ぷかぷか日記

この映像を見ると、見た人にも「ぷかぷかウィルス」に感染する可能性があります。

 6月13日(火)朝8時から「渋谷のラジオ」にpvプロボノの方たちと生出演します。下記のアプリをダウンロードするとスマホで聞けるそうです。

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 pvプロボノの人たちがどうして2年も続けてぷかぷかの映像制作を引き受けたのか、といったあたりからはじまって、ぷかぷかの魅力ってなんだろう、という話ができればいいなと思っています。リハーサルなしの、ぶっつけ本番の1時間です。

 にしても、面白いですね。たかが福祉事業所です。障がいのある人たちが働く場です。毎日黙々と仕事をやっているだけです。それでも人を惹きつける何かがあって、映像クリエイターの人たちの心を動かし、すばらしい映像ができ、今回ラジオにまで出ることになっちゃいました。

 「ぷかぷかウィルス」に感染した、とpvプロボノの中島さん、信田さんはおっしゃっていましたが、「渋谷のラジオ」ではこの「ぷかぷかウィルス」の謎に迫ろうと思っています。が、うまく語れるのかどうか、なんとも心許ない感じではあります。

 ウィルスの発生源はタカサキではありません。どこまでも「ぷかぷかさん」なのです。でも「ぷかぷかさん」達に聞いても、多分何のことかわかりません。それでも感染者はたくさんいるので、ぷかぷかの責任者としてはそのウィルスについて何か語らないといけないと思いつつ、どう語ったものかと悩んでいます。

 「ぷかぷかウィルス」に感染するとどういうことになるかは、中島さん、信田さんの作られたプロモーションビデオを見てもらうのが一番です。6月17日(土)の午後、みどりアートパークホールで上映しますので、ぜひ見てください。中島さんは昨年のプロモーションビデオ、信田さんは今年のプロモーションビデオを作られました。

 問題は、この映像を見ると、見た人にも「ぷかぷかウィルス」に感染する可能性があることです。感染した場合の、何らかの保証とか、特効薬といったものはありません。もう「ぷかぷかウィルス」と一緒に生きていくしかない、と重症患者さん達は言っています。 

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よかった! 本当によかった!

 Facebookでたまたま

「もう死にます」

という書き込みを見つけました。その前の投稿を見ると、孤立無援で、かなり追い込まれた上での、すごく深刻な書き込みでした。

 全く知らない人でしたが、知らんぷりして通りすぎるわけにも行かず、かといって

「死んではだめです」

なんて月並みな言葉を書いても何にもならないし、つまらないこと書いて自殺の引き金にでもなれば、それこそ目も当てられません。一生それを引きずっていかねばなりません。ならば黙って通り過ぎた方がいい、とも思いましたが、でも何か書かなければちょっとやばい感じもあって、いろいろ悩みました。

 そうだ、ぷかぷかに来るときっと元気になる!ぷかぷかの映画もいい!と思い、どうやって誘えばいいか、いろいろ考えました。友人のお葬式に出て、すごく落ち込んでいるときにぷかぷかの映画を見て、《「生きる」ということを深く感じる時間でした。と感想を書いた人のことを思い出し、思い切ってそのことをその方のFacebookに書きました。

 

 ぷかぷかの映画を見てこんな感想を書いた人がいました。「私事ですが、昨日は自殺した友人のお葬式でした。心の整理がつかないまま、今日、こちらに伺い、「生きる」ということを深く感じる時間でした。みなさんの豊かな表情は、本当に心にしみました。こちらに足を運んで本当によかったです。」ぷかぷかの映画ぜひ見てください。何か見つかるかも知れません。ぷかぷかにもあそびに来て下さい。ぷかぷかのホームページは「ぷかぷかパン」で検索するとすぐに出てきます。

 

 そんなことを書き込みました。ハラハラしながら反応を待っていました。

 しばらくして、

 

 投稿を削除しました。ぷかぷかに遊びに行きます。ぷかぷかの映画も見に行きます。

 

 と連絡がありました。

 よかった! 本当によかった!

