ぷかぷか日記

『かずやしんぶん』できました!

 『かずやしんぶん』ができました。A5版、6ページです。『ぷかぷかしんぶん』と同じサイズ、ページです。まだ印刷ができていないのですが、とりあえずこんな感じでできましたという報告です。表紙のタイトル文字、かずやさんの絵はぷかぷかさんが描きました。

 

   表紙  

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     2ページ

 

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  3ページ            

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   4ページ

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          5ページ

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  6ページ

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  「かずやしんぶん」 いかがでしたか?ぜひ感想、お寄せください。

 こんなことやったらおもしろいんじゃない、という友達大作戦に対する提案も大歓迎です。たくさんの方がこの友達大作戦に参加することに意味があります。重度障がいの方が自立生活することの意味が、たくさんの人に共有されます。一緒に闘う、とかじゃなくて、一緒に楽しむ、という感じ。一緒に楽しんでいるうちに、社会が少しずつ変わっていけばもうけもんです。

 ぷかぷかも彼らとの日々を楽しんでいるうちに、周りの社会が変わってきました。えらいトクした気分。

 

 「かずやしんぶん」をはじめとする友達大作戦が目指すのは、しんぶんの

6ページに書いているように

 

「時々大声出すけど、こういう人も地域にいていいよね、いた方が楽しいよね」っていう人が少しずつ増えてくれる

 

ことです。そのためにはかずやさんの自立生活を支える人たち、応援する人たちが、かずやさんと一緒にいて、なんかいいよねって思っていることが大事です。施設を出て一番最初から介護している人は、かずやさんのそばにいると「くつろぐ」そうです。その「くつろぐ」コツを、ぜひどこかでお披露目して欲しいです。

     くつろぐとこんな顔になります。これはもう、くつろがなきゃソン!

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 重度障がいの人って大変じゃないの、って多くの人は思っています。そんな中でかずやさんのそばにいたらくつろぐんですよ、という話は社会の偏見を思いもよらない形でひっくり返します。差別と闘ったりしなくても、くつろぎながら、楽しみながら社会を変えていけるのです。みんなが心地よく生きていける社会に。

 

 一番いいのは、かずやさんとの楽しいおつきあいの機会を実際に作ることです。「かずやカフェ」と名付けて、定期的に楽しいお茶会をやるのもいいなと思っています。おいしいコーヒーとおいしいお菓子があれば、話が弾みます。かずやさんのそばにいて、みんなでくつろぐ。カフェ付き自立生活です。そうそう、ここで使うコーヒーカップはかずやさんが作ったものです。こんなカップで飲むコーヒーの味は格別です。

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      こんなおつきあいを周りに広げていくこと、そうやって地域社会を少しずつ変えていくこと、それが友達大作戦の目指すものです。

 かずやさんの自立生活は、ただ単にアパートで暮らすのではなく、かずやさんがそこで暮らすことで、地域社会がこんな風にして誰にとっても暮らしやすい街に変わっていくのです。かずやさんにとっても地域の人にとっても、これはものすごいトク!なことです。   

心弾む何かを見いだして

 テレビの取材があるというので、ディレクターにぷかぷかの雰囲気を知って欲しいと『Secret of Pukapuka』の映像データを送りました。見ての感想が送られてきました。

 

映像拝見しました。素晴らしかったです!

ラストの映像でもありましたが、心がぷかぷかするような時間でした。

高崎さまと皆様との関係の中に、心弾む何かを見いだされていたからなのだと感じました。

映像も美しく、編集もリズムがあり、テレビの番組もこうありたいものだと思います(笑)。

 

 うれしくなるような感想だったので、『Secret of Pukapuka』を作った方(pvプロボノ)に送ったところ、すぐに返事がありました。

 

「高崎さまと皆様との関係の中に、心弾む何かを見いだされていたからなのだと感じました。」

本当にそうです。
思わずカメラを回してしまう魅力が
ぷかぷかさんはもちろん、高崎さんやスタッフの皆さんにもありました。
コロナで人と人が分断されている今、撮影当時のことを思い出すと
胸が熱くなるほど懐かしいです。

