ぷかぷか日記

たかが表紙、されど表紙

ぷかぷかしんぶん9月号の表紙があまりにも楽しいのでFacebookにアップしたら、こんな反応がありました。

 

 

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ぷかぷかしんぶん、見た目から、とっても惹き付けられて、毎号読みたくなります。
ステキですね( ‘ᴗ’♥︎︎
自画像も丁寧に描写され個性的、
内容も、こういう毎日を過ごしている人達が通っている、という人となりが伝わり、
細やかに生活内容を伝え合えることのできる関係性で働いてる、ということも感じられ、
地域に、こうして楽しく頑張っている人達がいて、共に暮らしているんですよ、って暖かく伝わる感じ。
これ読んだら、ぷかぷかさん達に会いに行きたくなりますね。
とっても良いです(∩´∀`∩)💕
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ぷかぷかしんぶんの表紙

          

 

見開き2〜3ページ

 

見開き4〜5ページ

 
裏表紙 6ページ目

       

 

 ぷかぷかしんぶんはA4の紙に表紙と裏表紙を印刷、その裏に2ページと5ページを印刷して半分に折ります。新しいA4の紙の裏、表に3ページ4ページを印刷し、半分に切って、半分に折った2ページと5ページの間に挟み込むとA5サイズ6ページのしんぶんができ上がります。
 最初に掲げたのは表紙と裏表紙を印刷したページ。ぷかぷからしい楽しい雰囲気になっています。
 ぷかぷかしんぶんは、ぷかぷかで何をやっているかをお知らせするものですが、やはり彼らの魅力をどう伝えるか、といういわば演出のセンス、見せ方のセンスが出てきます。今月号の表紙にはそれがとてもよく出ています。ぷかぷかにはどんな人が集まって、どんな雰囲気で過ごしているのかが一目でわかります。
 
 たかが表紙です。でも、この表紙を見ていると、彼らのこと、なんだか愛おしくなります。見せ方のセンスがあるにせよ、見る人をそういう気持ちにさせるのは、はやり元の絵の持つチカラだと思います。ぷかぷかさん達が持っているチカラです。

 このチカラは社会を豊かにします。社会をお互い暮らしやすいものに変えていきます。
 やっぱり彼らとはいっしょに生きていかなきゃソン!だと、この表紙見ながらあらためて思いました。
 
 「たかが表紙、されど表紙」なのです。

お互い『いい一日だったね』って言い合える日々こそ大事にしたい

昨日IWJというわりと硬派の独立メディアの日刊ガイド(メールによるニュース配信)に上映会のお知らせが載りました。

iwj.co.jp

■「お互い『いい一日だったね』って言い合える日々こそ大事にしたい」! ぷかぷか上映会『梅切らぬバカ』のお知らせ

 ぎりぎりのお知らせとなってしまいましたが、本日27日の午前と午後に、NPO法人ぷかぷかによる映画『梅切らぬバカ』上映会およびトークショーが、横浜市健康福祉総合センター4Fホールで行われます。

 ぷかぷかによると、「やまゆり園事件は私たちにとってなんだったのか、どうすれば事件を超える社会を作っていけるのか、をみんなで考える上映会」ということです。

 やまゆり園事件から、丸6年経ちました。

 この間、排除の論理に立脚した障害者をめぐる社会状況はほとんど変わっていません。

 ぷかぷか理事長の高崎明さんは、この映画をなぜ上映するのか、次のように、ブログ「ぷかぷか日記」の中で述べています。

 「『梅切らぬバカ』にはグループホーム反対運動が登場します。この地域に障害者はいない方がいい、と主張しています。やまゆり園事件のように暴力的に排除するわけではありませんが、障害者はいない方がいいという考え方では地続きにあります」

※あなたのアイデア、ぜひ聞かせて下さい。(ぷかぷか日記、2022年8月25日)
https://www.pukapuka.or.jp/2022/08/25/7465/

 映画は、この考え方に対して、言論で反対運動を批判し、論破して、反対運動をつぶすのではなく、障害者とともに時間をすごす日常の豊かさを、そのかけがえのなさを、淡々と描いているといいます。

 高崎さんは、ブログの中で、「やまゆり園事件について、あーだこーだいうよりも、障がいのある人達といっしょにいい一日を具体的に積み上げていく方を大事にしたいと私は思っています。『梅切らぬバカ』との接点はそこにあります」と述べています。

