ぷかぷか日記

ぷかぷかさん達と希望の持てる物語を作り続ける

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

 年末になって反撃能力云々のきな臭い話が飛び出してきて、少し気が滅入っています。

 

 12月6日の東京新聞 れいわ新選組舩後靖彦参院議員(重度障がいの議員)のインタビュー記事
「戦争は社会で最も弱い人々にしわ寄せが向かう。第2次大戦下のナチスドイツは「生きるに値しない」と障害者、同性愛者らを組織的に虐殺した。
 日本でも障害者は「国家の米食い虫」扱いされた。肢体不自由の子らが通う東京都内の学校が児童を疎開させようとしたが、「障害児は将来、国の役に立たない」と言われ、受け入れ先が見つからなかった。ようやく疎開できたが、疎開先で何かあったら子どもたちに飲ませるようにと、軍将校が校長に青酸カリを渡したという話が残っている。」
  
 きな臭い話は、こういった恐ろしい話につながります。そんな中で、尚も希望を持ち続けるにはどうすればいいのか。やっぱりぷかぷかさん達と希望の持てる物語を作り続けることだと思います。
 
 こんな素敵な刺繍を作ってくれた方がいました。落ち込んだ心を一気に引っ張り上げてくれます。

 

クリスマス前にはパン屋の大きな窓にこんな絵を描いてくれた方がいました。心がキュンとなります。

 

 表現の市場に向けて、ぷかぷかさんとスタッフでこんな素敵なチラシを作りました。いっしょに生きるとこんな素敵なものができるのです。一緒に生きる希望を生み出します。

 

 

創英大学での「障がい児保育」という必須科目でヨッシーの段ボール作品を登場させたところ、学生さん達を圧倒。作品に学生さん達を揺り動かすチカラがあったのです。

「あれを一人で作ったのかと思うと、すごすぎて言葉がでないです」
という感想が出てきました。

 

すごろくワークショップ、演劇ワークショップ、一緒に絵を描くワークショップなど4回の授業を通してこんな言葉も出てきました。希望の持てる言葉です。

 

 ぷかぷかさん達と一緒に演劇ワークショップをやった方はこんな感想をよこしてくれました。

「演劇ワークショップはめちゃくちゃ楽しかった」「ワークショップをやっている間、なんだか何度も泣きそうになった」「彼らといると少しだけ自由になれた」「胸にポッっと灯った暖かい何かがあった」

 ぷかぷかさん達といっしょに生きるとどんなことが起こるかを語っています。そういったことが希望を作り出すのだと思います。

 

 そうやってできた舞台がこれです。いっしょに生きることの希望が見える舞台です。「共生社会」だの「ともに生きる社会」だのごちゃごちゃ言うよりも、こういう舞台をぷかぷかさん達と一緒に作り出すことこそ大事な気がします。この映像はお客さんからいただいたものです。

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 ぷかぷかはこの舞台ができるまでの過程を一本の映画にしようと現在記録した映像を編集中です。できあがり次第お知らせします。どこか会場をとって上映会をやりたいと思っています。楽しみにしていて下さい。

私なら全力で応援しますね。

共同通信47ニュースにひどい話が載っていました。

www.47news.jp

 「支援」という関係がどういうものであるか、その本質を如実に表しています。

 相手に障がいがなければ、パイプカットしろだの、避妊リングしろだのと、普通はいいません。相手に障がいがあると、どうしてこんなことを平気で言うのでしょうか?

 相手を人として見下す時、見下す側は人間としての荒廃が進みます。人間としての全うな感覚を失います。未だになくならない大規模施設での虐待も職員の人間としての荒廃が生み出していると思います。やまゆり園事件はその典型的なものです。

 人間としての荒廃をどうやって食い止めるか。それは相手にしている障がいのある人達と人として対等につきあうことです。そうすることで、人間の回復を図ることができます。
 先日近くの大学でぷかぷかさんと対等につきあう授業(すごろくワークショップ、演劇ワークショップ、一緒に絵を描くワークショップ、アート作品を鑑賞するワークショップなど)を4回ほどやりました。その時に学生さんの書いた感想文です。

 

 彼らと人として出会うと、こんな言葉が出てくるのです。

 「一緒にいるとあったかい 一緒ににいると笑顔になる」虐待をする福祉事業所の職員は、彼らといて、こんな風に思う時はないのでしょうか。

 

ぷかぷかさんと一緒に演劇ワークショップ

 

 ぷかぷかさん達が結婚したいとか言い出したら、私は全力で応援しますね。子どもができたら、いろんな福祉と連携もして、みんなで育てていきたいですね。多分苦労が絶えないと思います。でもその苦労はみんなを磨きます。

 子どもを軸に、みんなが幸せを感じられるような新しい関係がここから広がります。

あれをひとりで作ったのかと思うとすごすぎて言葉出ないです。

12月1日、創英大学で4回目の授業。1限目はヨッシーの段ボール作品を展示し、それを見て制作者ヨッシーへの質問を考えるワークショップ、2限目は映画『Secret of Pukapuka』を見て、詩のワークショップをやりました。

 

 

 ヨッシーのこんな段ボール作品を見て、学生さん達は素直に驚いたようでした。こういう驚きは、障がいのある人との新しい出会いです。出会いは自分の世界を広げ、豊かにします。その広がりと豊かさが障がいのある人たちといっしょに生きることの意味。そのことに学生さん達が少しでも気づいてくれれば…と思います。

 

●学生さん達の感想

・想像力が豊かで思いつかないような形や大きさなど様々で素敵な作品だと思いました。一人で全部作ったと知って驚いたし、ここまで作れる集中力が強いのだと感じました。

・沢山の人やリアルな看板、お店の中の様子までリアルに再現されていて、集中力と観察力が鋭いんだなと思った。特に、汽車に「汽車では遊べません」という小さな注意書きにはびっくりした。他にも、しっかり魚を釣っている人や焼肉など、じっくり観察したら見つけられる細かい装飾が沢山あって見るのがとても楽しかった。

・外側の装飾だけではなく、建物の内装も細かく作られており、多くの時間をかけて制作したのだろうなと感じられました。長く続く集中力、造形への関心の強さがあったからこそ、これらの作品を作り上げることが出来たのだろうと考えました。

・どこから先に作るかという質問でまず道路から作ると聞いた時はそんな作り方もあるのだなと感心しました。自分とはまた違った視点から作られた作品が多くてとてもすごいなと感じる活動でした。

・どの作品にも作った人の独特の感性が所々表れていて見ていて面白かったです。その作品にいる人々の表情や動物達もきちんと作り込まれていたのでそこを表現しようとする根気がすごいと思いました。

・造形ワークはちょっとした美術館に入ったみたいで良い時間を過ごせました。大学内の講義室や建物の壁面の広告、通行人は全ての人が異なっており作り込みがずば抜けており、日本大学への愛や観察眼がとても素晴らしいと思いました。

・使ってる材料がダンボールと幼稚園でも使うような材料あそこまでクオリティが高いのはひとつの才能と思いました。

・一つ一つの作品がとても大きく、それなのにすごく細かい所まで作られていて、とても驚いた。人が沢山居たり、駐車場の再現度や建物の見えない所も全部作られていて、ジオラマみたいになっていた。

・細かいところまで、手が混んでいてすごかったです。人の顔までうまく表現できていてとても面白かったです。2Dではなく3Dで立体的になっていて面白かった、基本的にダンボールを使用して骨組みを作って上から画用紙で色づけしたり、絵の具で段ボールを塗ったりとしていて、段ボールを目立たないようにしていてよかった。

・自分ではあのような自由にデザインをすることは絶対に出来ないなと思った。そういったところの想像力であったり、それを思い通りに作れる力は本当に尊敬でしかない。自分に足りないのは想像力だと思っているのでこういった所で勉強していきたいと思った。

・私なら、何かを参考にしてその物そっくりに作ると思います。ですが、あそこまで想像だけで再現度高く作れるのは、ぷかぷかさんだからだと思いました。

・あれで完成ではないらしいと言うのがいちばんびっくりした。

・ダンボールでもあそこまで素敵な作品が作れるってすごいなと感じた。

・一つ一つのパーツが細かくて、窓の工夫や模様、人の顔までハッキリ書かれていて余白がなくてすごいなと感じた。人の感情も若干違ったりしていて色々なことが感じ取れる素敵な作品だなと感じた。