 

 お二人とも映像のプロですね。短い言葉で 『Secret of Pukapuka』の核心部分、『ぷかぷか』の一番大事なところを語っている気がしました。

 人と人との関係がどんどん薄くなっていく社会にあって、心弾む何かがぷかぷかの関係にはあるということ、それは思わずカメラを回してしまう魅力溢れるものであるということ。そういうものが映像として表現されていること。そこから見えるのは、今、社会が見失いつつある「人と人とのあたたかな関係」です。

 ぷかぷかは何か特別なことをやったわけではありません。ただぷかぷかさんたちといっしょに生きてきただけです。その気になれば誰にでもできることです。その気になれば『Secret of Pukapuka』の世界はどこにでも実現できるのです。そして周りの社会が、ちょっとだけゆるっとします。心弾む何かが生まれます。

 こんな絵を描く人とは、いっしょに生きていった方が絶対トク!

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 『Secret of Pukapuka』の世界を見てみたい方はお問い合わせ下さい。

www.pukapuka.or.jp

キリンが自由である時、私たちも自由。

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 ぷかぷかさんの描いたキリンです。

「え?これがキリン?」

と思うか、

「そうか、こんなキリンがいたっていいんだ」

と思うか。

 それは私たちの側の自由度の問題。

 「こんなのキリンじゃないじゃん」

と思ってしまうと、私たちの中のキリンはそのままです。

 でも

「そうか、こんなキリンがいたっていいんだ」

って思えるなら、私たちの中のキリンはとても自由です。

 

 キリンが自由である時、私たちも自由。生きることが楽になります。

 

 キリンの自信溢れる顔を見て下さい。後ろ足が背中に生えたりしていますが、

「それがどうなの?」

という顔です。

「そうか、こうやって堂々と生きていけばいいんだ」

って、私なんかは思いましたね。

 

 人と違ったっていいじゃん!ってキリンに背中を押された気分。

 この自由なキリンたち、ぷかぷかなキリンたちに、私たちは救われている気がするのです。

 

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友達大作戦は、夢みたいな話を実現するプロジェクト

「かずやしんぶん」の話です。          

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 「かずやしんぶん」は地域社会を耕すしんぶんです。かずやさんの自立生活が、施設を出てアパートで暮らす、といったことだけにとどまるのではなく、地域社会を耕す、といったことにまで広がるといいなと思っています。重度障がいのかずやさんが地域で暮らすことが、そのまま地域社会を変えることになる、というわけです。そのためには地域の人たちと様々な関わりを持つ、様々なメッセージを発信する、そういったことが大事です。「かずやしんぶん」はそんな活動の一つです。

 ぷかぷかは、障がいのある人たちがお店で働いている、というだけでなく、地域社会を柔らかく耕してきました。ぷかぷかは創設以来地域社会とのいろんな関係を積極的に作ってきました。ぷかぷかさんたちとの楽しいおつきあいの中で、「ぷかぷかさんが好き!」というファンがたくさん現れ、地域社会が明らかに変わってきました。障がいのある人たちを排除してしまうことの多い社会全体の雰囲気を考えれば、彼らのことが好き!という人たちが現れたことは画期的です。

 障がいのある人たちは、あれができないこれができない人たちではなく、「彼らは地域社会を耕し、地域社会を豊かにする存在」というふうにぷかぷかはいいます。それは彼らのおかげで地域社会が変わってきたという実感から出てきた言葉です。

 彼らが地域にいるというのは、そのことで地域社会が変わることだと思います。そういったことがかずやさんの場合もできないだろうか、と思うのです。「重度障がいの人が地域で暮らすと地域社会が変わってくる」なんて素敵じゃないですか。

 夢みたいな話です。友達大作戦は、その夢みたいな話を実現するプロジェクトです。「かずやしんぶん」は、その実現のための一つの重要なツールです。

 出発点は、かずやさんの大声に対する苦情にどう向き合っていくのか、というところでしたが、プロジェクトを進めているうちに、これは重度障がいの人が地域で暮らすことの意味を深く問い直すことにつながることに気がつきました。

 

