ぷかぷか日記

「人間扱いは必要ないと思うようになった」とやまゆり園事件の被告

 昨日の毎日新聞、やまゆり園事件公判の記事。

 

《 園の職員になってからは、利用者の食事の様子などに驚いたといい、自身も「ご飯を食べないと鼻先を小突いてしつけをした」と話し、人間扱いは必要ないと思うようになったと説明した。》

《 利用者に命令口調になったり流動食を作業のように流し込んだりする他の職員の姿を見て「(利用者は)人間ではないと思った」と述べて、園で働く中で差別的な考えが膨らんだと話した。》

 

 「人間扱いは必要ないと思うようになった」とありますが、これが津久井やまゆり園の支援の現場の実態なのだろうと思います。そういう現場だからこそ、事件は起こったのではないか、と以前から書いていますが、まさにそれを裏付けるような被告の言葉です。

 相手を支援するといいながら、どうして相手を人として見ないような関係が生まれたのか。支援という上から目線の関係は、本質的に、そのいうものを含んでいるのではないか。そこの検証こそ、この裁判でやるべきことだと思います。

 

 相手と人としてつきあっていく。それをぷかぷかは大事にしてきました。いっしょに生きていく、という関係です。そしてその関係からはこんな舞台が生まれました。

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 障がいのある人たちと一緒に生きていくと、こんな風に社会を豊かにするものが生まれるのです。

 やまゆり園とは正反対のものです。どうしてこんなにちがうのか、何が問題なのか、支援という関係は何を創り出しているのか、それを考えることが、今、私たちは求められていると思います。何よりも、私たちはどういう社会を作ろうとしているのか、ということ。

生放送中に電話で映画の宣伝

 2月11日(火・祝)に東久留米でぷかぷかの上映会をやります。それについて「FMひがしくるめ」というコミュニティFMラジオ局から、生放送中に電話で映画の宣伝しませんか?という連絡がありました。東久留米の上映会は、まだまだ宣伝し切れていないので、大助かりです。

 東久留米上映会の主催者から頼まれたのかと思っていたら、たまたま上映会のチラシを見て、ぷかぷかのホームページ見たら面白そうなので、連絡してきたみたいでした。こういうのって、うれしいですね。

www.fm-higashikurume.com

放送日は1月31日(金)の15時10分過ぎだそうです。

「FMひがしくるめ」のホームページから聞けますが、スマホならアプリをダウンロードすればどこからでも聞けるそうです。

Androidの方  無料アプリ《FMひがしくるめ》をダウンロード

iPhoneの方  無料アプリ《FMプラプラ》をダウンロードの上、《FMひがしくるめ》を選択

 下記のサイトからダウンロードして下さい。

fmplapla.com

 『Secret of Pukapuka』と第5期演劇ワークショップの記録映画『ほらクマ学校を卒業した三人』の2本の映画についておしゃべりします。10〜15分程度で、出たとこ勝負でしゃべるので、どんな話になりますか。1月31日(金)15時10分過ぎ、ご都合つく方は聞いてみて下さい。面白いな、と思ったら、ぜひ下記上映会へ。あなたのところでもぜひ上映会、企画してみて下さい。上映会の相談は takasaki@pukapuka.or.jp まで

 

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舞台の真ん中には、目には見えない柱が立っていた。

第6回表現の市場で『どんぐりと山猫ーぷかぷか版』の発表をしました。

 

 10年前、

「障がいのある人たちとは一緒に生きていった方がいい」「その方がトク!」

と、一本の柱を立てました。その柱に共感する人が少しずつ、少しずつ増えてきました。

 いっしょに生きてると、ほっこりあたたかな、楽しい物語がたくさん生まれました。

 いっしょに生きてると、ゆるい、ホッとできる空気感が生まれました。

 いっしょに生きてると、ぷかぷかさんが好き!というファンがたくさんできました。

 いっしょに生きてると、障がいのある人たちは社会を耕し、豊かにする、ということが見えてきました。

 

 舞台の最後、思いを込めて「あの広場のうた」をうたいました。

 

  ♪  ……

    歌が生まれ  人は踊り出し

    物語がはじまる  あの広場がここに

 

