ぷかぷか日記

タカサキ日記

  • 障がいのある人を雇用することは、お互いが豊かになるということ。
     瀬谷区役所の人権研修会で、少しお話しする機会をいただきました。障害者雇用がテーマになっていたので、それにつながるお話です。  最初に障がいのある人たちとは一緒に生きていった方が「得」だよ、というお話をしました。これはいつも言ってることですが、おつきあいすれば人間としての幅が広がること、それは自分を豊かにすること、心が癒やされること、日々が楽しいこと、だから彼らとはつきあった方が得!と。  ぷかぷかの週一回のパン販売は区役所を豊かにしている、という話もしました。区役所の売り上げは,始めて5年目の今、日によりますが、始めた当初の10倍くらい売れることもあります。売り上げはパンのおいしさ+アルファが生み出していて、ぷかぷかの場合、この+アルファの部分が売り上げを伸ばすいちばんの要素です。+アルファはメンバーさんが販売することで生まれる「なんだか楽しい」「癒やされる」「心が温まる」などの雰囲気です。ふつう仕事中はみんなまじめな顔して仕事しているので、こんな雰囲気を味わえることは幸せな気持ちを味わえる時間だと思います。だとすれば、ぷかぷかは週一回、昼休みのわずか1時間ですが、区役所を豊かにしているんじゃないか、というわけです。一日の中でぽっと心があたたかくなるような時間て大事ですよね。それがあるから、また生きていこうって思えるというか…  何よりもぷかぷかのメンバーさんとつきあえるわけですから、それだけで人は豊かになります。外販のお店にやってくると、「やあ!」ってメンバーさん達とハイタッチするお客さんが何人もいます。こんな関係でいられるって、すごくいいなって思うのです。障がいのある人たちと会うのを楽しみにしている人たちがいる、ということ。社会をざっと見渡しても、そんなふうに思う人はなかなかいません。そういう関係をぷかぷかのメンバーさん達は、こちらが何も言わないのに自分たちで作ってきました。考えてみればすごいことだと思います。外販はですから、ただ単にパンを売り買いする場ではなく、お互いが豊かになれるような「場」でもあるのです。  ぷかぷかのパン屋にはこんなに人が並びます。社会から疎外されている人たちのお店にこんなに人が並ぶのは、社会の希望だと思っています。(瀬谷区役所の外販)  仕事は人生を支えるもの、という話をしました。エミちゃんはぷかぷかで働き始めて2年目、「最近どうですか?」とケースワーカーさんに聞かれ、「以前は毎日うつむいていましたが(ぷかぷかに来る前は作業所で働いていました)、今はまっすぐ前を向いて生きています」とすばらしい言葉を語りました。この言葉をきっかけに、ぷかぷかの仕事はメンバーさんの人生を支えるもの、豊かにするものと考えるようになりました。そういう仕事を提供しているので、みんな仕事がほんとうに楽しいようです。ぷかぷかに見学に来られた方はたいがい「ここは明るいですねぇ」「笑顔が多いですねぇ」と言われます。空気感が違う、とも。  昔担任した生徒で一般就労した方がぷらっとお店にやってきたことがあります。給料がいいので、貯金を300万円も貯めているそうです。イタリア旅行にも行きました。でも貯めたお金をどんなふうに使うのかのビジョンはありません。休みの日は打ちっ放しのゴルフ場に行くそうです。「楽しい?」「いや、別に。」という返事。一般就労したのはいいのですが、いい人生送っているのかなぁ、と思いました。  ここまで来てようやく障害者雇用に必要な視点の話になります。  障がいのある人たちと一緒に生きていくことは自分を豊かにすることです。障がいのある人たちを雇用することは、職場を豊かにすることです。職場が豊かになれば、社会が豊かになります。  障害者雇用は雇用の面で「障がいのある人たちと一緒に生きていく」ということを実現するものだと思います。だとすればなおのこと、彼らを雇用すると、私たち自身が豊かになるという視点を持って欲しい、とお話ししました。  障害者雇用達成率だけが、語られる現状では、彼らを雇用することで得られる豊かさを見逃している気がします。なんとももったいない話です。彼らと人として出会って欲しいと思います。それがあってはじめて彼らとおつきあいして得られる豊かさというものを実感できます。  仕事は彼らの人生を豊かにします。彼らを雇用することは、お互いが豊かになる、ということです。そういうことが抜け落ちた障害者雇用に関する議論はなんだか淋しい気がします。    
