ぷかぷか日記

眼科でカフェの話

 目がかゆくてかゆくて近くの眼科に行きました。治療の終わったあと、医者が体を乗り出し、

「話は変わりますが、カフェの食事はおいしいですねぇ。薄味の味付けがすばらしいです。あんまりおいしいので、少し残して子どもに持って帰りました。お総菜のアンケートも保育園で書きましたよ。とても楽しみにしています」

 うれしいですね。こんな話を眼科で聞くなんて。病院で医者とこんな話ができるくらいにぷかぷかのファンが増えているのだと思います。

 うれしいお話を聞かせていただいたお礼に、利用者さんが

「3時のおやつにどうぞ」

と、小さな人参ケーキを届けてきました。

 おいしいものを丁寧に作っていると、こうやって新しいつながりが広がっていくんだと思いました。お惣菜屋ができるとまた新しいつながりができます。すごく楽しみです。

心あたたまる絵

 朝、カフェに寄ったらこんなかわいい絵がありました。

 

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  楽しいなぁ、ってしみじみ思います。こんな人たちがカフェで一生懸命働いています。ぜひ会いに来てください。

 先週土曜日から ケンさんがパン屋で今日のお天気を描いています。パン屋に来るとケンさんのなんとも心あたたまるお天気の絵が見られます。

 

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川野さんの甘夏

 20年ほど前、友人が発行しているガリ版刷りの通信紙「あめつうしん」に川野みわさんという方が天草で甘夏を作っている話を書いていていました。甘夏作りに込めた思いが天草のミカン畑の風景の話といっしょにじんわり伝わってきて、ミカン作りながらこんな生き方をしている人がいるんだと、新鮮な思いで読んだことを今も覚えています。ぜひお会いしたいと思い、天草まで出かけました。

 年末に子ども二人連れて行ったのですが、一人はまだ8ヶ月になったばかりで、川野さんの家に着くなりうんこを漏らしてしまいました。川野さんは横浜にある「土と愛子どもの家保育園」(40年ほど前、障がいのある子どもたちも普通の子どもたちといっしょに育てていこう、というところでスタートしました。当時はそんな保育園はなく、全国から設立のカンパが集まったそうです)を創設したグループの一人で、子どもがうんこを漏らしたぐらいで慌てるような人ではなく、すぐにお風呂場を貸してくれ、子どものおしりを洗わせてもらいました。

 お会いしてあいさつもしないうちにそんなハプニングもあって、川野さんとすぐに打ち解け、ミカンの話から保育園、障がいのある子どもたちの話まで大いに盛り上がりました。その間、子どもたちは山盛りにおいてあったミカンをとにかく食べまくっていました。以来、子どもたちは「ミカンは食い放題」だと思い込んでいるようで、10キロ入りの箱単位で買う川野さんのミカンが届くと、ミカンが山ほどあった川野さんの家にいるような気分で食べまくっています。川野さんのミカンはこくがあって本当においしいです。ミカンを育てる川野さんの思いが凝縮しているようです。あの「こく」は川野さんの思いそのものなんだと思います。

 自然食のお店をやっている友人の話だと「川野さんのミカン」はひとつのブランドになっていて、それだけでほかのミカンより高く売れるそうです。温州ミカンだけでなく、ネーブルや河内晩柑、甘夏もおいしいです。

 牛も飼っていました。ちょうど獣医が来ていて、何をするのかと思っていたら、突然牛が「ムギャ!」と短い叫び声を上げました。獣医が側にいた犬に向かって卵よりやや小さい丸い球を投げました。犬は待っていたように、その球をしっかり口で受け止め、ガッガッと三口くらいで食べてしまいました。牛はちょっと痛そうに足踏みしていましたが、それもすぐに収まり、何事もなかったかのように元ののどかな風景に変わりました。あっけない牛の去勢でしたが、私にとってはそのあっけなさが未だに強烈な印象として残っています。麻酔もしなかったので牛は痛かっただろうなと思います。足踏みしていた牛の姿を今でも思い出します。