    昔 広場に一本の柱

    ここに立てよう  目には見えない柱を

 

    昔 広場に一本の柱

    ここではじまったぷかぷか  いまここで ♪

 

 舞台の真ん中には、目には見えない柱が立っていたのです。

 障がいのある人たちと一緒に生きていくことで、あんなにも素晴らしい舞台ができたのです。いっしょに生きていくと何が生まれるか、がよく見えたと思います。ここで生みだしたものは新しい「価値」といっていいと思います。この「価値」は社会を豊かにします。

 

 同じようの障がいのある人たちにかかわりながら、津久井やまゆり園ではあの悲惨な事件が起きました。

 何がちがうのか。

 あまりの落差にめまいがしそうですが、ここをしっかり見つめていくことが、今、すごく大事な気がします。犯人の特異性のせいにしてしまうと、大事なものを見逃してしまいます。

 あの事件と、下の写真の文字が作り出す世界とのちがいはどこにあるのか、ということです。

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 ●見に来た人たちの感想

・とてつもなく大きなエネルギーを感じました。元気をたくさんいただきました。

・たくさんの人の力が、とてもほっこりあたたかくしてくれました。もっとたくさんの人に見て欲しいです。

・とてもレベルが高く、びっくりしました。

・とても自由で、楽しい時間でした。

・不思議な気持ちです。なんだか楽しかったです。

・時間があっという間に過ぎてしまいました。

・心があたたかくなる舞台でした。

・お客さんが非常に多く、素晴らしかったです。

・続けていくって大変ですよね。有料にしてもよいのかな、と思います。

・「表現の市場」いつまでも継続して欲しいと思います。

・何かをやってみようという気持ちになりました。

・舞台に立つ人たちは、とても輝いていて、素晴らしかった。一生懸命なみなさんに感動し、勇気づけられた。

・こうでなかったらいけないというのがなく、素晴らしかった。

・このようなすてきなメッセージをこれからも発信してください。

 

・アラジンの太鼓では感動して、涙が出ました。

・和太鼓、すごい迫力。ポップ、太鼓を交えたミュージカルっぽくて面白かったです。

・和太鼓といえば筋肉ムキムキの男の人が力強くたたいているというイメージだったのが覆されました。

・観客との一体感が素晴らしい。

・見事です。自分の子どもにも教えて欲しい。

・「ほうきぼし」だいちゃんがかすんでしまうほど、粒違いの演奏ぶり。

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・シーホースの「みどりがめ」のお話は、人間の本質を突くようなセリフで、ドキッとしました。飼われていたときは餌の心配はなかったけれど、楽しくもない。川の生活は本当のいる場所ではない…って、なんか今の自分の心境にも近くて。

・紙芝居の内容が深い。音と光の演出が新しく、面白かった。

・メッセージが込められている素晴らしい活動。

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・ラポエアガールのナルコビックは楽しく体を動かし、全身を使えてとてもよいと思いました。

・とってもよかったよ。

・千本桜がよかった。

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・みなせたのみなさんのファンキースタイルでの「あるある」最高でした。

・体を張ったメッセージに感服

・みなせたの方の「あるある」を聞いて、私も歩けるうちは駅で階段を使おうと思いました。

・私も子ども二人と電車、バスを利用する際の「あるある」で、わかります。車イスのあんなデザインのものがあるなんて知りませんでした。

・車イスの大変さをwest side storyに載せて楽しく伝えてくださり、ありがたかった。

・世間をやわらかく風刺するという芸能の原点を考えさせられて、非常によかった。

・小学校で車イス体験授業がありますが、乗ったり押したりの体験をするより、みなせたさんのミュージカルを見る方が、よほど学びになると思いました。車イスに乗って街へ出てみると、世間の無関心や冷たさがわかるともいわれてますが、当事者の目線で授業をして欲しいです。

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・チェロと太鼓の間に「チケット レコード」というつぶやきが入り、自閉の方のつぶやきが楽器のように聞こえてよかったです。

・素晴らしいコラボ。いつも息がぴったりで、回を重ねるごとに深まっている様子が、すてきだなと思っています。

・演奏中は表情の硬いだいちゃんが、演奏が終わった瞬間にニコッとなるのがよかった。

・ダイちゃんの太鼓が力強くてとてもカッコイイ!