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 第1号では、かずやさんがどういう人か、どうしてここで暮らしているのか、といったことを書いています。いってみれば自己紹介号です。かずやさんの家の周りにあいさつ方々配布します。一回で終わるのではなく、ぷかぷかしんぶんのように定期的に発行し、かずやさんの自立生活がリアルタイムで伝わるようにしましょう。あなたの近所にこんな人が暮らしていますよ、というメッセージです。今週はこんなおもしろいことがありました、こんな料理が気にいりました、こんなおもしろい人が訪ねてきました、今度お茶会やります、餅つきやります、といった楽しい話をたくさん載せていきましょう。

 かずやさんの自立生活を伝えるホームページも立ち上げましょう。かずやしんぶんよりもはるかに詳しくかずやさんの自立生活を伝えます。写真をとって、こんなことがありました、あんなことがありました、と日々の出来事をどんどんアップしていきます。それを見るだけでかずやさんの自立生活がリアルに伝わります。

 

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 若い介護スタッフの人たちには日々の思い、気づきをホームページのブログに書いて欲しいなと思っています。かずやさんを介護することで、日々どんなことを感じているのか、どんな気づきがあったのかを書いて欲しいのです。大変なことも多いと思うのですが、それでも日々かずやさんと接していれば、大変さを超えて、楽しいこと、笑っちゃうこともたくさんあると思います。何よりも人が生きる上で教えられるものもたくさんあるのではないでしょうか。そんなことを飾ることなく、気軽に書いて欲しいと思うのです。すぐ忘れてしまうような気づきを書いて残しておくと、それは自分の財産になります。

 社会の多くの人は、重度障がいの人たちのことを知りません。どんな生活をしているのかほとんど知りません。彼らの生活を介護するなんて大変だろうな、というイメージだと思います。そんな人たちに向けて、今日こんなことで笑っちゃいました、こんな楽しいことがありました、といったメッセージは、彼らを見る社会の目を確実に変えていきます。

 メッセージを読むのがだんだん楽しくなって、ひょっとしたら「あ、私もやってみようかな」って思う人が出てくるかも知れません。かずやさんでおもしろい!っていうファンが現れるかも知れません。「かずやさんみたいな人、地域にはいた方がいいね」って思う人が少しずつ増えてくるかも知れません。地域社会を耕す、というのはそういうことです。

 「障害者はいない方がいい」というメッセージを発信したやまゆり園事件は、こうやって地域の人たちと一緒に乗り越えていけます。

 友達大作戦、これからおもしろくなります。

 

 友達大作戦開始のキーポイントになるアイテムができ上がりました。

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  近々大声で迷惑かけている方のところへ、「かずやしんぶん」とこのアイテムを持ってあいさつに行く予定です。もちろんかずやさんも一緒です。かずやさん、その時にまた大声出さないとも限らないので、まさにハラハラしながらの友達大作戦です。

 

●●●

 7月31日(土)桜木町駅前の横浜市健康福祉センターホールで「あなたととなりのかずやさん」をテーマに上映会とトークイベントをやります。社会にはいろんな人がいた方が楽しいねって思えるような映画と、そういったことを話し合うトークイベント。トークイベントでは友達大作戦の経過報告もします。友達大作戦、こんなこともやるとおもしろいよ、といったアイデアも募集します。かずやクッキーも販売します。

来なきゃソン!

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障害者雇用は、なんのため?

先日の朝日の記事

digital.asahi.com

知人から

 記事の中の

【成果は出ている。昨年、コラボセに仕事を引き受けてもらってグループ企業が生み出せた時間は計3・6万時間。コラボセ発足1年目から2・4倍に増えた。今やグループ24社の仕事を引き受け、「おかげで売り上げが達成できた」と言われることもある。】

のところ、

「結局、生産性かよ、と思ってしまいました。」

とメールがありました。そうです、そういうことで評価されたのでは、何のために障害者を雇用したのかわからなくなります。

 何のために障害者を雇用するのか、そこを考えてみたいと思います。

 