 高崎さんは、この価値観を端的に次のように述べています。

 「お互い『いい一日だったね』って言い合える日々こそ大事にしたい」

 これは、相手が障害者に限らず、人間が人間と一緒に生きるときの大原則であるように感じられます。

 すばらしい思想ではないでしょうか。

 この思想は、たんなる意識改革だけで実現できるものではなく、忙しすぎる労働条件や偏見を煽るメディアなど、この思想の実現を阻む、社会的条件にもフォーカスする必要性を浮かび上がらせます。

 そして、この思想は、ささやかであっても具体的な行動へと誘い、その具体的な行動の積み重ねが、共生の障害になっている社会的条件を突き崩す可能性をも示唆しています。

 高崎さんは、映画上映会の後のトークショーで集まってくれた人々と何を話したいか、次のように述べています。

 「事件に関わる大きな話ではなく、自分の手の届く範囲の話をします。その気になればすぐにでも始められるような話です」

 この上映会と映画『梅切らぬバカ』、NPO法人ぷかぷかにご注目ください。

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 ぷかぷか日記をちゃんと読んでくれていたんだと思いました。福祉とはほとんど関係のない人達が、こんな風に受け止めてくれていたことがとてもうれしいです。

 お互い『いい一日だったね』って言い合える日々を積み重ねていくこと、それがあのような事件を二度と起こさないことにつながっていくのだと思います。何よりもこれはその気になれば日々の暮らしの中で誰にでもできることです。

 

あなたのアイデア、ぜひ聞かせて下さい。ー相模原障害者殺傷事件から6年目(その7)

マスコミの方から

「やまゆり園事件を考える集まりで、どうして『梅切らぬバカ』を上映するんですか」

と聞かれました。

 

 集まりでは事件に対し、あーだこーだ小難しい話、抽象的な話をするのではなく、具体的に私たちは何をすればいいのか、何ができるのか、といった話をしたいと思っています。二度とこういう事件を起こさないためにはどうしたらいいのかをみんなで考えます。

 事件に関わる大きな話ではなく、自分の手の届く範囲の話をします。その気になればすぐにでもはじめられるような話です。

 

 『梅切らぬバカ』にはグループホーム反対運動が登場します。この地域に障害者はいない方がいい、と主張しています。やまゆり園事件のように暴力的に排除するわけではありませんが、障害者はいない方がいいという考え方では地続きにあります。

 映画はその運動を正面切って批判したりはしません。お母さんはときどき皮肉っぽいことをいいますが、相手と論争したりはしません。隣に住むおじさんは、反対運動をやっている人に「それはまちがってるよ」とぼそっと言いますが、どこまでもぼそっとひとこと言うだけです。

 

 映画が大事にしているのは、忠さんとの宝物のような日々です。

  

ありふれた毎日の中で、

「忠さんがいてくれて、母ちゃん幸せだよ」

という言葉が出てきます。そんな風に言える関係が作る日々こそ大事にしようよ、ってこの映画はいってる気がするのです。

 

 相手を論破し、反対運動を止めるよりも、そっちを大事にする。

 

 やまゆり園事件について、あーだこーだいうよりも、障がいのある人達といっしょにいい一日を具体的に積み上げていく方を大事にしたいと私は思っています。『梅切らぬバカ』との接点はそこにあります。

 

 お互い「いい一日だったね」って言い合える日々こそ大事にしたい。

    

   

 

 身近な障がいのある人に

 「あなたといると、すごく楽しい!」

 「あなたのそばにいると、なんだか心があったかくなるよ」

 「あなたがいると、まわりの空気がゆるっとして、すごく楽」

 「あなたのそばにいたいな」

って、いうくらいなら、その気になれば誰にでもできることです。そういうおつきあいを日々続けること、ひろげることが、あのような悲惨な事件を起こさないことにつながると思うのです。

 

 8月27日(土)、トークイベントであなたのアイデア、ぜひ聞かせて下さい。

 

 8月27日(土)の上映会のチラシはこちら

www.pukapuka.or.jp

 

参加希望の方は下記サイトの「チケットのお求めはPeatix」のところをクリックして下さい。

www.facebook.com

人を幸せな気持ちにさせるチカラー相模原障害者殺傷事件から6年目(その6)