・モンゴルを思い出させてくれて感謝します。

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・相鉄ーJR開通の新線をすぐに組み込んでいるのが、さすが!と思いました。

・はっぱの最後の歌には涙が出てきた。

・はっぱオールスターズ、最高に楽しくて感動しました。

・いかりや直樹さんのおしゃべりよかったです。

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・『どんぐりと山猫』音楽、舞台美術が素晴らしかったです。

・すべて手作りで、驚いた。

・『どんぐりと山猫』みんないっしょに何かするのっていいなと思いました。

・ぷかぷかさんだけでなく、地域の子どもやおじさん、おばさんもいっしょに楽しそうなのがよかったです。

・『どんぐりと山猫』のセリフ、「認め合う」一人ひとりにその言葉があると、生きやすい世の中になると思いました。

・暖かいステージ、ジンときました。

 

・ぷかぷかの舞台の最後の歌「あの広場のうた」は、いつも感動します。

・ななちゃん、かわいかった。

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 ●「表現の市場」の夜、舞台の感想をすぐにブログにアップした方がいました。

ameblo.jp

 

 ●新聞記者の方は

 劇が終わったときに、もう少し見ていたい!えーもう終わってしまうの!と

いう気持ちがわき上がってきました。

 

 ハイライトのどんぐりの「優しさと寛容が~」というセリフが、大きな声ではなかったのが心に残りました。大事なことって意外とこんな感じなんだろうなと思わせる素敵なシーンでした。

 そして、最後の歌になぜかじんわりきてしまいました。

 

 いわゆる健常者といわれる人たちが集まってやっても、うまい下手がどうだとか、メッセージ性がどうだとか、考えてしまって、こんなに素直ににこにこしながら劇をみるなんてことないのではないかと思います。

 

 10何人もの記者が難しい顔をして横浜地裁に缶詰になっても何も生み出さない

という現状が本当に情けなくなりますが、どうにか、一緒に生きる社会を少しでも

伝えられる原稿にできればと思います。

 

 

 ●ワークショップに参加した人はFacebookにこんな感想書き込んでいました。

 「(ぷかぷかさんは)自由だねえ」
 もともと私ひとりで参加する予定だった ぷかぷかの演劇ワークショップに三女を連れて行ったのは、何度目かのワークショップのあった土曜日にたまたま夫が休日出勤になったせいだ。
3人姉妹の中でも一番人見知りで一番内弁慶の彼女は、最初の日は部屋の外で漫画を読んでいるわ、練習室の中では壁に貼りついて”ひとりで遠巻きに眺める”わ、誰かに声をかけられると背中の毛を逆立てるように睨むという、まるで人に懐かない野良猫のようだった。ま、予想はしていたけど(^^;)
 
それが、1月の練習日に衣装の試着があって、すごくファンタスティックな、つまり、ぷかぷかチックな「どんぐりの帽子」が出てきたら突然スイッチが入ったのだ。その後は、私よりも早くセリフを覚え、ぷかぷかのテーマソングを歌い、コンちゃんと笛を吹き、時々行方不明になるセノーさんを探すという200%コミッターに変貌した。
 
本番前日、当日となると、やっぱり緊張感がただようし、ワサワサしてるし、舞台上は照明で汗をかくほど暑いし、たぶんそんな空気感が苦手なセノーさんは本番当日のリハーサルに姿を見せなかった。セノーさんと一緒の私たちのチームはセノーさん(熊役)不在の時のセリフ回しも用意した。そして昼やすみ。お弁当を食べた後のみんなが思い思いにゴロゴロする練習室で、伴奏者が席を外したピアノから、ポロロンと流れ始めた「さそり座の女」。
 
セノーさんだよ!
 
