ぽんちゃんからワークショップの感想が届きました。子どもがどうして長い時間にわたるワークショップに参加できたんだろう、という疑問から見えてきたすばらしい感想です。
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2回目のワークショップに参加してから、ずっと不思議に思っていたことがあります。
この日、6歳の娘を初めて連れて参加しました。
私が「ぷかぷかに行く」というと、「一緒にいく!」と言ってついてきたのです。
9時から16時まで、そんなに長い時間を室内で過ごせるわけがないだろう。
私はワークショップの中に入り込んでしまうので、
娘は途中で飽きてしまうだろうから、お昼からはパパに迎えにきてもらおう。
そんな気持ちで参加したのですが、お昼になっても「最後までいる!」と言う娘。
全くの予想外でした。
なぜ、娘はここにいたがるのだろう?
そんなに内容に参加しているわけでもなかったので、不思議でなりませんでした。
そもそも彼女は、注目されることがとても苦手で
始めの名前の紹介などは壁にひっついて動かず、ヤダヤダと言うので、
代わりに私が娘の紹介をしたりしました。
私も、無理にやらせても意味がないと思ったし
みなさんも「いいよ、嫌なんだね、大丈夫だよ」という雰囲気があったので
娘のことはあまり気にせず、わりとほったらかしにしていました。
その後少しして、チームに分かれて、怪獣になるというワークがあり
私は後ろの方にいたので、娘を背中に乗せて腰をかがませ、娘に足を伸ばすように言って「しっぽ」を表現させました。
それは楽しんでいたようで、後からも何度も「怪獣のしっぽになったあー」と
嬉しそうに話していました。
その後、娘が参加したと言えば、歌を歌う時。
私が車の運転中によく「ぴかぴかぴかぴか….」と歌うので
それが気に入っていたのか、あみちゃんのピアノに合わせて一緒に歌っていました。
途中であみちゃんから「よお!」という箇所を、動作付きで歌うようにと指示があったことも彼女をとても楽しませていました。
それ以外は、他の子どもたちと部屋の中を行ったり来たり、
カーテンに隠れたり、ポールに登ったり、きゃっきゃっきゃとやっていたのですが
本当に最後まで「もう帰りたい」と一度も言うこともなく、楽しんでいたのです。
試しに「また次も行く?」と聞くと
「行くーーーー!!!」と大はりきりで答えたのです。
どうしてだろう?
確かにお友だちと遊んで楽しかったのかもしれないけれど
こんなに長い時間室内にいるなんて、ちょっと考えられない….
娘がワークショップを気に入った理由が知りたくて
ずっと考えていたのですが、なかなかピンとこなくて、考え込んでしまいました。
3回目のワークショップの日を、娘は心待ちにしていました。
最初の名前の紹介は、いつも通り、嫌がって部屋の外まで出て行ってしまいました。
ちゃんとドアの影からみんなのことを見ていたようですが…
この日は、午前中、他の子どもの参加者がいませんでしたので、もしかしたらすぐに飽きてしまうのかな?と少し心配になりましたが、全くそんなことはなく、ひとりでポールに登ったり、みんなと一緒に歌ったり、部屋の隅っこで見ていたり…
お昼からは他の子たちも来たので、一緒に駆け回ったりしていましたが、なんとなく、彼女がワークショップに来たがるのは、お友だちと遊べるから
という理由だけではない、気がしていました。
それ以外の理由が何かあるんじゃないか?
でもやっぱり、答えがなかなか見つかりません。
このままでは高崎さんにワークショップの感想を送れない…
モヤモヤ
そんな日々の中、今日、娘が家の中でゆみっちのマネをしたのです。
「ゆみっちでーす」
ゆみっちがアクションをしながら自己紹介をした時のマネでした。
両手を横に広げ、一歩足を前に出しながら「ゆみっちでーす」と言うのです。
やけに楽しそうに、何度もやります。
私のマネもしていました。
「タルトの好きなぽんちゃんです」
ケラケラケラケラ笑いながらいろんな人のマネをしはじめました。
「ももちゃんは何が好きだった?」なんて聞いてきたりして。
「娘の周りにいる大人たちで、こんなに楽しそうにしている大人たちが
一体どれほどいるのだろう?」
ふとそんなことを思いました。
ぷかぷかのみなさんは、私とそう歳が変わりません。
見た目はお若い方ばかりですが、娘にとっては「大人の人たち」
楽しそうにしているぷかぷかのみなさんを見て(みなさんにつられて)
楽しそうにしている、他の大人たち。
娘は、もしかしたら、そんな楽しそうな大人たちを見て
とても居心地よく、楽しかったのではないか。
そんな風に思ったら、ずっと抱えていた疑問がすっと腑に落ちた気がしました。
ワークショップ参加者のみなさん、心から楽しそうに参加されています。
私も、とても楽しい。
そしてもしかしたら、そんな風に自分が楽しんでいる姿を、娘に見せる機会が
今まであまりなかったのも。
たいてい毎日こなさなければならない作業に追われていて
せかせかと「こわい」お母さんをやっているわけですから…
誰からも否定されることもなく
「こうでなくちゃいけない」というプレッシャーもなく
あるがままの自分で、今を楽しんでいる。
そんな大人たちの姿が子どもたちの目にどう映ったのか…
高崎さんがブログに書いていましたが
赤ちゃんの横顔の写真を見ながら思い浮かんだキャプションが
「きみがここで見たことが未来の社会を豊かにするんだよ」だった、と。
まさに、それなんだ、と思いました。
娘がここで目にし、触れて、感じた、ぷかぷかのメンバーさんの「ありのままの姿」は、この未来への希望だったのではないか。
ワークショップ(ぷかぷか)は、大人も子どもも「ありのまま」を認められる場です。
大人も子どもも、普段は「こうあらねばならない」という見えない何かからの
プレッシャーを感じながら生活していますから、
それがない場というのは、子どもにとっても新鮮だったのではないでしょうか。
そして、ぷかぷかのメンバーさんが「ありのままの姿」でいられているのは
「ありのままの姿でいいんだよ」と、認めてくれる確かな存在(高崎さん)がいるからこそ。
彼らを見て、彼らと触れて、ありのままの自分を取り戻す大人たち。
(高崎さんご自身もそうなのではと感じます)
そんな大人たちと同じようにありのままを認められ、心地よく、その場が大すきになる子どもたち。
そうした子どもたちが、一体どんな未来をつくっていくのか…
改めて、今ぷかぷかのみなさんたちと出逢えたことの意味の大きさを感じています。