スノーボールクッキー作りでは、真ん丸に成型する作業に対して苦手意識を持っていて、消極的なぷりんさん
ですが‥
なんと!今日は2鉄板分(約135個)を全て綺麗に丸めたのです!
達成感に溢れているのにもかかわらず、落ち着いています。キラキラ輝いています!
スノーボールクッキー作りでは、真ん丸に成型する作業に対して苦手意識を持っていて、消極的なぷりんさん
ですが‥
なんと!今日は2鉄板分(約135個)を全て綺麗に丸めたのです!
達成感に溢れているのにもかかわらず、落ち着いています。キラキラ輝いています!
ママボノの人たち6人が、全員赤ちゃんを抱っこして見学、ヒアリングに来ました。スキルボランティアの人たちです。
ぷかぷかのホームページには膨大な情報が詰まっていて、はじめて訪れた人は、とても読みにくいので、もう少し読みやすくなるよう改善をお願いしました。
どういう人をターゲットに、何を伝えたいのか、というあたりをいろいろ聞かれました。ホームページにはぷかぷかの理念的なものと商品の紹介があるのですが、その両方を伝えたいと思っています。商品の紹介が弱いので、そこは改善した上で、行ってみたくなるような魅力あるホームページにしたいと思っています。主に伝えたい人は商品については子どもを育てているお母さんたち、理念的なものは障がいのある子どもを育てている人、街の人たち、福祉関係者たちですが、そこはあまり分けないようにしたいと思っています。
商品について知りたいと思って調べていくうちに、障がいのある人のことにもふれたり、理念的なものを調べていくうちに、商品のことにふれたり、といった具合に、うまく交差する部分があるといいなと思いました。構造的な工夫が求められるところです。
福祉事業所が命のことまで考えた商品を作って販売している、お客さんは商品の魅力だけでなく、障がいのある人の魅力でも集まってきている、お店に来るとなぜかホッとする、あたたかい気持ちになれる、地域社会を豊かにしている、といったことが全体を通して見えてくるといいですね。福祉事業所の、新しいあり方が見えてくるというか…。どういう構造にすればそういったことが実現できるのか、提案してもらえるとうれしいです。
ママボノの人たちがぷかぷかのどこに惹かれたのか聞きました。1歳前後の子ども達を育てているので、パンフレットの「私たちは/おいしい/安心・安全を/大事にします。 お客様に/安心して召し上がって/いただきたいからです。 健康な命を/未来に引き継いで/いきたいからです。/子どもたちの命を/そしてみんなの命を/大事にしたいからです。」の後半部分にいちばん惹かれたということでした。
健康な命を未来に引き継いでいきたい…
ぷかぷかはその言葉を具現化するところだと思っています。健康な命を未来に引き継ぐようなパンを作りたいということです。そういうメッセージが伝わるようなホームページです。
入り口はできるだけシンプルに、ひと目見て、「あ、ちょっとのぞいてみようかな」と思えるようなページがトップに来ます。今のように下の方までスクロールしないと見られないようなページの作りでは、途中でいやになって、それ以上、先を見てくれません。
たとえばこんな絵をトップに載せます。これ以外のものは一切載せないくらいシンプルなトップページです。シンプルだけど、なんかもっと見て見たいような雰囲気。それをどうやって出すか、腕の見せ所です。ここからぷかぷかが始まる、といういわば壮大な物語の入り口です。
ここから少しずつ下の層へ降りていきます。途中で気持ちが途切れないように引っぱっていく力が必要です。次々に興味が湧いてくるような、人を惹きつけるだけの内容が求められますね。
お客さんの多くはスマホで見ています。ですからスマホで見やすい画面も必要です。今日、ママボノさんがスマホの画面を設定してくれましたので、少しだけ見やすくなりました。でも、中身がまだ変わっていないので、スクロールが必要です。スクロールしなくても見られるようなページ作りが求められます。少ない文字数でメッセージを伝える工夫です。
みなさん赤ちゃん連れで、途中泣き出したり、はいはいしたり、何か食べさせたりで、なかなか大変でしたが、話の中身は真剣で、随所でプロ意識を感じました。
12月半ばくらいにはリニューアルしたホームページになっていると思います。楽しみにしていてください。