・「作っている時に面倒臭くなったりしますか?」という質問をしました。それに対して、面倒臭くなったことはないし、諦めず頑張って作ると仰っていました。それだけ夢中で楽しく頑張って打ち込めるものがあるということはすごく素敵なことだと思いました。

・細かい部分まで丁寧に深く作り込まれていて、それを日々の仕事の合間に時間を見つけて作っているというのが一番すごいと感じました。

・造形物には沢山の人が作られていました。笑っている人が多かった中に、1人だけ怒った表情の人がいたり、人の向いている角度に合わせた絵の書き方が工夫されていたりしてました。

 

駐車場

中を覗くと駐車スペースにちゃんと番号が打ってある。

・平本さんは作った時の思いや意味を言葉にすることが苦手でしたが、造形物を通してその思いを表現しているのを感じる事ができました。

・造形物の細かさに驚きました。造形物の中に立体駐車場が作られていたのですが、その中の駐車場の線が書かれていたり、柱が1本1本作られていたりと見れば見るほど丁寧さが伝わる作品だと思いました。

・近くで見てみると細部までこだわりが尽くされて居て見ていて全く飽きることがなかった。

 

ひとりひとり表情が違い、小さな物語がある。

 

・あの量のダンボールアートを1人で作ったということに驚きと、ダンボールだけで作ったとは思えない創造力、また、どれも一つ一つ丁寧に制作をされていて、中まで造形がされており、見ている方も色々考えさせられ、ずっと見ていても飽きない作品でした。

・本人に、どういったストーリーを考え、制作しているのか聞いてみたところ、本を読んだり、自分で想像したことをそのまま作品にしているとの事で、まさに自分の世界を制作しているとの事でした。ダンボールアートは、世界だけでなく、カルタや、カードゲームもあり、イラストもとても丁寧に書かれていて、是非遊んでみたいと思う作品ばかりでした。

 

学生さん達の質問

 

・自分の思い出に残っているものを細かく忠実に再現をしていて思い出に対しての気持ちをしっかり作品にできることは、本当に素敵なことで感動しました。

・窓を作るだけでなく窓に光を当てて覗いてみればそこにあるのは「部屋」教室から洗濯部屋まで、ひとつとして同じ部屋は無く全ての窓に違う光景があった点が1番手が凝ってて面白かったです。

・友達が「中に人いる!」と言っていて、私もつられて見てみると、本当に中に人が居て細かいところまで工夫されているのがとても凄かったです。あれをほとんどひとりで作ったのかと思うと凄すぎて言葉出ないです。

・かるたとか百人一首?とかに絵が描かれていたのですが、上手すぎて、ぷかぷかさんの才能に驚きました。同じ絵をめくる遊び?のカードも、ちゃんと2枚同じ絵が描かれていて、こんなに同じ絵が描けることある?!と友達とびっくりしてました。

 

 ヨッシーに質問

 

・十字架に付けられている人が怖いや辛そうな顔をしているのかなと思ったら幸せそうな笑顔で「えっどうして?」と思いましたが、十字架に付けられてる人がマイナスな気持ちやマイナスな表情なんだと私が勝手に思い込んでいたんだと知れて、ぷかぷかさんの自由な考え発想力は素敵で面白いとすごく思いました。

・カルタもとても自分にはないセンスだったのでとても感動しました。名前もとてもユニークで見ていて飽きるものはありませんでした。

・ビルの中がとても細かく作られており、階と階を繋ぐ階段や、パンコーナーのパンが一つ一つ作られていたり、ラーメンの麺が一本一本作られている所を見れました。

・十日市場駅の前の木にも毛糸や布を使った編み物が巻かれていていつもかわいいなと思ってみてたのですがそれもぷかぷかさんがやってくれていたものだと知り、近くにいなくても人を幸せな気持ちにさせる素敵な活動だなと思った。

・人の絵や顔も独特でそれぞれの表情が違うことで何を考えているんだろうと伝わってきたし、何よりひとつひとつが繊細で手が抜かれてないため飽きずにずっと見ていられる物たちでした。

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2限目は映画『Secret of Pukapuka』を上映し、気づきを詩のワークショップでまとめました。

 

 映画を見て、ただ感想を言い合うのではなく、気づきを共有し、更に深めるために、詩のワークショップをやりました。気づきを短い詩にして、グループの中で発表します。そのあとそれぞれの詩の言葉をバラバラにし、グループとしての詩に編集し直します。でき上がった詩はグループのみんなで、ほかのグループの人達に向かって朗読します。思いを声に出して誰かに伝えるのです。詩を朗読することで、みんなで作った詩が個人の詩よりもはるかにチカラを持つことを実感します。映画を通してのぷかぷかさん達との出会いから生まれた詩が、こんな豊かさをもたらします。

 

 

●学生さん達の感想

・グループ全員の詩を1行ずつ組み合わせてひとつの詩を作るのもとても楽しかった。同じフレーズが沢山でてきたからこそ出来る言い回しがあったり他の人の言葉を入れることでより良くなる文があったり、前回の絵もそうだが共同でやって生まれたものは暖かくてユニークで更に良いものが出来上がってとても楽しかった。

・地域の方々と関わる姿にとても感動しました。この大学に入らなかったら知らなかったことだし、この映像を見なかったら知ることもなかったと思うので、知れてよかったです。

・小さい子どもたちが関われるように気を使っていたり、話しかけているのをみて、すごく優しいんだと思った。そして、表情豊かだなと思った。食べ物を美味しそうに食べていたり、劇が終わった後の様子を見て、すごく場を楽しんでいたし達成感のある表情が印象的だった。

・くじらをテーマに劇をしていて、本気で一所懸命に真剣に一つのことに対して取り組んでいる姿を見てとても感動した。どんなことも楽しそうに笑顔で取り組んでる姿を見ると、こっちまで元気になるなと感じた。

 

詩を書く

 

・感想を詩にして、グループ全員でつなげるのもとても面白く、全く違う詩になり新しい価値観が生まれた。

・詩を作る際にはグループでいろんな表現が出て自分では思いつかないようなことばかり同じ笑顔でもその後につく言葉次第で伝わり方が全然ちがって面白かったです。

・「生きる、ということ」とぷかぷかさんが言う場面では、友達と遊ぶ、ソフトクリームを食べるなど日常的なものが多く、日々の何気ないことが生きているということで、幸せなことなのであると感じられました。

・障がいという言葉は似合わない、一つの個性だという言葉が強く心に響き、今後また関わる機会が有ればその言葉を忘れずに関わっていきたいなと思いました。

・詩を書いたり、考える機会がなく、感想を詩にするのはとても良い経験になりました。また、同じグループの人の詩と合わせて長い詩にするのも、それぞれの言葉のチョイスなどの個性が出て、組み合わせるのが楽しかったです。

・繋げてみると不思議な文書が作られたり、無理やり繋げた感もありましたが読んでみると面白かったです。

 

詩の言葉をバラバラにし、並べ直す。

 

・映像で見たぷかぷかさん達はどの場面も笑顔でとても素敵だと思いました。もちろんずっと笑顔でいられるというわけではないですが、あそこまで楽しそうにしているのがとても良いなと思いました。劇をしているときは真面目でいて、楽しそうにしていて、何か食べ物を皆で作っているときはほんとに楽しそうで、仲が良いんだなと感じました。

・映画のクオリティがとても高くて、見やすい映画だった。英語の字幕まであって、沢山の人に伝えるという思いが伝わってきた。

・太鼓を叩いてる人がリズムを崩さずに叩いていて、集中力もリズム感もすごくある人なんだなと感じた。

・一人一人の詩をまとめてひとつの詩にするのも新鮮でおもしろかったです。他のグループの詩も聞けて自分達とは違ったでも同じような詩が作られていて面白いなと思った。

・一つの映画の感想を、詩にすると言う斬新なアイデアで面白かった、あんなに人がいたにも関わらず、被ることがなくみんなでいい詩ができたのではないかなと感じます。でも似たようなニュアンスがたくさんあり、それを並べることで強調することで面白い作品になった。

 

 

・今日の映画を見ていちばん印象に残った言葉は、「障害なんてない、個性が強いだけ」という言葉です。僕の心に凄く残りました。障がいがあると劣っていると思いがちだけど、そんなことはなくて人より長けている事が絶対ある人だと思いました。

・今日の映画を見て1番残った言葉は、「障害なんてない、個性が強いだけ」という言葉です。僕の心に凄く残りました。障がいがあると劣っていると思いがちだけど、そんなことはなくて人より長けている事が絶対ある人だと思いました。