 言葉が届いた! 素直にうれしかったです。

 元はといえば、ぷかぷかさん達のワークショップが映画の中身を作り、その映画が見た人の心を動かしました。そしてその言葉が、いのちのぎりぎりのところまで追い詰められた人を、最後のところで引き留めました。 

 ぷかぷかさん達が一人の命を救ったのだと思いました。

あのキラメキ、又感じたかったな

 昨日紹介した「注文をまちがえる料理店」の話、 注文をまちがえずに持ってくると、ちょっと残念な気持ちもあったというお客さん。

 

【女性客】注文どおりでした!ほっとしたけれど、ちょっとザンネンな気も・・・(笑)

 

 昨年の演劇ワークショップ、本番前日のリハーサル、みんなの「生きる」を蹴散らす「むっつり大王」をやっつけるべくショーへーさんはいつもお母さんに電話するように電話口で

 ♩おひさま〜が りんごの〜 はっぱをとおして ひ〜かる〜♩

と、やさしい歌を歌う予定でした。みんなそのつもりで待っていたのですが、ショーへーさんが歌ったのは、なんと、やっつけるべく「むっつり大王」の暗い歌でした。

 ♪ つかれ〜た つかれ〜た すっかり つかれ〜た… ♪

  みんな「どっひゃ~」って崩れ落ちそうになりましたね、あの時は。誰もが明日の本番、どうなっちゃうのか、マジに心配しました。

 

  ショーへーさんはオウム返しの返事の多い方で、明日はおひさまの歌を歌って下さい、というと、

「はい、わかりました」

と、まじめに返事をするのですが、どこまでわかったのかは当日にならないとわかりません。

 そして本番当日、みんなドキドキしながらショーへーさんの歌を待っていました。

 「もしもし、お母さん、今日は ♪ おひさま〜が りんごの…」

と、予定通りの歌をちゃんと歌ったのです。本来喜ぶべきことなのですが、「注文をまちがえる料理店」のお客さんのように、なぜか、ちょっと残念な気もしたのです。

 あの場にいた人は感想にこんなことを書いていました。

 

 あのキラメキは あそこにいたみんながキュッと感じたのではないでしょうか?リハで感じた、あのキラメキ、又感じたかったな。「どうなっちゃうの?」「誰がどこに導くの?」「じゃあみんな、どこに導かれて行っちゃおうか?」どこに流れつくか、ぷかぷかの醍醐味、見たかった、見せたかったな。

 

 あの「キラメキ」こそが、彼らと一緒にいる理由だと思います。間違いをそんなふうに楽しめる感覚、余裕こそ、大事にしたいと思うのです。

 物事は予定されたものから外れたときこそ、わくわくするような、緊張感あふれる新しい物語がはじまります。そういったものをどこまで楽しめるか、ですね。

 「注文をまちがえる料理店」のお客さんも、多分、まちがえることで生まれるわくわくするような、新しい物語を待っていたのだと思います。

 そしてその物語に「誰もがいまよりもちょっと呼吸のしやすい世界の姿」があるような気がするのです。ハンバーグの注文が「餃子になっちゃったけど、別にいいよね」って。

 

 演劇ワークショップの記録映画、6月17日(土)みどりアートパークで上映します。わくわくするような物語がよく見えます。 

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注文をまちがえる料理店

 「注文をまちがえる料理店」。なんてステキな料理店だろうと思いました。注文を取りに来たウエイトレスの人が、何しに来たか忘れてしまったというのですから、もうなんだかもう笑っちゃいます。こうやってお客さんもいっしょに楽しめるお店みたいですね。

news.yahoo.co.jp

 

 なんか、ぷかぷかと似てますね。忘れること、まちがえることを楽しむ。みんながおおらかになって、みんなで笑って、みんなで楽しい一日を過ごす。これぞまさしく「pucapucaな時間」。