  • 一緒に生きていくことが自分を豊かにする。ジーンときました。とても素敵な時間でした。
    たまプラーザでの映画『ぷかぷか』上映会の感想第2弾です。 ・先生と監督のお話が聞けてよかった。ワークショップに参加してもよいですか?すばらしいつながりと表現づくりの場を見て本当に感激しました。 ・人を生かす、共に生きることを痛感! ・ワークショップはすばらしかったです。 ・皆さんが一体になっている姿が大変感動いたしました。 ・見せていただいて本当によかったです。日々自分の傲慢さを知らされた気がします。 ・一人ひとりの個性に向き合い光るところを引き出す姿に頭が下がりました。パン屋さんで働く姿以外での販売量の多さにちょっと驚きました。最後の「彼はそのままの姿でいのではないか?」とのことばとそのシーンに涙が出ました。 ・編集に苦労されたようですが、子どもを連れてきたのですが、これからの世代の子供に見せるには長かったようです。それでも居眠りしながらも長い間頑張ってくれました。本当は映画の雰囲気が嫌いなのに居れたことは、気になり、魅力があったのだと思います。「ぼくって障害者なの?」と言っていた時期もあったので、「ぷかぷか」の中の所が響いていたのだと思います。 ・この人たちの先を思う。今以上に共存できる社会、これからの生き道を思う、つなげていくことを思う。ここにいられる子ども、人たちは幸せとも思う(世の中のすべてはすくえないけど) ・障がいの「カキネ」を考えています。むずかしいけど。「森は生きている」確か60年近く前に映画で見ました。小学生の低学年でした。そして「燃える燃える・・」という歌詞も鮮明に覚えて口ずさんでいました。雪の中で・・とても美しい情景だった。それを偶然にも今日改めてめぐりあえ感動しています。こんな出会いがあったなんて・・涙涙、孫を暖かく見守て行きたいです。 ・最後の高崎さんのそのままでいいじゃんが心にひびきます。まーさんがやりがいのあることをみつけていくくだりがよかったです。6か月でこんな形になるのですね。障害はあまり重くなさそうなので可能性が広がるのかなと思いました。我が子は重度なのでこの空間にいる事さえ難しそうですが、楽しそうで何よりです。 ・障害者の方たちの暮らせる場所、そして指導者の方たちのご苦労をおもいました。 ・やっていくことを明確にして、みんなで努力する過程ができたらもっとたのしい物語になると思います。頑張っていきましょう。 ・障害を持った子を亡くして11年経ちました。年輪と共に少しずつそれまでの経験が過去になっていく中でその気持ちを思いださせて頂き感謝しています。今晩息子が夢の中に出てきてくれたら・・(笑)ありがとうございました。 ・ビデオの中でまーさんがどんどん変わっていくのがすばらしいと思いました。また、みんなで作り上げていく達成感は生きる力になる元気になることができると感じました。 ・人間接し方が大切なことを知らされました。犬でも猫でも同じだなと思いました、(笑顔で優しく) ・”ここはチーム”いい言葉ですね。一緒に生きていくことが自分を豊かにする。ジーンときました。とても素敵な時間でした。ありがとうございました。 ・私自身障害者という言葉に疑問を感じていたので”ぷかぷかさん”という言葉が日常てきになると良いなと思います。彼らのエネルギーや表現できる力が自分にはとても苦手なことで素直に表現できる姿がとても魅力的で何か一緒にできる機会があったらいいなと思います。上映会をみてとても元気をもらいました。もっとたくさんの人に観てほしいなと思います。私も何か挑戦してみたいと勇気づけられる映画でした。ありがとうございました。 ・0からのスタートでみんなで一つの目標に向かって作り上げていくすばらしさ、人々の成長の様は素敵な空間があること、この上映会に参加できていろいろ感じました、ありがとうございました。 ・すばらしい舞台、演技、歌に感動し、思わずなみだがこぼれました。見ていて楽しいし、一緒にやったらもっと楽しそうだとおもいました。ワークショップでは仕事で生かせそうなこともあり、勉強になりました。天井が低いので画面の下のテロップ文字がみずらかったのが残念です。 ・人間はやはり無限と思う。とても素晴らしいと心温まる時間でした。”やればできる”そんな時間をもち考えさせられました。 ・長い間練習されてでも楽しそうで、どんどん力がでてきているのに感動しました。 ・楽しくて暖かい気持ちになました。ナレーションや効果音に騙されない映像、とてもよかったと思います。これから自分は何ができるのかな、考えてみたくなりました。