三女の目が輝いた。誰に聴かせるでもなく、セノーさんが弾いていた。その次の瞬間、三女が言ったのが冒頭の
「自由だねえ…」。
 
そう、そうそうそうそう!この感じ。
「台本は、変えられる」のだ。
言いたくないセリフは直前でも変えちゃうとか、舞台に出たくない時は出なくていいとか、だけど、大丈夫って声を掛けたら次のシーンでは出られるとか、ぷかぷかの歌が始まったら客席から乱入する青年が出てくるとか、次々に出てくる「予定外」「予想外」をみんなが「おお!」「それもいいね~」って受けとめる感じがあれば、ちゃんと”仲間”でいられるんだということ、助け合えるんだということ、一緒なら恐れることは何もないんだということ。それを、受容とか、共生とか、そんな手あかのついた言葉を1万個並べるより、すとんと理解させてくれる、やっぱり、ぷかぷかさんってすげえなって思うし、一緒にいさせてくれて、ありがとう♡

 

 

●記録映画のための音を録音しに来ていた人は 

表現の市場楽しかった!なぜどこが楽しいのか考えてみると、彼彼女たちは‪心が広く他人に立ち入りすぎず自分らしさを持っているからかもしれなくて、妬んだり画策したりせず本当に興味のあることだけにめちゃこだわり集中し誰にも似ていないし似ようともしないなんて、みんなそうありたいと思ってるんじゃないかな。
10年後か20年後かにはこのひとたちががっつりみんなと混ざってたら未来面白いだろうと思う。いまの障害者という呼び名は、社会で暮らすため混ざるため生きるために乗り越えなくてはならない障害がある「被障害者」という意味だとするとこの障害は社会ががんばれば無くすことができて、そうしたら障害者はいなくなっちゃうよね、あらら!なーんておもいます。

ひとときの夢物語『どんぐりと山猫ーぷかぷか版』を、今日「表現の市場」で発表します。

 宮澤賢治作『どんぐりと山猫』は一郎のうちに山ねこからおかしなはがきが来るところから始まる、ひとときの夢物語。さしたる起伏もないお話です。ところが最後、一郎がどんぐりを入れたますを持って自分のうちの前に立っているところまで来て、突然、そのさしたる起伏もないお話が、ひとときの夢のような時間をプレゼントしてくれたことに気がつきます。

 《それから「やまねこ拝」というはがきはもう来ませんでした。》

というナレーションは、現実の世界に引き戻されたさびしさを突きつけます。

 

《 かねた一郎さま 九月十九日
  あなたは、ごきげんよろしいほで、けっこです。
  あした、めんどなさいばんしますから、おいで
  んなさい。とびどぐもたないでくなさい。
                 山ねこ 拝 》

というおかしな、それでいて、なんだかわくわくするようなはがきが無性にいとおしくなります。そのはがきから始まる夢のようなお話すべてが、楽しかったなぁ、と思い返したりします。

 

 そのひとときの夢物語『どんぐりと山猫ーぷかぷか版』を、今日「表現の市場」でやります。ぜひ見に来てください。

 

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「あなたがいて、幸せだよ」って思える関係

 NHKの津久井やまゆり園事件の裁判を伝える記事に

《 「お母さん、幸せだったよ」〜法廷に響いた“反論” 》

というタイトルがついていました。あえて反論という言葉が入っています。多分被告のいった

「障害者は不幸しか生まない」

という言葉に代表される被告の発想への反論なのだと思います。「不幸しか生まないんじゃない、私は幸せだったよ」という、ストレートな反論です。

 「お母さん、幸せだったよ」

 人間は、どんなに悲惨な中にあっても、こうやって希望を感じる言葉を紡ぎ出すんだと思いました。

www3.nhk.or.jp

 

 事件を超える社会、というのは、このお母さんのように

「あなたがいて、幸せだよ」

って思える関係を障がいのある人たちと作ることだと思います。共に生きる社会、というのは、お互い「あなたがいて、幸せだよ」と泥臭く思える社会です。

 

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 それは遠い未来の社会の話ではありません。関係の作り方一つで、すぐにでもできる話なのです。

 ぷかぷかができたのは、代表のタカサキが、養護学校の教員になったころ、重度障害の子ども達に惚れ込んだことが、そもそものきっかけです。惚れ込んだ、つまり、彼らのそばにいて、私は幸せを感じていたのです。「共に生きる社会」という言葉すらなかった時代、私は彼らに惚れ込み、彼らのそばにいて幸せを感じていました。

 街の人たちにも、その幸せ感を感じて欲しいと、10年前、障がいのある人たちとの出会いの場としてぷかぷかを街の中に作ったのです。たくさんの素敵な出会いがあり、たくさんのファンができたことはすでに何度も書きました。

 

 『ぷかぷかな物語』を読んだ人がこんな感想を書いてくれました。

 

「あなたが好きだから♪」
これがぷかぷかを作った理由なの。最高じゃないかなー?