 ぷかぷかが好き!っていう人が増えているのも、多分このおおらかで楽しくて、ホッと一息つける雰囲気にふれるからだろうと思っています。

 何かにつけ、窮屈きわまりない世の中にあって、ここに来るとその窮屈さから解放される。そして解放してくれるのが障がいのある人だったり認知症の人だったり、というところが面白いですね。彼らこそが私たちを救ってくれるのだと思います。

 そろそろ彼らを「支援」するなんてことはやめた方がいいです。忘れることやまちがえることがだめだ、という発想がどれだけ私たち自身を窮屈にしているか、そろそろ気がついた方がいいと思うのです。

 忘れることやまちがえることを楽しみ、忘れる彼ら、まちがえる彼らと一緒に生きていった方が、私たち自身が楽になります。「pucapucaな時間」は、いい人生を思い出させてくれます。

 

 相模原障害者殺傷事件という重い問題を乗り越えるのも、あーだこーだのむつかしい議論ではなく、むしろこういう「注文をまちがえる料理店」だったり、気が抜けるほどにおかしい「ぷかぷか」みたいなところではないかと思ったりするのです。

じん、とくるもの

🏠ぷかぷかさんのおひるごはん🏠
クールな中に熱い情熱を隠しているノボさん、唯一無二の作品を描く方として個人的にも大ファンです。

給食でも以前から何か作品をお願いしたかったのですが、なかなか機会がありませんでした。

ノボさんに作品を頼む場合、それが意味をなすものでないといけない気がしていたからです。

カフェが【ぷかぷかさんのおひるごはん】として生まれ変わるために今、コツコツと手を入れています。生まれ変わるその場所はうるさいぐらいに賑やかで楽しくて、少し気分屋で、驚きと発見のある場所になったら素敵だな、と思っています。そして、そこにノボさんの情熱が加わったら、、、、今から考えるだけで楽しくなります。

お昼を食べる時間ってあっという間です。

でもその短い時間に何か胸にじん、とくるものがあったら。

夕焼けを見ながら

そよぐ風を見ながら

くるくるまわる子供達を見ながら

共に働く仲間達を見ながら

そんな気持ちを私はいつも感じています。

素敵な作品をありがとう、ノボさん。

ぷかぷかの大切な宝物が増えました。f:id:pukapuka-pan:20170608164251j:imagef:id:pukapuka-pan:20170608164305j:imagef:id:pukapuka-pan:20170608164317j:imagef:id:pukapuka-pan:20170608164334j:image

 

 

 

染めた布を使ってバンダナ作りました

 わんどの染め物のワークショップに参加した方が、染めた布を使ってバンダナ作りました、とお店にやってきました。

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 少し前にはスカートを作った方が来ました。

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こういったおつきあいがいいなと思うのです。福祉施設、といった匂いが全くないおつきあいです。

 ただパンやお惣菜を買いに来たお客さんよりも、もう少し先へ進んだおつきあいです。一緒に人生を楽しんでいるというか、そんなおつきあいです。

 今、ぷかぷかの本をまとめているのですが、編集者の方から、福祉事業所なら相模原事件のことは避けて通れないし、そのことについてはぜひ書いて下さいと言われました。相模原障害者殺傷事件についてはずいぶんいろんなこと書いてきたので(ブログを55本もアップしています。ホームページ左側メニュー欄の「相模原障害者殺傷事件」のタグをクリックすると出てきます)、正直ちょっと疲れたなぁ、という感じでいたのですが、今日、バンダナをつけたお客さんが来て、

「そうだ、大事なことは、こういう関係を日々作っていくことなんだよなぁ」

と思ったのです。あーだこーだの議論も大事ですが、実際にこういう関係を地域の中でこつこつ作っていくこと、それが相模原事件を超えるということなんだと思います。

 このお客さん、7月1日にパン教室やります、ってお知らせすると、

「あ、いきます、いきます」

って、すぐに紙に名前と連絡先書いていました。

 

