ぷかぷか日記

タイミングを合わせるのがむつかしい

 ツジさんはお母さんが翻訳した英語を朗読します。英語は完璧みたいでした。

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今日は江原さんの子どもはるとくんとあきちゃんも加わって練習。

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ちょっと雰囲気のちがった曲も。ツジさんの相手をする江原さんの顔がいい。

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久しぶりに上を向いて歩こう

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タイミングを合わせるのがとてもむつかしい。何度も何度も練習

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 出だしを合わせるのがむつかしい。途中あわなくなるところも。ひたすら練習を重ねます。

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  タイミングを合わせるだけで2時間近く練習。見てるだけで疲れました。

  明日の壮行会では、半分練習、半分中間発表、という感じです。

チェロをかついで買い物

 今日は朝10時から練習の予定でしたが、直前に江原さんから電話

「うっかりナベをコンロにかけたまま出てきたので、引き返して、火を消してから出直してきます。1時間ほど遅れます」

という電話でした。

 11時くらいに練習に見えたので

「朝ご飯の味噌汁ですか?」

「いや、晩ご飯を作っていたんですよ」

 今日は夜のコンサートなので、こんな日は朝、子ども達が食べる晩ご飯を作ってから出かけるそうです。江原さんは一人でお子さん二人を育てています。小学生と中学生です。カナダにいっしょに行って、演奏します。

 週2回くらい夜のコンサートがあるので、朝は晩ご飯作りで大変です。子どものお弁当も作るそうです。

 夜のコンサートがないときは5時くらいに仕事が終わるので、それから買い物をして帰ります。黄色いケースに入ったチェロをかついで買い物をするそうです。

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 このチェロをかついで買い物をしている江原さんを想像してみて下さい。

 江原さんの生き方がにじみ出ているようです。演奏もすごいけど、生き方もすごいと思いました。ますます江原さんのファンになりました。

 江原さんは毎日練習に来ています。大きなチェロをかついできて、練習のあとはそのままコンサートに行きます。それだけでもすごいなぁ、と思っていましたが、今日は朝から子ども達のために晩ご飯を作ったり、チェロをかついだまま買い物に行く話を聞き、あらためて、なんてすごい人なんだと思いました。

 

 そんな生活の大変さをみじんも見せず、今日は辻さんに朗読を丁寧に教えました。

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 今日は、辻さん、とても落ち着いていましたが、いつもは途中で関係のないおしゃべりがはじまります。そのおしゃべりに江原さんは根気よくおつきあいします。

 

 アラビア語の朗読と音楽を合わせました。演奏中も小声でアラビア語の朗読が続いているのですが、その小声で、というのが辻さんにとってはむつかしいようでした。

 集中する江原さんがすごいです。

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練習が終わるともうお昼だったので、「ぷかぷかさんのお昼ごはん」でいっしょにお昼を食べました。ダイちゃんもいっしょです。

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 明日は朝9時から通し稽古をやり、24日のカナダツアーのキックオフ&映画「ぷかぷかさん カナダをゆく」クランクイン&壮行会に臨みます。約50分の舞台になります。

 

貴重な経験をさせてもらって感謝

  日本フィルハーモニーのチェロ奏者江原さん、昨日もダイちゃんと何度も何度も練習していました。太鼓の演奏に入る微妙なタイミングがなかなか合わなくて、でも江原さんは根気よくダイちゃんにつきあっていました。その姿勢に頭が下がりました。

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 江原さんのFacebookにはこんなことが書いてありました。

 

  和太鼓の渡辺大地くんとアンサンブルを開始してから一年が経ちました。
もう数えられないぐらい会って練習を重ねてると、日帰り、一過性のワークショップでは得ることができない気付きが沢山あります。
貴重な経験をさせてもらって感謝です。
大くんのコミュニケーション能力の高さに驚かせれます。
彼はいつも私に寄り添ってくれて、私をフォローしてくれます。

 

 プロのチェロ奏者が「貴重な体験をさせてもらって感謝です」と言うなんて、なんかすごいなぁ、と思ってしまうのです。

 「障がいのある人たちとはいっしょに生きていった方がいいよ」というぷかぷかのメッセージを、江原さんはすばらしい形で実現しているのだと思います。

 

 ダイちゃんのソロ演奏がすばらしいです。

 

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ダイちゃん、まるで目が覚めたように

辻さんがチェコスロバキアから帰ってきて、一週間ぶりに三人でけいこ。旅行が楽しかったのか、日本語の朗読はところどころ忘れていました。アラビア語はプリントを見ながらなので、一週間間あいてもすらすら読んでいました。 アラビア語の朗読と音楽を合わせました。

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 江原さんの演奏がすごい迫力なので、ダイちゃんの太鼓が入りにくそうでした。好きにたたいていい、思いっきりたたいていい、といわれても、プロの演奏に飛び込むのは至難の業。江原さんが目で合図を送ったり、声をかけたりしていましたが、なかなか思いっきりたたくということができません。

