ぷかぷか日記

タカサキ日記

  • 彼らが作る「ぷかぷか物語」
     昨日、日経ソーシャルイニシアティブ大賞の原稿を書いていて、最後のまとめに、「ぷかぷかに彼らがいなかったら、ただのパン屋でしかなく、これほどすばらしい物語は生まれなかった。」と書きました。  ぷかぷかのホームページがこんなにも充実しているのも彼らのおかげです。彼らがいなければ、こんなに楽しいぷかぷかのホームページはできませんでした。(まだホームページを見ていない方は「ぷかぷかパン」で検索して下さい。)  私の彼らへの思いから始まったホームページは、彼らの日々の物語が積み重なって、壮大な「ぷかぷか物語」を創り上げています。118,000人を超える人たちが、この物語を読んでいます(ま、2回3回と読んだ人もいますが)  ここには彼らと一緒に生きていくための膨大な手がかりがあります。一緒に生きていった方がいいよね、って素直に思える物語がたくさん詰まっています。ふっと心安らぐ物語、心が癒やされる物語、心がきゅんとなる物語、抱きしめたくなるような物語、未来に希望が持てる物語、わくわくするような物語、思わずクスッと笑ってしまう物語、心にすとんと落ちる物語、新しい発見のある物語……。これはもう、社会の「財産」といっていいほどの価値を持つのではないかと思います。。昨日書いたぷかぷか日記の「社会性」と「革新性」の部分は、ソーシャルビジネスの新しい形を提案できたと思います。 やっぱり社会は障がいのある人たちが必要 - ぷかぷか日記    物語は現在進行中です。ぷかぷかのあちこちから毎日のように新しい物語が生まれています。今日はこんな物語が生まれました。  www.facebook.com  物語は人生を豊かにします。物語があるから、人は前に進めます。明日に希望が持てます。何よりも元気になります。  彼らに感謝!です。     こうやって毎日毎日たくさんの物語を彼らは創りだしています。一枚一枚の写真に、小さな、あたたかな物語があります。一枚一枚じっと見てください。ね、楽しい物語が目に浮かぶでしょ。この物語は社会を潤いのあるものにします。      
  • やっぱり社会は障がいのある人たちが必要
     日経ソーシャルイニシアティブ大賞に今年も応募しました。今日締め切りで、先ほどメールで送りました。  以下の三つの要件を満たすように書いていったのですが、まとめとして、やっぱり社会は障がいのある人が必要、ということが見えてきました。   1. 社会性  社会的課題の解決を事業のミッションとしている 2. 事業性  ビジネス的手法を用いて継続的に事業活動を進めている 3. 革新性  新しい事業モデルや社会的価値を創出している    問題となるのは「社会性」と「革新性」です。ここが一番評価されます。書くのに一番むつかしくて、一番楽しいところです。今年は少し切り口を変えることで、ぷかぷかがやっていることを再評価できたように思います。  「事業性」については、日々の「ぷかぷか」の活動そのものなので、あらためてここでは書きません。  ちょっとびっくりしたのは「直近1年間のトピックについて」という項目で、あらためてこの1年、ずいぶんいろいろなことをやってきたんだなぁ、と思いました。   社会性について 事業の目的:障がいのある人たちが生き生きと働ける職場を作る。 ミッション:障がいのある人たちと一緒にお互い気持ちよく生きていける社会を実現する。  解決を目指す課題:障がいのある人たちの社会的生きにくさ    障がいのある人たちは「理解力が低い」「仕事が遅い」「なに考えているかわからない」といった理由で社会の中で疎外されることが多い。このマイナス方向の評価が障がいのある人たちの社会的生きにくさを生んでいる。この問題の解消のためには、障がいのある人たちに対するマイナス評価を超えるプラス方向の評価を作り出すことだと思う。「ぷかぷか」がやってきたことは、事業を運営していく中で彼らに対するプラス評価をたくさんのお客さんと共有してきたことだと思う。   障がいのある人たちが社会の中で生きにくいとき、いいかえれば社会の中で受け入れる人間の幅が狭くなるとき、私たちもまた窮屈になり、生きにくい社会になる。障がいのある人たちを排除する社会は、だんだん豊かさを失っていく。いろんな人がいること、それが社会の豊かさだからだ。彼らが生きやすい社会は、誰にとっても生きやすい社会であり、それが社会の豊かさといえる。「ぷかぷか」はその豊かさを社会に取り戻そうとしている。  「ぷかぷか」は「障がいのある人たちとは一緒に生きていった方がいいよ」というメッセージを、日々ホームページやFacebookページ、ぷかぷかしんぶんなどで発信し続けている。