 別の子どもを連れたお客さんは、

「子どもはぷかぷかさん達のこと、別に障がい者だなんて全然思ってないのよねぇ」

なんて話していましたが、全くそうだと思います。そしてそういう関係をぷかぷかは作ってきました。お店はもちろん、パン教室にしてもワークショップにしても、障がいのある人たちへの配慮、なんてことは今まで一度も話したことがありません。ですから子ども達はなんの意識もなく「ぷかぷかさん」達とおつきあいしています。初めて来た大人は、障がいのある人たちだから、といろいろ考えているみたいですが、それでも一緒になっていろいろやっているうちに、そんなこと全部忘れてしまうみたいです。

 ぷかぷかに来るとなんだか楽しい、って、そのことだけ考えて、おつきあいが続いています。

 

 相模原事件についてちょっとだけ書いた原稿の最後にこんなこと書きました。

 

 どこまでも「彼らと一緒に生きていくこと」、それが事件を超えることだと思っています。「支援」という上から目線の関係では、社会は変わりません。「彼らと一緒に生きていきたい」という、ただそれだけの思い、それが社会を少しずつ変えていくのだと思います。

 この本で書いたことが、事件を超える社会を作っていくために少しでも役に立てば、と思っています。

6月13日(火)「渋谷のラジオ」に生出演します。

 6月13日(火)「渋谷のラジオ」に生出演します。朝8時〜9時。コミュニティラジオですが、インターネットでも聞けるみたいなので調べてみてください。アプリをダウンロードするとスマホで聞けるみたいです。

https://itunes.apple.com/jp/app/渋谷のラジオ公式アプリ/id1093416496?mt=8

shiburadi.com

 ぷかぷかのプロモーションビデオを2年続けて作ったpvプロボノからの誘いです。出演は、pvプロボノの中島さん、いなおさん、それに私と、昨年のプロモーションビデオ見て絶対にぷかぷかで働きたいと思ったというスタッフのサエグサさん(pvプロボノから熱い誘いがありました)。

 その企画書を紹介します。

 ぷかぷかの雰囲気を映像で伝えたい、という私のリクエストをどう映像で表現するか、すごく苦労されたようです。特に2作目は、企画が走り出してから相模原障害者殺傷事件が起き、それへの映像のメッセージを作りたい、という難題をリクエストしたので、pvプロボノとしても本当に大変だったようです。

 

●1 年目の PV 制作。
 1年目は PV プロボノでは中島(Dir)、いなお(コピー)、高橋(プロジェクト担当・撮影)、 栗原(音楽)という布陣で臨みました。 映像制作の目的は、「ぷかぷか」という福祉事業所にある特有のふんわりと心地のよくな る雰囲気をどのように伝えるか。また、高崎さんがいつも言っている「一緒に生きるほうが得だよ」という障がい者と一緒に生きていく価値をどのように伝えていくかというも のでした。

 関わった PV プロボノスタッフは徐々に「ぷかぷか」のもつ独特の空気感にと りこまれていきました。その独特の、あるいは特有の空気感は、おそらく高崎さんが信じ ているもの、形式にこだわらない本質を大事にしている考え、そして、これからの社会へ の信念から生まれているのだろうと感じました。

 この映像に中でインタビューを受けた大家さんがとてもいいことを言っていました。 「障がい者は社会や地域を耕している」 これは高崎さんがよく言う言葉らしいのですが、なるほどと思いました。 このインタビューがとれたおかげで、映像の最終的なアウトプットが明確になりました。

 映像の制作段階でいなおさんにコピーを開発してもらい、最後のキャッチコピー 「いっしょにいると、心ぷかぷか」という言葉が生まれました。 栗原さんは、作られた映像にさわやかな風をおくるような音楽を作ってくれました。 出来上がった映像はイメージ的なものではありますが、「ぷかぷか」がもつ特有な空気感 は伝えられるものになったのではないかと思います。

 

 pvプロボノの人たちがぷかぷかで何を見つけたかがよくわかる映像です。

www.youtube.com

 

