ぷかぷか日記

オペラ『タング』を見に行こう

オペラ『タング』の稽古風景です。こんにゃく座の言葉へのこだわりがよくわかります。こういう細かなこだわりの積み重ねで、あの素晴らしいオペラができ上がっているのだと稽古を見ながらあらためて思いました。

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 オペラ『タング』は5月21日(土)川崎市アートセンターアルテリオ小劇場で公演。先日ぷかぷかさん達と一緒にやった『歌のワークショップ』に来てくれた歌役者さんが出ます。

 

ぷかぷかさんと会うことを楽しみにして

 区役所の方と話をする機会がありました。その方は以前瀬谷区役所で勤務していたそうで、12年前、ぷかぷかがオープンして、初めてパンの外販に行っていた頃のことをよく知っている方でした。はじめの頃は福祉事業所にパンを売らせてあげている、買ってあげている、という上から目線の感覚だったそうです。

 でも、

「彼らが区役所でパンを売るのは、彼らの収入を得ることがまずありますが、それ以上に、パン販売を通して彼らとおつきあいすることで、区役所の人達の心を耕し、豊かにしています。」

という話を私から聞いて(多分区役所の人権研修会)、彼らへの目線がひっくり返ったことを今でも鮮明に覚えているとおっしゃっていました。

 今ではぷかぷかのパン、お弁当販売の日を楽しみにしていて、中でもおしゃべりの止まらないツジさんの大ファンだそうです。

 うれしいですね、こういう話は。ぷかぷかさんと出会うことで、人生が変わったのだと思います。ぷかぷかのパン、お弁当販売の日を楽しみにしてるって、つまりはぷかぷかさんと会うことを楽しみにしているわけで、これってすごいことじゃないかと思いました。

 

区役所でパンを買う人が増えて、こんな行列ができました。

 

『ぷかぷかな物語』のうれしい感想

久しぶりに『ぷかぷかな物語』のうれしい感想が届きました。

 

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「障がい児」の親たちだけでなく、今、子育て真っ最中だったり、思春期と格闘したり、介護に悩む人たちにも、この本を薦めたい。

面倒くさくて、ムカムカ腹がたって、厄介な相手にカッカッとしながらも、ふと気づく「可笑しさ」。

そんな気づきから、「へぇ~、オモロイ奴やなぁ」って思えるようになるのかも?

 

この本の魅力は、何よりも「肩に力が入っていない」ところ。

いやもちろん、著者が「カフェベーカリーぷかぷか」を立ち上げるまでの並々ならぬ奮闘ぶりには圧倒されるばかり。

簡単に起ち上げたわけではない。

 

それでも、著者の筆致は軽やかでユーモアがあり、私は一緒にハラハラしたり、ホッとしたり、ニマッと笑ったり・・・。どんどん、肩の力が抜けていくのを実感する。

 

それにしても、巷でよく見聞きする「障害者支援」・・・そんな「上から目線の」お堅い言葉を蹴散らしていく著者のフットワークの軽さ、いつのまにか周囲の人を巻き込んでしまうエネルギーの源は何なのだろう? 

 

一般には「大変だ」とか「厄介な」「可哀想な」などと形容されてばかりの障がいを持つ人たち。そんな彼らに「ひとりの“人”として」体当たりで向き合う、その中で、彼らの「可笑しさ」「おもしろさ」に気づく著者の温かな視線。「凄い」と目を丸くする柔らかな心。・・・これこそが、著者のエネルギーの源だと思う。

 

「こうした方がいい」「こうすべきだ」といった議論や説教ではなく、「へぇ~、おもしろい」「スゴイじゃん」・・・こんな言葉が、人を励まし、勇気づけ、背中を押す。

 

そんな魔法が「ぷかぷか」にあるから、「ぷかぷかさん」たちは、あんなに元気で、生き生きしていて、うるさくて、面倒で、・・・でも、愛おしい。

 

「障がい」を持った子が生まれ、さんざん思い悩んだ挙げ句、鬱になった私の姉とも、「ぷかぷかさん」たちのおもしろさ、そして愛おしさを共有したいなぁ!