「好きだから♪」会いに行きたくなる。
「好きだから♪」会うたび元気をもらう。
「好きだから♪」笑顔が続くことを願う。

・・・そういうことなんだよね。
読んだら会いたくなっちゃったよーん。ぷかぷかさん。

 

 「あなたがいて、幸せだよ」と思える関係は、こんなふうにぷかぷかのまわりにいっぱいできているのです。事件を超える社会、共に生きる社会が、すでにぷかぷかのまわりにはできているのです。

 そういった関係を作るコツは何か。それは彼らとフラットなおつきあいをすることです。上から目線で「何かやってあげる」とか「支援する」といった関係では「あなたがいて、幸せだよ」と思える関係は出てきません。

 「障害者は不幸しか生まない」という言葉は、支援の現場の空気をいっぱい吸い込んだ被告から出てきた言葉です。「お母さん、幸せだったよ」なんて言葉が想像もできなかった現場だったんだろうと思います。 

 だからこそ「お母さん、幸せだったよ」の言葉は、忌まわしい事件を裁く法廷にあって、小さな希望をともすように輝いていたと思います。NHKの深い読みに拍手!です。

 

 

 1月26日(日)の「表現の市場」では、演劇ワークショップの中で「あなたがいて、幸せだよ」と思いながら作った芝居を発表します。あなたにもそれを感じて欲しいと思っています。ぜひ見に来て下さい。

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「お母さん、幸せだったよ」

「お母さん、幸せだったよ」

 津久井やまゆり園事件の法廷に響いた言葉です。人が生きていることの意味、誰かといっしょに生きることの意味が、このひとことにはあります。

 このひとことに込めたお母さんの思いをしっかり受け止めたいと思うのです。

 そしてそういう思いを共有できるような関係を、障がいのある人たちと作っていきたいと思っています。だから「支援」ではだめなのです。そこからは、お母さんの思いを共有できるような関係はできません。

 「あなたといると、幸せ」と思える関係です。それこそが「共に生きる」関係です。

 津久井やまゆり園、愛名やまゆり園で、また虐待がおこなわれた、と昨日神奈川県が発表しました。「支援」の行き着く先を見た思いです。そして、そういう環境で事件は起きました。

 現場の人たちが、お母さんの思いを共有できるような関係を日々おつきあいしている障がいのある人たちと作っていれば、あの事件は起こりませんでした。

 「お母さん、幸せだったよ」何度も何度も噛みしめたい言葉です。

www3.nhk.or.jp

「表現の市場」は、社会全体で支えて欲しい。

今度の日曜日1月26日(日)はいよいよ第6回目の「表現の市場」。

 

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 準備は着々と進んでいるのですが、気がかりはやはりお金のこと。半年かけて芝居を作り、その発表の場として「表現の市場」をやると、講師、舞台監督などの人件費、会場費を合わせると230万円ほどのお金がかかります。ヨコハマアートサイトから100万円の助成金をゲットしましたが、ほかの助成金申請はすべて没。結局残り130万円ほどはぷかぷかで負担することになります。

 ぷかぷかは貧乏なので、130万円というのは大変な負担です。とりあえず今年は払っていくにしても、この状態が続けば、「表現の市場」の存続は、かなり難しくなります。

 ぷかぷかは収益を増やす工夫をいろいろやっていますが、残念ながら「表現の市場」を支えるだけの収益は得られていないのです。ですからぷかぷかだけで「表現の市場」を存続させることは、もう限界に来ています。

 「表現の市場」の社会的な意味を考え、これを存続させるためにはどうしたらいいのかを考えるとき、ぷかぷかだけが四苦八苦するのではなく、やはり社会全体で支えていく仕組みを作っていかないとだめだろうと思います。

 