●2年目の映像制作
 2年目の PV プロボノは高橋(プロジェクト担当)、信田(Dir)、いなお(コピー)、中島 (アシスト)、高橋(撮影)というメンバーになりました。
 高崎さんが PV プロボノに応募されてしばらくたったころ、とても悲しい事件がおきま した。2016 年 7 月 26 日、相模原市にある知的障がい者福祉施設「津久井やまゆり園」 で利用者の 19 人が殺害され、26 人が重軽傷をおいました。加害者の言動を含め、社会 的にもとても衝撃的なことで、心を痛める方がとても多かったと思います。
 PV プロボノで制作する映像の中でも、この事件をどのように扱うべきなのかが議論さ れました。高崎さんご自信も映像にどこまで負わせるべきなのかを迷われているよう でした。

 そんなおり、高崎さんが相模原事件に関しての朝日新聞への投書が、NHK 報 道局の目にとまりました。高崎さんが取材を受ける中で、PV プロボノでの映像制作の 話題になり、われわれも取材を受けることになりました。 先日、その映像の試写が終わり、現在は最終仕上げに入っています。

 

pukapuka-pan.hatenablog.com

 

pukapuka-pan.hatenablog.com

 

 現在、色と音の最終調整に入っているようです。このプロモーションビデオは6月17日(土)の上映会でお披露目します。午後1時半からです。

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 17日以降、YouTubeにアップします。ただこれは一人で見るよりも何人かで見ていただいて、この映像をたたき台にいろいろ話しあった方がおもしろいと思います。特に相模原障害者殺傷事件について、私たちに何ができるのか、といったことを話し合ってもらえれば、すごくうれしいです。必要なら映像のDVDを持って私が出かけていってお話しします。

 相模原事件から、そろそろ1年がたとうとしています。マスコミで話題になることも少なくなり、社会の中で忘れられつつあります。国は精神障害を持つ方の措置入院の話に問題をすり替え、県はまたしても大型の施設を作ろうとしています。結局、19人ものいのちが奪われながらも、事件を引き起こした社会の病んだ部分は何も変わらなかった気がしています。 

 そんな中でのプロモーションビデオです。ぷかぷかの精一杯のメッセージです。このメッセージの意味はなんなのか。それをちょっとでも考えてもらうと、相模原障害者殺傷事件と私たちの関係が見えてきます。そしてそこから相模原障害者殺傷事件を超える社会がはじまるように思います。

「生きる」ということを深く感じる時間でした。

 6月17日(土)みどりアートパークで第一期と第三期演劇ワークショップの記録映画と、ぷかぷかのプロモーションビデオを上映します。

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 第一期みんなでワークショップの記録映画を見た人たちの感想がすごくいいので紹介します。

 

 

・映画はぷかぷかのパンのようにほっこりあたたかくて、胸にしみいるような作品でした。

・心がほっこりしました。演劇としてとか、メッセージとか関係なく、みんなといるだけで、そのままで、なんだか癒やされる感じがしました。

・とてもよかったです。出演者全員のファンになりました。まーさんがデフパペットシアターひとみの舞台にチャレンジしたシーンはなぜだか感動して涙が出ました。

・本当にステキだった!自分がいつも「こうしなくちゃ」「こうあるべき」「こんなふうにできない自分」にしょんぼり、とか感じてたこと、ここのみんなは全く思ってなくて、私もみんなみたいに自由になりたいな〜、って本当にまぶしく感じました。うまれながら自分にぐるぐるからみついていたロープを少しずつほどいていきたい!!と思いました。ぷかぷかいいね!!!