もっと知りたいな、一緒にいたいなそんな気がします。今自分が仲間になりたいかも。 ・一人一人の感性をそのまま受け入れておられる様子がとてもよかったです。一人一人がのびのびとしていて見ていて、だれが障がい者か健常者かわからず、引き込まれました。 ・2回目ですが、前回とはまた違って今回は内容だけでなく彼らの歌う音楽やピアノの音色などがとても心にしみました。 ・長いビデオ撮り切りましたね。個人として出演者の個性が理解できました。よくやり切りましたね。ただただうれしかった。 ・PTの資格を取って初めて働いたのが、肢体不自由児の小さな施設でした。今は成人の脳卒中のかた、ぷかぷかになりたての方がたと仕事をさせてもらっていて、なかなか地元の方たちとのふれあいができない日々ですが、退職したら地域で生きていかれる、そんな安心感DVDでした。これからも、生まれて生きてなくなるまでの物語のひとつひとつに触れあっていかれたらと思います。今日はありがとうございました。 ・自分がどれほど固い身体で毎日を暮らしているか!そうそう私の方がよっぽど不自由・・字にも言葉にも頼り切らないコミュニケーション=エール交換エネルギー交換に励まされます。 ・すばらしかったです。みんないろいろな障がいがありながらも一つになってつながっていると感じました。これからももっともっと頑張って欲しいと思います。 ・感動しました。 ・知らないことをたくさん教えてもらいました、ありがとうございました。 ・2時間の映像があっという間でした。ぷかぷかの人たちのだんだんいききしてくる表情がステキでした。見ていて気持ちがよかった。ぷかぷかのひとたちに魅力を感じました。ただこの楽しさは、私自身が当事者(障害児の親)だから感じる事なのかもしれないと思います。日頃障害児者と関わりを持たない人にこの映画を見てもらうこと(知ってもらうこと)の意義をはっきり示してもいいと思います。(心のバリアフリーとか)でないと、上から目線の偽善者に見えかねないと思います。 ・涙がでました。私もぷかぷかさんたちと一緒にいる時とても癒されます。今後の活動をまた楽しみにしています ・ステージを見ていると誰が健常者で誰が障がいがある人かわからになー・・と思いました。こんな風に一緒に社会で生きていけると楽しいよなー自然だよなーと改めて感じました。ただ・・”彼らは赤ちゃんのようにムク、自由に生きている”という監督のことがには私自身はストンと納得はできずにいます。彼らも社会のしがらみに苦しんでいるし、自由にふるまえずにもがいていたりする部分もあると、わたしは思っているからです。だけど、ぷかぷかさんにはとっても魅力がある、それはどこから来るものなのか、それが今日私が上映会からもらった宿題なのかなと思います。 ・ぷかぷかという名前いいですね。障害も一つの個性、それぞれをそのまま受け入れ一つのものを作り上げ、成長していく様子はどの子もそれぞれで楽しかった。パン屋さんに行ってみます。 ・時々ぷかぷかさんのパンを購入していましたが、お店の写真がとても懐かしかった。1部でも泣いてしまいましたが、2部のメーキングでさらに彼ら彼女たちのすばらしい個性と活動ぶりと共同作業に感動をいただきました。本日は元気をいただきました。本当にありがとうございました。感謝 ・ぷかぷかの皆様は周りの人たちへのあたたかさ、愛を振りまき元気にしてもらってるのがよくわかります。ぷかぷかという言葉もステキ。どの人たちもステキ。どんどん成長していってこちらが頑張らなくちゃと考えさせられます。 ・高崎さんのお話をじっくり聞きたいです。「人間は苦労したほうが良い」という言葉はひびきました。 ・一人一人のドラマがあり、それを見られてよかったです。自分の子どもが大きくなった時のイメージが少しわいた気がします。ぜひカフェにも行ってみたいです。 ・私の子供は参加していませんが、どんどん変わっていただきたいです。親だけでなく寄り添ってくださる方がいるから、やっぱり自分達だけでは達成感を感じることが悔しいけどできない、ありがたいです。お仕事しているだけでは生きていけないです。スタッフの方にまず感謝です! ・楽しかったです。 ・上演の時から見たいと思っていて、ようやく見れてとてもうれしいです。みんなの表情がWSを重ねるごとに変化して生き生きしてきて、すばらしかったですよ。ぷかぷかのランチにぜひ行かせてもらいます。 ・みんながとても楽しそうに参加していたのが印象に残りました、でも2部の本番までの様子を見させてもらって、それぞれの方が本当に時間をかけて成長され本番に臨んだことにおもわず拍手でした。 ・セリフ等が少し違っていても、ちゃんと結果にたどり着く全体の流れや、そこへもっていくことのできる皆さんの力に感激しました。 ・とてもよかったです。 ・自分はぷかぷかに2回パンを買いに行ったことがありました。だからよく知っているのですが、こーゆう上映会というのもやるんだなとおもいとてもよかったと思いました。 ・障がい者の親として保育者として改めていろいろ考えさせられました。いろいろな人に見てもらえるといいですね。 ・まぁさんがまきのさんに出会って表情がかわっていくシーンがすごくよかったです。 ・大人になると自分の思っていることなどを自由に身体を使って思い切り表現する機会がなくなってしまっていることに改めて気が付きました。とらわれない自由、大事なものはみんなちがう・・など考えさせられました。最近偶然ぷかぷかさんの「塩パン」をいただきましたが、今まで食べた「塩パン」の中でナンバーワンでした。 ・障害あるなし関係なく一人ひとりの表現、進化した姿がすばらしかったです。楽しい企画ありがとうございました。 ・集団に入っていけない人を時間をかけて仲間に入ってお話できるようになれたのはすばらしいと感動しました。1つのドラマが一人一人の力で成功したのが関心しました。 ・4月の神様のハッピ?格好よかったです。 ・「ただちょっとガマンして待てば、物事がいい方向に行く」ということを最近実感しています。そのことに自信をもっていいと映画を見て思いました。 ・とてもよくできているドキュメンタリーだと思いました。 ・すごく安らかな時間をいただきました。自分の日常に映しながらのよい時間でした。 ・忙しい時間の中で久しぶりによい映画を見ることができうれしいことでした。 ・だんだん自分の意見が言えてのびのび表現できてよかった。皆さん楽しそうですね。 ・舞台に残った台本に”矢印をつけるセンス”はいただけない。 ・ワークショップすばらしい!しょうがい者と呼ばないの当たり前・・私にはとてもできません。みなさんホントすごい!利用者さんと呼ばずメンバーさんという高崎さんかもくな女の子が気になっていた宮沢さん。メンバーの皆さんに一人一人に生きる場所のあるぷかぷか素敵なお店、場なのだろうと思います。近いうちに必ず伺います。 ・ぷかぷかさんはベーカリーだけだと思っていたので表現活動もしているのを知れてよかったです。それぞれの個性がよく出ている映画でした。私は「アルカヌエバ」の就労のお手伝いをしているのでとても勉強になりました。 ・出演者の方々の表情がだんだん変化していく姿がとても映されていた。障がいのある人もそうでない人もとても楽しそうにさんかして一体感を感じた。 ●●●  映画『ぷかぷか』の自主上映,やってみませんか?2時間11分のちょっと長い映画ですが、おもしろいです、楽しいです、元気が出ます,「一緒に生きていくってこういうことか」って納得できます、未来に希望が持てます。  映画監督の宮沢あけみさんと、ぷかぷか代表の高崎のトークショー込みで上映料は6万円になっていますが、価格は相談に乗ります。6万円て高そうですが、その6万円が生み出す『新しい価値』、つまり映画を見たあと、ちょっと元気をもらったり、ホッと気持ちが楽になったり、みんなの気持ちが前向きになって何か新しいことが始まったり、障がいのある人たちの未来に希望が持てたりするなら、6万円はそれほど高くない気がします。6万円が生み出す『新しい価値』をどのように評価するか、そのことにつきると思います。ぜひ検討してみて下さい。   上映についてのお問い合わせは045−453−8511 ぷかぷか事務所 高崎まで  映画『ぷかぷか』は来年1月7日(木)みどりアートパークホールでアンコール上映されます。
  • 世の中のぷかぷかさん達がみんな あんな風に安心していきいきと過ごせたらいいなぁ
     先日たまプラーザで上映した映画『ぷかぷか』の感想が送られてきましたので紹介します。 主役はもちろんぷかぷかの皆さんですが、彼らを取り巻くミュージカルを指導する 方々が、スタッフたちが、生き生きと楽しんでいる姿。私もいま、養護学校にて給食 介助の非常勤をしており、身近に子供らと接していて私が彼らから影響をうけて変 わっていくことを体感しています。この障がいの人らといることに慣れたときの、 いっしょにいることの安心感やら、発見やら。私も、社会に伝えていくお手伝いをし なくてはいけない、と思いました。 死にたい口癖のお兄さん、すぐに答えられない女の子、気になるぷかぷかさんたち の、時間をかけたからのうれしい成長の記録、高崎先生の暖かい見守りを貫く姿。 