 もう一つ大事なこと。3年前の津久井やまゆり園事件は「障害者はいない方がいい」というメッセージを社会にばらまきました。全国で起こっている障害者グループホーム建設反対運動は、自分の地域に「障害者はいない方がいい」という運動です。頭の中では「共に生きる社会を作った方がいい」と思いながらも、自分の家のすぐ隣に障害者のグループホームが建つことになったら、やっぱり不安に思う、という人はたくさんいます。

 そういった社会の中で

 「障がいのある人とはいっしょに生きていった方がいい」

というメッセージを、言葉だけでいうのではなく、舞台というストレートに見える形で表現する「表現の市場」は、とても大事だと思います。「共に生きる社会」がどういうものか、いっしょに生きていくと何が生まれるか、といったことがひと目でわかります。

 事件を超える社会が、ここから生まれます。だからこそ、社会全体で支えて欲しいと思うのです。

 

 どういう仕組みがいいかは追々考えるとして、1月26日には会場費、付帯設備などの支払い、その後、人件費、舞台装飾の支払いがあります。ぷかぷかにとっては、一番厳しい局面です。

 「表現の市場」を支えるための寄付を、ぜひお願いします。

 ぷかぷかは「横浜夢ファンド」の登録団体になっています。夢ファンドに寄付をしていただくとぷかぷかにお金が入ります(寄付の申込書の希望する団体の欄に「NPO法人ぷかぷか」とお書きください)。税制上の優遇措置があります。詳しくは下記サイトをご覧下さい。

 

横浜夢ファンド

www.city.yokohama.lg.jp

archive.city.yokohama.lg.jp

 

★寄付の申込書の希望する団体の欄に「NPO法人ぷかぷか」とお書きください。

 

横浜市 基金の活用

 

横浜市 税制上の優遇措置

 

障がいのある人もない人も、お互いが気持ちよく暮らせる社会を目指します。

どうか応援して下さい。 

★1月26日(日)「表現の市場」当日にも、寄付箱を用意します。

「表現の市場」は、津久井やまゆり園事件に対する、私たちの体を張ったメッセージ

津久井やまゆり園での虐待が、また明らかになりました。

www3.nhk.or.jp

 虐待というのは、相手を人として見ていない、ということだと思います。だからこういうひどいことができる。事件はこういう環境の中で起こったのではないか、というのは以前にも指摘したことです。

 昨年7月のNHKスペシャルでは13時間も拘束された女性の話が出てきました。

www.pukapuka.or.jp

 

 第三者委員会の調査結果を見て、あらためて津久井やまゆり園の現場のひどさを思いました。障がいのある人たちとどういう関係を築くのかというところでは、ぷかぷかと全く正反対です。

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 1月26日(日)の「表現の市場」では

「障がいのある人たちとは一緒に生きていった方がいい」

のメッセージが舞台で全開します。彼らといっしょに生きていくと、こんなに素晴らしい舞台ができるのです。社会が豊かになるのです。

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 「表現の市場」の舞台は「障害者はいない方がいい」と暴力的に排除した事件に対し

「それはちがう」

という私たちの「体を張ったメッセ−ジ」です。ぜひ見に来てください。

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ちょっとした気づきが自分の中で何倍もふくらみます。

 区役所の課長、係長クラスの人権研修会をやることになりました。

 ぷかぷかを見学して、ぷかぷかの映画を見て、私の話を聞く、というのが、一般的ですが、それだけでは何かつまらない感じがしたので、詩のワークショップをやりませんか、という提案をしました。

 見学と映画を見るだけでは、それほど人は変わりません。でも、見学と映画を見ることで気づいたことを元に詩のワークショップをやると、ふだん味わえない発見があって、多分人は少し変わります。

 気づきを5行くらいの詩にまとめ、それを集団の詩としてまとめ上げ、最後にそれを誰かに向かって朗読します。ちょっとした気づきが自分の中で何倍もふくらみます。こういったことが自分を豊かにします。

 

 詩を朗読することは、ただそれだけで自分を少し解放します。びっくりするような新鮮な発見があります。それは少しだけ自分を自由にします。新鮮な発見の分、世界が広がるのですから。

