ぷかぷか日記

物語を生み、6ヶ月持つ人形

 6月から始める演劇ワークショップの打ち合わせをしました。デフパペットシアター(ろう者と聴者が共に創る人形劇団)の役者、制作担当、元黒テントの役者、プロのピアニスト、それに私を入れて7名で打ち合わせをやりました。

 『森は生きている』に出てくる12月(つき)の神様の人形作りを出発点に、楽しい、奇想天外な物語を作っていく予定です。

 人形作りはデフパペットシアターの人たちが進行役を引き受けるのですが、簡単で、それでいて物語が自然に生まれてくるような人形を作ります。問題は、その人形がワークショップを続ける6ヶ月の間、壊れずに持つかどうかです。

 ワークショップは月一回のペースで6ヶ月続けます。一回ごとに最後は作った物語をみんなの前で発表します。ただその物語は、一ヶ月、間が開くと、みんな忘れてしまい、再度立ち上げるのは至難の業。そのときに手がかりになるのが人形です。人形が壊れると、物語も壊れてしまいます。

 といってデフパペットシアターが舞台で使っているようなしっかりした人形は、作るのに時間がかかります。ワークショップのなかで人形作りに使えるのは、全体のスケジュールから考えて2時間ぐらい。そのくらいの時間で作れて、物語が生まれ、6ヶ月持つような人形をデフパペットシアターに提案してもらうことにしました。

 次回の打ち合わせでは、その提案に沿って実際に人形を作ってみることになりました。なんだかもうこれだけでわくわくします。

 

 ワークショップの日程、参加者募集のお知らせは近々ぷかぷかのホームページで発表します。

 

 

 

 

ぷかぷかは障がい者差別と闘っているのか、ということ

 先日、サッカーのサポーターが掲げた差別的な横断幕が問題になり、「差別と闘う」「差別を撲滅する」といった勇ましく、ちょっと懐かしい言葉が1日マスコミをにぎわせました。

 「ぷかぷか」であれば、さしずめ「障がい者差別と闘う」と言ったところになるのでしょうか。でも、あまりそんな風には考えていません。

 ぷかぷかの事業を拡大する案に「そんなふうに障がい者施設が広がっていくことに“不気味さ”を覚える」と言った方がいましたが、その言葉は、社会が障がいのある人たちをどんな風に見ているか、を象徴していると思います。

 その言葉にどう答えていくのか。それは、この社会のなかで自分はどう生きるのか、といったことを問い続けていくことだと思います。私はどこまでも彼らといっしょに生きていこうと思っています。「不気味だ」などと失礼なことを言われる彼らの側に、私は断固として立ちたいと思うのです。

 そんなことをいわれて「くやしいから」という思いもありますが、それ以上に、彼らにとことん惚れ込んでしまったからです。彼らといっしょに生きていった方が、人生が豊かになると思うからです。

 私は彼らのおかげで自分自身を縛っていた「規範」というものから自由になれました。そのおかげで生きることがとても楽になりました。楽になることで、人生が本当に楽しくなった気がしています。

 彼らの自由きわまる発想、自由奔放な表現に出会い、こんなすてきな人たちとはいっしょに生きていった方が絶対に「得!」だと思うようになりました。すばらしく豊かなものに出会った気がしたからです。

 「不気味だ」などといって、彼らを社会から排除していくとき、社会は徐々にやせこけていくように思います。社会のなかで許容できる幅が狭まり、お互いが生き辛くなります。

 だから「障がいのある人たちとはいっしょに生きていった方がいいよ」と言っているのです。そう言い続け、それを実践することが、「不気味だ」という言葉に対する私の答えです。

 

 

 

 

 

100万円ゲット!