上映会を主催された方が、もっといろいろな人にみてほしい、とここまで企画を立ち上げた気持ちがわかります。 今回、チケット販売にはたまプラーザ近隣の特別支援級や、子育て支援関連、社会福 祉関連の知人らにお声かけし、見に来て頂きました。障がい児のお母さんらも結構来 ていただいたのですが、皆さんそれぞれに、子供の進路先への情報収集に必死な日々 です。この映画を見ていたそのお母さんたち、ミュージカルの練習風景や、パン屋販 売のシーンやあらゆる映像をみていて、みんな自分の子供たちにも、明るい明日があ るという安心感やら、希望を感じたのではないかな、と思います。帰り際、皆さんの 一言一言と、その笑顔に、そう感じた。 …一方で、先日お亡くなりになったメンバーの方が映像に写ったとき、少し寂しい気 持ちにもなりました。それぞれの、寿命もあるんだな…、と。 ○ ぷかぷかさんたちの持つある種のスピードのゆるやかさが心地よかったんだろう と、解釈しています。高崎先生のお人柄というか、パーソナリティーに支えられてい る部分が大きいのでしょうが みなさんのひとりひとりの個性もやっぱり素晴らしく、自分って何ができているんだ ろうと、(子ども達の)幼稚園時代からの疑問にまたぶつかってしまったデス。 ○ どうしたらあの作品をお金をかけずにキャラバン上映できるか、全く興味も理解 も接点もない人たちにどうしたら見てもらえるか、を考えています。2部目のメイキ ング(ワークショップ)を追った作品の方が、知らない人に伝える力があるように思 いました。本番の舞台映像も出てくるしね。私の職場もケアプラザですし、学校やP TAの講座に食い込む方法はないものかな?とも思いました。 単純に役者さんに会いに行きたいな!パン食べたいなぁ〜〓とも思ったし、デフパ ペットは私のあこがれでもあるので、ぷかぷかとパペットの化学反応起こしてるワー クショップに私も身を浸してほぐしてもらいたいぃ〜〓とも切実に感じた。 そのままでいいんだよ、というメッセージは、北海道浦河のべてるの家(精神障がい の方が地域に溶け込んだコミュニティーを作っている)につながるものがあります ね。すごく豊かでおもしろいので、機会があったら本など見てみてください。という わけでこちらこそ、映画お声かけいただいて感謝です。  ○ 一日お疲れ様でした。かなりの長時間。見応えありましたね。辻くんは、我が家 の坊主にも通じるところがあり、なんだか他人事でない懐かしさを感じたよ。 ○ 娘は、感想について。心に伝わって、感じることでことばにできない。辻くん良 かった。ミュージカルのワークショップでやったことをたくさんやっていた。表現 ワークがなつかしい。それぞれの人の個性が光っていた。とか話していました。 ○ 映画は感動したし、色々考えさせられました。世の中のぷかぷかさん達がみんな あんな風に安心していきいきと過ごせたらいいなぁと思います。 ○ こちらこそ、楽しかったです。 ありがとうございました。障害者と関わりを持っ たことのない人が、あのような映像で障害者に少しでも親近感をもってもらえるとい いな、と思います。関係者の方々の熱意もかんじられ、障害者のかたたちの生き生き とした表情にも感動しました。ありがとうございました!・ 映画をみた皆さん、さっそく郵便局前の「ぷかぷか」に、パンを買いに、お昼を食べに、あのキャストたちに、会いに行きたい!と思っているようです。 また、売り上げに貢献できますかね(^^♪  これからの時代は、ソーシャルビジネス 少子化、高齢化を鑑みて、イケイケどんど ん勝ち組の時代は終わり、ぷかぷかコンセプトの街づくりのようなことが、意味をな す社会にならないと、日本は自滅しますよ。なにが、地方創生でしょうか? 願わく ば、これをきっかけに我が青葉区でも、ぷかぷか2号店のような仕事場が開設される ことを! 今後もお付き合いのほどをよろしくお願いします。 ●●●   映画『ぷかぷか』の自主上映をぜひやって下さい。2時間11分のちょっと長い映画ですが、障がいのある人たちと一緒に何ができるか、彼らと一緒に生きていくってどういうことか、ということについて具体的な提案をしています。何よりも未来に希望が持てるような映画です。  映画監督の宮沢あけみさんと、ぷかぷか代表の高崎のトークショー込みで上映料は6万円になっていますが、価格は相談に乗ります。映画を見たあと、ちょっと元気をもらったり、ホッと気持ちが楽になったり、みんなの気持ちが前向きになって何か新しいことが始まったり、障がいのある人たちの未来に希望が持てたりするなら、それは6万円が生み出す『新しい価値』といっていいと思います。6万円が高いか安いかは、それが生み出す『新しい価値』をどのように評価するか、ということで決まるのだと思います。   上映についてのお問い合わせは045−453−8511 ぷかぷか事務所 高崎まで  映画『ぷかぷか』は来年1月7日(木)みどりアートパークホールでアンコール上映されます。