 映画『かぐやびより』、また見てきました。

 

 何度見ても幸せな気持ちになります。なんなんだろう、これは、と思うのです。

 やっぱりあそこで働いている障がいのある人達のチカラではないかと思ったりするのです。人を幸せな気持ちにさせるチカラです。

  彼らの周りにいる人達の幸せもビリビリ伝わってきます。いろんなイベントに集まった人達みんなが幸せそう。

 映画を作った監督も、はじめてかぐやを訪れた時、やっぱりこのなんともいえない幸せを感じたのかも知れないと思いました。だから映画を撮り始めたのではないかと。幸せに説明はいりません。だからナレーションもなし。幸せがストレートに伝わってきます。

 

 そんなチカラを存分に発揮できる環境があること、それが大きなキーポイントだと思います。その環境がないから、全国に障がいのある人達はたくさんいても、幸せを感じられる場所はなかなかありません。環境は、彼らとのおつきあい、関係が生み出します。彼らとフラットにつきあう、という当たり前のことがなかなかできない人、やっぱり彼らのこと、上から目線で見てしまう人が圧倒的に多い。そこからは、かぐやが生み出すような幸せは生まれません。

  かぐやでは理事長さんがみんなからお母さん、お母さんと呼ばれ、親しまれています。「理事長さん、愛してますよ」というお兄さんもいました。そんな言葉をさらっと言える関係がすばらしいと思いました。そういう関係の中で、みんなが幸せを感じる環境が生まれているのだと思います。

 

 あの津久井やまゆり園は、そんな幸せを感じる場所じゃなかったのではないか。だから「障害者は不幸しか生まない」などといって、あのような悲惨極まりない事件が起きた。

 幸せを感じる場所じゃなかったことが事件を生む要因であったのなら、犯人を死刑にしてすむ話ではありません。むしろどうして幸せを感じるような場所ではなかったのか、を考える方が問題の本質に迫ることができるように思います。

 

『かぐやびより』は鵠沼海岸駅近くのシネコヤで上映中

cinekoya.com

 

 

 ぷかぷかは事件以来毎年映画を手がかりに事件を超えるにはどうしたらいいのかを考える集まりをやっています。今年は8月27日(土)に『梅切らぬバカ』を上映し、事件を考える話し合いをやります。あのような事件を二度と産まないために。桜木町駅前の横浜市健康福祉総合センターの4階ホールです。

 

 『梅切らぬバカ』のオフィシャルサイトはこちら

happinet-phantom.com

                        

 

8月27日(土)の上映会のチラシはこちら

www.pukapuka.or.jp

 

参加希望の方は下記サイトの「チケットのお求めはPeatix」のところをクリックして下さい。

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幸せな日々を積み重ねるー相模原障害者殺傷事件から6年目(その5)

 映画『梅切らぬバカ』にグループホーム反対運動が出てきます。うるさいだの、子どもの安全が守れないだの、よくあるパターンです。グループホームに入った忠さんが絡む事件が起き、反対運動は更にヒートアップします。問題を起こすような人はここから出て行け、といった署名運動まで起こります。

 障がいのある人達を地域社会から排除していこうというわけです。「この地域に障害者はいない方がいい」と。「障害者はいない方がいい」といったやまゆり園事件と地続きの社会がここにあります。

 そんな社会とどう向き合っていくのか、8月27日(土)の上映会はそれを考える集まりです。

 

 『梅切らぬバカ』は忠さんと暮らす日々の大切さを淡々と映し出します。

  映画の後半、グループホームに住めなくなった忠さんが家に帰ってきます。その忠さんを抱きしめ、お母さんはいいます。

「忠さんがいてくれて、かーちゃん幸せだよ」

 忠さんとのありふれた毎日。でも、かーちゃんは幸せだよ。そんな日々こそ宝物。

 

 グループホーム反対運動を声高に批判したりしません。ただ宝物のような日々を淡々と映し出すだけです。その日々の中に、いろいろブツブツ言っていたとなりのおじさんもやってきます。忠さんとお互い自己紹介したり、一緒にご飯食べたり。

 ただそれだけです。でもこの先のことは想像できます。忠さんとお母さんの日々は、こうやってまわりの人たちを少しずつ変えていくんだろうなと思います。

 

www.youtube.com

 