昨日、デフパペットシアターひとみのマッキーがガンのため亡くなりました(ちょうどみどりアートパークの舞台で「はこ」をやっているときでした)。いちばんパワーのある役者でした。マッキーのパワーあふれるパフォ−マンスに心惹かれた「ぷかぷかさん」がいました。まーさんです。
まーさんは鬱病を持った方です。いつも暗い顔して「人生、楽しいことなんかない」「死にたい」「死にたい」と毎日のように言っていました。それでもある日
「デフパペのマッキーのパフォーマンスがかっこよかった」
と、ぽろっと言ったことがありました。ぷかぷかの4周年のイベントでデフパペットシアターひとみの人にきてもらってパフォーマンスをやってもらったことがあって、それがかっこよかったというのです。はじめてと言っていいくらいの前向きの言葉でした。そのあこがれのマッキーがワークショップに来るので、まーさんを誘いました。
まーさんはマッキーと一緒に人形を作りました。
作りながらいろいろお話をし、稽古場に来ていいよ、といわれました。
7月17日、汗だくになりながら電車、バスを乗り継いでデフパペットシアターの稽古場まで行きました。生きてて楽しいことなんかない、というまーさんにとっては、汗だくになってでも出かけたいところがあった、というのは大変な出来事でした。
『森と夜と世界の果てへの旅』の稽古をやっていました。すぐそばで見るとすごい迫力でした。まーさんも初めて見る舞台稽古の迫力にびっくりしたようでした。
8月に長野県の飯田でデフパペットシアターの舞台に立つワークショップの企画がありました。ワークショップの一週間後、デフパペの舞台に一緒に立つというすごい企画です。
「まーさん、飯田に行こう!」
と、大きな声で誘いました。まーさんはにたにた笑っているだけでした。でも、まーさんのこれからの人生がかかっている気がして、なんとしてもまーさんを飯田まで連れて行きたいと思いました。
1時間ほど見て、そろそろ引き上げようかなと思っていると、マッキーがまーさんを舞台に呼び、本番で使う人形を持たせてくれました。ジュジュマンという物語の主人公の人形です。マッキーはどうやったら人形が生きてくるのか、丁寧にアドバイスしていました。マッキーに手伝ってもらって実際に人形も動かしました。
これが効いたのかどうか、1週間後、
「飯田まで行くのにいくらぐらいかかりますか?」
と聞いてきました。
新幹線とローカル線を乗り継いで飯田まで片道4時間、交通費は往復で18,000円くらいかかります。まーさんにとっては大変な額です。それでも「いいです、それで行きます」と言ったのです。
いつも暗い話ばかりで、毎週のように「もう仕事やめます」「なんの希望もないので、もう死にます」と言っていたまーさんが、18,000円も払って、4時間もかけて長野の飯田まで行くと言い出したのです。
飯田でのワークショップはひたすら歩く練習でした。「森と夜と世界の果てへの旅」のラストシーンで、倒れ込んだ主人公ジュジュマンと一緒に再生に向けてアフリカの太鼓のリズムで歩くのです。
舞台の後ろで横たわっているところから始まって、ジュジュマンと一緒に歩き、お客さんにあいさつして終わるまで、時間にしてわずか1分20秒です。その1分20秒のシーンを作るために3時間のワークショップがあったのですが、その1分20秒の舞台に立つために、まーさんは次の週、本番に向けて、また長野まで出かけたのでした。
今まで何度も、
「もうなんの希望もありません、生きててもつまらないので、もう死にます」
と言っていたまーさんが、まさかここまで来るとは思ってもみませんでした。ワークショップの持つ力というのは本当にすごいと思いました。それとまーさんが動き出すきっかけを作ったマッキーのパワーあふれるパフォーマンス。それがなければ、そもそもこの物語は始まりませんでした。
そして1週間後の本番の舞台。前日は緊張のあまりほとんど眠れなかったといってましたが、振り付け師によるリハーサルのあと、いよいよ本番。
緊張した舞台もあっという間に終わり、最後にあこがれのマッキーと写真を撮りました。
舞台のあとの心のほてりがそのまま出ているような写真です。この1枚の写真を撮るために飯田まで行ったんだなと思います。
マッキーのパワーあふれるパフォーマンスが、この素敵な物語を作りました。感謝と、そして合掌。マッキー、本当にありがとう!