 牛は肉牛で、ときどき保育園の仲間と一頭買いをしていたのですが、本当においしいお肉でした。牛といっしょに、「この牛は目がかわいい牛でした」とか「おっとりした牛でした」とか、ちょっとしたエピソードを書いた紙が入っていて、かわいがっていた牛を出荷するときは辛かったんだろうな、と思いました。その分食べるときも時々ちょっと辛い気がしました。

 川野さんの甘夏は全くの無農薬なので、皮も安心して使えます。ぷかぷかの甘夏パン、甘夏ジャムは、こんな人のつながりの中で作っています。「あの人が作るから安心」「あの人が食べるから安心できる、おいしいものを作ろう」そんなおつきあいを大切にしたいと思っています。

 

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この人、なんかすごいこと言ってますね

 厨房機器メーカーの営業マンと打ち合わせ中、営業マンが

「あの〜、この人、なんかすごいこと言ってますね」

と、パン屋のレジの側でずっとべちゃくちゃ一人でしゃべっていたtujiさんをさしていいました。

「よ〜く聞いてると、世界中の都市の名前をいってるじゃないですか。私なんかほとんど知らない都市の名前ですよ。どこでこんな勉強したんですか?」

「tujiさん、どこで勉強したんですか?」

「カレンダー」

「カレンダー? カレンダーで、どうやって勉強したんですか?」

「カレンダーの隅に書いてあった」

「へ〜、それをどうやって覚えたんですか?」

「この人は記憶力が普通じゃないんですよ。年代別に紅白歌合戦に出た歌手の名前を全部覚えてたりします。」

「え〜っ!どうしてそんなことができるんですか?」

「だから、記憶力が普通じゃないんです。今、確か28歳ですが、1年ほど前のワークショップで、小学校2年生で習った「ふきのとう」というお話を、テキストを見ないで正確に朗読しました。」

  「20年ほど前に習った教科書ですか?」

「そうです。しかも芝居の中で使ったので、途中で何度も止めたりしたのですが、途中で止めても、正確にまた始めることができました。普通、こういうのはひとまとまりで覚えているので、途中で止めると、その先が思い出せなくなってしまうのですが、この人は何度止めても正確に“再生”できました。」

「暗算もすごいです。お客さんがトレイにのせてきたパンをちらちらっと見てさっと合計をいいます。私が計算機でポチポチと計算するよりも5倍は速いです。しかも正確です。」

「1ヶ月のスケジュールも全部頭に入っていて、私みたいに手帳で確認しなくても、すらすら言えます。営業マンの秘書で使えますよ。どうですか?ちょっと考えてみませんか?」

 「そうですねぇ、課長と相談してみますよ」

なんていながら帰って行きました。

 昼休み、給食食べながらtujiさんに

「厨房機器メーカーの営業マンがtujiさんのすばらしい力に感動して、自分の助手にしようかなっていってたよ」

「え?営業マンやるの?」

「そう、計算とかスケジュール管理とか、tujiさんの力を生かせると思うよ。給料もぷかぷかよりずっといいと思うし、どうですか?」

 「営業マンか…」

と、しばらく考えていましたが、

「えーと、営業マン、やっぱりいやだ、ぷかぷかがいい!」

といいました。うれしいこと言ってくれます。

 

 

 

絵と出会えたことに…

 東急東横線大倉山にある「アートかれん」(横浜市港北区大倉山1丁目11-4      電話543-3577)で「伸吾さんとその仲間展」を見てきました。

  そのときそのときを、自分の好きなものに向かって一生懸命生きてきたんだなぁ、としみじみ感じる絵が並んでいました。絵というのは、そのときそのときの思いのリアリティをきっちりと伝えてくれるんだと思いました。

 トンネルから外へ向かって延びていくレールの絵は不思議な世界でした。レールはどこへ延びていくのでしょう?今、自分はトンネルの中。でも、これから未知なる世界へ向けて飛び出していくぞ、といったしんごっちの熱い思いを感じました。トンネルの外に広がる青い空間がいいですね。

 どの絵にもしんごっちの豊かな世界を感じます。しんごっちの絵と出会えたことを幸せに思います。

 こんな絵に出会うと、あらためて「障がい者」ってなんなの?という思いがします。障がい者は何かやってあげる対象だとか、支援する対象だとか、なんてつまらない優越感に浸っている間に、どんどん取り残されていることに、この絵は気づかせてくれます。

