんのみんなは、自分の仕事と目標も話しました。みんなは、素晴らしい人だと思います。三日目、私が体調不良ですから。参加していませんでした。残念でした。四日目、絵をかきました。ぷかぷかさんのみんなの想像力が素晴らしいと思いました。絵も上手です。私がびっくりしました。この四日間に楽しかったです。わたしは、障碍者と普通の人の違いがないと思います。彼らも、自分目標や趣味が持っています。とても純粋な人達です。私は、みんながそのままで楽しく毎日を過ごすことを望んでいます。この四回の授業で、珍しい思い出を作りました。いろいろな経験を積んで、感謝の気持ちを持っています。
ふり返りの授業で出た意見
<授業を受ける前の障がい者に対するイメージや自分の気持ち>
・怖い
・自分の安全を心配して近寄りたくない
・自分をコントロールできない人たち
・他人に危険を及ぼす
・自分と異なる存在
・特に気にしていなかった(無関心)
・中国では、障がい者は自分で自立して生活できない、家族が世話をしている、家に引きこもっている、孤独な存在である。
<ぷかぷかさんの授業を受けた後のイメージと自分の気持ち>
・一生懸命な人たち。
・とても珍しい経験をして、もっと関心をもつべきと思った。
・とても親切でかわいい。
・とても純粋でやさしい人たち。
・自分の目標を持って生活や仕事をがんばっている人たち。
・もっとこのような機会をつくるべき。
<障がい/障がい者に対するたくさんの法律があるのに、なぜ相模原事件のようなものが起きてしまうのか>
・障がい者のことをよく知らないから自分のイメージで障害者はこういうもの、こうあるべきだと決めつけているから。
・効率の悪さや時間がかかることなど、障がいのない人と同じようにできないことが許せないと思ってしまうから。
・法律があると知っていてもそういうことが起きてしまう。
・メディアが障がい者を「弱い」「助けが必要」というふうに伝えて、そのような印象をつけている。
・出会うチャンスがない。
・障がい者に対して関心をもっていないから。
<ぷかぷかさんからもらったメッセージ、ぷかぷかさんが社会に発信しているメッセージ>
・自分らしさや個性を大事にしていいんだよ、というメッセージ。みんな違ってみんないい。
・「効率性」「生産性」が低くてもわたしたちは楽しく生きていくことができる。一般人ができることはわたしたちにもできる。どんな世界でもわたしたちは自分たちの力で生きていくことができる。
・障がいのない人たちの中には自分の生活を大切にしていない人もいるが、ぷかぷかさんたちは自分の生活を大事にしている。とっても前向きなメッセージをもらった。
・自分たちのやり方でわたしたちは社会貢献できる。前向きなメッセージ。
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わずか4回の授業でこれだけのものが引き出せました。私一人で授業をやっても、これだけのものは引き出せません。やはりぷかぷかさんがいたからこそ、これだけの言葉や絵が引き出せたのだと思います。
ここにぷかぷかさんが社会にいることの意味があります。
社会にはぷかぷかさんがいた方がいい、彼らがいれば社会がこんなにも豊かになる、ということが今回の授業でも明確に示せたと思います。
「障害者はいない方がいい」といった相模原障害者殺傷事件の犯人は、結局こういう豊かな関係を目の前の障がいのある人たちと築いてなかったのだと思います。それは犯人の特異性、というより、津久井やまゆり園の障がいのある人たちへの姿勢、おつきあいがそのまま反映したものだと思います。
この授業に参加した学生さんの何名かに8月3日(土)の上映会の午後の部でそれぞれの体験を話してもらう予定です。彼らの体験こそが、相模原障害者殺傷事件を超える社会を作る上で、大きな力になります。
今までの授業の記録
www.pukapuka.or.jp
ぷかぷかさんの絵巻物づくり
www.pukapuka.or.jp