「あなた出会えて良かったよ」ってお互いが思えるような
毎週外販に行っている区役所の方からメールが来ました。 【職場でぷかぷかさんのシュトーレンを紹介しましたら、ぷかぷかさんのスッタフさんの話でいっぱいになりました。 計算が早い人の話、看板の文字を読み上げる人の話、販売上手な人の話・・・。スタッフさんの名前は分からないけど、それぞれの人の特徴を言うだけで、顔が思い浮かぶなんてすごいですよね。】 こういう関係ができたことがすごく嬉しいです。“障がいのある人”ではなく、“計算の早い人” “看板の文字を読み上げる人” “販売上手な人”というふうに表現できるのは、一人一人とのおつきあいがあったからできるわけで、ここから新しい関係が始まりそうな気がしています。 それは“障害者”と“健常者”という、どこかいびつで、対立するような関係ではなく、「あなた出会えて良かったよ」ってお互いが思えるような、前向きの関係です。 人は誰かと出会うことで、自分を豊かにしていきます。障がいのある人たちとの出会いは、自分の世界を豊かに広げてくれます。自分の中の人間の幅を広げてくれます。 障がいのある人たちの働く場、生活する場が地域の中にできることに抵抗を持つ人はまだまだ多いと思います。「不気味だ」などといわれ、とても悲しい思いをしたこともあります。 異質な存在を締めだしてしまう地域社会は、締めだした側も息苦しく、生きにくい社会になります。許容できる人間の幅が、異質な存在を締めだした分、狭いからです。 そんな中にあって、彼らと「あなたと出会えて良かったよ」って思えるような関係ができることは、お互い気持ちよく生きていける社会に向けて、ささやかな一歩を踏み出すことになると思います。