  • むっつり大王は自分の中に
      第二期第三回ワークショップ。第一回は谷川俊太郎の詩『生きる』を読み、みんなの『生きる』を書きました。第二回はその詩に対立するものを書きました。でも対立の力が弱いというか、みんなの『生きる』世界を蹴散らすほどの対立がなかなか見えませんでした。  そこで考えたのが『むっつり大王』。とにかく楽しいことやうれしいことが大嫌い。生まれてこの方、笑ったことが一度もないという暗い人生ひとすじの大王。  その「むっつり顔」をやってみました。「むっつりの階段」というコミュニケーションゲームです。7人くらいが横に並び、最初の人は少しだけむっつりした顔を作ります。隣の人はそのむっつりした顔をよく見て、そのむっつり顔を少しふくらませて次の人に送ります。その次の人は更にふくらませて…というふうにだんだん「むっつり」をふくらませていきます。   むっつりのお面を作りました。紙皿に自分のイメージするむっつり顔を描き、目に穴を開け、輪ゴムで耳に引っかかるようにしてお面を作りました。   自分でむっつり顔をして、その自画像を描くヨッシー   お面をつけてみます。     ピアノに合わせて動き、むっつり顔をする理由を一つあげます。   「うるさい!」とか「こっち見んなよ」とかいろんなことを言っていましたが、反省会で、「私がふだん思っていることと同じだわ」「これだけのことをふだん、みんな自分の中で押さえてるんだね」といった意見が出ました。要するに「むっつり大王」は外からやってくるのではなく、自分の中にいた、というわけです。  「みんなの生きる」を蹴散らしてしまうものとして、わかりやすい「むっつり大王」を持ってきたのですが、それは実は自分の中にいた、という発見。  「むっつり大王」を提案したとき、進行役をやっている演劇デザインギルドの代表のナルさんは 「むっつりは、悪ではなく、弱い状態を表していると思います。弱さというのは、単純じゃなくなるということです。外と、あるいは自分の内部とも葛藤を抱えて、なおかつその原因が見えていないからだと思います。」 と意見をくれました。  今回、むっつりのお面をかぶって、むっつりの理由を言ってみたら、まさにそういったことが少し見えてきた、というわけです。    私たちは日々の生活に追われる中で、谷川俊太郎の詩にある「生きる」の世界を、ともすれば忘れてしまいがちです。    大事にしなければならないことを忘れ、私たちはいったいどこに向かおうとしているのでしょう。     先日、映画「ぷかぷか」を久しぶりに見て、 「ワークショップの場には、なんて豊かな時間が流れているんだ」 と思い、 「障がいのある人たちの、できないところをできるようにしようとか、時間のかかるところを、時間がかからないようにしようとか、そんなふうなことをちっとも考えていないからこそ、この豊かな時間が生まれたのだと思います。」 と書きました。  できることはいいことだ、時間のかからないことはいいことだ、みたいなことにずっと追いまくられる日々の中で、だんだん「むっつり顔」が私たち自身の中でふくらんできているのかも知れません。そして『生きる』の詩にあるような豊かな世界を、知らず知らずのうちに自分で押しつぶしているのかも。  だとすれば、ワークショップが創り出しているものや、ぷかぷかが作り出しているものの中にこそ、この「むっつり顔」を超えるものがあるのかも知れません。    それをどうやって芝居の形にするのか、ここからが勝負です。      
  • そんなふうなことをちっとも考えていないからこそ