あ〜〜っっと言う間になんと、明日から11月。NOVEMBERです。
10月もメンバーの皆さん、ニコニコ笑顔で
美味しい!と言ってお昼を食べて下さいました。
10月のメニューを振りかえってみましょう♪
メニュー名をあえてのせずに写真だけにしてみました!なんのお料理かわかりますか?
日本財団の助成金申請が先ほど終わり、ホッとしたところです。今日の23時59分が申請締め切りでしたが(ネット上で申請します)、少しゆとりを持って申請を終えることができました。
助成金申請書作りは、本当に自分が鍛えられる感じがします。事業の目的、目標、内容を限られた文字数で表現します。それを書いていく中で、自分がやろうとしていることがくっきりと見えてきます。
今回は相模原障害者殺傷事件があり、それを超える社会はどうやったらできるのか、が大きなテーマでした。抽象的な言葉ではなく、具体的な事業の提案です。目指す社会を実現していく事業です。
映画と芝居作り(演劇ワークショップ)を提案しました。
映画については先日日記に書きました。
芝居作りについては以下のように書きました。
《目的》
相模原障害者殺傷事件の容疑者は「障害者はいない方がいい」と言い、それを支える社会全体の意思があります。効率一辺倒の社会にあって、生産性の低い障害者は社会の負担になっている、と多くの人が思っています。出生前診断で陽性の出た人の94%の人が中絶を選んでいます。障害者を排除する社会はお互い窮屈になり、貧しくなります。
そういった社会の中で「障害者はいた方がいい」というメッセージを明確に出します。言葉ではなく、そのメッセージを実感できる芝居を作ります。障がいのある人たちがいた方が豊かなものができる、と実感できる芝居です。その実感は、いろんな人がいることで豊かになる社会を作っていく出発点になります。
《目標》
ぷかぷかで働いている障がいのある人たちと、地域の人たちで一緒に演劇ワークショップ(芝居作り)をおこないます。障がいのある人たちと一緒に芝居作りをすると、ふつうの人たちだけでも芝居を作るよりも、ワークショップの場が何倍も楽しくなります。私たちとちがう感じ方、考え方から発せられる言葉、しぐさ、動きが、ワークショップを豊かなものにします。そしてそういったものを全身で感じる中、障がいのある人たちに向かって「あなたにいっしょにいて欲しい」「あなたが必要」とごく自然に思えるようになります。ワークショップで創り上げる芝居には、そういったものがすべて反映されます。
その芝居を舞台にあげます。芝居には「障がいのある人たちとはいっしょに生きていった方がいい」「その方が豊かなものが生み出せる」というメッセージが様々な形でこめられることになります。そのメッセージを舞台を見に来た人たちと共有します。ネット上にもアップしますので、数え切れないくらいたくさんの人たちとメッセージを共有することになります。
「障害者はいた方がいい」とたくさんの人が思えるようになると、社会はみんなが生きやすい豊かな社会へ少しずつ変わっていきます。
《内容》
1)(計画) 2017年8月から2018年1月まで、毎月一回演劇ワークショップをおこなう。発表会前日、当日のリハーサルも入れて計8回。参加者はぷかぷかで働く障がいのある人たちと地域の人たち(大人、子ども)。場所はみどりアートパークリハーサルルーム。1月末の「表現の市場」で創り上げた芝居を発表。みどりアートパークホール。「表現の市場」は障がいのある人たちの表現活動の発表の場。ぷかぷかも含め5団体参加予定。
2)(成果測定) ワークショップでやったことは参加した人たちの気づきも含め、毎回ぷかぷかホームページ上に発表。みんなで創り上げた芝居を舞台で発表し、たくさんの人たちに見てもらう。ネット上にも発表。たくさんの人たちと成果を共有する。