 やまゆり園事件をどうやって超えていくのか。とてもむつかしい問題です。

 でも、障がいのある人達との楽しい日々を作っていくことは、その気になれば誰にでもできることです。忠さんの親子のように、そんな日々を積み重ねることこそ大事な気がします。それが事件を超えること。

 

 先日、岩佐賞に応募するために持続可能な社会をぷかぷかはどのように作ってきたかという資料を作っていて、あらためてぷかぷかが作ってきた楽しい日々を振り返る機会になりました。事件を超える社会を作ることは、そのまま、持続可能な社会を作ることなんだとあらためて気がつきました。障がいのある人達を排除する社会は持続しないのだと思います。排除した分、社会の幅が狭まり、お互い窮屈で、息苦しい社会になります。こんな社会は長続きするはずがありません。

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8月27日(土)の上映会のチラシはこちら

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一矢さん

たまたまYouTubeで、昨年7月の放映されたEテレの一矢さんの映像を見つけました。

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 あのころは一矢さん、頻繁にぷかぷかに来ていて、ぷかぷかに来るとこんないい顔していました。

かずやさんの大声に2階の方から苦情が出ているという話を聞き、「友達大作戦」を展開しよう、とかいろいろやっていました。「一矢さんの物語」と題して、25本もブログを書いています。3ページ目が出ますので、2ページ、1ページと読んでみて下さい。結構なボリュームですが、一矢さんの巡る様々な物語が展開しています。

www.pukapuka.or.jp

 

 ところが肝心な一矢さんが、会議が嫌になったのか、ぷかぷかに来なくなり、なんとなく関係が途切れた感じです。「友達大作戦」も、どんな風に展開していったのかよくわかりません。昨年の段階ではホームページを作って、いろいろ情報を発信する予定でしたが、それも進んでいないみたいですね。せっかく地域で暮らし始めたので、もっともっといろいろ情報を発信して欲しいですね。今日晩ご飯は何食べたとか、大声が出てしまったとか、日々のどうでもいいいろんなことを発信して欲しいです。

 「尾野一矢、ここにあり!」というメッセージです。そのメッセージが地域社会を耕します。

 8月27日(土)の上映会に来て欲しいですね。最近の様子、みなさんにお知らせして欲しいです。

www.pukapuka.or.jp

参加希望の方はこちら、下記サイトの「チケット情報」をクリックして下さい。

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1才半

 花巻に素敵なおにーさん達がいて、毎日お母さんのFacebookに載るおにーさん達を見るのを楽しみにしています。ある日福祉事業所のお祭りで使った風船を置くところがないので処分するという話になり、もったいないから家に持って帰って飾ったところ、子どもたちが大喜びした、とこんな写真が載っていました。

 

 で、こんなやりとりがありました。

「おにーさん達、今日もいい顔ですねぇ」

「ありがとうございます。幼稚な二人なので」

「いや、幼稚なんていったらおにーさん達に失礼ですよ。風船見てこんないい顔できるなんて、いい人生だと思いますよ。」

「そうですね〜。ありがとうございます。私も幼稚なので同じ顔して喜びます(笑)」

 

 おにーさん達は重度障がい者といわれている人たちです。風船を見ただけで、こんなにうれしそうな顔をします。こんな顔を見ると、私は単純にうれしくなります。小さな子どもたちがうれしそうな顔している時も、やっぱりうれしくなりますが、おにーさん達の時とはすこーし違う気がします。

 うまく言葉で表現できませんが、やはりそれなりの人生を積み重ねた笑顔を感じるのです。だから、いい人生やってるなぁ、なんて言葉がつい出てきます。

 

 何年か前この青年のお母さんが、一人で車に乗って待っていた息子が不審者と間違えられて警察に通報され、後日警官二人が家まで来たそうです。いろいろ事情を聞かれ、本人の写真を撮られ、謝罪文書かされた、という記事をFacebookに載せていました。その記事に載っていたこの写真を見て私は「なんていい顔なんだ」と一目惚れ。30才になった今でも知的レベルは1才半、と記事にありましたが、30年のいい人生が伝わってくるような顔だと私は思いました。

      

 1才半の子どもと、いろんなことを理解する力は同じくらいかも知れませんが、それでも人生を生きるとそれなりのものが蓄積されます。30年生きた人生への自信みたいなもの、そういったものがしゅん君のこの顔からは伝わってきます。