     11月22日(日)たまプラーザの映画『ぷかぷか』の自主上映がありました。半年ぶりに見る映画はとても新鮮で、 「なんて豊かな時間が流れているんだ」 と素直に思いました。ぷかぷかのメンバーさんと地域の人たちが一緒になって、芝居を作っていく。月一回集まり、6ヶ月もかけて、少しずつ少しずつ作っていきます。  芝居を作る作業は、普通の人だけでやっても大変な作業です。そこに障がいのある人たちが加われば、もっと大変です。ストーリーがなかなかみんなの中に入って行かなかったり、いろんなことにものすごく時間がかかったり……。でも、その大変さをむしろ楽しみながら芝居作りが少しずつ進むところが,場の豊かさを生んでいるんだと思いました。   障がいのある人たちの、できないところをできるようにしようとか、時間のかかるところを、時間がかからないようにしようとか、そんなふうなことをちっとも考えていないからこそ、この豊かな時間が生まれたのだと思います。そのことの意味をもっともっと私たちは考えていいように思います。     映画の終わりのほんの5分ほど、ワークショップに参加したぷかぷかのメンバーさんたちの働くシーンが出てきます。エプロン、三角巾、マスクをつけ、黙々と働いています。ふだん見慣れているはずの、その働く姿が映画の中ではほんとうに輝いて見えました。この黙々と働く彼らの姿があって、あの輝くような舞台があったのだとあらためて思いました。そんなことを考えていたら、また涙がぽろぽろ出てきてしまって、そのすぐあとにあったトークショーでなかなか言葉が出てこなくて困りました。       来年1月7日、長津田駅前にある「みどりアートパークホール」で映画『ぷかぷか』の上映会があります。ぜひ見に来て下さい。       
  • 社会の中で評価されてきて…
    区役所から「冬のたからものづくり」という子ども向けイベントのチラシのデザインを依頼されました。 アート屋わんどはこんな提案をしました。    文字はすべて利用者さんです。下半分の絵も。 ミドリンの絵も利用者さんが区役所でいただいた名刺の絵を参考に利用者さんが描いたものです。好みですが、こっちの方があたたかい感じがします。 イベントに使う垂れ幕の文字も利用者さんが書きました。とてもあたたかな感じのする文字です。  利用者さんの文字や絵がこうやって社会の中で評価されてきたことはとてもうれしいです。 社会がこんなあたたかな文字や絵で埋まったら、みんなの心もあたたかくなるかなぁ、なんて考えています。
  • 王子様が…
     ユリさんが一週間ぶりに出勤。 「一週間何してたの?」 「寝てました」 「寝てた?ずっと?」 「はい、寝てました」 「眠り姫だね。」 「そうです」 「そうか、ひょっとして今朝、白い馬に乗った王子様が現れて、チュってキスしたんじゃない。それで目が覚めたんだよ」 「そう、実は王子様ができたんですよ」 「すごいじゃん、お姫様の写真撮らしてよ」 「恥ずかしいです」 といいながらも、完全に後ろは向かず、ちらっとこっちを見てるあたりがうれしい証拠。   スタッフにも「え?王子様が現れたんだって!」と喜ばれたりして…   帰りの会。 「一週間ぶりにユリさんが来ました。ずっと寝ていたそうです。ここでクイズです。どうして今日目が覚めたのでしょうか?」 「………………」 「ユリさんは一週間、眠れる森の美女のように眠っていたそうです。今朝、そこへ白い馬に乗った……」 なんて感じで帰りの会をみんなで楽しんだのでした。みんな真剣な顔して聞いていましたよ。    
  • こういう目で世界を見てるんだ
     土曜日のぷかぷかマルシェ。小雨にもかかわらずたくさんの方に来ていただき、ほんとうにありがとうございました。hanaちゃんのお母さんが似顔絵を描いてもらったときの話をブログに書いていましたので、紹介します。  似顔絵画伯ことヨッシーに 「かわいく描いてください」 とお願いしたら 「見て描くから」(そのまま描くから) と応えたそうで、気を遣っているような遣ってないような、それでいてなんともおかしいこの答え方に、座布団5枚!って思わずいいたくなりました。   ameblo.jp    できあがった似顔絵といっしょにモデルさんたちの写真を私が撮ったのですが、お母さんの携帯で撮った写真にはhanaちゃん、カメラを見てしっかり写っています。でも、そのあと私の大きなカメラで撮ったときは、もう用は済んだと思ったのか、お母さんの後ろにさっさと隠れてしまいました。ですから土曜日にアップした写真にはhanaちゃんは写っていませんでした。  お母さんのブログに載っている写真のhanaちゃん、まっすぐにこちらを向いていて、「そうか、hanaちゃんて、こういう目で世界を見てるんだ」 って思いました。うかつなことはできないなぁ、と思いました。
  • こんな街にいることが幸せ