 作戦を変え、江原さん「やぁ!」とかけ声をかけました。するとダイちゃん、まるで目が覚めたように自分でも「やぁ!」をかけ声をかけ、いつもの元気なダイちゃんを取り戻しました。

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 9月24日(日)カナダツアー・キックオフ&映画「ぷかぷかさん カナダをゆく」クランクイン&壮行会をやります。

 朝9時からぷかぷかの前の団地集会室で江原さん、ダイちゃん、辻さんのユニットによる「さかなはおよぐ」朗読と演奏をフルバージョンでやります。日本語、英語、アラビア語で朗読し、その間に音楽が入ります。

 10時からは英語の字幕の入ったプロモーションビデオカナダ版の上映があります。英語の字幕が入ると、いよいよ世界に向けてメッセージの発信!と、なんだかわくわくします。「いっしょにいると 心ぷかぷか」は「This is Puka-puka」です。「これがぷかぷか!」という感じでしょうか。海外の人たちにうまく伝わるといいなと思います。

 11時からは「ぷかぷかさんのおひるごはん」でおいしいものを食べながら、みなさんのあいさつがあります。セノーさん、テラちゃん、ダイちゃん、ツジさんたちもあいさつします。

 ご都合つくようでしたらお越し下さい。会場が狭いので、参加される方は高崎宛にメール下さい。pukapuka@ked.biglobe.ne.jp

 

  明日motiongalleryというサイトで「ぷかぷかさん カナダをゆく」という映画作りのためのクラウドファンディングが立ち上がります。熱い思いを書きました。あちこち拡散して下さい。

motion-gallery.net

今日の江原さんの演奏は気合いが入っていました。

  辻さんがチョコスロバキアに行っているので、今日はダイちゃんと江原さんの二人きりの練習。

 今日の江原さんの演奏は気合いが入っていました。『さかなはおよぐ』のアラビア語の朗読の中で、死んださかなを描かされた場面で弾く曲です。怒り、悲しみ、やりきれなさがあふれていました。「レクイエム」という曲で元朝日新聞の記者松井やよりさんの追悼の音楽会で弾いたものだそうです。江原さん作曲です。

ajwrc.org

 

  ダイちゃんと気持ちを合わせたいと、江原さんも一生懸命でした。江原さんに

「好きなようにたたいていいんだよ」

といわれても、江原さんの気合いの入った演奏を前にすると、そこに入り込むのはすごく大変。それでもダイちゃんの天性のセンスで、なんとかくらいついていました。

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 今日はカメラマンの吉田さんも撮影に来ていて、来週は練習のあと、コンサートに向かう江原さんを追いかけて、舞台に立つところまでを撮影するそうです。ぷかぷかさんと練習したあと、その足でコンサートに向かい、プロとして舞台に立つ、その姿を撮る、というわけです。江原さんの姿勢、生き方がよく見える映像になると思います。そんな江原さんの生き方に支えられて、今『さかなはおよぐ』プロジェクトが着々と進行中です。

 9月30日、バンクーバーで初演です。来年1月21日(日)みどりアートパークで行う「第4回表現の市場」でお披露目します。

今日もシリア人のアーセムさんがアラビア語のレッスンのためにやってきました。

 今日もシリア人のアーセムさんがアラビア語のレッスンのためにやってきました。

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辻さんが読んでいるテキストはこれ。アルファベットで表記してあるのですが、読むのはとてもむつかしいです。英語の通訳をやっている辻さんのお母さんは「私にはとてもじゃないけど読めません」と言ってました。

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 今日は江原さんの息子さん暖人(はると)くんも加わっての練習でした。暖人くんの木琴が入ることで、音に広がりが出てきました。

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ものすごい迫力です。「さかなはおよぐ」の最後に入る音楽です。

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江原さんがここまでやってくれる理由を映画の中で描けたら、と思っています。

 今日の練習風景。

 日本フィルハーモニーのチェロ奏者江原さんは、本当にやさしい人です。ぷかぷかさんがうまくできなくても根気よくおつきあいしてくれます。見ていて、本当に頭が下がります。福祉の世界の人でもないのに、この優しさはなんなんだろうと思います。

 去年の演劇ワークショップにチェロを弾きに来て、そのときにぷかぷかさんに一目惚れ。以来ずっとおつきあいが続いています。

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 今日は夕方、サントリーホールでコンサートがあるそうです。写真のような格好だったので、

「舞台に上がるときの服はホールに置いてあるんですか?」

と聞くと、

「いや、このデイバッグにくるくる丸めて入ってるんですよ。はははは」

こどもから借りたという薄汚れた小さなデイバッグに、燕尾服がくるくる巻いて入っているのだそうです。早めに会場について、ハンガーでつるしておくと、しわが伸びるそうです。

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 カナダに出発する前日まで毎日こんな格好でけいこに来てくれます。すべてボランティアです。江原さんがここまでやってくれる理由を映画の中で描けたら、と思っています。

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 靴だけは革靴でした。

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映像の背景にあるものも写し込んで、ようやく映像に深みが出てくる