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 ぷかぷかさん達はどうしてあんなに元気で楽しそうなのか。こんな風にしようと事業計画に入れ込んだわけではありません。気がついたらこんな雰囲気になっていた、という感じです。

 感想を書いてくれた方は、ぷかぷかさん達とのおつきあいの中でとびだす「へえ〜、おもしろい」「すごいじゃん」……こんな言葉がぷかぷかに「魔法」をかけたのではないか、と。 

 そうか、これは「魔法」か、う〜ん「魔法」かもしれんな、と思いました。

 少なくともよくある「支援」ではない、ということです。支援ではない関係が彼らを元気に、楽しそうにしていること。そのことに関係者はもっと気づいたほうがいい。

 『ぷかぷかな物語』には、彼らを元気にするヒミツが書かれています。

 

『ぷかぷかな物語』はこちらから購入できます。

shop.pukapuka.or.jp

 

ほっこり、まったり、にったり

『支援』という雑誌に原稿書きました。特集2「ほっこり、まったり、にったり」の中にぷかぷかの「ほっこり、まったり、にったり」な雰囲気を書きました。機会がありましたらぜひ読んでみて下さい。出版社は生活書院。表紙の絵と刺繍はぷかぷかさんです。

     

      

助成金申請書

 助成金申請書にはいろいろ書き込むことがあるのですが、とてもすっきりした申請書を見つけました。

①この事業を企画した理由

②申請する事業は、地域課題に対する活動か

③企画の趣旨、目的

④実施計画、何を・どのように・どうする

⑤この事業を通して、地域にどのような影響を与えることができるか

 

で、何を書いたか。申請する事業は演劇ワークショップです。

 企画した理由

障がいのある人たちとはいっしょに生きていった方がいい理由と、いっしょに生きていくと何が生まれるのかを明確に示すため。「共生社会」とか「ともに生きる社会」という言葉がやたら目につくが、どうしてそういう社会を目指すのか、その社会は何を生み出すのか、といったことは極めて曖昧。耳障りのいい言葉だけをもてあそんでいる気がする。そういった中で、演劇ワークショップは、障がいのある人達といっしょに生きる理由を、でき上がった芝居を通して具体的に、わかりやすく伝える。またいっしょに生きるとどんなものが生まれるのかも、芝居そのものでその創作物の豊かさを伝える。これは彼らと一緒に創り出す新しい文化といっていいのではないか。

 

②地域課題

都筑区では障がいのある人たちのグループホーム建設の反対運動が起こり、建物が建った今も建設反対ののぼり旗が立っている。つい3,4年前、緑区でもそういう建設反対運動があって、私自身頼まれて説明会に出たことがあるのだが、反対派がヒートアップして、全く話し合いにならなかった。当事者とおつきあいした上で反対しているわけではなく、ただの思い込みと偏見で反対を叫んでいるだけなのだが、それでも建設をストップさせてしまうほどの力を持っているからやっかいだ。こうやって障がいのある人達を社会から排除していくと、社会の幅が狭まり、どんどん痩せこけていく。建設反対ののぼり旗を地域の子どもたちは毎日見て育っている。子どもたちは障がいのある人達のことをどんな風に受け止めるのだろう。大人の偏見をそのまま受け止める子どももいるだろう。そういった社会状況の中、障がいのある人たちとはいっしょに生きていった方がいい、そうすることで社会が豊かになる、という目に見えるわかりやすいメッセージはとても大切。彼らを排除することで貧しくなる一方の社会を救うことになる。

      

 

③ 企画の趣旨、目的

ぷかぷかで働く障がいのある人達と、地域の人達がフラットな関係の中で一緒に芝居作りをする。彼らと一緒に芝居作りをするとほんとうに楽しい。発想が自由で、表現が豊か。そんな彼らと出会うと彼らに対し「あなたにいて欲しい」「あなたが必要」と素直に思えるようになる。障がいのある人に対し、そんな風に思える関係は「ともに生きる社会」を実現する上で、とても大事なものだと思う。「ともに生きる社会」は、この関係から出発するといっていい。 

演劇ワークショップの場は、小さな「ともに生きる社会」。だからそこで生まれた芝居は、「ともに生きる社会」がどうして必要なのか、その社会が何を生み出すのかを具体的にわかりやすく伝える。

それが申請事業の目的。

 

④ 何を・どのように・どうする

今回は宮澤賢治の『銀河鉄道の夜』をベースにお話を作っていく予定。進行役は演劇デザインギルド。6月からスタートし、月一回第三土曜日に集まって朝から夕方までみんなで芝居作り。6ヶ月かけて芝居を作り、11月最後の日曜日にホールの舞台で発表。

