グラノーラを作りました。ひまわりの種、無農薬米ぬか、オートミール,全粒粉等で作ったいかにも健康的なグラノーラです。とてもおいしいです。近々お店に並べたいと思います。カフェでも朝食用に出したいと考えています。
グラノーラを作りました。ひまわりの種、無農薬米ぬか、オートミール,全粒粉等で作ったいかにも健康的なグラノーラです。とてもおいしいです。近々お店に並べたいと思います。カフェでも朝食用に出したいと考えています。
今日はtuji-kunの30歳の誕生日でした。朝の会でハッピィバースディの歌をみんなで歌い、小さな花束を贈りました。30歳の抱負は?と聞くと、パン屋でがんばって働く、なんて月並みなことを言っていたので、もっと大きい夢はないんですか?と聞くと、ちょっと考えたあと、50歳か60歳になったらほかの事業所で働く、とか言ってました。どうやらグループホームのあるところがいいようです。自分の将来をちゃんと考えているところがえらいと思いました。
tuji-kunとあえて名前で表現するのは、地域でそんなふうにちゃんと名前を呼んでもらえるような関係を作りたいからです。お母さんとも相談し、そんなふうにしました。
人と人との関係は、名前を呼ぶところから始まるのだと思います。T君やA君では本人を目の前にしても,そんなふうには呼べないし、何か変です。人と人との関係はできません。やっぱり「tuji-kunおはよう!」とか「tuji-kun今日もがんばってますね」って声をかけられる関係ができることが大事だと思います。障がいのある人たちが地域で生きて行くには、こうやって親しみを込めて名前を呼んでもらうことがとても大事な気がしています。
外販先でもtuji-kunは有名で、都合で休んだりすると、「あれ?tuji-kunは?」と聞いてくる人がとても多いです。私なんかが休んでも誰も聞いてきません。これも名前がわかるような関係があってこその話です。
個人情報の保護がうるさくなって久しいですが、名前を聞かれて、
「個人情報ですから言えません」
なんて応えていたら、多分こんなに親しみを込めた関係はできません。
障がいのある人たちの社会的な状況を考えるなら、親しみを込めて名前を呼んでもらえる関係を作ることこそ大事な気がします。
来年7月19日にみどりアートパークホールで予定しているオペラ『ロはロボットのロ』には、いい歌がたくさん歌われています。一回聞いただけで終わってしまうのはもったいないと、オペラの中に歌われている歌をみんなで歌っちゃおう!と、本番前に2回ほど、歌のワークショップをやることにしました。場所はみどりアートパークリハーサルルーム、来年6月13日(土),7月4日(土)です。
オペラシアターこんにゃく座から歌役者さんとピアニストに来てもらって、みんなで思いっきり歌を楽しむワークショップです。歌を歌ってみんなで元気になろうぜっていうワークショップです。
こんにゃく座の座付きの作曲家林光さんの歌も萩京子さんの歌も、教員やっている頃、芝居の中でたくさん歌わせていただきましたが、元気になる歌が多いですね。林光さんの『雨の音楽』は本当にいいです。乾ききった大地に、ドラムをたたくように雨が降り注ぎ、新しい命を呼び覚ます、ダイナミックな歌です。これを全校生で体育館のフロアで輪になって歌ったことがあります。俵万智さんの短歌に曲をつけた萩さんの歌もみんなでよく歌いました。
今回の『ロはロボットのロ』は萩京子さんの作曲です。オペラの最後に歌われる「テトのパンは あ」は、どこか懐かしく、明日に向かって元気の出るような歌です。
♪ テトのパンは あ あいおうえの あ
忘れていた青空の あ いつまでも見つめ続けていた
ああああ あの遠い夏の日の 青空の あ
………
テトのパンは あ あいうえおの あ
晴れた日も 曇った日も 雨の日も
哀しい時も 苦しい時も 淋しい時も
やって来る 朝の あ
