何か嬉しい関係
夏休みにぷかぷかで研修した方が、保育園の仲間に「ぷかぷかパンの会」を提案してくれた。会費1,500円を払うと、半年間ぷかぷかのパンは1割引で買える、というもの。その呼びかけの文の中に「買い支えるというかたちでぷかぷかを応援すると同時に、私たちにとっても何か嬉しい関係が作れないかなと思っています」とあって、これはすばらしい提案だと思った。 「ぷかぷかパンの会」に入会すると、パンが1割引で買えるだけでなく、ぷかぷかの利用者さんの描いた素敵な絵の入ったネームカードもしくは絵はがきが特典としてもらえるのだが、「何かうれしい関係ができること」それがいちばんの特典ではないかと思う。 「何か嬉しい関係」というのは、よくある「障がいのある人たちを理解する」といったこととは全く違うように思う。「理解する」ことは大事なことだが、どこか相手を距離を置いて見ている。人と人とのあたたかな関係が、そこには感じられない。 「何か嬉しい関係」は、彼らを理解しよう、というのではなく、彼らといい関係を作りたい、ということが最初にある。「理解」ではなく、「おつきあいしたい」という思い。これは研修した本人がぷかぷかで障がいのある人たちといい出会いをしたことが大きい。彼らと出会って本当によかった、という気持ちが、素直に出てると思う。 ぷかぷかのお店は「彼らとはいっしょに生きていった方がいいよ」っていう思いで、たくさんの人たちと出会えるように街の中に作った。研修した人も、何度かお店にパンを買いに来たり、パン教室に来たりしているうちに、研修場所として「ぷかぷか」を選び、彼らと思いもよらない素敵な出会いをした。(詳しくは前のブログを見てほしい) そうしてもっとたくさんの人たちにこんな出会いをしてほしいと「ぷかぷかパンの会」の提案をしてくれた。ほんとうに嬉しい限りだ。 パンを買う、というたったそれだけのことが、「何かうれしい関係」になり、自分の中がちょっとだけ豊かな気持ちになれるなら、これほどすばらしいことはないように思う。