このメッセージは、「ぷかぷか」代表の高崎が養護学校で教員をやっているときに、知的障がいの人たちに惚れ込んでしまい、「彼らと一緒に生きていきたい」「一緒に生きていった方が得!」と思ったところから始まっている。  「一緒に生きていった方が得!」と思ったのは、障がいのある人たちにとても豊かなものを感じたからだ。もちろんいろいろできないことがあったり、問題を抱えていたりすることも多い。でも、それらを超える豊かなものを彼らは持っている。彼らとおつきあいすることは、私たち自身の人間の幅を広げ、人生を豊かにすることだ。  定年退職後、街の中に彼らの働くお店を立ち上げたのは、彼らと一緒に生きていきたいと思ったことと、街の人たちに素敵な彼らに出会って欲しい、彼らの持つ豊かさに出会って欲しいと思ったからだ。それはそのまま「プラス方向の評価」をたくさんの人たちと共有することであり、彼らの社会的生きにくさの解消につながっていく。  実際に彼らの働くお店を開くと、パン屋、カフェ、お惣菜屋など、にぎやかで、それでいてホッとする雰囲気の中で彼らと出会い、「ぷかぷかが好き!」という人がどんどん増えてきた。福祉事業所を応援する、というのではなく、単純に「ぷかぷかが好き!」なのだ。障がいのある人たちの魅力に出会ったということだろう。「ぷかぷかが好き!」という言葉は、彼らへの素直な「プラス評価」だ。「今までなんとなく嫌だなって思っていたけど、彼らのことを知ると、なんだか素敵な人たちね」とお店で彼らと出会った人たちは言う。  「なんとなく嫌だ」が「ぷかぷかが好き!」に変わったことはとても大きな変化だ。障がいのある人たちの社会的生きにくさを生んでいる彼らへの「マイナス評価」が、お店に来ることで「プラス評価」に変わったということだ。  「ぷかぷか」は障がいのある人たちが生き生きと働くことのできる場を運営しながら、障がいのある人たちに「プラス評価」をするお客さんを増やし、地域社会を少しずつ豊かにしている。     革新性について  空気を読んだり、まわりに合わせることばかり考える社会は息苦しく、窮屈きわまりない。知的障がいのある人たちは、空気を読むことも、まわりに合わせることもあまりしない。そういったものからとても自由。「ぷかぷか」は、そんな彼らが、ありのままの自分でいられる場所になっている。そして、ありのままの彼らを、利益を生み、社会を豊かにする「新しい価値」としてうまく事業に取り入れている。  「ぷかぷか」のスタッフは、障がいのある人たちと「一緒に生きていく」というスタンスを取っている。だから彼らに対し、管理的な立場は取らない。彼らが「ぷかぷか」でありのままの自分でいられるのは、そこから来ている。  ありのままの彼らを大事にしたいので、接客マニュアルは使わない。それを使うと「彼ららしさ」がなくなるからだ。マニュアルがないので、決してうまいとはいえない接客だが、一生懸命さだけはしっかり伝わる。みんなの思いがお客さんの心にストレートに届く。それがお客さんにとって、とても心地いい。  お店に来て、ありのままの自分で働く彼らの姿を見ると、「なんて自由な人たちなんだ」と心が癒やされるお客さんが多い。社会がだんだん窮屈になり、その息苦しさの中で、ふっと出会った彼らのとんでもない自由さととびきりの笑顔。ホッとして体の力が抜けたのだろうと思う。救われた気持ちになった人も多い。そうやって「ぷかぷかが好き!」「ぷかぷかのファンです」という人が増えていった。  障がいのある人たちは、社会に合わせることを求められることが多い。そうしないと社会の中で生きていけないと思われているからだ。「ぷかぷか」では、彼らを社会に合わせるのではなく、彼らに社会を合わせようとしている。だから「ありのままの彼ら」を大事にし、それで仕事をしてきた。結果、「ぷかぷかが好き!」「ぷかぷかのファンです」というお客さんが増えてきた。  「ありのままの彼ら」が収益を生み、お客さんに豊かなものを提供している、ということだ。これは今までなかった「新しい価値」と呼んでいいと思う。みんなの心をぽっとあたたかくする「新しい価値」。息苦しさの増す今の社会だからこそ、両手で包み込みたいほどに大事にしたい「新しい価値」だと思う。  社会はだから、障がいのある人たちを必要としているのではないかと思ったりする。彼らの作り出す「あたらしい価値」は、息苦しさの増す今の社会を救う手立てを示しているのかも知れない。 「ぷかぷか」に彼らがいなかったら、ただのパン屋でしかなく、これほどすばらしい物語は生まれなかった。彼らはやはり社会に必要なんだと思う。     直近1年間のトピックについて 5-1 みんなでワークショップ ぷかぷかで働く障がいのある人たちと地域の人たちで演劇ワークショップをおこない、その記録映画ができあがって5月に上映会をおこなった。 記録映画を見た人たちの感想。 