・詩を作ったときは、グループの人の感想を組み合わせて一つの詩を作るのは少し難しかったけれど完成してみてみると、とても良い詩だなと感じ、ぷかぷかさんが見た時に喜んでくれるといいなと感じた。

・映画を見て、一つものに対して全力で楽しんでいたし、発表会みたいなやつも素敵な発表会で感動した。

・詩を作ったとき、その後にまさか切ってバラバラにしてみんなと繋げるとは思っていなかったからきりの悪いところで切れたりしたけど、それはそれで面白かった。みんなの色々な言葉を繋ぎ合わせられるようにみんなで考えて楽しかった。まずそもそも感想を詩で表すということも初めてやって少し難しかったけど、みんなのを見てこういう書き方もあるんだと知れたのでこのような交流ができておもしろかった。

 

でき上がった詩を壁に張り出す。

 

・映画では、セリフや言葉でひとりひとりの個性が出ていて感動しました。あの大きな会場で、緊張も見えずセリフをしっかり覚えて伝えていて、私にはできないことなので感銘を受けました。最後に全員で同じセリフを言う場面では、セリフも動きも揃いながらもそれぞれの独自性が出ていて、みんな自分なりの表現の仕方をしていました。

・今までの授業で関わり仲良くなったぷかぷかさんのメンバーが出演していて芸能人を見たような感覚になり、友達と「〇〇さんいた!」と盛り上がりました。

・詩作りでは普段関わりことのないほかの組の人とひとつの詩を作り、自分だけでは考えられないような発想や思いつきが楽しかったです。

・私たち健常者は心のどこかで障がい者のことをある種の特別扱いをしてしまっている節があると思うが、私たちとなんら変わない存在であり無限の可能性を秘めた人間であるのだなと改めて感じた。

・詩のワークは、それぞれが作った特色も異なる詩を合わせて一つの詩にするというものだったが、これは人間社会と同じだなと思った。それぞれ異なる個性を持った人間同士が協力し合い、お互いの個性を尊重し合うことでより良い一つの社会が出来るのだなと思った。

・映画を観る前は障害者に対して色んな偏見を私はもっていましたが、内容が進むにつれて障がい者と関わっていく健常者との間で感動が芽生えていくのをみて障がい者に対して偏見を持たずに関わっていくことで、障がい、健常者関係なく関係性を築いていけるのだなと思った。

・映画を見た感想を班で詩にまとめたときに同じように感じた人がいて、詩でまとめることによってより一人一人の感じ方が分かり、面白かったです。また一人で考えた詩だけでなく、班の人と合わせることでまた違った感じ方になりました。

・みんなが作った詩を組み合わせると「あたたかい」「やさしい」「まっすぐ」という言葉が多かったように思います。たった数回の交流でもぷかぷかさんたちのそういう面は私たちに大きな影響を与えているのだと感じました。

・ぷかぷかのみなさんの笑顔またぷかぷかさんの周囲の人たちの笑顔がたくさん記録されていてとても素敵な映画だなと思った。

・映画をみている私も、とても心があたたかくなりました。私たちにはまだまだ出来ないことが沢山あるのだなと、ぷかぷかさんたちを見ていて、正直とても尊敬するところばかりでした。また、生きるとはなにか、真剣に向き合っているぷかぷかさんたちを見て、とても考えさせられるものばかりでした。今、生きているということが、本当に奇跡で、素晴らしいことなのだな。と、改めて考えさせられました。

・相模原の事件にむけての演奏は本当に印象的でした。わたしがたたけない楽器をたたいて、亡くなってしまった方々に本当に届いてるような素敵な演奏で、楽器は2つでしたが、ほんとにたくさんの楽器があるように聞こえました。本当に忘れては行けない事件だなと改めて感じました。

・詩のワークショップでは、みんなの文字を切り取って読んだ際に、私にはできないけど、この方はできる、みんな同じ人間で人間の中に種類などない等と本当に改めて感じることができ、私たちって本当に素敵な生き物で尊重して生きていくことが大事なんだなと思いました。この授業を通して本当に素敵なことを学べました。

・詩の発表の時間は心が暖まる時間でとてもよかった。

・ぷかぷかさんのみんなのキラキラした素敵な笑顔がたっぷり詰まった映画を見れて本当に楽しかったです。日本人の人だけではなく世界の人にぷかぷかさんのことを知ってもらえるためなのか英語の字幕があってびっくりしましたし感動しました。

・ただ感想を伝え合うだけでなく詩にしたことによって相手の感想への理解度が高まったと思います。

・同じ映画を見た感想の詩だったのに、それぞれ違う味の詩で、とても興味深かったです。また、みんなの詩を合わせることでひとりじゃ到底できない様な詩ができ、特に難しいことをした訳でもないのに綺麗なものができたので少し感動しました。

 

でき上がった詩をみんなで朗読する

「詩の発表の時間は心が暖まる時間でとてもよかった。」という感想が…

 

・一人一人が微力でもみんなで一緒にやれば少しの力で大きくて素晴らしいものができるのだと気が付きました。どんな人でもみんなでやることで、それぞれが役割を持つことでいつの間にか大きなことをできるのだと知りました。

・みんなの言葉を組み合わせて作るのがとても難しかったけれど、みんなの詩が一つになった時、心に刺さるほどの強さがあり、言葉に代わってこんなやり方もあるんだと衝撃を感じました。

・詩のワークショップに関しては、自分の作った詩を切り取ることに何故か抵抗?(ええーという気持ち)を感じたが、やってみると一つ一つの言葉が文になっていくのが面白くて笑いが溢れる瞬間になった。

・ぷかぷかさんの映画を見て、今までの講義で関わってきたぷかぷかさんと、実際働いているぷかぷかさんは本当に一緒で、素を出して大学の交流会も仕事もしているんだなと思いました。今までは、障害のある人は何も出来ないとかマイナスなイメージを持っていましたが、講義でぷかぷかさんと関わり、さらに映画を見て、障害者に対するマイナスなイメージがなくなりました。

 

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SDGs岩佐賞に今年も応募しました。

SDGs岩佐賞に今年も応募しました。

 障がいのある人たちといっしょに生きていくことが持続可能な社会を実現していくためにとても大事なことだ、と書きました。

 今回は事業の要約に添付する資料の書式が決まっていて、その中にSDGs17の目標のどれを解決するのか、という項目がありました。ぷかぷかがやろうとしているのは17の目標の10番目「人や国の不平等をなくそう」。そのなかの10−2のターゲット【障がいのある人達が社会から排除され、社会的に取り残されている】という課題を【彼らといっしょに生きていき、そのことで生まれる豊かさを目に見える形で表現し、発信していく。そしてたくさんの人達とその豊かさを共有する】という取り組みによって解決したい、と書きました。

 

活動内容としてこんなことを書きました。

主な活動と成果  就労支援の事業所として、パン屋、お惣菜屋、食堂、アートスタジオ、焼き菓子工房を運営しています。ぷかぷかで働く障がいのある人達とは、いっしょに生きていく関係です。支援という上から目線の関係ではありません。だからこそ今までにない面白いものがたくさん生まれました。私たちとは考え方、感じ方が違うのですから、面白いものが生まれるのは当たり前です。その面白いものこそ社会を豊かにします。ですから障がいのある人達は決して社会の邪魔者ではなく、社会を耕し、豊かにする人達なのです。彼らといっしょに生きると、社会が豊かになるのです。この豊かさこそが、社会を持続させていく力になります。

 

今後の活動の展望  障がいのある人達と一緒に生きることの豊かさを多くの人と共有し、持続可能な社会を彼らと一緒に作っていきたいと考えています。

 

伝えたい思い  社会にいろんな人がいること、それが社会の豊かさであり、それを大事にしたいと思っています。たくさんの人に彼らと出会って欲しい。

 

添付資料の項目に「他のアワードの受賞歴、助成金などの対象歴、行政からの委託事業歴、メディアでの掲載歴などがあればご記入ください。」というのがあって、ピックアップしていったら、こんなに色々あって、ちょっとびっくり。