 絵画展は10日(土)までです。ぜひお出かけください。

 機会を見つけて「ぷかぷか」でもやりたいと思っています。

  

 

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一度始めたことを途中でやめることは

 「ぷかぷか1年目で、経営が苦しくなったとき、どうしてやめようと思わなかったんですか?」

と、昨日陶芸をやりに来た知人に突然聞かれ、どうしてだったかなぁ、とあらためて考えました。

「まだ、なんとかなる」「もうちょっとだけがんばってみよう」

とかいろいろ考えながら、何とかがんばっていたような気がするのですが、昔、アラスカのマッキンリーに登ったときのことをふと思い出しました。

 

 頂上直下(標高6000メートルくらい)、すさまじい地吹雪で、全く前へ進めない状況でした。3人で非常用テントをひっかぶり、がたがた震えながら、先へ進むか、戻るか、考えていました。がたがた震えていたのは、寒さだけでなく(日中でマイナス30度くらい)、精神的に追い込まれていたことが大きかったと思います。そのときの状況は自分の山の経験をはるかに超えていて、これ以上先へ進むことは、どうなってしまうかわからない怖さがありました。といってここで引き返してしまうと、ここまで来るために費やした膨大な準備とエネルギーを考えると、たぶん二度と来られないだろうこともわかっていました。どっちを取るか、3人とも黙りこくったまま長い時間が過ぎました。

 誰からともなく

 「行こう!」

とひとこと声がかかり、

 「よし、行こう!」

と、3人で少し収まった地吹雪の中、高ぶった気持ちで出発したのを覚えています。そこから更に2時間ほど登り、1975年8月2日の午後8時、マッキンリーの頂上(標高6190メートル)に立ったのでした。午後8時、白夜のアラスカの空は凍り付いたような青空が広がっていました。

 

 こんな話と比べてもしょうがないのですが、一度始めたことを途中でやめることは、どんなことであっても、ものすごく大変なことだと思います。中身の濃いものであればあるほど。

 やめること自体は簡単です。でも、そこに至るまでに費やした膨大な準備やエネルギーを考えると、二度と同じことはできないし、そう簡単にものごとをやめることはできないと思います。何よりも準備がスタートした頃の爆発的なエネルギーや勢いは、そうそう生まれてくるものではありません。

 そういったことを考えると、経営的に苦しい状況というのは、まだまだなんとか超えられる気がするのです。

 

 ぷかぷかは幸い、今順調ですが、あのときの苦しい状況を何とか超えることができたからだと思います。

 

至福の時

 久しぶりに陶芸をやりました。お総菜屋で使う大皿、カフェで使うコーヒーカップ、角皿、シチューカップ、パン皿などを作りました。

 久しぶりなので電動ろくろを回しながら粘土を伸ばしていく指の感覚を取り戻すのに少し時間がかかり、思うようなものがなかなかできません。それでも30分くらい作っては壊し、作っては壊しをしていると、だんだん感覚がよみがえってきて、ああ、指がちゃんと覚えていてくれたんだ、とうれしくなりました。

 何も考えず、ひたすら粘土に集中し、しばらくは至福の時でした。こういう時間がもっとふだんからあれば、と思いました。

 定年後はこういう好きなことを思う存分できるものと思っていましたが、ぷかぷかを立ち上げてしまったために、全くそういう時間がとれません。それでもなんとか時間を見つけては、こつこつ作ってきたお皿やコーヒーカップが、ぷかぷかカフェのお客さんに好評で、とてもうれしいです。

 たまにしかできないから、好きなことをやる時間が「至福の時」になるのでしょう。毎日やっていたら、こんな気持ちにはなれないのだろうと思います。このあたりの加減がなんともむつかしいですね。

みんなでワークショップ参加者募集

  障がいのある人たちと地域の人たちで、いっしょにお芝居作りのワークショップをやります。ワークショップという共同作業を通して、お互いの新しい出会い、今までにない新しい作品作りに挑戦したいと思っています。

 