http://pukapuka-pan.hatenablog.com/entry/2015/05/24/020839 2015年9月からスタートした第2期みんなでワークショップ http://pukapuka-pan.hatenablog.com/entry/2015/11/25/002448   5-2  大きな絵地図が区役所のロービーに飾られることになった。 緑区民まつりで地産地消のブースを「ぷかぷか」がデザイン、制作し、テントの横に地産地消サポート店の大きな絵地図を描いて展示した。その絵が高く評価され、緑区役所のロビーに飾られることになった。 http://pukapuka-pan.hatenablog.com/entry/2015/10/18/234919   5-3 人権研修会 緑区役所で人権研修会があって講師を頼まれ、ぷかぷかで働く障がいのある人たちも講師になって参加。今までにない画期的な人権研修会になった。 http://pukapuka-pan.hatenablog.com/entry/2015/12/23/013407   5-4 プロモーションビデオ ぷかぷかのプロモーションビデオを作ることになった。ぷかぷかの宣伝というより、ぷかぷかのほっこりしたあたたかさを社会に広げるようなプロモーションビデオ。「一緒にいると、心ぷかぷか」がタイトル。 http://pukapuka-pan.hatenablog.com/entry/2015/12/24/011608   5−6 読売福祉文化賞 演劇ワークショップが読売福祉文化賞を受賞した。多様な文化の発信が評価された。 http://pukapuka-pan.hatenablog.com/entry/2015/12/10/001827   5−7 未来を豊かにする子どもたち パン教室は未来を豊かにする子どもたちを育てている。 http://pukapuka-pan.hatenablog.com/entry/2015/12/06/231742   5-8 子どもたちにオペラをプレゼント 子どもたちの心を豊かにしようとオペラをプレゼントした。 http://pukapuka-pan.hatenablog.com/entry/2015/07/20/001020       日経ソーシャルイニシアティブ大賞 social.nikkei.co.jp              
  • 暴走を始めるともうコントロールがきかなくなる
     ワークショップの進行役をやっている花崎さん、クジラの人形を作ってくれている森さんと打ち合わせしました。森さんは北海道から今回の人形作りのために来てくれた人形師です。人形を作る人であり、人形を使い、演ずる人であり、人形を使った舞台を作る人です。  今回ワークショップで作った芝居には「みんなの《生きる》」のポジティブな面の象徴として楽しく泳ぎ回るクジラが登場します。  ぷかぷかのメンバーさん、地域の人たちがいっしょに描いた大きなクジラの絵にはみんなの楽しさがぎっしり詰まっていて、それが絵から飛び出したという設定です。 pukapuka-pan.hatenablog.com   そのクジラの頭を森さんがデザインし、デフパペットシアターの人たちが作業場で作ってくれました。   これも森さんの発案なのですが、何に使うかは当日まで内緒です。とても自由度の高い素材で、イメージが自由にふくらみます。     ワークショップでは全員がクジラになって泳ぎ回ったりしましたが、舞台は神奈川県で一番といわれる大きなグランドピアノがかなりの場所を占めるため、みんなでクジラをやるのはかなりむつかしいかなと思っています。  前回のワークショップでは、こんな感じになって、なんだかデモをやっているようでした。これをどうやってクジラに見せるかが、腕の見せ所。あと2回のワークショップの中でみんなで考えます。    クジラをやっている途中で、突然一人ひとりの中のネガティブな部分がうごめきだし、瞬く間に広がっていきます。ネガティブがどんどん、どんどん肥大化し、頂点まで達したとき、仮面をかぶった全員が、ババ〜ン!と振り向きます。オペラ『飢餓陣営』のバナナン大将の歌を歌いながら観客に迫ります。  打ち合わせしながらも怖いなと思ったのは、このネガティブな部分が集まって肥大化するとコントロールできなくなり、暴走し始める、ということです。ナチスドイツがそうでした。ヨーロッパの歴史に詳しい花崎さんによると、最初の頃はヒットラーが人々の不満を利用しようとしたらしい(人々の側からいうと、むっつりにつけ込まれた)のですが、人々のネガティブな部分が肥大化し、暴走を始めるともうコントロールできなくなったというのです。  