 詩のワークショップをすると、ちょっとした気づきが、自分の中で,思いもよらない形で豊かに広がっていくのです。

 

 考えても見てください。課長、係長の立場の人が、誰かに向かって,自分たちの作った詩を朗読するのです。ふだんあり得ないことをやるのです。

 言葉に丁寧にふれる、相手のことを思う。ドキドキしながら、詩を、朗読する。

 なんだか、考えただけで、わくわくします。ひょっとしたら、予想もしない大発見があるかも知れません。

 

 これがぷかぷか流人権研修会です。

 

 誰かに向かって詩を朗読する。

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ぷかぷかさんの発言に、一瞬その場にいたみんながうろたえた。

 第6期演劇ワークショップ6回目。来週には本番の舞台。できあがった台本を使って通し稽古をしました。ようやく全体の構成が見えてきて,本番舞台へ向けての緊張感が出て来ました。

 ある日一郎の家に山ねこからおかしなはがきが来ます。

「あした、めんどなさいばんしますから、おいでんなさい。」

 どんぐり達がだれが一番えらいかでもめていて、もう三日も続いています。困り果てた山ねこが、一郎に助けを呼び、一郎のアドバイスで解決するというお話です。

 

 2回目の通し稽古のほぼ終わるころ、それまで黙っていてショーヘーさんが突然、

「お肌つるつるどんぐりが一番!」

と主張していたどんぐりグループに向かって

「ケンカはやめましょう。みんな勝手なことをいわないで、お互い仲良くするにはどうしたらいいかを考えましょう。」

と、極めて当たり前のことを言い出しました。いつも物事を深いところで考え、時々哲学的な発言をするショーヘーさんらしい発言でした。

 いわれてみれば、全くその通りで、一瞬みんなうろたえましたね。

 「え? ま、そうだけど…」

と、言葉が出てきません。

 お肌つるつるどんぐりチームに,どうしますか?と聞いてみたものの、予想もしなかった発言だけに、

「え?どうしよう」

と、うろたえるばかり。

 「ショーヘーさんの一言には胸をつかれました。彼の中では、現実の世界もお芝居の世界もそう簡単に割り切れるものなんかではなく、どんな世界にいてもショーヘーさんはショーヘーさんなんだなと、平和を願う魂の輝きに触れた気がしました」

と、あとで感想を送ってくれました。

 で、

「どうする?どうする?」

と、またごちゃごちゃとうるさくなります。そこへ山ねこの

「やかましい!」

の怒鳴り声。結局、どんぐり達が前向きに考え始めたのに、それを山ねこは潰してしまいます。時間をかければ、ひょっとしたら平和的に解決できたかも知れないものを、よく話を聞かないまま力任せに「やかましい!」と潰してしまったのです。

 その後一郎に解決方法を聞き、今回は台本通りにやりましたが、ショーヘーさんの発言が生かせるような解決方法を一郎の意見として提案できれば、今までにない『どんぐりと山猫』になるかも知れません。

  ぷかぷかさんの発言に、一瞬その場にいたみんながうろたえたこと、それが今回のワークショップで一番よかったところです。ぷかぷかさん達との関係性がよく見えます。フラットなおつきあいだからこそ、みんなうろたえたのだと思います。そのうろたえをどんな風に生かせるか、一つの勝負所になりそうな気がします。

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 昨年やった『ほらクマ学校を卒業した三人』では、「何でもいいから一番になれ」という考え方が、悲惨な結末を迎える芝居でした。今年は「自分たちこそ一番」という主張がぶつかり合うものです。『どんぐりと山猫』の主題ではありませんが、ショーヘーさんの発言が出てきたことで、そういった主張へのぷかぷからしいメッセージが出せるかも知れません。

 『どんぐりと山猫』は一郎の家に山ねこからおかしなはがきが届くところからはじまるひとときの夢のお話です。ひとときの夢のお話が、ぷかぷかさん達といっしょにやることで、今までとは少しちがう『どんぐりと山猫』ができあがるかも,と思っています。

 いずれにしてもあと一週間。進行役と相談して、ぷかぷかさんの発言を生かすような解決方法を考えようと思っています。

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山ねこ

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馬車別当

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リスの尻尾

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