新しい希望と 新しい喜びと 新しい元気が窓たたく
朝の あ ああああ 新しい朝の あ
オペラ上演の資金集めをしています。よろしくお願いいたします。
昨日、ぷかぷかが作ってきた物語のことを書きました。それを読んだ知人が
「今日はある都市の障害者差別禁止条例を創るシンポジウムに参加してきましたが,集まったのは25人。まぁ、あらためてそうだろうなと思いました。ぷかぷかの物語はとてもいいですね。変わっていくとすれば、多分そっちの方からなんだろうと感じています。」
障害者差別禁止条例というのは、社会においては多分必要な条例なんだろうなと思います。ただそれがあったからといって、社会が変わるわけではないし、まして現実と向き合う現場ではなんの力にもならない気がします。
「声がうるさい!」
という苦情の電話を受けたとき
「それは障害者差別です」だの、「条例に違反しています」などと言っても、全く意味がありません。
ぷかぷかはこの6月にお惣菜屋を開きました。年末にはアートのお店を開きます。そういった事業拡大に対し、
「障害者施設がアメーバーのように広がっていくのは不気味だ」
といった方がいましたが、そういう感覚を持った方に障害者差別禁止条例などといったものがどれだけ効果があるのかと考えると全く悲観的です。
それでもそういった方のいる地域社会の現実と日々向き合っていくしかありません。いやなことや辛いことはいっぱいあります。でもその現実を超えるものを創り出すのは、新しい明日に向かって元気を出せる「物語」だということが、ぷかぷかをやってきてだんだん見えてきました。それは昨日この日記に書いたとおりです。
もう一つ。その障害者差別禁止条例を作るためにがんばっているグループのホームページを見るとアンケートを募集していて、
〈あなたや家族が障害のために「いやな思いをした」「理不尽な対応を受けた」「不利益を被った」「悔し思いをした」などあなたが差別だと感じた経験を教えてください。〉
とありました。
〈障害を理由とした不当な取り扱いや不利益の実態を明らかにし、その背景や解決方法について検討し、市民の皆様に対してその状況をお知らせ…〉
するそうです。とても大事なことだとは思います。
でも、障がいのある人たちだって、いつもいつもいやな思いをしているわけではないと思います。誰かに親切にしてもらったとか、全く知らない人に助けてもらったとか、逆に誰かを助けてお礼を言ってもらったとか、心あたたまるような出会いがあったとか、いい思いをしたことはいっぱいあると思います。
いやな思いしたことを集めるより、いい思いをしたことを集めた方が、お互い気持ちいいし、何よりも、世の中捨てたもんじゃないと、明日に希望が持てます。明日に希望が持てる物語を作ること、それが大事なような気がします。
朝日新聞の記者が、子どもたちにオペラをプレゼントする、という企画を取材に来ました。( http://pukapuka-pan.hatenablog.com/entry/2014/10/29/004544 )
「どうしてそんなこと思いついたんですか?」
と聞かれたのですが、「思いつく」というのは、大概はさして理由もなく、ぽこっと頭に浮かぶから「思いつく」というわけで、あらためて「どうして?」と聞かれても、うまく説明できません。
それは、あの〜、とか言いながら、ぷかぷかをはじめた理由とか、ぷかぷかが始まってからのことをいろいろ話し出したら、話題がどんどん出てきて、収拾がつかない感じでした。
話しながらあらためて気がついたのは、ぷかぷかは、メンバーさんがいるからいろんな物語が生まれたということです。ホームページにぎっしりといろんな物語が詰まっているのも、彼らがいたからこそできたのだと思います。
その物語たちが、ぷかぷかを前へ前へと引っ張ってくれました。心がすさみがちな世の中にあって、彼らの生み出す物語は、ホッと肩の力が抜けるような、心がぽっとあたたまるような、世の中捨てたもんじゃないと思えるような、何よりも未来に希望を見いだせるような、そんな物語でした。