  • 2010年5月神奈川新聞 障害者の働く場として『ぷかぷか』が紹介された
  • 2015年4月タウンニュースにぷかぷかがやっている演劇ワークショップの記録映画『ぷかぷか』が完成したことが載った。
  • 2015年4月信濃毎日新聞で映画『ぷかぷか』の信州上映会が紹介された。
  • 2015年6月毎日新聞 障がい者が働くパン屋 開店5年 地域に浸透
  • 2015年10月朝日新聞、ソーシャルビジネスとしてぷかぷかを紹介。
  • 2015年11月瀬谷区役所で人権研修会
  • 2015年12月演劇ワークショップの試みが読売福祉文化賞受賞 賞金100万円。評価の観点①公益性ある創造的な事業で、ハンディを持つ方や地域の人々に元気を与える。②みんなが生き生きとした活動の場を持てる企画を実践している。③福祉の現場において、多様な文化の向上に尽くしている。④明確なテーマを持って、目覚しい実績をあげ、将来も継続、発展が期待できる。
  • 2015年12月緑区役所人権研修会
  • 2016年10月 やまゆり園事件を受けて「障がいのある人たちとはいっしょに生きていった方がいい」と言い続けているぷかぷかをNHKが取材に来た。「おはよう日本」で放送。
  • 2016年11月瀬谷区役所で人権研修会
  • 2016年12月NHKラジオ深夜便に出演。「明日へのことば」で「障害者の力 ビジネスに」と題してぷかぷかでやっていることが取り上げられた。
  • 2017年1月神奈川新聞でぷかぷかがやっている演劇ワークショップの発表会が紹介された。
  • 2017年1月読売新聞 『相模原殺傷 半年』の中でぷかぷかの取り組みが紹介された。
  • 2017年4月神奈川新聞『生きる証し 地域の中で』でぷかぷかの常連のお客さんが紹介された。
  • 2017年7月朝日新聞「やまゆり園事件が残したもの」というシリーズでぷかぷかの活動が取り上げられた。
  • 2017年7月神奈川新聞、やまゆり園事件を受けての記事『生きる証し』のシリーズNO1でぷかぷかのメンバーさんが紹介された
  • 2017年7月NHK「おはよう日本」でぷかぷかのやまゆり園事件に向けた映画製作の取り組みが紹介された。
  • 2017年7月毎日新聞『記者の目』「相模原殺傷事件から1年」のタイトルでぷかぷかの活動を紹介
  • 2017年8月神奈川新聞「やまゆり園 殺傷1年」のシリーズでぷかぷか代表高崎が紹介された。
  • 2017年9月カナダのバンクーバーで開かれた「世界自閉症フェスティバル」でぷかぷかの製作した映画『Secret of Pukapuka』『セロ弾きのゴーシューぷかぷか版(英語版)』が上映された
  • 2017年11月保土ケ谷区役所で人権研修会
  • 2018年1月朝日新聞 港北公会堂で上映されるぷかぷかの映画が紹介された。
  • 2018年1月緑区役所人権研修会
  • 2018年4月毎日新聞『にじ色さがして 多様化する横浜』でぷかぷが紹介された。 
  • 2018年5月と9月の2回、立教大学河野ゼミの学生さんとぷかぷかさんで哲学対話
  • 2018年6月桜美林大学で、すごろくワークショップの授業。「この空気感がとても居心地の良い時間でした。これが人を耕す、豊かにする時間。」
  • 2018年7月NHKスペシャルでぷかぷかの活動が紹介された。
  • 2018年7月毎日新聞論説委員のコラムでぷかぷかが紹介される。
  • 2018年12月青葉区役所で人権研修会。
  • 2018年12月東洋英和女学院大学。5回連続授業。
  • 2019年1月毎日小学生新聞のトップページに2日続けてぷかぷかの記事が載った。
  • 2019年4月ぷかぷかの活動をまとめた『ぷかぷかな物語』を現代書館より出版。
  • 2019年6月桜美林大学で授業。4回連続授業
  • 2019年12月青葉区役所で人権研修会。
  • 2019年12月近くの十日市場小学校で600人の子どもを相手に人権について授業。
  • 2021年1月緑区役所で人権研修会
  • 2020年2月瀬谷区役所の管理職を対象にした人権研修会
  • 2020年7月 やまゆり園事件4年目で、NHK、朝日新聞、共同通信、Eテレ、神奈川テレビ、赤旗などが取材に来て、ぷかぷかのやまゆり園事件に関する活動を報道してくれた。ぷかぷかはやまゆり園事件に関して200本を超えるブログを発信している。
  • 2020年11月〜12月創英大学で6回の連続事業。
  • 2021年2月緑区役所人権研修会
  • 2022年7月NHKニュースウオッチ9でやまゆり園事件に関連してぷかぷかの活動が紹介された。
  • 2022年11月瀬谷区役所人権研修会。
  • 2022年11月創英大学で5回連続授業。

 これはぷかぷかの社会的評価の高さを語っているのですが、この社会的評価の割にはいわゆる収益が伸びていなくて、なんとかしないともったいないと思いました。

 

 このあと区役所、大学などでの実践例、マスコミの紹介を書きました。

 

●区役所での人権研修会

私一人で人権に関する抽象的な話をするのではなく、ぷかぷかさん(ぷかぷかで働く障がいのある人)達を連れていって、障がい当事者の話を聞いてもらったり、ぷかぷかさん達と一緒にすごろくワークショップや簡単な演劇ワークショップを行った。

 前に並んだぷかぷかさんに「給料もらったら何に使いますか?」「休みの日は何をしていますか?」「仕事は楽しいですか?」などの質問を参加者からいただき、こたえていった。障がい当事者と話をしたことがない人が多いので、彼らのひとことひとことが新鮮だったようだ。

 

参加者からいただいた感想

・障がいの方への見方が変わりました。とても楽しく話を聞くことができました。

・メンバーさんの個性がそれぞれで、お話を聞いているだけでほっこり楽しかったです。今度、絶対ぷかぷかのお店に行きます。

・ぷかぷかのメンバーさんのエピソードが楽しくて、もっと知りたくなりました。それをおもしろいといってFacebookで発信する高崎さんに魅力をすごく感じました。

・職務上、「支援」という視点になりがちであったが、障がいのある人たちと一緒に生きた方が「得」という視点が新鮮でした。現在の就労支援や、その他障害者施設は「支援、○○をしてあげる」という視点で作られていることに気づきました。

・今まで障害者の人権研修と聞くと難しい重たいイメージがありましたが、今回の研修はちがいました。メンバーの方とのやりとりや、こんなことがあったというお話に気持ちがほっこりしたり、自然体でいいということを学びました。お互い自然体で気持ちよく過ごせる社会になるといいなと思いました。視野が広がりました。

 

旭区役所ではぷかぷかさん達と一緒に簡単な演劇ワークショップを行った。

 

参加した人達の感想

・人権についてぷかぷかさんとふれあうことで、より身近に深く考えることができた。          

・研修を通して、障がいのある方へのイメージが大きく変わりました。元々特に偏見を持っていたなかったのですが、ぷかぷかさんたちの想像力や素直さに学びや気づきがとても多くあり、自分の世界が広がった感覚を持ちました。あらためて「知る」ということの重要性を認識した研修でした。

・人権研修では斬新な取り組みに感じました。

・ぷかぷかさんと一緒に思いっきり笑ったり、泣いたり、怒ったりして、気持ちが和みました。 

・初めての人にもフレンドリーに話しかけていく姿に学ばせてもらいました。思ったことを素直に言葉に表すことのできる力がとてもステキだなと思いました。 

・私たち職員が、照れや外聞ばかり気にして思い切れないところ、ぷかぷかさん達がとても元気に表現豊かに取り組んでくれたことに感謝します。

 

●大学の授業

社会福祉、障がい児保育などの授業を受け持つ。

私一人で講義するのではなく、ぷかぷかさん達を連れていって、障がい当事者とふれあいながら、いろんなことを学生さんに考えていただいた。社会福祉にしろ、障がい児保育にしろ、抽象的な話の講義が多い中、障がい当事者と直接ふれあい、しかもそこで一緒に新しい表現などを生み出す授業はとても大事だと思う。

 

ムンクの叫びを表現。ここから、どうしてこんな顔をしているのだろう、というところから簡単な芝居を学生さんとぷかぷかさんが一緒に作った。

 

●学生さんの感想

・ぷかぷかさんの発想は、想像の斜め上をゆくくらい豊かで、私では考えつかない内容を思いつくので、こんな考えもあるんだと驚きました。すごく楽しかったです。

・すべての人を笑顔にできる力を持っていて、とってもあったかい空間に癒やされました。

・ぷかぷかさん達と一緒に芝居作っていると、自分には思いつかないことばかりで刺激的でした。

・表現力、発想力が豊かなぷかぷかさん、いっしょにいるだけで心がぽかぽか、

 笑顔がいっぱいあふれる。

 

