日本フィルハーモニーのチェロ奏者江原さんがダイちゃん、辻さんと組んでパレスチナの絵本『さかなはおよぐ』の朗読と音楽を組み合わせた作品にチャレンジしています。朗読は辻さん。日本語、英語、アラビア語で朗読します。 江原さんのイメージはこんな感じです。
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さかなはおよぐを50分〜60分構成にし、英語で、さかなはおよぐをざっと解説
日本語版 大くんとコラボ演奏 上を向いて歩こう、
アラビア語版 チェロソロ
英語版 グループ演奏4曲を入れてので完全版
日本語版、アラビア私の版は名場面をピックアップ。全文でなく一番印象的な場面をピックアップしたほうが、辻さんの集中力で、聴衆を惹き付けるシンプルな構成になると思いました。
今回は英語圏で行うのでメインは、英語を完全版 日本語圏で行うときは、日本語で完全版 イスラム系の聴衆を中心に行うときは、アラビア語で完全版 辻さんにはどのパターンでもできるように練習していただく。
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と、こんな感じです。
アラビア語の朗読をめぐって、様々な出会いが重なって、たくさんの人たちが動いてくれています。時系列で紹介します。
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奇跡の軌跡 さかなはおよぐプロジェクト
Special thanks 高崎明、奴田原睦明教授、細井明美、上東麻子、伊藤優美、モハメド シャムス、長澤栄治教授、長澤美沙子、鈴木啓之、マスウード・ダーヘル教授、師岡カリーマ 、 and ハサン アブダッラー、ヒルミー トウニエ
This is not a fish
この魚は、魚じゃない
If it is a true fish, it is either living or dead
本当の魚なら、生きているかしんでいるか どっちかだ
This fish is neither alive nor dead
この魚は 生きても死んでもいないや
7月初め、ぷかぷか高崎さんから8月13日に行うプロモーションビデオ上映会での演奏依頼が入り、わたしはぷかぷかに「さかなはおよぐ」を提案しました。私が大好きな、イマジンと自由を根幹としたこの絵本と、ぷかぷかの、のびのびと生きる姿がピタリと一致したからです。
私はぷかぷかの辻さんに、さかなはおよぐを使って、自分たちの生き方をメッセージとして伝えMessengerになって貰おうと思ったのです。
7月16日 細井明美さんに、「さかなはおよぐ」について、原本を探している、心当たりはありませんか?とメールを送る。→素敵な絵本ですね。アラビア語では「魚を死なせないために」というタイトルになってます。アラビア語と英語で検索したけどヒットしませんでした。翻訳された奴田原先生ならご存知かもしれませんよ
7月19日 8月13日のコンサート準備不足に付き中止決定
7月21日 高崎さんよりカナダバンクーバーでの国際自閉症フェスティバルにぷかぷかプロモーションビデオ上映決定の連絡と私に演奏での参加依頼が入る
同日、毎日新聞の上東麻子さんに、翻訳者、奴田原さんの連絡先を調べられないか打診をする
7月27日 上東さんからメール→こんにちわ、奴田原さんの連絡先、こちらでわかる分で電話してみたのですが古い番号でつながりませんでした。ちなみに住所は豊区西袋3「奴田原ビル」。まだこちらにいて番号が変わったのか、もう住んでいないのか不明です。出版社は倒産、外語大学も分からないとの返事でした。あまりお役にたたずすみません
8月1日
ニューヨーク在住クラリネット奏者伊藤優美さんからメール→江原さん、ご無沙汰しております。おげんきですか?実は来週8月10日と17日にチェロとクラリネットとピアノのトリオで演奏会を諏訪でやるはずだったのですが、チェロが急遽ニューヨークからビザの関係で来れなくなてしまい…江原さん、お忙しいと思うのでダメ元でのお伺いなのですが、まさかまさか、どちらかの日だけでもやっていただくことはできませんでしょうか?