 障害者雇用は障害者のためにあるというのが一般的なイメージですが、私はむしろ会社のためにあるように思っています。だって、彼らが会社に入れば会社は絶対に楽しくなります。心あたたまる気づきがいっぱいあります。もちろん、効率が落ちたり、指示がうまく伝わらなかったりはあります。じゃあどうすればいいのかをみんなで必死になって考えること、それが大事です。それが新しい気づきを生み、新しい価値を生みます。今までなかったことを必死になって考える、それが職場を豊かにします。

 生産性が低いといわれる人たちがいることで、「生産性の論理」について深く考えることになります。生産性の論理では説明できない新しい価値に気づく機会になります。

 以前「生産性のない人が社会に必要な理由」と題した日記を書きました。

www.pukapuka.or.jp

 

生産性のない人は社会に必要なのです。生産性こそ大事と考えている会社にも。私たちが人であることを回復するために。

 

 先ほどの引用した記事のあと、こんなことが書いてあります。

●●●

数字以上の手応えが、一般社員たちからの反応だ。

 「大変な仕事を、私たちよりもずっと丁寧にやってくれる」「毎日の元気なあいさつに心が洗われる」「働くとは、誰かに喜んでもらうこと。そんな仕事の原点を思い出させてもらった」。連携した部署から、たくさんの「気づき」の反響がある。

●●●

 数字以上の手応えこそが、新しい価値です。その気づきこそをもっともっと膨らませて欲しいと思うのです。

  「毎日の元気なあいさつに心が洗われる」

 私が教員をやっていた頃担任していた生徒が、卒業後就職した会社で同じような言葉をもらっていました。元気のいいあいさつをする人はぷかぷかにもいます。こういう人は職場を気持ちのいいものにします。

 心が洗われるほどの元気のいいあいさつ。このあいさつが生み出す価値は、生産性の論理では計れません。そういうものを大事にすることが会社を豊かにします。

 

 こんな人たちとはいっしょに生きていった方がトク!

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あなたととなりのかずやさん

先日の一矢さん、

「うるさくしないの」

と何度も大声を出しながら、コーヒーカップ作りました。

  集中する目がすばらしくいいです。一矢さん、一生懸命です。

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  介護する人と一矢さんのすばらしい連係プレー

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かずやクッキーができました。ぷかぷか焼き菓子工房が焼きました。文字と絵はぷかぷかさん。

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 似顔絵の下に

「いつも大声出してごめんなさい」

みたいな吹き出しを入れる予定です。文字は一矢さんが書きます。わんどに置いてあった書道の道具一式を持ち帰りました。

 

 一矢さんの大声に対し、先日一矢さんの部屋に直接苦情が来たそうです。介護者派遣事務所の苦情の窓口に電話するだけでは何の解決にもならないので、直接文句を言いに来たようです。介護の人はひたすら謝るばかりだったようです。

 一矢さんは「静かにして下さい」といっても聞いてくれる人ではないので、苦情を言いに来た人を前に、本当に困ってしまったと思います。

 一矢さんはいつも「うるさくしないの」といわれるせいか、余計に「うるさくしないの」と大声で言ってしまうようです。先日の陶芸教室ではずっとその大声が出ていました。いつまた苦情が来るかわからないので連休明けに「友達大作戦」開始します。

www.pukapuka.or.jp

 花の植わった植木鉢、コーヒーカップ、かずやクッキー、かずやしんぶんを持って、かずやさんと一緒に苦情の出ている家に行ってきます。まずは謝ること、向こうの言い分を謙虚に聞くこと、一矢さんのことを丁寧に説明すること、ご迷惑おかけして申し訳ないのですが、声の大きいご近所さんとしておつきあいしてもらえたらうれしい、といったことなどを話してくる予定です。

 結果、どうなるかは今のところ全くわかりません。

 これからも続く一矢さんの大声に

「ったくしょーがねーなー」

と聞き流してくれるようになるのか

「うるさい!」

とまた怒ってしまうか。

 

 苦情にきちんと向き合うこと。ここからしか未来は始まりません。

 ここからどういう物語が生まれるのか。未来に希望が感じられるようなものが生まれるなら、一矢さんの自立生活は社会的にものすごく意味のあるものになります。これこそが重度障がい者が地域に暮らすことの意味だと思います。