物語は立ちすくむような現実を少しずつ変えていきました。ここがすごい、とあらためて思うのです。物語は現実を変え、今日よりもいい明日を創っていく力があるのだということ。そんなことを彼らの物語は教えてくれました。
「声がうるさい」とか、「ウロウロされると目障り」といった辛い言葉をたくさん浴びる中でぷかぷかはスタートしました。苦情の電話が入るたびに、私はもう前へ進めない気がしていました。そんな立ちすくんでしまうような現実を少しずつ変えてきたのは、彼らの作り出す物語でした。
辛い言葉の一方で、物語にふれたお客さんや地域の人たちが少しずつ変わりはじめたのです。買い物に行ったメンバーさんが、手に持った5000円札を風に飛ばされてしまったとき、近所の人たちがいっしょに探してくれました。カフェで子どもの1歳の誕生会をやったあと、いつも笑顔のメンバーさんたちといっしょに写真を撮らせてください、といったお客さんもいました。いつもにぎやかなパン屋に来て、「これがいい、これでいい」といったお客さんもいました。ぷかぷかしんぶんを配りに行ったメンバーさんが、迷子になってウロウロしていたとき、「ああ、ぷかぷかさんね」って優しく声をかけ、お店に電話してくれた人もいました。
障がいがあってもなくても、それぞれに生き難さを抱えた今、彼らの作り出す物語には、素直に「いいね」って思えるような、明日も元気に生きていこう、って思えるような,そんな希望があるように思うのです。
「いっしょに生きていった方がいいよ」の物語は、まだまだ続きます。
この絵には、「よ〜し、明日も元気に生きていこう」って思えるような物語があるように私は思うのです。こんな物語を作り出す人は「地域の宝」だと思います。
大人気の秋ランチが10月に引き続き、今月も
登場!まだ食べられていない方は是非どうぞ!
レンコンバーグのきのこソースと秋の味覚たっぷりスープ
レンコンバーグには、すりおろしたレンコンと刻んだレンコンが入っているので、食感も楽しいですよ。またレンコンは免疫力アップのお野菜!風邪の予防にも抜群です。もちろんお肉は平田牧場のひき肉を使っています。
また、スープは季節のお野菜を使ったオリジナルスープをご用意しています。どんなスープに出会えるのか、楽しみにしてください!
ほうれん草、冬瓜、さつまいもなどのスープを予定しています。
国産小麦と天然酵母のぷかぷかパンをお好きなだけ、食前のスープとミニデザート、ドリンクが付いて、980円は絶対にお得ですよ~
毎回、ランチのミニデザートを楽しみに来てくださるお客様も!
11月は長野の林檎のコンポートやさつまいのの茶巾しぼりなどなど…おいしいデザートをご用意してお待ちしております。
ぷかぷかしんぶん11月号を発行しました。
つい先日10月号を出したばかりのような気がするのですが、1ヶ月は早いですね。
A4版を半分に折って、6ページ。それを5,000部印刷。今回は表現の市場のチラシもいっしょに印刷したので、合計で2万回も印刷機を回しました。
お店のある霧ヶ丘グリーンタウンの集合住宅、周りの一戸建ての住宅などに一軒一軒ポストに入れていきます。集合住宅はどこの建物も同じなので、配布しながら、時々迷ってしまう利用者さんもいます。でも、手にしんぶん持ってウロウロしていると、
「ああ、ぷかぷかさんね」
と、地域の方が声をかけてくれ、お店に
「迷子になってますよ」
と、電話くれたりしたこともあります。
「ああ、ぷかぷかさんね」
という優しい響きがうれしいです。そういう関係を「ぷかぷかしんぶん」は作ってくれました。
パン屋のドアのところにこんな絵が貼り付けてありました。
なんかね、見てるだけで幸せな気持ちになります。こういうの、ちゃちゃっと描いてしまうケンさんは、やはりただ者じゃないと思いました。