・そのままでいることが豊かな人生の基本ですね。自然体の彼らがとてもよかったです。

・心が温まり、元気が出ました。

・なぜ彼らといる時に、ゆるっと心地よいのか、わかった気がします。

・まーさんの姿に明日からも生きていく力をもらいました。感動しました。どの人にもまーさんのようなオリジナルで個性的なドラマがあるのだろうなと思いました。

・ちょっとできないことが多かったり、時間がかかったりするだけなのに、生きづらい世の中におかれている。私は心の底から、彼らは社会の子、社会の宝として、社会のど真ん中にいるべきだと思っています。彼らからもらえるものが本当にたくさんあるなとあらためて感じました。彼らが生きやすい世の中になれば、すべての人に幸せな世の中になるのにとつくづく思いました。

・私事ですが、昨日は自殺した友人のお葬式でした。心の整理がつかないまま、今日、こちらに伺い、「生きる」ということを深く感じる時間でした。みなさんの豊かな表情は、本当に心にしみました。こちらに足を運んで本当によかったです。

・一緒に生きていくことが自分を豊かにする。ジーンときました。とても素敵な時間でした。

・言葉にするのがもったいないくらいすばらしかった。涙が出ました。やっぱり心が洗われる!!わくわくする!!

・こんな風に一緒に社会で生きていけると楽しいよなー自然だよなーと改めて感じました。

 

 

 中に友人が自殺し、心の整理ができないまま映画を見て

《 「生きる」ということを深く感じる時間でした。 》

と書いた方がいました。

 そんなことまで考えたワークショップではありませんが、みんなが生き生きと生きる舞台は、生きることの意味がぐらついてしまうほどの経験した人の心にもしっかりと届くメッセージを含んでいたのだと思います。

 障がいのある人がどうとかこうとかいった議論をはるかに超えた、人が生きる上でもっと大事なものを作りだしていたのかも知れません。

 どうしてそんな舞台ができたのか、映画はしっかりと見せてくれます。

 第一期演劇ワークショップの記録映画は朝10時からです。ぜひおいで下さい。

 

 

うちの天使が

 ぷかぷかのスタッフの息子かずま君の話です。以前トイレでウンチがでたら赤飯炊きます、とお母さんが言ってた子どもです。

pukapuka-pan.hatenablog.com

 

 そのかずま君が運動会で走った話です。

 

 ●●●

うちの天使が小学校初めての運動会で走りました!

しかも真っすぐ!(そこ大事)

いや、正確には真っすぐ走ってゴールした直後に直角に右折。
オーディエンスへ向かって突進したのですが、寸でのところで捕獲しました。

その後、「ぼくはまだゴールしてないんだよ!」と言い張り、泣き続けました。
先生も私も「ちゃんとゴールできてたよ」と何度言ってもダメで、困り果てていると、先生が

「白いテープを切りたかったのかも」

なるほど、テープは1位の子が切り、ビリチョンのカズマがゴールした時は、なーんにもなかった。
自分でテープを切って、“ぼくはゴールした!”と納得したかったのかもしれません。
ゴールのテープめがけて走ってみたら、途中でテープがなくなっちゃった!
で、右折。
アニメや漫画でも、かけっこのシーンでは、主人公が爽やか~にテープを切るのが印象的。
そんな場面を思い描いていたみたいです。

「じゃあ、あとで公園でもう一回かけっこする?」

と聞くと「うん」

と落ち着きました。

お弁当の時間になり、カズマを昼食の場所まで連れて行きながら運動場を見渡すと、ちょうどさっき走った50メートルの前でした。
児童達は移動して先生方がチラホラいるだけ。
そこに特別支援級の先生がおられたので、思わず
「今からもう一回走らせてもいいですか?テープを切りたかったみたいなんです」
とお願いしたら、
「どーぞ どーぞ!!」
「テープも使って下さい。◯◯先生ー!カズマ君が走るから、そこでテープ持って!」

と快諾いただき、この写真(^^)

先生方に見守られ、気持ちよーくゴールできたのでした。

 

 

 かずま君がいたことで生まれたステキな物語です。かずま君がフツーの子だったら、多分こんなことはありません。フツーの子でなかったからこそ、その場にいた人たちが心を一つにしてテープを切るかずま君を応援し、みんなが笑顔になり、あたたかな気持ちになったのだと思います。そういう幸福なひとときをかずま君はみんなにプレゼントしてくれたのだと思います。