「一億総活躍社会」などという威勢のいい、それでいて空疎な言葉に、それでも多くの人たちがそれについていこうとしている状況は、このネガティブな部分の肥大化が始まり、暴走が始まっているのではないか、とすら思ったりするのです。  芝居ではネガティブ(むっつり)に感染しないぷかぷかのメンバーさんが登場し、 pukapuka-pan.hatenablog.com 彼らこそがこの暴走(息苦しい社会)を止めるんじゃないか、という思いを、その場面ではこめているのですが、それがどこまで伝えられるか、発表会まであと二回のワークショップが勝負です。    できあがった芝居は2月14日(日)表現の市場で発表します。   大きなチラシ http://www.tokyuensen.com/resource/event/img/2016/1601_042.jpg    
  • 第2回表現の市場
    2月14日(日) みどりアートパークホールで《第2回表現の市場》をやります。 障がいのある人たちの、元気な元気な《表現の市場》です。舞台に立っている人も、舞台を見る人も、みんな元気になる《表現の市場》です。この元気こそが、今日よりも、もっといい明日を創ります。ぜひ見に来てください。一緒に、いい明日を創りましょう。     大きなチラシ http://www.tokyuensen.com/resource/event/img/2016/1601_042.jpg     参加グループを紹介します。   《和太鼓あらじん》  和太鼓あらじんは、2003年から活動しています。仲間と叩く太鼓が大好きです。 今年は横浜市消防局の出初式に出演しました。 ウッキウキステージを披露します。 昨年の舞台   《分教室はっぱ隊》 2008年秋に神奈川県立瀬谷養護学校大和東分教室で結成されたパフォーマンスグループです。現在メンバーは12名です。レパートリーは、母校のそばを流れる境川をテーマにしたラップ、演歌、盆踊りソング、バラードが中心です。そして、チームのモットーは、知る人ぞ知るはっぱ隊の名曲「Yatta!」の一節「君が変われば世界も変わる 丸腰だから最強だ!」です。夢や希望を見出しにくい現代の社会、その一隅にでも元気、笑顔、夢、希望を届けようと日々様々な場所でパフォーマンスを披露しています。  昨年の舞台   《STEP IN THE LIFE》 楽しむことをモットーに、ダンスを通じて様々な出会いときっかけをお届けしています。スクールでは、健常の元気なキッズ、愉快なスペシャルな(障がいのある)仲間達、ダイエットに励むママさんや、健康志向なご婦人等…様々なメンバーが様々な用途に応じて楽しくレッスンに通っております。まだ日の浅いスクールではありますが、コンテスト入賞チームやバックダンサー等を輩出する他、スペシャルな仲間達がテレビ番組で取り上げられたり、横浜市最大のイベントである横浜開港祭のメインステージに公式出演者として参加したりと、注目をあつめております!今日は会場の皆さんにダンスの楽しさを少しでも感じてもらえると嬉しいです。皆さん、一緒に踊りましょうー!! 昨年の舞台   《楽しい自由なえんげきチーム》  ■出しもののタイトル:「山口さんを待ちながら」   ■出しものの紹介: 山口さんは私たちえんげきチームの仲間の一人です。 私たちは山口さんにたくさん話を聞きました。 夏の思い出、情熱的な恋の話、ボランティア活動の話…。 山口さんのことを知りたくていろんな話を聞くけれど、 聞けば聞くほどもっともっと知りたくなるけれど、 本当に山口さんを知ることができるのか? 私たちの劇はそんな山口さんを知りたい気持ちと、「?」の気持ちをベースにしてつくりました。   ■メッセージ 私たち「楽しい自由なえんげきチーム」は、精神障害のある人、支援者、小学生などなど、いろんな人たちが混ぜこぜのチームです。磯子区にあるシャロームの家の作業部屋を稽古場として使わせてもらいながら活動をしています。活動を開始してまだ1年とちょっと。劇を発表するのも今回で2回目。そんな私たちがただただ「楽しく」、「自由に」つくったえんげきです。お楽しみください。       《デフ・パペットシアター・ひとみ》 デフ・パペットシアター・ひとみは、耳の聴こえない人と聴こえる人が、協同して公演活動を行うプロの人形劇団として結成し、神奈川県川崎市を拠点に全国で活動をしています。お互いの感性を活かし合い新しい人形劇の表現に挑戦し、今までに無言劇・手話・音声・生演奏・文字スライド・プラカードを駆使してセリフを表現したもの…など様々な表現方法に試みてきました。 障がいの有無に関わらず、子どもから大人まで楽しめる人形劇創りを目指しています。 これからも私たちの活動が地域の「福祉」と「文化」をつなぎ、広くたくさんの方の心に届くことを願い、意欲的な作品創りを続けていきます。