 

⑤ 地域にどのような影響を

第6期演劇ワークショップの発表会の時は300人定員のホールに入りきれないほどの人が集まった。第1期目の時は半分くらいしか入らなかったことを思うと、地域の人達の演劇ワークショップへの期待がどんどん高まっていることがわかる。発表会を見に来た人たちの感想。

・舞台に立つ人たちは、とても輝いていて、素晴らしかった。一生懸命なみなさんに感動し、勇気づけられた。

・心があたたかくなる舞台でした。

・とても自由で、楽しい時間でした。

・ぷかぷかさんだけでなく、地域の子どもやおじさん、おばさんもいっしょに楽しそうなのがよかったです。

・みんないっしょに何かするのっていいなと思いました。

・すべて手作りで、驚いた。

・こうでなかったらいけないというのがなく、素晴らしかった。

・音楽、舞台美術が素晴らしかったです。

・あたたかいステージ、ジンときました。

・生きる(自由、笑顔、一生懸命)豊かさを感じさせていただきました。

・音楽も絵画も演出もすばらしく、絵本を読んだようでした。体も心も満たされた不思議な感じをありがとうございます。

・昨日のステージを見て思ったのは、生きる楽しさに溢れた表現に、見ている私もほっこりと笑顔になりました。上手くやろうとか、キチンとやろうとかに囚われない、生きることは表現であり、もっと自由で楽しんで踊ればいいんだよと思わせてくれました。ぷかぷかさん達のパワーを感じました。

・すばらしい演奏、表現、笑いあり、感動あり、なんだか…なんでしょう…充実した気持ち、あたたかい心、たくさんの力をいただきました。本当に来てよかった。

・生きる(自由、笑顔、一生懸命)豊かさを感じさせていただきました。同時に無限の広がりを見せていただきました。自信みなぎる姿を見せていただき、不自由なく生きている自分に恥ずかしさを覚えました。

・心が軽くなる素敵な時間でした。

 

演劇ワークショップが地域社会をやわらかく耕していることがよくわかる。障がいのある人達は、あれができないこれができない、怖い、と社会から排除されてしまうことが多い。でもフラットな関係でおつきあいすると、こんな風に人の心を耕し、地域社会を豊かにする作品を創ることができる。

 

「病む」っていったい何なんだ、という気がして

「破片のきらめき」という映画を見ました。精神科の病院に作られたアトリエに集まる人たちの創作活動を撮った映画です。

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 精神障害を抱えた人は、生きる上での苦労が絶えません。その苦労故に、磨かれた人生。彼らの生きている世界の深さみたいなものを感じました。

 

 私はこんな風に必死になって生きて来なかったし、さしたる苦労もなくやってきました。だからなのかどうか、丁寧に自分の人生を生きる彼らを見ていると、「病む」っていったい何なんだ、という気がしてきます。

 

 

 「ぼくの気持ちは暗いんだよ」などといいながら、この青年は調子を崩して入院してしまった仲間を主人公にした絵本(なんと40ページ!)を一晩で書き上げ、入院先の病院に届けます。苦しさの中で格闘したからこそ、今苦しんでいる仲間の苦しみが、自分のことのようにわかるのでしょう。仲間への思いを込めた絵本には、彼の優しさが詰まっています。

 そんな彼らの世界に触れ、心がふっとやわらかくなりました。

 「精神障害者」などという言葉で彼らのことを語るのは、ものすごく失礼に当たる、とこの映画を見るとつくづく思います。

 あんな素敵な人達を「精神障害者」だからと地域社会から排除してしまう社会の貧しさを思いました。社会が痩せこけていくように思いました。

 

 

『破片のきらめき』のDVD、タカサキが持っていますので、興味のある方は連絡下さい。takasaki@pukapuka.or.jp

この映画のDVDもあります。興味のある方は連絡下さい。
 

ふろふき大根

ぷかぷか旅行で行った高知でゆず味噌を見つけ、うちに帰ってからふろふき大根につけて食べました。しみじみおいしいですね。

 

 大好きな詩人長田弘さんの詩に『ふろふきの食べ方』というのがあります。

 

