プロの映像クリエイターの方達の力を借りてぷかぷかのプロモーションビデオを作ります。先週金曜日、その第一回目の打ち合わせがありました。pvプロノボの高橋さんのほか、今回の企画のプロデューサーとして中島さん、ディレクターとして山本さんがいらっしゃいました。
高橋さんはpvプロボノで、会社勤めをしながらも社会貢献をしたいプロの映像クリエイター達と映像を作りたい現場の人たちを結ぶ仕事をやっています。今回はぷかぷかの映像企画と中島さん、山本さんを結びつけてくれました。
pvprobono.com
中島さんはパラゴンという映像制作会社のプロデューサー
www.paragonbaby.com
山本さんはフリーランスの映像ディレクター。
uguisupro.com
中島さんに「プロモーションビデオの着地点はどこですか?」と聞かれました。
着地点とは何を最終的に目指しているのか、ということだと思います。このプロモーションビデオ見ると、心が癒やされます。どうして癒やされるんだろうって、たどっていくと、街の中のにぎやかなお店にたどり着き、そこでは障がいのある人たちが働いています。そうか、この癒やされた気分は彼らのおかげなんだ、と気づきます。彼らが街にいることの意味、彼らといっしょに生きることの意味が、少し見えてきます。お互い気持ちよく生きていける社会への道筋も…。
着地点。ひとことで表現するのはむつかしいのですが、ここをもう少しはっきりさせることからビデオの制作が始まるような気がしました。
「一回見て終わりではなく、何度も見たくなるような映像にしたいですね。見るたびに新しい発見があるというか…」と中島さん。志がすごいなぁ、と思いました。何度も見たくなるような映像、見るたびに新しい発見があるような映像…。プロというのはこういう映像を目指すのかと思いました。わずか5分の映像に賭ける思いを聞いた気がしました。
子どもを保育園に預けている山本さんは「保育園を建てようとすると、子どもの声がうるさい、と反対運動が起こることもあるんですよ」とおっしゃっていました。障害者施設を建てようとするときとおんなじだと思いました。いや、障害者施設の場合はもっと大きな反対運動が起こります。
そういった世の中の雰囲気の中で、ぷかぷかは街の人たちと障がいのある人たちがいい出会いができるように、と街の中に彼らの働くお店を作りました。そして「障がいのある人たちとはいっしょに生きていった方がいいよ」と日々、ホームページやFacebookで発信し続けました。メンバーさんたちは毎日笑顔で働き、笑顔でお客さんに接してきました。
そんなことを続けて5年。小さなステキな出会いが積み重なって、「ぷかぷかが好き!」「ぷかぷかのファンです」という人が増えてきました。障害者施設に対する反対運動が起こってもおかしくない街の中で、「ぷかぷかが好き!」という人が増えたことは、ほとんど奇跡に近い気がします。どうしてそんなことになったのかを映像で表現できないか、というのが、今回のプロモーションビデオ制作の動機でした。
中島さんは私の話を聞いて、そのままドキュメンタリーの形で作ろうとすると1時間くらいの作品になるだろうとおっしゃってました。今回はあくまでプロモーションビデオなので、5分で私の思いを表現することになります。何か軸を決め、それに添って映像を集めるのがいいんじゃないか、とおっしゃってましたが、その軸を決めるのが難題。だからこそトライする価値のあるおもしろいテーマだと思いました。
中島さん、山本さん、高橋さん、それに私で何回か話し合って全体の道筋を決めたあと、カメラマンが来て撮影することになるのですが、プロのカメラマンが来ても、日々Facebookなどにアップしている写真には絶対に勝てない、と高橋さんはおっしゃっていました。
写真には撮る相手との関係性がそのまま出ます。Facebookにアップしている写真は日々メンバーさんとおつきあいをしている高崎だから撮れる写真であって、彼らとおつきあいのないカメラマンが行けば、緊張してしまって、いいものは撮れないだろうということです。でも、どこの現場でもそういうことはあるわけで、そこを撮り切るのがプロとも言えます。
それでも彼らとのいい関係をどこかで作って欲しいなと思っています。お店に来るだけでなく、ワークショップに参加したりして、思いっきりいっしょに笑ったり、いっしょに悩んだりして欲しいなと思っています。