 彼らの自立生活が社会を耕すことになるなんて、今まで考えたことがありませんでした。一矢さんの苦情にどう向き合っていくのか考えているうちに気がついたことです。うまくすれば彼らとはいっしょに生きていった方がいいね、って思う人が地域の中で少しずつ増えていくかも知れません。やまゆり園事件を超える社会がここから始まります。

 

 7月31日(土)桜木町駅前の横浜市健康福祉センターホールで「2021年ぷかぷか上映会」をやります。午後「あなたととなりのかずやさん」というタイトルでトークイベントをやります。

【たとえば人よりも目立ちやすい側面があったとしても、人と自分は全く違うわけではないし、全く同じわけでもありません。すごく当たり前のことです。   なのに社会の中にいると簡単に「違う」とか「同じ」とかくくってしまいそうになることが多くあります。 それに待った!をかけて、「私たち、ここが違って、ここが同じだね」なんて話がしたくなる作品でした。】(午前中に上映する『いろとりどりの親子』という映画のレビュー)

 一矢さんの自立生活を手がかりに、「私たち、ここが違って、ここが同じだね」なんて話ができたらいいな、と思っています。一矢さんの話は特別なものではありません。迷惑をかけたりかけられたりは、あなたの近所にもある話です。だからテーマは「あなたととなりのかずやさん」。

 津久井やまゆり園事件から5年目になります。異質なものを排除する社会はどこまで変わったのでしょうか?

 異質なものを排除する社会は、許容できる幅が狭まり、お互いが窮屈になります。違うものがたくさんある方が社会は豊かな広がりを持ちます。いろとりどりの人がいる方が、お互いの幅が広がって、人として豊かになります。なによりも社会が楽しくなります。

 そんな社会はどうやったらできるのでしょう。それはたとえば一矢さんの大声とどうやったら共存できるかを考えることだと思います。それはそのまま、障がいのある人たちを暴力的に排除したやまゆり園事件を超える社会を作ることだと思います。

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 今まで書いた一矢さんの物語はこちら

www.pukapuka.or.jp

元気の一番の元はなんといっても毎日会うぷかぷかさんたち

 ぷかぷかの代表をやっているタカサキは2021年4月30日、なんと72歳になりました。じーさんですが、毎朝スクワット100回やり、マンションの階段を10階まで180段を時間を計りながら駆け上がったりして(今朝は1分29秒でした)、至って元気です。

 元気の一番の元はなんといっても毎日会うぷかぷかさんたち。彼らに会うと、ただそれだけで元気が出ます。彼らを支えているのではなく、彼らに支えられています。彼らがいるからこんなに楽しい人生を送ることができています。彼らには感謝しかありません。

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 ぷかぷかを立ち上げて11年、彼らのおかげでたくさんの物語が生まれました。それを『ぷかぷかな物語』という本にまとめました。障がいのある人たちは、社会の重荷ではなく、社会を耕し、豊かにする存在であることがよくわかる本です。まだお読みでない方はぜひ!

shop.pukapuka.or.jp

 アマゾンでは電子書籍も販売中です。

 

 40年前、養護学校の教員になり、障がいのある子どもたちに出会ったことで、人生が10倍くらい楽しくなりました。彼らとはいっしょに生きていった方がトク!だとはっきり思いましたね。こんな素敵な人たちを養護学校に閉じ込めておくのはもったいないと、彼らと一緒に街に出かけ、いろんなことをやりました。それを『街角のパフォーマンス』という本にまとめたのですが、つい最近、その本が『とがった心が丸くなる』とタイトルを変えて電子書籍になりました。表紙の絵はぷかぷかさんです。

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 彼らと一緒に作った物語が、30年以上の月日を飛び越えて電子書籍出版社の代表の方の心を揺さぶったのが出版のきっかけでした。これは彼らがいることの意味であり、そのチカラです。あれができないこれができないとさげすまれてきた彼らの存在が、そういうチカラを持っているなんて、痛快じゃないですか。