 自分の手で、自分の

 一日をつかむ。

 新鮮な一日をつかむんだ。

 スのはいっていない一日だ。

 手に持ってゆったりと重い 

 いい大根のような一日がいい。

 

 それから、確かな包丁で

 一日をざっくりと厚く切るんだ。

 日の皮はくるりと剥いて、

 面とりをして、そして一日の

 見えない部分に隠し刃をする。

 火通りをよくしてやるんだ。

 

 そうして、深い鍋に放りこむ。

 底に夢を敷いておいて、

 冷たい水をかぶるくらい差して、

 弱火でコトコト煮込んでゆく。

 自分の一日をやわらかに

 静かに熱く煮込んでゆくんだ。

 

 こころさむい時代だからなあ。

 自分の手で、自分の

 一日をふろふきにして

 熱く香ばしくして食べたいんだ。

 熱い器でゆず味噌で

 ふうふういって。

 

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 「自分の手で、自分の一日をつかむ」という出だしの言葉が大好きです。

 一日をつかむ、という感覚。

 ゆったりと重い いい大根のような一日…

 

 この詩を誰かに向かって朗読すると、つい好きな言葉に思いがこもり、力が入ります。

 なので、人によって読み方が全く違います。そこに新しい出会いがあります。

 これが詩の朗読ワークショップの面白さ。

 昔こんなワークショップをあちこちでやりました。遠いところは四国の愛媛まで出かけてやりました。

 ゆず味噌をつけたふろふき大根を食べながら、ふとそれを思い出し、またあちこちでやってみたいと思いました。「あっ、おもしろそう」って思った方はタカサキまで連絡下さい。takasaki@pukapuka.or.jp   2時間ほどのワークショップで、思いもよらない気づきがたくさんあります。

 詩は一人で黙って読んでもいいのですが、誰かに向かって声を出して朗読すると、詩がムクムクと生き始めます。詩との新しい出会い、人との新しい出会い、自分自身との新しい出会い…

 心と体がふっと緩み、なんだか元気になります。ぜひトライしてみて下さい。連絡待っています。

図太く長生き

昨日は、なんとなんと73才の誕生日。もうおじいさんですね。それでも毎朝マンションの階段10階まで180段をはぁはぁいいながら駆け上っています。毎日タイムを計り、最近のいちばんいいタイムは1分26秒でした。100回スクワットは膝を痛め、目下休止中。

      

 

 教員を定年退職した時に始めたぷかぷかも、今年で12年目。ぷかぷかがなかったら、こんなに元気で楽しい日々を過ごすこともないし、ほんとうにぷかぷかさん達に支えられる日々です。いっしょに生きてきてよかった、としみじみ思います。いっしょに生きていった方がトク!を地でいってる感じです。

 

 誕生日のメッセージに

「志高き男は、しっかり図太く長生き」

というのがありましたが、うれしかったですね、これは。図太く長生き。これで行きます。

 

 コロナ禍のため、ここ2年ほどお休みしていた演劇ワークショップを6月から再開します。どんなワークショップになるかすごく楽しみにしています。また新しい物語が生まれます。6ヶ月かけて作ったお芝居は11月27日(日)みどりアートパークの舞台で発表します。

 いつものように直前までハラハラするような芝居作りになると思います。このハラハラする緊張感がぷかぷかさん達と一緒にやる演劇ワークショップのおもしろいところ。さて、どうなりますか。楽しみにしてて下さい。

 

 昨日はオペラシアターこんにゃく座の歌役者さんをお呼びしての「歌のワークショップ」。

 障がいのある人もない人も、こうやってごちゃ混ぜで楽しめる場をぷかぷかはたくさん作ってきました。障がいのある人達への特別な配慮もなく、みんなが歌を歌うことをばっちり楽しめたのがよかったと思います。小さな子どももたくさんいたので、ぷかぷかさん達と楽しい時間を一緒に過ごしたことを心の片隅で覚えておいて欲しいなと思いました。

 参加者の一人が「タカサキさん、誕生日おめでとう」なんていったものだから、「あ、そうなの」と歌役者さんがいい、ピアニストの安見ちゃんがハッピーバースデーを弾き始め、みんなで歌ってもらいました。ちょっと恥ずかしかったですね。

 

拍手してくれているのが歌役者の鈴木あかねさん、飯野薫さん、ピアニストの安見ちゃん。 

 