 桜美林大学ではぷかぷかさんとの出会いを学生さんが詩に書き、それを元に一緒に絵巻物を描いた。

 

全盲の学生さんも参加

 

絵巻物の発表

 

学生さん達の感想

(全盲の学生さんの感想)

・ぷかぷかさんが描いてきてくれた絵には、私達が詩に込めた思いがうまく表現されていて、表現の方法は色々あるんだなと思った。絵を描くことが今回の授業のメインだったので、自分が参加できるのか心配だったが、たくさんの人のフォローのおかげで楽しく参加することができた。作品作りにも加われたことがうれしかった。

 ぷかぷかさんが名前を聞いてくれたり、名前を呼んでくれたりしたので、最初の時よりもぷかぷかさんに近づけた気がした。クラスの人が声をかけてくれたり、絵の説明をしてくれて、この授業を通してクラスの人とも近づけたと思った。

 完成した絵には私達らしさ、ぷかぷかさんらしさ、ぷかぷかさんとの時間、全てが詰まっていて、とてもいい作品になった。ぷかぷかさんに会いに行きたいと思った。

 

・高崎さんが授業の前に言っていたように目の見えない学生に絵をどう伝えられるのかワクワクした気持ちで行きました。その学生さんにできた絵を可能な限り伝えてみましたが、ちゃんと伝えることができたかはわかりません。目で見ることが当たり前になっていた私は当たり前ではないことを教えてもらえた気がしました。ぷかぷかさん、GCの学生、目の見えない学生、様々な人たちが同じ人であり、みんなが同じことを思い、共感し合えたことが今回得たことです。4回の授業だけだとは思えないくらい、充実した時間を過ごすことができました。

 

小学校では600人の子どもたちを相手に人権に関する授業。小難しい抽象的な話はやめて、ダンスの得意なぷかぷかさん、太鼓の得意なぷかぷかさん、暗算と記憶の得意なぷかぷかさんを連れて行き、それぞれの得意技を披露してもらった。

 

子どもたちの感想

・障がいがある人は1人では何も出来ない人だと思っていたけれど、全然違った!

・2年生で習う「ふきのとう」を暗記しているなんて、すごいと思った。

・ママがぷかぷかで働いているから何回か会ってるけど、障がいがあるとかないとか特になんとも思わない。俺にとっては普通のこと。

 

                     

マスコミの反応 

 やまゆり園事件に関するブログを200本以上書いていることもあって、マスコミの取材も事件に関することが多い。事件を超える社会を作るにはどうしたらいいのか、それぞれの記者が前向きの記事を書いている。

  仕事中、おしゃべりはやめなさい、と普通は言われるのだが、ぷかぷかではおしゃべりをお店のBGMにしている。これがぷかぷかの魅力を作りだしている。

 

 障がいのある人達との出会いこそが、事件を超える社会を作っていく。彼らを排除した社会は痩せこけ、持続不可能になる。

 

 

ソーシャルビジネスの観点から取材してくれた朝日新聞の記事はとても新鮮だった。障がいのある人達の社会的生きにくさを「ぷかぷか」の運営を通して解決しようとしているところに注目してくれた。

 

 

 障がいのある人達と一緒にせっせと街を耕した記録『ぷかぷかな物語』とその書評 

 

 障がいのある人達が生き生きと過ごせる社会は、誰にとっても生きやすい社会。そういう社会を作る活動こそが、持続可能な社会を実現する。

ワークショップの中で、なんだか何度も泣きそうになった。

 演劇ワークショップに参加した人が、ぷかぷかさんとの出会いを書いてくれました。少し硬い文章ですが、ぷかぷかさんと出会うことで、とても大切なものを見つけたことがよくわかります。

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  空気を読む力があるひとたちは、文脈、TPOに沿った行動ができる。しかしTPOに従えば従うほど本来の人間としての欲望は抑圧される。走りたい、歌いたい、叫びたい、笑いたい、触りたい、そう言った欲望は「ふさわしくないもの」として隠される。

 それらの欲望は「こうするべき」という社会的枠組みによって常に欲求不満だ。舞台の上じゃなくたって、コンビニや公園、電車の中だって、ワイワイ騒げたら楽しいはずなのに。その感情に蓋をして、むしろそういう人たちを弾圧するような風潮さえある。人様に迷惑をかけないように、不快に思わないように。僕たちは感情を表出できないアンドロイドになる。

 

   

 

 一体どっちが障害者なんだろう。踊りたい時に踊り、喋りたい時に喋り、歌いたい時に歌う。こんなにも自由に生きている彼らより、我々は優れているのだろうか。

 「社会」というみんなで決めた枠組みに乗れない人たち、適応できない人たちを「この社会で生きる上での障害を抱えた人たち」とするならば、だったら「その社会」がなんぼのもんだと言うのか。彼らからしたら、「ほっといてくれ」って感じなのかもしれない。そんな退屈そうで窮屈そうでルールに縛られた社会で、なんで生きなきゃいけないのだろうか。

 語る言葉を持たない彼らは、そんなことは言わないかもしれない。だけど騙る言葉ばかり持つ僕たちが正しいとは限らない。

 喋れる人たちだけで、考えられる人たちだけで勝手に決めた「社会」に彼らを無理やり適応させること、それこそが傲慢な行為であり、余計なお世話なのだと僕は思う。

 

    

 

 僕は今回の演劇ワークショップで、心のままに表現する彼らに触発され、踊り、歌い、触れ合った。「アーティスト小針」(芸術という文脈に表現を許された人)としてではなく「素の小針」に近い状態で彼らと対峙した。葉っぱ隊を観ている時は、観客席にいながら彼らと踊った。その時間が何よりも楽しかったし、自分らしかったと思う。じゃあ僕は普段、この社会において自分を偽って生きているのか。そんなことはない。その時その時の僕はやっぱり僕だ。環境こそが個人を規定する。じゃあ僕はこう言うべきだろう。職場の環境にいる時の自分より、普段演劇をしている時の自分より、ぷかぷかじゃない人たちと一緒にいる時の自分より、あの演劇ワークショップの環境にいた時の自分が好きだと。

 

   

 

 変に取り繕うことも、空気を読むこともしない。ただ笑いかけてきたらそれに答える。彼らと一緒にただ歌い踊る。そんな時間を知ってしまえば、当然「普通」の方に疑問符が浮かぶ。一日中死んだ顔でパソコンに向かい合って書類作り。行きと帰りはまたまた死んだ顔で満員電車に揺られる。家に帰れば1人(という人が増えている気がする)。その生活のどこに喜びがあるのだろう。申し訳ないが、ぷかぷかさんの方が絶対に幸福度の高い人生を送っている。そんな彼らを捕まえて「障害者」なんて、なんたる無礼な話か。僕たちは無意識に人間関係にヒエラルキーを作って「上と下」を作ってしまうけれど、なんだか今までの話を踏まえると、自分のことが滑稽に思えてくる。WS中、せつさんが話してるときに喋り出す人、寝てる人、外に出ていく人、泣いてる人、歌ってる人、そんな空間でバカ真面目に話を聞いている自分の方が、なんだかアホに思えてくる。常識なんてないんだ。自分のしたいように、生きたいように生きればいい。他人の目なんて気にする必要なんてない。もちろん、共存は大事だ。他者を尊重することは大事だ。でも最低限そこができていれば、あとはなんだっていいじゃないか。とかなんとか言いながら、結局WS中のせつさんの話が聞けてしまう僕だから、そこは諦める。それは僕の自分らしさなんだ。

 

 「しんごっち」の役で出演。しんごっちのお母さんはこの場面で泣いてしまったという。

 

 話があちこちに飛んでまとまらなかったが、とにかく僕が言いたいことは、めちゃくちゃ楽しかったと言うことと、WS中、なんだか何度も泣きそうになったことと、少しだけ自由になれたということだ。そして、身近な人を大切にしようと思ったということだ。ぷかぷかWSに関わった期間で胸に「ポッ」っと灯った暖かい何かがある。それを大切に今後も生きて生きたい。

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 《WS中、なんだか何度も泣きそうになったことと、少しだけ自由になれたということだ。》

 ワークショップの面白いところは、ただいっしょに芝居を作って楽しいというだけでなく、それぞれの中で、こういった思いもかけないようなことが起こることだと思います。それがぷかぷかさん達と一緒にやる意味だと思います。彼らといっしょに生きる意味をあらためて思いました。

美帆ちゃんのこと忘れないよ

 今日のぷかぷかランチは美帆ちゃんの誕生日メニューでした。

 