3)(継続・発展性) 参加者を入れ替え、ワークショップを体験する人を増やしていく。ワークショップのテーマを発展的に変える(一期目は『森は生きている』、二期目は『みんなの《生きる》』、三期目は『セロ弾きのゴーシュ』)。
4)(連携とその効果) みどりアートパークと共催することで、公的施設に障がいのある人がいて当たり前という雰囲気になってきている。緑区役所保健福祉局と連携し、演劇ワークショップで作り出したものを横浜市内の区役所をはじめ、福祉関係者、たくさんの地域の人たちと共有する機会を作り出す。
5)(戦略的な広報) ぷかぷかのホームページ、Facebookページを中心に、地域の様々なネットワーク、福祉関係、行政関係、障がいのある人たちの親のネットワークなどを使って、情報を流していく。
抽象的な話ではなく、あくまで具体的な事業を提案し、それが相模原障害者殺傷事件を超える社会を作ることにつながる、という思いをこめて書きました。
ちなみに今やっているワークショップの発表会は来年1月29日(日)みどりアートパークホールでおこなわれる「表現の市場」の中でおこないます。先日ぷかぷかマルシェで演奏した江原さんの「レクイエム」の演奏もおこないます。いろんな機会にみんなで相模原障害者殺傷事件を思い出し、あの事件はなんだったのか、あの事件を超える社会はどうやったら作り出せるのかを考えていきたいと思うのです。
今朝の朝日新聞「折々のことば」にいい話が載っていました。
《抑圧はいつも「人の迷惑だ」という発言から始まります。》
泣く子を抱く母に「すみません」と言わせる社会はおかしい。「元気な赤ちゃんでよかったですね」と笑って言える社会でなければ。
障がいのある子どものお母さん、お父さんたちは「人に迷惑をかけない」というところで、日々追い込まれるほどに苦労しています。
辻さんのお母さんは
「 …私に関していえば恥ずかしながら何十年もカツヒロのできないことをできるようにしよう、何とか社会に迷惑をかけないようにしよう、と見当違いの努力をしてきました。率直にいって、それが学校や作業所から求められてきたことだからです。…」
「社会に迷惑をかけないようにしよう」とがんばってきたのは、「学校や作業所から求められてきたことだから」と書いていました。「人の迷惑だ」の発言が、こういうカタチで、障がいのある人たちを追い込んでいます。
でも、ぷかぷかへ来て、ありのままの姿で働けている息子さんの姿を見て、今までやってきたことが「見当違いの努力」だった、と語るのですが、そのことをダウン症の子どもを育てている若いお母さんたちに話したとき、涙をぽろぽろこぼした方がいました。
「何とか社会に迷惑をかけないようにしよう」という思いに、日々追い込まれていたのだと思います。辻さんのお母さんの《見当違いの努力》という言葉に救われた気持ちになったのだと思います。
今朝の「折々のことば」のタイトル《抑圧はいつも「人の迷惑だ」という発言から始まります。》を見たとき、真っ先に思い浮かべたのは、その若いお母さんの涙でした。
「人の迷惑だ」という発言は、必ず誰かを追い込むことになります。そのことに私たちは気がつきたいと思うのです。気がつくことで、社会は人間を取り戻していくのだと思います。
社会はお互いが迷惑を掛け合って成り立っています。迷惑を掛け合いながらも、どこかで相手と出会い、折り合いをつけ、お互い許し合っています。
昔ナオちゃんという子どもがいました。ナオちゃんはとにかくものを壊すのが好きでした。家からはテレビを窓からぶん投げたこともあったといいます。ナオちゃんの家は団地の3階でしたから、けが人が出なかったのが幸いでした。家庭訪問したとき、ベランダに頑丈な網が張ってあって、その理由を聞いたとき、お母さんが教えてくれました。しょっちゅう家から逃げ出すので、玄関のドアには鍵が三つもついていました。それでも逃げ出して、家の近くのスーパーに入り込んでは、商品をめちゃくちゃにしたといいます。店員さんは本当に泣きたいくらい困っていたと思います。