 5月には看護学校の精神看護学の中で就労支援に関する講義を頼まれたのですが、一方的に話をするだけではなんかつまらないので、「不安の正体」の映画の話をし、そういう場に立つことになったらどうする?というテーマで学生さんに話し合ってもらうことにしました。精神看護学なので、精神障害の人達の看護を学びます。自分の看護している人が家族から自立し、グループホームで暮らしたいと思った時、グループホーム建設反対運動にぶつかってしまうことは当然あり得る話です。その時自分はどういう対応がとれるのか、という問いです。精神看護学という学問では、多分そういった場面に直面した時の答えは学びません。自分で考えるしかありません。知識ではなく、自分の生き方が問われるような問題です。そこを学生さんに考えて欲しいと思っています。30時間の授業の中の一コマで、多分異質の一コマになります。どういう展開になるのか、すごく楽しみです。

 誕生日の話とは全く違う話になってしまいましたが、ま、タカサキはいつもこんなもんです。

 

 そうそう、73才の夢。実現不可能な夢ではなく、実現可能な夢を追いたいと思います。見ると心ぷかぷかになる映画『Secret of Pukapuka』をあちこちで100回上映することです。もう50回くらい上映しているので、あと50回くらいは十分実現可能です。ぜひあなたの町で心ぷかぷかになるような楽しい上映会やってみて下さい。町をそうやって耕すのです。メールで連絡いただければ、ギガファイル便で映画送ります。それを見て、上映会をするかどうか決めて下さい。上映に関する問い合わせはtakasaki@pukapuka.or.jp(タカサキ)まで。

 

 楽しく、わくわくしながら、おもしろいことたくさんやっていきたいと思っています。どうぞよろしく。

歌のワークショップ、やりました。

歌のワークショップやりました。こんにゃく座の旅日記です。

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歌詞カードの下に描いてあるぷかぷかさんの絵がなんともかわいい!ぷかぷかさんの絵は、人の心を優しくします。

演劇ワークショップで「つまさききらきら」を歌った時は、こんな感じでわっかを描いて、そこを飛びながら歌いました。

宮澤賢治「月夜のでんしんばしら」に林光さんが曲をつけた歌をみんなで歌いながらでんしんばしらになって歩きました。

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参加した方の感想

●とっても楽しかったです。久しぶりに歌を思いっきり歌いました。歌うっていいなーって思いました。

 

●みなさんと一緒に歌って、こんにゃく体操をして、元気パワーをもらいました。来てよかったです。

 

●プロの役者さん達の歌を生で聴けてよかったです。ぷかぷかさんと一緒に参加できたことが幸せでした。ちびも一緒に参加できてうれしかったです。

 

●こんにゃく体操がとても気持ちよかったので、友達や家族に教えてあげたいです。自由に歌って表現してよいこの空間は、とても楽しくて、心がわくわくしました。5月のオペラ『タング』も見に行こうと思います。

 

こんにゃく座の役者さんと、ぷかぷかのメンバーさんと一緒に歌を歌うことの出来たこの空間は、とても愉快で心地の良いところでした。

 自分自身、歌うことや表現することが苦手で、好きじゃないと思い込んでいましたが、ワークショップを受けて、体を動かしたり歌ったりして自由に表現することの楽しさを知り、苦手ではなく好きだったのだと実感することが出来ました。それは、ぷかぷかのメンバーさん達が、歌うことや表現することに躊躇なく、豊かな表現を行っていることや、一人ひとり違った楽しみ方をしている姿から受けた影響であると思います。

 また、こんにゃく座の役者さん達が歌ってくださる歌が美しく、聴いていてうっとりしてしました。優しいピアノの音色に合わせて、私達に向けて心を込めて歌って下さったこの経験はとても貴重なものであると感じました。

 役者さんとメンバーさんと一緒に歌うと、自然と声が出て気持ちよく歌えます。体が音に合わせて動いていたり、思わず微笑んでしまったりと、味わったことのない気持ちの良さがありました。身体も心も、今楽しんでいるんだなと感じました。

 

●ライスさんと、あかごんさんの歌声が素晴らしくてプロの声を直に聞けて私に取って良い経験でした!