 大和福祉財団のステップアップ助成金に応募し、「おひさまの台所」の企画が通ってスチームコンベクションオーブンの購入費100万円をいただけることになりました。やったぁ!って感じです。

 今回スチコンを購入することで、利用者さんの工賃がどのくらいアップするかを細かく計算しました。1時間ごとにどのくらいお弁当、お総菜が売れるのかをシュミレーションした事業計画書を作ったのですが、計画書を出したあとに藤が丘駅前の自然食品店「マザーズ」から毎日入れてほしいという注文が入ったり、すぐ近くの保育園の園長から、夜7時頃までお店を開けるなら、お迎えに来た保護者の方が立ち寄るのではないか、という意見をいただいたり、定期的に毎日お弁当を配達してほしい、というところが出てきたりで、思ってもみない広がりが出てきました。

 保育園にお迎えに来るお母さんやお父さんは、ゆっくり食事を作るような時間がなかなかとれないので、子どもにも安心して食べさせられるおいしいお総菜があれば、とても助かります。保育園の保護者の方たちが来てくれるなら、何となくお客さんをシミュレーションするよりも、より具体的にお客さんをイメージできます。近々保育園の保護者の方に、どんなお総菜なら買ってみたいか聞いてみようと思っています。

 「商売」ってこんなにおもしろいものだったのかとしみじみ思うこの頃です。

 

 

 

NPO法人でもおいしいパン焼いています

 パンの注文が増え、パンの生産がほぼ限界になってきました。藤が丘の自然食品店マザーズから注文が入ったりして、新しくパン職人を入れないと、注文に応じきれない状態です。現場のパン職人にそのことを話したところ、その職人は出身校の求人ボードに「ぷかぷか」からの求人を見つけたとき、

「NPO法人がやってるのではたいしたパンは焼いてないな」

と思ったそうです。ですから求人を出しても、NPO法人ではあまりいいイメージがないのではないか、というのです。一生懸命やり、味に絶対に自信を持っていても、NPOと聞いただけで、

「たいしたパンは焼いてないな」

と思われるようでは、なんとも悲しい気がしました。NPOに対する誤解はあるにしても、そう思われている限り、NPOでもおいしいパンを作っている、という事実を積み重ねていくしかないなと思いました。

 幸い、ぷかぷかのおいしいパンのファンは増え続け、自然食品店の大手「マザーズ」からも声をかけられるまでになりました。

 

★★★パン職人募集

 「ぷかぷか」では、国産小麦、天然酵母を使った、そんなおいしいパンを焼くパン職人を募集します。

 勤務は朝6時(注文が多いときは4時か5時)から午後3時、日曜日、祝日、第1,第3土曜日休みですから、パン屋としてはかなり楽な職場だと思います。

 障がいのある人たちと一緒に働きます。ぷかぷかの理念「障がいのある人たちと一緒に生きていこうよ」に共感し、食の安全を自分の生き方として考えられる方を募集します。そしてなによりも熱い志のある方。もちろんパン職人としての経験も最低でも5年はほしいです。

 ホームページ(「ぷかぷかパン」で検索するとすぐに出てきます)を見ると、ぷかぷかがどんなことをやっているかがよくわかります。それを見た上で、ここで働きたいと思った方は連絡ください。

 メール: pukapuka@ked.biglobe.ne.jp

  電話: 045-453-8511  NPO法人ぷかぷか  高崎

 履歴書送り先:横浜市緑区霧が丘4丁目17-3 NPO法人ぷかぷか

 

 

 

マザーズでぷかぷかパン

 藤が丘駅前の自然食品店「マザーズ」から声をかけていただいて、店頭で販売させていただきました。初日なので、お客さんもちらほらという感じでしたが、時間をかけてお客さんを増やしていきたいと思っています。

