私たちが夢見ること、そこから社会が少しずつ変わり始めるのだと思います。
子どもたちにオペラをプレゼントする企画に、なんと10万円もの寄付を下さった方がいます。はじめはお金にゆとりのある方かな、と思っていたのですが、その方とのメールのやりとりで全く違うことがわかりました。 《 今の日本の社会システムが、人を楽しく幸せにする方向から絶望的にずれてしまっているとう事をひしひしと感じます。間違っちゃいけない、早くしないといけない、場の空気を読んで、言われなくても察して完璧に物事をこなさなくちゃダメ。》 という社会の雰囲気の中で、拷問といえるほど辛い思いをしてきた、とその方は書かれていました。 《そんな中で、子供たちにオペラをプレゼントすることで、世の中を変えていく!という発想にビックリ仰天し、とても遠大な計画だなぁと思い、第一、それに目を向ける人なんてどのくらいいるのかしらといぶかしく思いながら時々ブログを拝見していました。 そこで、思いもかけず50%達成、の報告を見て、世の中に無言で文句を言うだけで何もしていなかった自分は一体何だろうかと思いました。恥ずかしいなと思いました。取りあえず出来る事と言えば、昔 事務職で神経をすり減らしながら蓄えたお金の中から、世の中を変えていく一歩として、わずかではありますが精一杯応援させていただくという事でした。》 ああ、こんな人がいたんだ、って、ちょっと涙がこぼれました。 この方は三人のお子さんを育てていらっしゃるそうです。寄付せずにお子さんのために使うこともできたはずです。にもかかわらず、寄付にお金を回してくださいました。寄付に寄せる思いの深さを思いました。 社会というのはとてつもなく大きくて、 「それを変えていくのはものすごく大変」 とみんな思い、多くの人は、 「社会を変える」 なんてことは考えなくなっています。 でも、何もしなければ、それこそ社会は何も変わりません。何かすれば、ひょっとしたらちょっとだけ何かが変わるかも知れません。 NPO法人ぷかぷかは、その設立目的として 「障がいのある人たちの社会的生きにくさを少しでも解消する」 ということをあげています。社会を変えることで、障がいのある人たちの社会的な生きにくさを変えようと思ったのです。 そのためにいろんなことをやりました。そして10年がたち、ぷかぷかのまわりの社会が少しずつ変わり始めました。『ぷかぷかな物語』にそのことを書いています。ぜひ読んでみてください。 shop.pukapuka.or.jp 子どもたちにオペラをプレゼントしよう、という企画も社会を少しでも豊かにしたい、という思いから来ています。そういうことをみんなが夢見ること、そのことが大事だと思います。 政治が、あるいは行政が社会を豊かにするわけではありません。社会を豊かにするのはどこまでも私たちであり、子どもたちです。 私たちが夢見るところから、社会は少しずつ変わり始めるのだと思います。 クラウドファンディングはあと5日です。現在目標達成率は約72%です。もうひとがんばりです。ぜひご協力ください。あなたの熱い思いを寄せてください。 motion-gallery.net