     セノーさんは今日もバス停付近で立ち往生。声をかけて笑顔になってもなかなか前に進みません。 ようやく近づいてきて、私の目の下まぶたを押さえ、 「あ、目が白いねぇ。どうしてですか?」 「マック行ってないからです」 「マツイくんの目はどうして白いんですか?」 「マック行ってないからです」 「トミナガさんの目はどうして白いんですか?」 「マック行ってないからです」 ……… と、これが延々10人くらい続いて、 こうやってセノーさんの目もチェック(養護学校時代、毎日のようにマックに通い、テリヤキバーガーを食べ過ぎてぶくぶくに太ってきたので、下のまぶたを見て「あ、赤い!これはテリヤキバーガーの食べ過ぎで、糖尿病になりつつある証拠だよ。うわ〜たいへん!これはマックに行きすぎでもうマッキですよ、マッキ的症状です」といい、それ以来毎日目の検査をしています。その効果があったのか、最近は一週間に一度くらいしかマックに行かなくなりました。マックの店員さんにも、健康のためにマックを減らします、といったらしく、店員さんも気を遣ってくれてるみたいです。)   「ところでセノーさん、今どこに行くところですか?」 「あ、事務所です」 「だったら早く行ったら。」 「あ、そうですね、じゃ」 といいながら事務所に向かったものの、10メートルくらい進んでまた立ち往生。 パフォーマンスが始まりました。   こんなことができる人が街にいるとほんとうに楽しいです。そして、こんな街にいることに幸せを感じます。    
  • 無理しないで、そのままのあなたでいいんだよ。
     今週、養護学校のPTA主催の講演会があります。ぷかぷかがなにを目指し、どんなことをやってきて、何を作りだしたか、といったことをお話しする予定ですが、保護者の方たちが未来に向かって希望を持って前に進めるようなお話ができれば、と思っています。  障がいのある子どもと一緒に、希望のある未来を切り開いていけるような,そのヒントになるようなお話…    昨日の理事会で、社会に障がいのある人たちを適合させていくのか、それとも障がいのある人たちに社会を合わせていくのか、といったことが話題になったのですが、その話の中で、障がいのある子どもを抱えたお母さんで、厳しい訓練を希望する方が多いんですよ,という話を聞き、なんとも気が重くなりました。  昔養護学校に勤めている頃、給食の時間、なかなかものを食べない子どもがいて、口から出そうとしている食べ物を無理矢理口に押し込んでいる教員が時々いました。これも大事な指導なんだといってましたが、私は見ているのも辛くて、そんなやり方はおかしいんじゃないか、といったのですが、いや自閉症の子どもにはこういう指導が必要なんだ、と言い張っていました。  厳しい訓練というのは、そういう方向性を持っています。でも、そんなことで食べられるようになっても、そこにはおいしいものを食べる楽しさとか、幸せに思う気持ちなんかないような気がします。食べる、というのは、一つの「文化」だと思います。嫌なものを無理矢理食べさせるのは、その文化がどんどんやせ細っていくような気がします。  心が寒くなります。  そんな時代の中で、私たちはどうしたらいいのか、ということです。ものを食べない子どもがいたとき、無理矢理食べさせるような指導、あるいは訓練に任すのか、もう少し違う方法を私たち自身で考え出すのか、ということです。簡単に答えは見つかりません。でも、そこで私たちがほんとうに必死で考え、悩み抜くところにこそ、希望があり、答えがあるように思うのです。考え抜き、悩み抜くことで、私たち自身が変わること。そのことがとても大事だと思います。そうやって社会は少しずつ変わっていくのだと思います。   hanaちゃんのお母さんも、昔はhanaちゃんを何とか社会に合わせていこうと必死になっていろいろやったそうです。でも、あるとき、hanaちゃん自身が今幸福に生きていることに気がつき、すごく楽になった、といっています。 ameblo.jp  もちろんこれですべて問題が解決したというわけではなく、昨日もhanaちゃんに髪の毛を引っぱられて、痛い思いをしながら似顔絵を描いてもらったり、プラバンをやったりしていました。そういう辛いことも引き受けながら、hanaちゃんのそのままを引き受けようとしているお母さんに私は拍手を送りたいのです。    《無理しないで、そのままのあなたでいいんだよ。》  ぷかぷかが作ってきたものは、まさにそんなメッセージではないかと思うのです。そのままの彼らが、ぷかぷかを作っています。講演会では、そんなことが伝えられたら、と思っています。      
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