  ワークショップは一緒にゲームをやったり、歌を歌ったり、音楽に合わせて体を動かしたり、というところから出発し、気持ちをほぐし、お互いの関係を作るところから始まります。そのあと、誰かと一緒にものを作ったり、体を動かしながら何かを表現したり、といったことに進んでいきます。

 いろいろ楽しんでいるうちに、自然にお芝居ができあがってくるところが、ワークショップのおもしろいところです。

 

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 今回は『森は生きている』というロシアのお話を、ワークショップを進めていくときの手がかりとして持ってきます。作品に登場する12(つき)の神さまの人形を作るところから、今回のワークショップは始まります。人形作りは「デフパペットシアターひとみ」(聾者〈耳の聞こえない人〉と聴者〈耳の聞こえる人〉が共に作るプロの人形劇団)の人たちが指導してくれます。

 できあがった人形を元にみんなでお話を少しずつ作っていきます。ワークショップは6月から月一回のペースで6ヶ月続けますので、人形はそのお話をつなげていく手がかりになります。

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 障がいのある人たちと一緒にワークショップをやるのは、彼らの存在感、発想のすばらしさが、ワークショップという、お互いがふだんより少し自由になれる空間では、よく見え、それを生かすことができるからです。私たちと少し違う人たちがいた方が、より豊かなものが生み出せる、ということがワークショップを通してみんなで共有できれば、と思っています。

 

 6月から月一回やって、最後にホールの舞台で、作品の発表会(表現の市場)をやります。障がいのある人といっしょだからこそできる作品をたくさんの人たちの前で発表します。「いっしょにやった方がいいんだね」「いっしょに生きていった方がいいんだね」、そんなふうにお互い思えたら、と思っています。

 

講師 花崎攝(進行役)演劇ギルド 元黒テントの役者

   やなせけいこ(進行役) デフパペットシアターで音作り、役者

   吉村安見子(ピアニスト) オペラシアターこんにゃく座や黒テントなど 

               のピアノ演奏を行っている。

   成沢富雄(舞台監督、進行役)演劇ギルド、元黒テントの役者

 

日程:67()75()816()96()1019()1123()   毎回 午前915分〜午後4

発表会:1124(月、祝) リハーサル 午前915分〜12時 

              発表会(表現の市場)  午後2時〜午後4

場所:ワークショップ (みどりアートパーク リハーサル室)

   発表会 (みどりアートパーク ホール)

参加費  500(保険料など)

参加条件 ・障がいのある人たちと一緒にワークショップをやってみたい方。

     ・なるべくすべての日程に参加できる方

     ・ビデオ、スチール写真の記録をとります。後日、記録をまとめ、 

      DVD作品、記録写真集になります。ホームページにも紹介しま

      す。ビデオ、写真を撮られても差し支えない方。

参加希望の方は参加したい理由を書いて主催者(NPO法人ぷかぷか)までメールもしくは郵送でお申し込みください。参加の可否は追って連絡させていただきます。

  メールアドレス:pukapuka@ked.biglobe.ne.jp

    送り先:横浜市緑区霧ヶ丘4丁目17-3 NPO法人ぷかぷか  高崎

募集:30名 53()24()  発表 531()

問い合わせ:NPO法人ぷかぷか 高崎  045−453−8511

主催:NPO法人ぷかぷか

共催:みどりアートパーク

協力 デフ・パペットシアター・ひとみ(ろう者と聴者が共につくる人形劇団)

   演劇デザインギルド、オペラシアターこんにゃく座

   生き活き市民基金

鯉のぼり

 気がつくと、こんなかわいい鯉のぼりが、作業場の雨樋に貼り付けてありました。こういうことをスタッフに言われてやるのではなく、気がつくとこんなふうになっていた、というところがいいなと思いました。アイデアがすばらしいですね。兜をかぶった子どもの絵が添えてあるところが、なんとも気配りのある方だと思いました。

 どこまでも平和な鯉のぼりの絵です。

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長津田農場

 横浜市緑区長津田みなみ台にある長津田農場でランチにぷかぷかのパンがついてきます。その写真を撮ってきました。

  菜園プレート 1390円

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農場プレート 1730円

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ぷかぷかのパン おかわりできます。

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  野菜たっぷりのおいしいランチでした。ぜひお出かけください。

 

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