パン屋を始める前、もうけが出たら、地域の子どもたちにオペラシアターこんにゃく座の『ロはロボットのロ』という楽しいオペラをプレゼントしたいなぁ,と思っていました。ただこれはもう15年ほど前の作品で、再演する予定はなく、夢のままで終わってしまうんだろうと思っていました。ところが9月にこんにゃく座のオペラを見に行ったときに、来年の5月から7月にかけて再演するという話を聞き、この機会を逃したら絶対にできないと思い、夢の実現に向けて動くことにしました。
ただ肝心なパン屋は儲かっているにはほど遠い状態なので、私が個人で動くしかありません。『ロはロボットのロ』は1ステージ80万円です。私がそのお金を払えばそのステージは実現します。でも、それではおもしろくないと思うのです。
「子どもたちにオペラをプレゼントする」という企画には夢があります。何かモノをプレゼントするよりも、はるかに大きな夢です。その大きな夢を、大きいが故に,一人じゃなくて、たくさんの人たちと楽しみたいと思うのです。
「子どもたちにオペラをプレゼントする」という夢のために、たくさんの人たちが、いろんな思いを込めて動く。これって、なんか、素敵だなと思うのです。そうやってみんなが夢に向かって動くことで、地域社会は豊かになっていくんだと思います。
何よりもそういう突拍子もないことを思いつくパン屋が街の中にあると、それだけで街が楽しくなると思うのです。そしてそういう楽しいパン屋を人は応援したくなります。
つい先日、パン屋のそばにある保育園の園長先生がパンを買いに来たとき、「子どもたちにオペラをプレゼントしたいなって思ってるんだけど…」という話をちらっとしたら、「いや〜、いいわね〜、夢のあるすばらしい企画だわ、やろうやろう」とえらい乗り気で、夢を共有できるこんな人が何人か集まれば、この企画はきっとうまく行くと思うのです。夢を共有する新しい関係がまた広がっていきそうです。
生活クラブ旭センターで話をする機会がありました。ここは30年ほど前、養護学校の生徒たちと地域の人たちでワークショップをやった場所です。月一回のペースで6ヶ月続け、最後にお客さんを呼んで、発表会をやりました。発表会の前日はみんなで貸し布団を借り、台所でごはんを作って、合宿しました。これを10年続けました。
子ども組はたいてい早い時間に芝居を作り終え、大人組はいつも明け方未明まで芝居作りが終わりませんでした。午前中のリハーサルで、また筋書が変わり、午後になってお客さんが見え始めた頃、ようやくできあがる、といったこともありました。
「障がいのある人たちとはいっしょに生きていった方がいいよ」というぷかぷかのメッセージは、養護学校で毎日おつきあいするうちにぼんやり思い始めたのですが、それがワークショップの中で確信に変わりました。
「あなたに一緒にいてほしい」「あなたが絶対必要」と,彼らに対して思ったのは、ワークショップの場が初めてでした。そんなふうに思う関係がワークショップの中ではごく自然にできたのでした。
ふだんの暮らしの中ではここまでの気持ちはなかなか湧いてきません。ワークショップの場では、彼らといっしょだからこそできあがってくる作品のおもしろさをみんなで共有することができるので、「あなたが絶対必要」なんて言葉もごく自然に出てきます。
社会の中で、どちらかと言えば厄介者扱いされている障がいのある人たちと、そこまでの前向きの関係ができるなんてすごいことだと思います。ワークショップというものの持つ力をあらためて思うのです。
そのワークショップで作った作品を11月24日(月・祝) 午後2時からみどりアートパークのホールで発表します。ぜひ見に来てください。
http://pukapuka-pan.xsrv.jp/index.php?表現の市場
障がいがある人と一緒に暮らす社会について掘り下げて考えるためのトピックス集です。