 元の本のサブタイトルは「障がいのある子たちからの やさしい反撃」。この反撃に遭うと、私たちのとがった心が丸くなります。まさに彼らのやさしい反撃です。

『とがった心が丸くなる』電子本はアマゾンで発売中です。

www.amazon.co.jp

 

 ぷかぷかさんたちとはこれからもたくさんの物語を作っていきたいと思っています。とげとげした社会の心を丸くします。 

 

 そうそう、72歳の夢は、自転車担いで北海道の稚内まで行き、オホーツク海を見ながら網走まで3日くらいかけて走ることです。走行距離は330㌔。40歳の時は、パキスタンのインダス川源流地帯を700キロくらい走りました。あのコースに比べれば、全然楽で快適なコース。とはいえ、72歳。ほんまに走りきれるのかどうか。いや、だからこそ、これはチャレンジ。わくわくするのです。

みんなで楽しくピザ作り

みんなでピザ作りをしました。生地を作るところから始め、トッピングの材料を切ったり、スープ、クッキーを作り、発酵が終わった生地にみんなでトッピングしました。三カ所に分かれての作業だったので、写真が撮り切れていません。ごめんなさい。

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www.youtube.com

クッキーの型抜き作業

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ピザのトッピング

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 トッピングした生地をパン屋のオーブンに運びます。

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オーブンに入れます。

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焼くのに約30分。ちょっと休憩

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クッキー焼き上がり

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大ちゃんがスタッフと一緒に作ったシフォンケーキ

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ベリーをわけます、

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ピザが焼けました。

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デザートを作ります。

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さぁ、食うぞ!

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へこんでいる部分を、がんばって、『ふつう』にあわせることがいいことなんだろうか。

今朝の朝日新聞「障がいのある人もない人も 成長する仲間」と題した記事はとてもいい内容でした。

digital.asahi.com

 ダウン症の子どもを持つお母さんが、保育園や小学校でふつうの子どもたちと一緒に過ごすことで、本人だけでなく、周りの子どもたちにもいい影響を与えていることに気がつき、ちょうど障害者雇用に取り組み始めた自分の会社で、一緒に働いてみることを提案。その結果、会社がどんな風に変わったかを伝える記事でした。

 「大変な仕事を、私たちよりもずっと丁寧にやってくれる」「毎日の元気なあいさつに心が洗われる」「働くとは、誰かに喜んでもらうこと。そんな仕事の原点を思い出させてもらった。」など、現場社員の気づきは、その場面が目に浮かぶようです。

 メンバーさんが「うれしかったのは『ありがとう』『助かったよ』と言われることです」と1年を振り返って発表すると、目元を拭いながら聞き入る社員もいたそうで、すごくいい関係ができていたのだなと思いました。

 こんなふうに全体的にすごくいい記事だったのですが、最後のところで

「へこんでいる部分を『ふつう』にあわせることに必死になるよりも、飛び出ているところをもっと伸ばせばいい。そうして本人に自信がつけば、へこんでいる部分に対しても、がんばろうという気持ちになれる」

 と書いてあって、なんだかがっかりしました。

 へこんでいる部分を、がんばって、結局は『ふつう』にあわせることがいいことなんだろうか。へこんでいる部分があるからこそ、会社の中で今までにないいい関係ができ、素晴らしい気づきがあったのではないか。社員たちは彼らのへこんだ部分に救われたのではなかったか。へこんだ部分を『ふつう』にしてしまったら、彼らが会社の中で働く意味がなくなってしまうのではないか。

 

 ぷかぷかに来たお客さんたちがほっとした気持ちになったり、なんだか救われた気持ちになったりするのは、ぷかぷかさんたちがへこんだままで働いているからです。へこんだ部分こそ大事にしているからです。へこんだ部分こそが彼らの魅力です。そのままでいいよ、そのままのあなたが一番魅力的!

 そして何よりも、へこんだ部分を持ったぷかぷかさんたちが、社会を誰にとっても居心地のいいものに変えていっていること。これはすごく大きなことです。へこんだ彼らにしかできないことです。そのことをきちんと見ていきたいと思うのです。

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