 やまゆり園事件で犠牲になった美帆ちゃんのことを忘れないためです。

 

 「NHK19のいのち」には今年7月に更新した美帆ちゃんのお母さんの話が載っています。

www.nhk.or.jp

 文中に「障害があってもなくても、誰もが生きやすい社会にすることが、亡くなった人たちが一番喜んでくれることなのかなと思います。」とありますが、ぷかぷかが目指しているのは、まさにそういう社会。誰もが生きやすい社会です。

 ぷかぷかさん達と一緒に街の中で楽しいお店をやっていることも、区役所などで毎日のようにぷかぷかさん達と一緒に外販をやっていることも(先日瀬谷区役所で人権研修会をやった時は、外販に来るぷかぷかさん達の声を聞くと元気になる、という方が何人もいました)、近くの大学でぷかぷかさん達と一緒に授業をやっていることも、アートのワークショップや演劇ワークショップ、表現の市場をやっていることもすべて《誰もが生きやすい社会》を作っていきたいという思いからです。

 先日の《表現の市場》を見に来た方が

「幸せな時間を一緒に楽しめて、ほんとうに心があたたかくなりました。」

と感想を書いていました。幸せな時間を一緒に楽しむこと、心があたたかくなること、そういったことが《誰もが生きやすい社会》を少しずつ作っていくのだと思います。そしてなによりも《美帆ちゃんのこと忘れない》。

第7回「表現の市場」まとめ

11月27日(日)、第7回目の「表現の市場」がありました。

    

 

 コロナ禍のため3年ぶりの開催。たまっていたエネルギーが爆発したような「表現の市場」でした。自分の思いを表現できるこういう場は障がいのある人にとってはもちろん、障がいのない人にとってもとても大切です。障がいのある人達が社会にいることの意味がストレートにわかります。彼らを排除すると、こんな豊かな世界にふれることもできません。社会は痩せこけていきます。社会を豊かにするために、こういう場こそ大事にしたい、とあらためて思いました。

 

    

 

あらじん

 あらじんにはいつものパワーに圧倒された感じでした。今日はいつも指導する先生がいなかったそうですが、彼らだけでこのすごい演奏!

舞台を見た方は

●力強く、エネルギーを感じました。魂が込められ、熱いみんなの気持ちが伝わりました

●リズム感がすばらしく、躍動感あり、すばらしかったです

●鳥肌が立ちました。

●ひとりひとりが躍動していて、感動!

●あれだけの表現をするのにどれだけの練習を積み重ねたのでしょう。

●迫力があってよかったです。

●先生がいらっしゃらない中、メンバーさんだけで立派に演奏して感動しました。

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はっぱオールスターズ

 相変わらず元気!養護学校を卒業して、仕事をやりながらこういう活動を続けるのはほんとうに大変。にもかかわらずこのエネルギー!すばらしいです。

舞台を見た方は

●「なんでもOK」の合い言葉、なんて素敵なんでしょう。心地よい音楽、みんなのチームワーク、とても楽しかったです。

●なんでもOK!の精神をみんなが持ってくれたら、世界はもっと楽しく、幸せになりますね。

●いつも一生懸命で、見てて泣いてしまいそうです。

●新作フラダンス、よかったです。

●安定の面白さでした。

●初めて会った頃より、みんな少し歳をとったみたいだけど、元気でよかったです。

●みんな楽しそうに踊りや歌を歌っていたのがとてもよかったです。

●ドリフみたいで面白かったです。

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シーホース工房

私たちの暮らしの中の大切なことを静かに訴えるシーホース工房の舞台。

舞台を見た方は

●独特の世界観の中のストーリー、思わず見入ってしまいました。音楽も、ナレーションも、朗読も、とても気持ちよく、昔の思い出、懐かしさがこみ上げてきました。画像も懐かしさが染み出るような、映画のようなものでしたね。

●ストーリーもよく、語りがまたすばらしかったです。音楽もGood!

●今まで見たことのないミュージカルで、感覚を研ぎ澄ませながら、いろいろなことを感じることができました。

●手作り楽器がとてもいい音でした。

●音と朗読、映像のコンビネーションがすばらしかった。

●ジーンときますね。懐かしい感じです。

●音が情景を想像させ、物語に膨らみを持たせていました。

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ぷかぷか 

  ぷかぷかさんと地域の人達による『銀河鉄道の夜ーぷかぷか版』。

 外から参加した方の感想にとても大事なことが書かれていました・

《ぷかぷかさんたちとのワークショップを経て、私が一番感じたのは、ぷかぷかさんたちといると自分もありのままの姿でいられらということです。》

 彼らといっしょに生きるって、こういうことじゃないかとあらためて思いました。

舞台を見た方は

●ぷかぷかさん達、抱きしめたくなりました。心があたたかくなりました。こんな舞台は初めてです。

●みんなが少し照れていたり、うれしそうだったり…自然な表現力で、素敵でした。

●クスッと笑えるところあり、ジーンとするところあり、考えさせられるところありで、短い時間だったけど、とても充実した内容で面白かったです。

●もうびっくりです。面白い!

●みんなの素敵なパフォーマンス、ひとりひとりキラキラしてました!

●障がいのある人もない人も一緒に楽しく演じていたことに感銘を受けました。

●生演奏と大道具、小道具がすばらしく、ぷかぷかのみなさんを含む出演者のかたがたのこれまでの頑張りが見えるようでした。

●しんごっち、きっと銀河鉄道に乗って電車の旅を楽しんでいるでしょうね。

●障がいがあってもなくても一緒に作る舞台は一段と素敵でした。

●ぷかぷかの歌、いつ聞いてもいいですね。

●ぷかぷかさんの空気感そのもので、感動しました。いっしょに生きていくというすばらしい空気です。

●涙が出ました。

●しんごっち、ずっとみんなと一緒にいますね。それを感じました。

●舞台がとても美しく、幻想的でした。

●楽しく、ホッとする時間をありがとう。

 

 ぷかぷかさんの作った星座

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  東京演劇アンサンブルの『銀河鉄道の夜』で歌われる長い歌ですが、みんなよく歌ってくれました。銀河の豊かな世界が想像できるような素敵な歌です。

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  宮澤賢治が登場。有名な「わたくしといふ現象は 仮定された有機交流電燈の 

ひとつの青い照明です…」の一節を朗読

 

 芝居の間に挟まれた安見ちゃんのピアノ。すばらしいです。

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銀河鉄道の線路を羊が横切るのがぷかぷからしい銀河鉄道

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東京演劇アンサンブルの『銀河鉄道の夜』で歌われる歌。歌詞がすばらしいです。

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銀河鉄道には亡くなった人達が乗ってくるので、なんとマイケルジャクソンが登場。

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  8年前、脳腫瘍で亡くなったしんごっちが登場。頭上にはしんごっちの描いた銀河鉄道の絵

 

 12年前、広場に一本の柱。「障がいのある人たちとはいっしょに生きていった方がいいよ、その方がトク!」という柱を立ててスタートしたぷかぷか。そうやって集まった人達がこんな芝居をやるまでに成長しました。彼らといっしょに生きると、こんなに楽しいもの、豊かなものが生まれるのです。

《柱がもっともっと成長する姿を見ていきたいと思います》と舞台を見た方の感想。

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舞台に立った人達の感想
 発表会が終わって、もう2日もたちますが私はまだみんなとつくった銀河鉄道の夜のことばかり考えています。それくらい、ぷかぷかさんやみなさんと演劇を作ったことが楽しかったです。
 
 私は今までにもいくつか演劇の舞台に立ってきましたが、こんなにのびのびと自由に、だけど集中力を使いながら舞台に立ったことはありませんでした。
 よく、演技をするときは、「役になりきって」とか、「舞台上で生きればいいんだ」とかいうようなことを言われます。でも、私は今までそのどれもうまくできなかったです。それは、緊張したり、失敗する恐怖があったり、何かしらのネガティブな気持ちが邪魔をしていたからだと思います。
 だけど、今回の舞台ではそんなネガティブな気持ちを考える暇がなかったです。目の前で起きていることは、常に楽しいことで、新しいことでした。いつでも、今この瞬間を生きているぷかぷかさんたちと一緒に舞台に立っていると、たとえ台本があったとしても台本通りに進むとは限らなくて、それが本当におもしろかったです。そんなぷかぷかさんに、必死についていこうとすると、ネガティブなことや、自分の気持ちを考えている場合ではなかったです。
 本当に常に目の前のことを考えながら、みんなで一生懸命物語を前に進めていたような気がします。
 