 『さかなはおよぐ』の練習のあと、pvプロボノの中島さん、映画『ぷかぷかさん カナダをゆく』の監督吉田さん、それに私でカナダの映画について話をしました。

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 カナダを旅すれば、それなりにおもしろい映像は撮れるが、それだけでは平板なものになってしまう。今回の旅のきっかけを作ったpvプロボノの内山さんは、どういう思いでぷかぷかのプロモーションビデオをレオノーラさん(国際自閉症フェスティバルの中心人物)に紹介し、レオノーラさんはどんな思いでそれを受け止め、フェスティバルで上映しようと思ったのか、そもそもレオノーラさんはどうして国際自閉症フェスティバルを始めたのか、そのレオノーラさんとぷかぷかをつないでくれているkieさんは、どんな思いでつないでくれているのか、といった話が加わって、ようやく映像に深みが出てくる、といった話を中島さんはしてくれました。

 なーるほど、と思いました。映像の背景にあるものも写し込んで、ようやく映像に深みが出てくるわけで、いろんなおもしろいハプニングが撮れても、それだけでは平板な作品にしかならない、という話でした。

 そういう意味では、今日辻さんにアラビア語朗読のレッスンに来てくれたアーセムさんもどんな思いで来たのかとか、アーセムさんを紹介してくれたり、『さかなはおよぐ』の原書を探して中東の現地まで連絡してくれた人たちはどんな思いでやってくれたのか、の話も加わってくると、『さかなはおよぐ』の朗読と音楽会が、ものすごく豊かな映像になります。

 辻さんが昨日朗読に使ったアラビア語の原書のPDFは、レバノン大学の先生が送ってくれたものです。そんな遠いところの人を動かしたものはなんなんだろうと思います。

 やはりこれだけの人を動かすものが、この『ぷかぷかさん カナダをゆく』プロジェクトチームにはあるのだと思います。それをどこまで写し込めるかが大きな勝負所になりそうです。

 だから何を撮るのかをあらかじめ整理し、どういうところに着地点があるのかもある程度イメージしながら撮っていった方がいい、と中島さんはアドバイスしていました。

 映画作りのプロですね。その中島さんを中心に作ったプロモーションビデオがカナダとぷかぷかをつなぎ、今回の壮大な物語がはじまりました。

 物語がどんなふうに進んでいくのか、楽しみにしていて下さい。

人と人との偶然の出会いから生まれる新しい物語

 カナダの世界自閉症フェスティバルで日本フィルハーモニーのチェロ奏者江原さんとダイちゃん、辻さんのユニットで絵本『さかなはおよぐ』の朗読と音楽会をやります。朗読をするツジさんは、日本語、英語、アラビア語(『さかなはおよぐ』はパレスチナの絵本で原書はアラビア語で書かれています)で朗読します。

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 そのアラビア語がさっぱりわからないので、東大中東地域研究センターの長澤先生の紹介でリビアからの留学生アーセムさん が辻さんのフォローにやってきました。アーセムさんは東大医学部の学生さんです。

  アラビア語の朗読と音楽を合わせます。

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 アーセムさんはまずアラビア語の発音をアルファベットで表示してくれました。

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そのアルファベットを辻さんが読むのですが、アラビア語独特の「kh」の発音などは何度やってもうまくいきません。それをアーセムさんは一つ一つ丁寧に教えてくれました。

 

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 今日は絵本の核心部分ともいえるところを読んだのですが、辻さんの才能のおかげで、アーセムさんの評価はなんと90%OKということでした。アラブの人にも90%伝わる、という意味です。

 

 今回東大中東地域研究センターの方々のたくさんの協力をいただいています。協力いただいている方の思いがメールに書かれていました。『さかなはおよぐ』は中東の人たち、それに関わる人たちにとっては特別な絵本なのかも知れません。

 

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 アラビア語がわかっているわけでない日本人の若い男性に暗唱される、豊かな調べに乗せて。想像するだけで興奮してしまいます。そんなわけで、長沢栄治もカリーマ師岡さんも、レバノンの教授も、原作探しを手伝った鈴木くんも山本さんも、他に何人もが心を尽くして応援しているわけであります。一緒に夢を見ている人たちです。それは中東の人たちへの想いにあふれてもいます。

 

不思議なものです。諏訪のハーモ美術館のホールでのコンサートに、エジプトの中野さん夫妻からお知らせいただかなかったら、私は江原さんにお会いしていませんでした。諏訪のコンサートでの江原さんの自己紹介で、日比谷高校という言葉を聞いていなかったら、コンサート後に江原さんに話しかけていなかったかもしれません。袴田くんのサウジ公演参加の話をしなかったら、さかなはおよぐ、に繋がらなかったかもしれません。そもそも江原さんがぷかぷかに関わっておられなかったら、こんな展開はなかったと思います。不思議な縁があった、結び目がタイムリーに見つかった、他に色々。

 

神のお導き、祝福のように思えてきます。

 

私はぷかぷかのファンになりました。あの短いビデオは、力があります。素晴らしいです。

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 人と人との出会いの不思議さを思います。そしてその出会いから生まれる新しい物語。9月30日、カナダのバンクーバーで初演を迎えます。

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