私から伊藤さんへ
→もしかすると両日空いてるかもしれません、今合宿に来ていてスケジュールを持ち合わせていませんが、今日中に返事します
8月2日 河出出版の町田さんから
→初めまして。
河出書房新社編集部の町田と申します。
奴田原先生ですが、現在、メールも電話もお使いにならないので、
基本的に手紙でのやりとりのみが連絡手段となります。
奴田原先生へのお手紙を私宛にお送りいただけましたら転送いたしますので、、、
8月10日諏訪マルメロ音楽祭
クラリネット伊藤由美、チェロ 私、ピアニストはエジプト人のモハメド シャムス。
モハメドさんの取材でNHK関係、旅行代理店の方々が演奏会に来ていました。
そして、取材の方に同行していらっしゃったのが
東京大学東洋文化研究所(中東地域研究センター)教授 パレスチナ学生基金理事長 長澤栄治さん渡された名刺を見て、ふと「さかなはおよぐ」奴田原 睦明(のぶあき)さんの事を尋ねてみたところ、長澤さんが
「わたしは奴田原さんの弟子です。よく知っていますよ、先生は少しアラビア語に意気消沈し、アラビア語のほとんどの蔵書を処分し、今、五島列島に移り住み、隠遁生活をされています。
電話番号もありますよ、、、たぶんさかなはおよぐは残されているんじゃないな、、」
8月15日
奴田原さんに電話したところ、「さかなはおよぐ」を探してみると奥さんが対応されました。
8月16日
奴田原さんから電話。
さかなはおよぐも処分し所持していないとの事、私のパレスチナの友人はみんな行方不明だというお話をされました。
今は長澤さんにおまかせしているので、連絡を取ってくださいとのことでした。
私は早速、長澤さんにぷかぷかのプロモーションビデオを送り、バンクーバー国際自閉症フェスティバルで行う「さかなはおよぐ」をアラビア語、英語、日本語の3カ国で行いたい、原書の手配をお願いしたいという趣旨のメールを送りました。
14:09
長澤さんから→さかなはおよぐ」のアラビア語原本ですが、若手研究者の鈴木啓之さん(日本学術振興会特別研究員@日本女子大学)にお願いしたところ、さっそく探し、発注していただきました。到着には1カ月ほどかかるようです。
8月25日
長澤さんから鈴木啓之さんがネットのアラビア語図書購入サイトで発注した本は欠品だったのですが、昨日、友人のレバノン大学の歴史研究者、マスウード・ダーヘル教授に妻と一緒にメールを送り、お願いしたところ、さっそくお返事があり、出版社も近く、作家のハサン・アブドッラー氏も友人であるとのこと。またそれからすぐに添付ファイルのようなアラビア語原本のPDFファイルも送っていただきました。
また、昨晩、ダーヘル先生からのお返事を受け取っていたとき、偶然ですが講演(アラビア語の詩の歴史とパレスチナ問題)をお聞きしていた師岡カリーマさんに 朗読による音声データの作成とさらに時間があれば発音の指導についてもお願いすることができました。
師岡さんはお父様が東京外語大学で客員教授もされたエジプト人のアラブ文学の先生で、ご本人もエジプトでお育ちですのでアラビア語のネイティヴの方でNHKや大学の講義などでご活躍。多くの著書(日本語)があります。
8月26日長澤さんから絵本の文の作者のハサン・アブドッラー(Hasan Abdullah)さんは 今回 画像データを送ってくださったレバノン大学教授で著名な歴史学者 のマスウード・ダーヘル先生の友人。南部レバノンのヒヤーム( al-khiyam)という町 1944年生まれで 教職の傍ら詩人として活躍。 とくに児童書を中心に60冊以上の本を書かれています。絵の作者のヒルミー・トーニー(Hilmi al-Tuni)さんは 1934年中部エジプトうまれ。 エジプトやレバノンで数多くの個展。ベイルートには3年間お住まいになったことがあるということですので その縁でこの本の絵も描かれたのではないかと思います師岡さんによる音声データーが届く