ナオちゃんは4年生の時、夜、家から逃げ出した際、電車にはねられ亡くなるという痛ましい事故がありました。葬儀の日、お母さんから、スーパーの若い女性の店員さんが大泣きしたという話を聞きました。あれだけ迷惑をかけていながら、それでもナオちゃんは店員さんに愛されていたのだと、そのとき思いました。
迷惑を掛け合いながらも、人は一緒に生きているのだと思います。それが社会の豊かさだと思います。
日本財団の助成金で映画を作ろうと思っています。プロモーションビデオよりももう少しメッセージ性のある映画です。20分くらいの映画で、上映会のあといろいろ議論をしようと思っています。ぷかぷかが地域で創り出してきたもの、障がいのある人たちへの思い,相模原障害者殺傷事件等々、よりよい社会に向けての議論です。そのたたき台になるような映画を作りたいという趣旨で申請書を書きました。
今回私がたたき台を書き、pvプロボノの方にアドバイスをいただきながら、何度も何度も手直しし、ようやく今日、いちばんキモになる部分が完成しました。pvプロボノの方は、昨年プロモーションビデオを作ることがきっかけで、ぷかぷかとかかわるようになり、撮影している間に「ぷかぷかウィルス」に感染したようです。かなり重症で、そのおかげで今回、ぷかぷかの活動に対する熱い思いのこもったアドバイスをいただきました。
日本財団 映画製作のための助成金申請
(1)事業目的
「障害者はいない方がいい」と相模原障害者殺傷事件の容疑者は言いましたが、それを支える社会の雰囲気があります。効率一辺倒の社会にあって、生産性の低い障害者は社会の負担になっている、と多くの人たちが思っています。障害者の存在を否定的に見る社会は、どんどんやせ細っていきます。
いろんな人がいること、それが社会の豊かさです。障がいのある人も一緒に生きていくことで社会は豊かになっていきます。そういう社会をもっともっと広げ、相模原障害者殺傷事件を超える豊かな社会を実現したいと思っています。「障害者はいた方がいい」とみんながやさしく思えるような豊かな社会を福祉事業所を起点に作っていきたいと考えています。
(2)事業目標
「ぷかぷか」は「障がいのある人たちの魅力=チカラで社会を豊かにする」という今までにない新しい発想、カタチでの福祉事業をやり、地域社会を変えてきました。お店(パン屋、カフェ、お惣菜屋)では接客マニュアルを使わず、障がいのある人たちの魅力をそのまま差し出すことで、「ぷかぷかが好き!」とか「ぷかぷかのファンです」というお客さんをたくさん作り出しました。お店で彼らの魅力に出会い、障がいのある人たちや、彼らが作り出すお店の雰囲気が好きになった人たちです。そういった人たちを増やすことで、地域社会を少しずつ豊かにしてきました。
社会から疎外され、社会のお荷物とされてきた障がいのある人たちが、彼ら自身の魅力=チカラで地域社会を豊かにしたことは、社会をよりよい方向へ変えていく上で、大きな希望であり、大きな可能性を秘めていると思います。
この新しい発想、カタチを映像化し、あちこちで上映し、これをたたき台にみんなで議論をしていけば、この希望と可能性が大きく広がっていきます。障がいのある人たちは、何かをやってあげる「支援の対象」から、社会を変える主体になります。社会の彼らを見る目線が変わります。「障がいのある人たちは社会に必要」という風に。社会が,そんな風にして豊かになっていきます。
(3)事業内容
1)計画:11月~2月 企画作業・絵コンテ制作,検討
2月〜3月 ぷかぷかのファンの方たちのインタビュー映像。パン販売に行列を作って買う人たちのインタビュー、障がいのある人たちの働く姿、日々の活動、地域の人たちとのおつきあいなどの映像を撮ります。
4月 映像の編集 20分程度の映画に仕上げます。
5月以降、あちこちで「上映会+講演会」をやり、議論の輪を広げます。
2)成果測定:
●編集のほぼ終わった段階で関係者(製作関係者、ぷかぷかスタッフ、地域の人たち,行政、福祉関係者など)の試写会をやって、映画の内容、今後の展開について意見を集めます。集まった意見は製作サイドにフィードバックし、編集、今後の展開に生かします。
●「上映会+講演会」の議論の記録は映画のサイトにアップし、たくさんの人たちと共有し,意見も求めます。
3)継続・発展性:
●「上映会+講演会」をあちこちでおこない、議論の輪が広がるように,議論のまとめと広げていく宣伝を同時進行でおこないます。
●今回のこの映画を使い、クラウドファンディグで次回の映画製作費の捻出を考えています。全国から映画制作の寄付をつのることで、映画をとおして新たなネットワークを作ります。これは上映のネットワークになり、議論を広げていくネットワークになります。障がいのある人たちを取り巻く様々な社会的問題を取り上げる映画を更に作り、このネットワークで上映、議論の輪を広げていきます。新しい映画を作り続けることは、議論を継続させ、社会を変えていく力になります。
4)連携とその効果:
●企画制作過程においては、PVプロボノ、サービスグラントといったプロボノ主体のNPOとコラボレーションを考えています。それは今まで障がいのある人と関わりのなかった様々な人たちを巻き込むことになります。彼ら自身の障がいのある人への意識の変容、及び、感じたことの発信をおこなってもらいます。彼らの言葉は障がいのある人の関係者以外の方々へ届きやすい言葉であり、共感の輪を更に広げていけると思います。
●障がいのある子どもを育てている親たちと連携し、子ども達がありのままの姿で生きられる社会を作っていくための議論を広げていきます。
5)戦略的な広報:ぷかぷかのホームページ、Facebookページを皮切りに、福祉関係、行政、映像クリエイター、障がいのある人たちの親のネットワークなどを使って「上映会+講演会」の情報を広げていきます。
10月22日(土)のぷかぷか秋のマルシェで、日本フィルハーモニーのチェロ奏者江原さんによる「レクイエム」の演奏がありました。相模原障害者殺傷事件で犠牲になった方たちに捧げる曲として弾いてもらいました。これを聞きながら亡くなった方たちに思いを寄せたいと思うのです。「あなたたちのこと、ずっと忘れないよ」って。
ちょっとだけ考えてみてください。なんの罪もない彼らが、どうして殺されなければならなかったのか、どうしてこんな事件が起こってしまったのか、容疑者の特異性だけの問題なのか、それともこんな事件が起こるほどに社会は病んでしまったのか、 だとすれば社会の何が問題なのか、この社会はどこへ向かっているのか、私たちは何をすればいいのか、何ができるのか、等々。
とても重い問題です。でも、殺された彼らのことを思うとき、この重さに向き合っていくことが、この社会を作ってきた私たちの、せめてもの償いであり、責任だろうと思うのです。
ぷかぷか日記の読者の方がマルシェに見えたようで、こんなコメントを寄せてくれました。
土曜日は楽しませて頂きました。
私の事情で早く到着いたしまして、ヒカリさん達と沢山おしゃべりが出来ました。お仕事のお邪魔をしてしまったと思います。すみませんでしたm(__)mヒカリさんはFBで存じ上げていたので刺繍のお話をしましたらご自分の作品を見せて下さいました。そして女子ならでは秘密のトークも^^初対面なのにぷかぷかメンバーさん達はすぐに仲良くなれます。もちろん恥ずかしがり屋さんもおられると思いますが^^これが地域を耕してきた人たちなんだな~って再び納得です。セノーさんにもお会いできました。風を感じておられたようです。なのでお声はかけませんでした。りえさんともお会いでき少しだけお話が出来ました。とても良い思い出になりましたありがとうございました。