 2歳の娘が歌うには少し難しい歌ではありましたが、歌うだけでなくて踊ったり、演じて歌ったり、何より一緒に参加された方や講師の方があたたかく受け入れてくれているのを感じながら参加できたことがとても幸せを感じました。

 真剣に歌ってる中で、ことちゃんがほとんど娘の面倒をみてていてくれて、いろいろお話ししてくれたことも嬉しかったです。 いろいろな場面で、分断が目立つ中で、しょうがいと言うものを持っている人、持ってない人、大人、こども、歌声が素敵な人、私みたいに高い声が出ない人みんながひとつになって電柱になれたことから、こういった分け隔てない一体感が世界の平和に繋がるんだなと思いました。

 お誕生日の歌も素敵でしたーもっと早くお祝いお伝えすれば良かったです♪みんなで歌えたらもっと楽しかったけど、皆さんの歌の対応に感動しました

 

小さな子どもたちも一緒に「こんにゃく体操」。心も体もゆるっと緩みます。

 

 オペラシアターこんにゃく座の歌は、人の心をわくわくさせ、元気にします。その歌に支えられて、障がいのある人もない人も、子どもも大人もこんなにも楽しい時間を過ごすことができました。

 歌のチカラというものをあらためて思います。人の心をこんなにも元気にし、みんなを笑顔にし、人と人を結びつける。

 こんにゃく座の歌に『あの広場の歌』というのがあります。

 

 ♪ …歌が生まれ  人は踊り出し

   物語がはじまる  あの広場がここに… ♪

 

 歌のワークショップはほんの2時間だけの「広場」だったのだと思います。人が踊りだし、新しい物語が生まれる広場です。ここからどんな物語が生まれるのだろう、と思うのです。

 

 ワークショップのあと、何人かの方がオペラ『タング』と『こんにゃくざのおんがくかい』に行く、といってました。新しい世界との出会いがあります。新しい物語が始まります。。

虐待は、虐待をする人間をダメにします。そのことに障害者施設はどこまで気づいているのでしょう。

今朝の朝日新聞朝刊、また県立の障害者施設で虐待。

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「服薬用の水などに塩や砂糖が入れられた」「利用者の肛門にナットが入っていた」「利用者に数百回のスクワットをさせた」等々、気分が悪くなるような内容。

 こんなことは人がすることではないです。障がいのある人達を「支援」する障害者施設でどうしてこんなことが起きてしまうのか。

 

 ふつう、人とおつきあいすれば、その人のいろんなことがわかります。やまゆり園事件で重傷を負った尾野一矢さんを介護している大坪さんは、一矢さんのそばにいると気持ちがくつろぐそうです。気持ちがくつろぐような関係って、素直にいいなぁ、と思うのです。

  

 

 障害者施設では、どうしてこういうおつきあいが生まれないのでしょう。結局、「支援」という上から目線の関係が、相手とふつうにおつきあいすることを阻んでいるのではないかと思います。

  重度障がいといわれる人たちも、よぉくつきあえば、いいものをたくさん持っています。

 私自身は養護学校の教員になった時、最初に担任したのは重度障がいの子どもたちでした。彼らはしゃべれないとか着替えができないとかうんこの始末ができないとか、できないことがいっぱいありました。それでも彼らのそばにいると妙に心がくつろぐというか、あたたかい気持ちになって、なんだか惚れ込んでしまったのです。

 月並みな言葉ですが「人間ていいな」って、彼らのそばにいて素直に思えました。そういう大切なものを彼らから教わりました。人間のよさというものを重度障がいの子どもたちに教えてもらったのです。

 障害者施設は、そういったものを感じられる環境にないのだと思います。すごくもったいないというか、彼らと接する人達にとっては不幸なことです。相手と出会えないまま、ひどい虐待して平気な人間になってしまう。

 虐待は、虐待をする人間をダメにします。そのことに障害者施設はどこまで気づいているのでしょう。

 

  どうしたらいいのか。

 「支援」という関係ではないところで彼らとおつきあいする機会を作ってはどうでしょうか。ぷかぷかでは「演劇ワークショップ」や「歌のワークショップ」をやっていますが、こういうところでは「支援」などという上から目線の関係はなんの役にも立ちません。何かを「表現する」ということにおいては、彼らにはかなわないからです。「素手」で彼らと向き合うと、自分はたいしたことないんだ、ということがよくわかります。そうやって私たちは人になることができます。

「人は人を浴びて人になる」

そう思える関係を障害者施設が本気で作るかどうか、そこのところが問われていると思います。

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