もう一つ印象的だったのは、緊張しなかったということです。それは、きっとこの舞台では「失敗」が無いからだろうなと思います。たとえ、セリフを間違えたり、順番を間違えたりしてしまっても、どうにかなるし、それが新しいおもしろさを生み出すきっかけになったりもするんだろうなと思いました。だから、緊張せずにありのままの自分で舞台に立つことができたように思います。
 
 ぷかぷかさんたちとのワークショップを経て、私が一番感じたのは、ぷかぷかさんたちといると自分もありのままの姿でいられらということです。
 それは、ぷかぷかさんたちがありのまま生きているからだと思います。ぷかぷかさんたちは、正直に、素直に、自分の気持ちを表現します。それは楽しいや、おもしろいなどのポジティブことばかりではなく、時には自分のずるさや、目立ちたいというような、自分の欲望のままに振る舞っているなと思うこともあります。だけど、それに対して怒りがわくことはなくて、「まあ、そう思うこともあるよね」と許せてしまったり、そんなこと素直に言うなんておもしろい!と感じたりしました。そんなふうに、相手のことを許せるようになることで、自分の中にある自分の欲望を許すことができたような気がします。人の顔色ばかり伺うのではなく、嫌なことは嫌だということ、自分のやりたいことを言ってみること、無理せずあきらめてみること、そういうことが少しずつできるようになりました。そうすると、なんだかぷかぷかさんといると、楽な気持ちで生きていられるなーと感じるようになりました。
 
 またぷかぷかさんや、地域のみなさんと一緒に何かできる日がくるといいなと思います。
 

●●●

半年かけてぷかぷかさんの演劇ワークショップに参加させていただき、ありがとうございました。

大袈裟でなく人生でとても大切な経験となりました。

本番1週間前から台本を元に練習が始まり、ついていくのがやっとでした。
でも本番は、とっても素晴らしい舞台が完成していました。
この中で、私の中で箍が外れたような経験もできました。
無意識にどうにか足を引っ張らず、みんなのお手伝いがしたいと思っていたのか、
ステージでの練習の時に、ステージの前が空くので、自分が前に出るより、みんなを前にと誘導してました。
その後の休憩時間のことです、演出家のせつさんに、さりげなく大切なことを教わりました。
それは、みんなを誘導しようとすると、間違ってる人と誘導する人を作ってしまうということです。
誘導せずに自分で出来る限りのことをすると良いよと、教わりました。
ハッとしました。
私は、普段の友達との間でも同じことをしてました。間違ってるなーと思うと修正しようと試みる。
間違ってるなーと思うジャッジをしてました。
でもそれは、間違ってるのではなく、ぷかぷかさんでも友だちでもその人らしさでオールOKなのだということに気づきました。
気づいていたようで腑に落ちてなかった部分を再度教えていただきました。
ぷかぷかさんにもせつさんにも高崎理事長にも感謝です。
 
1週間の中で頻繁に会うと普段はあまり話さないぷかぷかさんにも娘を可愛がっていただき、抱っこしたり遊んだりしてくださいました。
ぐーんと距離が近くなって、とても嬉しかったです。
なんとかこの距離感をキープしたいなーと思いました。
 
楽しい時間と、深〜い学びをありがとうございました
 
●●●
無事に本番を行うことが出来て、本当に良かったです。
もともと人前に出ることや、歌ったり表現することがとても苦手で、演劇ワークショップに参加することを躊躇していた初めの頃がとても懐かしく思えます。演劇ワークショップに参加していると、恥ずかしいとか苦手といったマイナスな気持ちがいつのまにか消えていました。むしろ、思いっきり歌ったり体を動かして表現することの心地よさや楽しさを感じるばかりでした。
今まで、本番は緊張するものだと思っていましたが、ぷかぷかの劇は違いました。本番がいっちばん楽しくて、このワクワクして心から楽しいと思う気持ちや、ぷかぷかさんと私たちの愉快で仲良しな姿を会場のみんなにも見て欲しいという思いでいっぱいでした。
いつも魅力で溢れているぷかぷかさん達と一緒にいると、不思議と自分に自信を持つことができるのです。
また、セツさんの世界観、あみちゃんのピアノや歌などに、魔法をかけられていたようにも感じます。
この体験をできて良かったと心から思います。
 
また、この演劇ワークショップは、非常に心地が良くて、いつも刺激的で全く飽きなくて、かなり疲れるけど、とっても大好きな場所でした。
終わってしまったのがとても寂しいです。
私は演劇ワークショップを通してさらにぷかぷかさんのことを知ってしまい、大好きになってしまいました。これからも沢山ぷかぷかに通いますし、私の大切な人や、子ども達にもぷかぷかを知ってもらいたいと思います。私達や社会が、もっと豊かになるためには、良い方向へ進むためには、やはりぷかぷかの力が必要なのだと思います。
 
 
 
「表現の市場」を見に来た人の感想
●表現の市場、とても楽しかったです♪コロナ禍で我慢ばかりが強いられてきた期間が長かったこともあったので、ぷかぷかさんたちのエネルギーをもらって元気が出ました。 そらは演劇を見ている間からずっとテンション高くて、なぜだろう?と思っていたのですが、高崎さんが舞台に上がって行った途端に自分も舞台に上がっていました。ああ、こんなにやりたかったのか!とその時気づきました。 同じ週に学校の学習発表会もあったのですが、こんなにやりたい❗️という気持ちは感じられなかったので、多分舞台に上がっている人たちのイキイキとした表現にそらも感化されたのではないかと思います。 時々私を「ここにいてもいい?」と確認しつつ、(怒られると思ったのかな😅)それでも何度舞台の中央でウロウロしていました。 表現するって生きることなんだなぁと表現の市場を観覧するたびに実感します。

    

 

●みなさんすごくエネルギッシュで、見ているだけでパワーをもらいました。
 
●オープニングのツジさんの美声、よかったです。間奏までしっかり音がとれていましたね。

       

●みなさん楽しそうで、こちらが笑顔になりました。

●ひとりひとりの一生懸命さが伝わり、目が潤んでしまいました。
●コロナで色々制限されていましたが、こうしてみんなで集まり、つくりあげるそんな場はとても大切だなぁと思います。人と人とのつながり、もっと大切にしたいですね。このような発表を。どうもありがとうございました。みんなの発表を見て、何かほっこりして、明日からまた頑張れそうです。
●躍動する姿に心揺さぶられ、よい時間を持てました。
●表現の自由さが楽しさや華やかさにつながっていました。もっといろいろな人にきて欲しいですね。
●3年ぶりに味わう会場の自由な空気。楽しくあたたかい。
●コロナにもめげず、みなさんのパワーアップされた姿に出会え、感動です。
●一緒に美しい夢を見させていただきました。美しい舞台でした。
●時間があっという間に過ぎていました。
●自由で賑やかな感じがとても心地よかったです。
●みなさんが楽しんでいて、生き生きしていて、素敵なエネルギーを感じました。こちらが元気になります。
●支援という言葉が嫌いです。ともに生き、楽しむことで、世界が変わっていきますね。
●会場も一体となって盛り上がってよかったです。お客さんのノリがよかった。
●みんなの熱意が伝わり、とっても楽しかったです。
●幸せな時間を一緒に楽しめて、ほんとうに心があたたかくなりました。
●コロナ禍で暗い気分をぱっと明るくしてくれました。ありがとう!
●ひとりひとりがみんな主役でしたね。
●いっしょにいることが幸せ。
●リアルに演奏や歌などを聴けて感動しました。

創英にきて一番楽しかった授業でした。

 創英大学の障がい児保育の授業の中で、ぷかぷかさんと一緒に絵を描くワークショップをやりました。テーマは「平和」「未来」「海」「陸」。四つのグループでそれぞれがイメージするものを描きました。ふだんなんとなく使っている言葉ですが、それを絵にすることで、お互いの違いがわかります。その違いを通して、普段一緒に授業を受けている仲間の再発見がたくさんあったようです。みんなでいっしょに創作活動をすることの面白さ。その気づきはこれから社会を担っていく人達にとっては、とてもいい経験だったように思います。

 いろんな人と一緒に活動することで、一人ではできない新しいもの、面白いものが生まれることに学生さん達は気づいたようです。今回はそこに障がいのある人達が加わることで、もっとおもしろいものが生まれことに気づいたのではないかと思います。そういうことの意味をしっかり考えて欲しいと思います。障がい児保育にそういう視点が加われば、障がい児保育はただ単に障がい児の保育をする、というのではなく、そこから社会を豊かにするものが生まれる、という新しい価値を見いだすことになります。