「ぷかぷかさん」たちとの、こういう出会いがすごくうれしいです。メッセージを発信し続けることの大切さを、あらためて思いました。メッセージを受け止めるだけでなく、ぷかぷかまで足を運んでくれたことが、ほんとうにうれしいです。メッセージはこうやって人を動かし、社会を少しずつ変えていくのだと思います。これがメッセージの持つチカラだと思います。
相模原障害者殺傷事件の容疑者が、このコメントを寄せてくれた方のように、彼らとちゃんと出会っていれば、事件は起きなかったと思います。今の、この時代、彼らと出会うことは、それくらい大事なことなんだと思います。
「今の、この時代」とあえて書かねばならないほど、「今の、この時代は」病んでいるのではないかと思います。だからあんな事件が起きてしまったのだと思います。
そして、あんな事件が起きてしまったこの時代を救うのも、障がいのある人たちであることが、救いのような気がするのです。そしてそこにこそ希望があるような…
土曜日、マルシェの合間を縫ってNHKのインタビューがありました。
「相模原障害者殺傷事件について、どうしてこんなにもたくさんメッセージを出すのですか」と何度も聞かれました。事件直後、たくさんの団体が様々なメッセージを出しましたが、ほとんどは一回きりです。ぷかぷかはなんと17本もブログをアップしています。
これはどうしてなのか、と。
なんかね、あれだけの大事件が起きて、一回だけ何か書いて済むとは思えないのです。書いても書いても、まだ足りない、という感じで書き続けてきました。
ぷかぷか日記を書いたぐらいで、世の中は変わりません。でも書かないともっと変わりません。書けば、何人かの人が読んでくれます。ひょっとしたら、障がいのある人たちとのおつきあいについて、彼らが社会にいることの意味について、彼らと一緒に生きていくことについて、新しい気づきがあるかも知れません。その気づきは、ひょっとしたら新しい動き、行動,生き方、障がいのある人たちとのつきあいを生み出すかも知れません。
そういったことで社会は少しずつ少しずつ変わっていくのだと思います。社会全体を見渡すと、ほんとうに気の遠くなるような作業です。時に無力感に襲われるときもあります。
それでも、先日のマルシェにはいつも以上にたくさんの人が来てくれ、「レクイエム」の演奏に涙した人もいました。
ね、だから希望はあるのです。希望があるからまた書けるのです。
23日に放送されたNHKアーカイブス「この子らを世の光に~ともに生きる社会をめざして~」がネット上で話題になっています。私も昔本を読んで、本当にそうだと思いました。
ただ、今ぷかぷかで「この子らを世の光に」なんて言ったら、なんか違和感というか、気恥ずかしさが先に立ちます。やっぱり糸賀一雄さんの言葉を受け継ぐ新しい言葉、今の時代にあって、新しい歴史を切り開くような新しい、力のある言葉を私たちが創り出せなかったのだろうと思います。そこに相模原障害者殺傷事件が起こった気がします。すきがあったのだと思います。
「この子らを世の光に」ではなく、ぷかぷかはもっと泥臭い言葉で勝負します。「秋コレ・ぷかぷかファッションショー&ハロウィン仮装パレード」見ましたか?あのちゃんちゃらおかしいパレードこそがぷかぷかのやり方です。ああやって障がいのある人たちも含めてみんなで楽しむこと、その事実を積み重ねること、そうやってぷかぷかのまわりの社会が少しずつ変わりつつあります。
なんて書きつつ、実は、あのちゃんちゃらおかしいパレードやりながら、お金もしっかり稼いだんですよ。今までのマルシェでいちばん稼ぎました。お金稼ぎながら、社会的課題もしっかり解決するソーシャルビジネスをぷかぷかはやっているのです。先日取材に来たNHKのラジオ深夜便のディレクターの方はソーシャルビジネスをやっていく上での苦労を聞いていましたが、ちゃんちゃらおかしいパレードやりながら、しっかりお金稼いだ話をすればよかったと今思いました。
こうやってたくさんお客さんを呼び込んで、パンは早い時間に完売しました。
障がいがある人と一緒に暮らす社会について掘り下げて考えるためのトピックス集です。