 ぷかぷかのパン屋はいつも賑やかで、常連のお客さんに

「賑やかなこれがいい」

といわせてしまうほどなのですが、マザーズの店頭でも、そんな雰囲気が作り出せればいいなと思います。

 「マザーズに行くと、いつも店先が賑やかで、なんだか楽しい」

って言うお客さんが増えるといいなと思っています。

 当面は火、金の販売です。

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新しい車

 新しい車を日本財団からいただきました。賑やかな楽しい絵が車の横に入っています。

 みんな新しい車に乗りたくてうずうずしています。今日は緑区役所の販売でした。同じ時間であと2カ所外販があり、3台の車で回しました。

 ぷかぷか4年目。車が3台に増えるなんて予想もしていませんでした。最初、私の車1台でスタートし、しばらくして中古の軽ワゴンを買い、2台では回せなくなってサクシードを買い、そして今回日本財団からステップワゴンをいただきました。それだけ事業が拡大してきたと言うことでしょう。

 連休明けくらいには弁当、お総菜屋がスタートし、更に事業が拡大します。4台の車がフル活動しそうです。

 

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アートなゴボウ

 給食でゴボウの煮物を作りました。その準備をしていた利用者さんが、ゴボウを下の写真のように実に美しく並べていて、これはもうアートだと思いましたね。たぶん数を数えるためにこんな風に並べたのだと思いますが、私なんかとはできが違うと思いました。

 

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貨物列車の絵巻物

  ケンさんが長い貨物列車の絵巻物を描いてくれました。これだけでも楽しい物語が生まれていますが、列車に伴走するトラックが、更に楽しい物語を付け加えてくれています。

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デザイン封筒

 書類を入れて渡す封筒に絵を描いてもらいました。なんかほっとするような絵で、受け取った方も喜んでいました。これ、ひょっとして商品になるのではないかと思いました。一つ一つ手描きの絵の入った封筒です。こんなすてきな絵の入った封筒は、そう簡単には捨てられません。

 商品化が決まったらまたお知らせします。

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4周年記念イベント

 4月26日(土)、4年前の同じ日に「ぷかぷか」はスタートしました。なので、その日、4周年記念イベントをやります。昨年はぷかぷかバンドの演奏、オペラシアターこんにゃく座の歌役者による歌、元黒テントの役者によるパフォーマンスでした。

 今年もおもしろいことやろうと、デフパペットシアターのパフォーマンス、スタジオクーカの人形劇を呼ぶ予定なので、昨日の会議の時、ふと思い立って

「リーダー会でも、何かやったら」

と、提案したのですが、

「ん?」「何?」

と、まるで乗ってこなくて、

「じゃあ自分でやるか」

となって、

「やるなら一人じゃなく、メンバーさんと一緒にやった方がおもしろいよな」

「メンバーさんが乗ってきそうな詩の朗読でもしようかな」

「谷川俊太郎のうんこは?」

 

  ごきぶりの うんこは ちいさい

  ぞうの うんこは おおきい

  うんこというものは
  いろいろな かたちをしている

  いしのような うんこ
  わらのような うんこ

  うんこというものは
  いろいろな いろをしている

  うんこというものは
  くさや きを そだてる

  うんこというものを
  たべるむしも いる

  どんなうつくしいひとの
  うんこも くさい

  どんなえらいひとも
  うんこを する

  うんこよ きょうも
  げんきに でてこい

 

「あ、いい、いい。ついでに、こんにゃく座の萩さんの作ったうんこの歌をうたったら」

「決まり!、それで行こう」

と、一人でどんどん話を進めたのでした。

こんなことはとにかくやったが勝ち! です。

 

 来週、大きな紙に詩を書いて、メンバーさんと一緒に朗読するところから4周年イベントが始まります。さぁ、どんなイベントになるか、今からわくわくしています。

 あ、そうそう、イベントは4月26日(土)午後2時〜3時、パン屋の前の広場です。もちろん入場無料、投げ銭歓迎です。

 

 毎日毎日、目の回るほどのいそがしさなのに、またやることを増やしてしまって、困ったもんだ、と思いつつ、結構わくわくしたりして、困った病気です。

 

 

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