 

学生さん達の感想

・抽象的なテーマでしたが、大体みんな似たようなイメージを持っていたので、まとまった絵になっていたのが意外でした。

・平和組で絵を描いていて、私の班にいたぷかぷかさんはニコちゃんマークやいろんなかわいらしいものを描いていました。

・大人数で一緒に描くと、自分が描いた絵や表現を消されるというデメリットもあった。

・ぷかぷかさんたちはめっちゃ絵が上手な人ばかりだったと思う。

・一人で描くよりも、美しい作品ができた。

・個性がそれぞれ出ていて、描いていて面白かったです。

・テーマごとに全く違う絵ができ上がり、面白かったです。

・思いのままに描けて、楽しかったです。

・とてもカラフルで、かわいい「平和」の絵になりました。

・それぞれの個性がよくわかりました。

・一つのテーマについて描いているのに、それぞれ描く絵が違っていて面白かったです。一緒に描いているうちにそれぞれの性格などもわかって面白かったです。

・こんなに大きな絵をみんなで描いたのは初めてだったので、とても貴重な経験になりました。

・お花を描くのが上手なぷかぷかさんがいました。

・自分では思いつかない絵や発想があって、描いていて飽きないし、とても楽しかった。

・自分の描いたところに、他の人が描き加えて、とてもいい作品になりました。

・ぷかぷかさんたちはものすごい集中してたくさんの絵を描いていました。

・一緒に一つの大きな絵を描いたりするのが、とても楽しかったです。

・絵を描く場所を変わって、友達の描いている場所に描くのは少し遠慮してしまったが、それでもどんどん絵がよくなっていったので、場所を変わることはよかったと思う。

・大人数で描くことで、自分の絵と他人の絵が混ざりあって、想像もしなかった絵になり、面白かったです。

・創英にきて一番楽しかった授業だった。

・共働作業をすることで、初対面だったけど、壁がなくなってよかった。

・ぷかぷかさん達はヨットや灯台、太陽を描いたり、絵の具棒をぽんぽんしていました。色々なことを考え、イメージどおりに描いているようでした。

・他の人が描く絵を見て何か思いついたり、一緒に同じものを描いて完成させることで心が通うなと思いました。

・自分だけでは絶対に作れない作品、想像を超える作品ができ上がった。

・思いっきり描けて楽しかった。

・一緒に大人数で描くことで、一人で描く時と全く違う絵ができ上がり、よかったと思う。

・一緒に描く相手のことを考えながらやることが大切だと思いました。

・大きなものをみんなで作る難しさを実感した。

・他の人が作った絵の具を混ぜて新しい色を作ったり、他の人が描いたところにまた別の人が描き加えたりして、一人ではできない作品ができた。

・近未来はネット社会が発達していると思ったので、いろんな線でつなげようと思っていました。ですが、結果的に訳のわからない適当な絵になりました。

・自分一人では描けない壮大な作品ができて、とても楽しい気持ちになれました。

・ぷかぷかさんもやっていてすごく楽しそうなのが伝わってきました。

・各自考えてることややることが違って、個性が出ててとてもよかった。

・今までで一番楽しくお絵かきができた。

・ぷかぷかさんは大きい筆で大胆に描いていました。

・似たようなものを描いていても、ひとりひとりの筆や力加減で、全然違うものができて面白かった。

・みんなの色が重なっていって、とてもよかった。

・ひとりひとり描いている絵は違うけど、全体で一つになった作品はとてもきれいだった。

・個々の性格が出ていて、とても楽しい絵になりました。

・洗い物を通してみんなとつながれた気がしました。

・一人が一部分をやるのではなく、みんなで全体を作り上げました。

・自分が描こうとしているものを共有することで、一人では思いつかなかったアイデアが出てきて、よりよい作品ができたと思います。

 

・一緒に描いている人と会話しながら絵を楽しく描くことができました。

・人それぞれの個性が出て、いろいろな海が想像できました。

・それぞれ思い思いの絵を描くことでたくさんのアイデアにあふれた絵ができた。

・普段関わらない人でも、同じものに向き合うことはとても楽しい。

・普段しゃべらない人と一緒に描いたり、一緒にイメージを共有できたことがよかった。

・「こうしたらいいんじゃない」「これはどう?」等とお互いの声を掛け合って描くのが楽しかったです。

・一人の個性だけではなく、数人の個性が組み合わさって想像もできなかった作品になり、面白く楽しい時間になりました。

・「陸」というテーマから、人それぞれの考えや発想力が違うのか、「あーそれ!」等、新しい学びができた気がします。

・いろんな色や、自分じゃ描かないようなものがあるので、新鮮な気持ちでした。

・ぷかぷかさんも絵が上手な人がいて、面白かったです。一緒にやるととても芸術的な絵ができ上がるので、見ていても楽しいし、やってる時も楽しかったです。

・海=青というイメージを持っていたが、みなさんが紫やピンクで珊瑚やわかめ、魚を描き、キュートでありながら、ミステリアスな作品ができました。

・みんなで一枚の布に自分を表現していてよかったと思います。

・他の人が描いた絵に「連想のイメージを湧かせられる」ような刺激をもらえた。ぷかぷかさんのつけた斑点も、よりよいインスピレーションを受けられた。

・真ん中に大きな太陽をぷかぷかさんといっしょに色を塗った。ぷかぷかさんは塗りづらい部分を率先して塗ってくれた。

・一人では思いつかない発想があった。同じテーマで描いても、人によって違うから、その違いを発見するのが楽しい。一緒に描いた仲間と連帯感が生まれ、終わったあとの達成感が一人で描いた時よりも多く感じた。

・ひとりひとり描くものが違い、個性が出ていることがよかった。お互い「何描いてるの?」などいいながら描くことがとても楽しかった。

・ぷかぷかさんの絵が上手だった。

・いろいろな絵や表現があって面白かった。

・それぞれの個性が絵や色に現れ、それが一つの作品としてまとまると、とても幻想的で面白かった。

・自分では思いつかない海の生き物やアイデアがたくさん出てきて、色使いも人それぞれでよかったと思います。

・木を描いたら、他の人が葉と花、実を描いてくれたので、鳥とリスを加えました。

・中心に太陽ができたので、まわりのあいたところに青空を描きました。

・一人ですべて描くのではなく、他の人に足りない部分を塗ってもらい、みんなで絵を完成させるところがよかったと思います。

・作品のテーマについて意見を出し合ったり、友達と協力したりして作り上げる楽しさを感じることができた。

 

「表現の市場」は希望の表現

先日の朝日新聞『折々のことば』

 

みんなが生きていてよかったと思える世の中に変えていきたい。簡単には実現しないでしょう。でも、希望を持たないのは怠惰です。     (澤地久枝)

 

 11月27日(日)、7回目の『表現の市場』をやります。障がいのある人たちとはいっしょに生きていった方がいいよ、という思いを込めた舞台です。

 いっしょに生きるとこんなに面白いものが生まれる、というメッセージ。ともに生きる社会を作ろう、と言葉だけで終わるのではなく、ともに生きる関係で作り出した作品をそのまま舞台に上げます。舞台はともに生きる社会そのものです。

 ともに生きる社会はこんなにも豊かなものを生み出すのです。

 6年前のやまゆり園事件の犯人は「障害者はいない方がいい」などといい、それに共感する人がたくさんいました。全国各地で発生している障害のある人達のグループホームに対する反対運動は、「自分の住む地域に障害者はいない方がいい」といってるわけで、やまゆり園事件と地続きにあります。精神障害の人達のグループホームの近くにある幼稚園では、警備員を雇い、常時警戒しているという話も聞きました。「精神障害の人は怖い」というイメージが、小さな子どもたちの中に入り込んでいきます。その子どもたちは、将来どんな社会を作っていくのだろう、と心が冷え冷えとしてきます。

 

 障がいのある人達を排除した社会は、排除した分だけ社会が許容する人の幅が狭くなり、お互いが息苦しくなります。

 障がいのある人達も含め、みんなが生きていてよかったと思える世の中に変えていきたい。6年前のあの悲惨極まる事件を二度と起こさないような社会を作りたい。そのために私は彼らと一緒に舞台に立ち続けようと思っています。

 舞台と同じような世界を社会の中で広げていくのは簡単ではありません。

 それでも希望を持っています。舞台でこれだけのことができるのだから。「表現の市場」は希望の表現でもあるのです。

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