 映画『しがらきから吹いてくる風』に登場するおばあさんは自閉症の孫を「この子は我が家の福の神ですよ」といってました。

 胎児性水俣病患者上村智子さんのお母さんは「この子は宝子ばい」といってました。

 かずま君のお母さんは「うちの天使が」と書いています。

 

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 相模原障害者殺傷事件の容疑者は「障がい者は不幸しか生まない」といいました。ふだん障がいのある人たちとおつきあいのない人であれば、なんとなくそうかなと思ってしまいます。

 でも私たちはそうじゃないと思っています。

 だからこそ、かずま君のような話をもっともっとオープンにしたいと思うのです。かずま君が作り出す幸せな日々です。

 hanaちゃんのお母さんはhanaちゃんと暮らす日々を、ゆうたくんのお母さんはゆうたくんと暮らす日々を幸せいっぱいと発信しています。ぷかぷかも負けずに、ぷかぷかさん達と過ごす日々を、みんな幸せ!と発信したいと思っています。

 ぷかぷかはぷかぷかさんたちを支援するよりも、彼らと幸せな日々を創り出すことにエネルギーを使っています。それこそが彼らといっしょに生きる理由だからです。相模原障害者殺傷事件を超える社会は、そんな日々の積み重ねの上にあると思います。

 

Puca Pucaな時間は、やわらかな時間、自由な空気

 『PucaPucaな時間』がかなり固まってきました。そのイメージ

 

Puca Pucaな時間は

障がいのある人といっしょに生きていくことで生まれる

やわらかな時間、自由な空気

こころとからだがゆるゆるになっていく風

みんながそこいるだけ嬉しくなる陽ざし

いつまでもねころがっていたい木かげ

そんなものでできている。

だから「ぷかぷか」は、誰にとっても居心地がいい。

 

障がいのある人と、どこまでもいっしょに生きていく。

ほっと一息つくと

「あなたが必要」といえる。

「あなたにいっしょにいてほしい」といえる。

まっすぐフェアに向き合うまなざしが美しい。

 

Puca Pucaな時間は

あなたが美しいと思える時間・・・

 

 

 

 障がいのある人たちといっしょに生きることは、気がついてみれば、新しい「文化」を生み出していました。それを『PucaPucaな時間』としてたくさんの人と共有していこうと思うのです。

 あれができない、これができない、といわれ続けてきた障がいのある人たちと新しい文化を生み出します。演劇ワークショップだけでなく、日々の活動においてもそれをやっていこうというわけです。

 息苦しくて窮屈な今の社会にあっては、この『PucaPucaな時間』は、私たちにとっては救いのようなものだと思います。ホッと一息つけます。自分を取り戻すことができます。

 

 あの忌まわしい相模原障害者殺傷事件は、障がいのある人を社会から排除する文化の、いわば暴走ではなかったかと思います。だからこそ、彼らを排除しない文化を、私たちはしっかり打ちたてる必要があると思います。

 『PucaPucaな時間』は、彼らを美しいと思える時間であり、彼らを美しいと思える文化です。「彼らが必要」「彼らにいっしょにいて欲しい」と思える文化です。そういう文化こそが、相模原障害者殺傷事件を超える社会を作り出すのだと思います。

 

  『PucaPucaな時間』は小さな冊子です。これで社会が変わるわけではありません。それでも、ぷかぷかが作ってきたたくさんのファンの存在は、ぷかぷかのような軟弱な活動でも社会をほんの少し変え得るという小さな希望を示しています。『PucaPucaな時間』は、その小さな希望を更にふくらませます。

 

創刊号の表紙

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  面白いのは、後半の1ページに作品を貼り付け、さわって楽しむページにします。印刷ではなく、実物にさわるのです。さわることを通してリアルに『PucaPucaな時間』にふれるというわけです。500部くらい作る予定なので、作品も500枚必要で、かなり大変です。今日20枚ほど作りました。

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 夏頃に完成予定です。

 

 

 6月17日(土)みどりアートパークでの上映会は、「Puca Pucaな時間」が映像を通して見えます。ぜひお越し下さい。

pukapuka-pan.hatenablog.com

 

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