 なんとも味のある顔。もう一目で惚れ込みましたね。この味こそが、彼らといっしょに生きた方がいい、その方がトク!の理由です。

 そんな味を生かすようなつきあいこそもっともっとしたいと思うのです。それが彼らといっしょに生きる社会を楽しくし、豊かにします。

 

 「この絵はコンドーさんの似顔絵です」と言い張る方がいました。「全然似てないじゃん!」と否定するより、「そうかなぁ」といいながら、ちょっとよりそう方が肩の力が抜けて楽しいです。

   

 

 かずまくんのお母さんは発達診断の結果が1才半と出て、こんな風に受け止めています。

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 ま、人それぞれですが、彼らとのおつきあいの仕方一つで、人生がものすごく楽しくなったり、しぼんでしまったりします。肩の力を抜いて、彼らといっしょに生きる人生楽しんだ方がトク!だと私は思います。

ここにこそ、彼らといっしょに生きる社会の希望があるように思うー相模原障害者殺傷事件から6年目(その4)

 やまゆり園事件(相模原障害者殺傷事件)から6年目です。あれだけの事件がありながら、障がいのある人達を取り巻く状況が変わったのかというと、それほど変わったとは思えません。施設では相変わらず虐待事件が繰り返され、障がいのある人達のためのグループホームを建てようとすると、地域で反対運動が起こります。

 とても残念な状況ではあるのですが、そこを嘆いていてもしょうがない気がします。というか、問題が大きすぎて、どこから手をつけていいのかわからないのです。それよりも自分たちの手の届く範囲で、自分たちでできることをきっちりやる。やり続ける。そうやって、自分たちのまわりを少しずつ変えていく。それが大事な気がします。

 

 そのためには何をするのか。まずは障がいのある人たちといっしょにいい一日を作ること、その日々を積み重ねること、そういった日々に共感し、障がいのある人たちとはいっしょに生きていった方がいいね、と思う人を自分のまわりに増やしていく。それが事件に対し、私たちができることです。それが事件を超える社会を作ることです。

 

 先日持続可能な社会を目指して活動している団体に1000万円〜300万円進呈するという岩佐賞に応募しました。応募に当たって活動の資料を作りました。10MBという容量の制限があったので、ぷかぷかの積み重ねてきた日々のほんの一部しか書けなかったのですが、それでもこうやってまとめてみるとぷかぷかのやってきたことがよくわかります。彼らとどんないい一日を作ってきたか。

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 先日ニュースウオッチ9で美帆さんのお母さんのことが紹介されました。ぷかぷかさんとおつきあいするようになってから、ずいぶん元気になられたなと思いました。歌のワークショップに参加して、ぷかぷかさん達と一緒に飛び跳ねるように歌いながら歩いていました。

www.youtube.com

 事件で暴力的に排除された障害のある人達が、事件でいちばん辛い思いをした人を元気にしているのです。美帆さんのお母さんがはじめてぷかぷかに来られた時、「こんにちは」とあいさつしたあとの言葉がなかなか出てきませんでした。事件で辛い思いをした方にどんな言葉をかけていいのかわからなかったのです。その時、周りにいたぷかぷかさん達が「どこから来たの?」「お名前は?」と質問し、お母さんはみるみる笑顔になりました。こんなおつきあいがお母さんをどんどん元気にしていったのです。その延長に歌のワークショップへの参加がありました。

 ここにこそ、彼らといっしょに生きる社会の希望があるように思うのです。彼らのそんなチカラを、私たちはもっともっとこの社会で生かした方がいいと思うのです。

 社会で生かすために、彼らのチカラを映像化できないかと考えています。どなたかアドバイスいただけるとうれしいです。

 

 

 8月27日(土)、映画『梅切らぬバカ』を手がかりにやまゆり園事件について考える集まりをやります。ぜひお越し下さい。ぷかぷかさん達も一緒なので、多分楽しい集まりになります。やまゆり園事件について楽しい集まり、というのもなんか変な感じもしますが、彼らといっしょに生きていくと、そうなってしまうのです。彼らと一緒に楽しいひとときを過ごすこと、それが事件を超えることだと思います。

 

 上映会のチラシはこちら

www.pukapuka.or.jp

 

参加希望の方は下記サイトの「お求めはPeatix」のところをクリックして下さい。

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