ホームページ http://deaf.puppet.or.jp/index.html 今年もまたぷかぷかのワークショップから参加させていただきました。 ぷかぷか×地域×詩×歌×ピアノ×人形劇・・・どんな舞台が出来上がるのか?! 私たちも楽しみです!ご期待ください! 昨年の舞台   《みんなでワークショップ》  ぷかぷかで働いているメンバーさんと地域の人たちで月一回集まって演劇ワークショップをおこない、6ヶ月かけて作った芝居を発表します。  昨年はオペラシアターこんにゃく座の作品『森は生きている』を6ヶ月かけてぷかぷかふうにアレンジ、歌劇『森は生きている』ぷかぷか版を上演しました。  今年は谷川俊太郎の詩『生きる』を元に、「みんなの《生きる》」という作品を作りました。みんなの大切にしているものが、どのように奪われ、どのように取り戻すか、といったお話です。 pukapuka-pan.xsrv.jp 昨年の舞台 pukapuka-pan.xsrv.jp  
  • こんな感覚では福祉の世界はちっともよくなりません
     昨夜、ある福祉事業所の方から「監査課とのやりとりを読みました」というメールが来ました。  ●●●  当方には昨年末に監査に来ましたが、相変わらず名刺も出さず上から目線で、根拠を示さず、『常識だ』『事業者がそんなことも知らないとは非常識だ』というばかりでした。  ●●●  ものすごく不愉快な思いをして、ネットで監査課のことを調べているうちにぷかぷかの「監査課とのやりとり」を見つけたそうです。数年前の記録ですが、本当にうんざりするような記録です。こんな感覚で監査をしても、福祉の世界はちっともよくなりません。  昨年うちに来た監査官は、旅行の積立金を定期預金に入れておくのは、利用者さんのお金を運用に使うことになるわけだから、利子のつかない預金に入れるように「指導」がありました。(公務員が市民にいろいろサービスするのはわかりますが、指導するというのはなんかおかしいです。)100万円定期に入れると1年間で約400円の利子が付きます。そのわずか400円の利子を「運用」だといい、是正を求めていました。指摘が間違っているわけではありませんが、こんな指摘を一生懸命やって、福祉の世界がよくなるとでも思っているのでしょうか?  いや、事業所が適正に運営されるように「指導」しているだけだ、というかも知れませんが、そのことが福祉の世界をよくすることにつながっていくのかどうかは、やはり仕事をしていく上では問われることになります。福祉事業所の監査に来たわけですから。  問題は監査に来る人が「本気で福祉の世界をよくしようと思っているのかどうか」です。そういう気持ちが少しでもあれば、現場の人間とももう少し血の通った話ができ、監査は福祉の世界を豊かにするとてもいい機会になります。 pukapuka-pan.xsrv.jp
  • こういうことこそが新しい福祉を作っていく
    日経イニシアティブ大賞2016の募集がありました。 social.nikkei.co.jp 応募の条件は以下の三項目です。   1. 社会性  社会的課題の解決を事業のミッションとしている 2. 事業性  ビジネス的手法を用いて継続的に事業活動を進めている 3. 革新性  新しい事業モデルや社会的価値を創出している    なかなか手強い項目です。2年続けて落選していて、これにチャレンジするだけの新しい視点も見当たらず、今年はもうやめようかと思っていました。正直なところ、かなりしんどかったのです。  ところが昨日パン教室の話を書きながら、「社会は障がいのある彼らが必要なんだと思います」という言葉を見つけ、そうか、今年はこれでチャレンジしてみようかと、ふと思ったのです。(全く懲りない人だと自分であきれています)  「ぷかぷかが好き!」という人たちは、「ぷかぷか」にしかない新しい「価値」を見つけたんだと思います。その「価値」を軸に据えた「ぷかぷか」は新しい事業モデルになるのではないか、という仮説を展開しようというわけです。その仮説の展開の先には「社会は障がいのある彼らが必要なんだと思います」が来ます。  ま、これも書いてみないと、どんなふうに話が展開するのか、なんともわからないのですが、あえてこうやって公表することで自分にプレッシャーをかけます。    福祉事業所が、こういうことにチャレンジすることに意味があると思っています。三項目と向き合うことで自分が磨かれます。どの項目も福祉事業所が今まで取り組んでこなかったことだと思います。でも、こういうことこそが新しい福祉の世界を作っていくのだと思います。    締め切りは1月31日。また寝不足の日が続きそうです。   こういう人は社会に絶対に必要だと思うのです。        
  • 社会は障がいのある彼らが必要なんだと思います。
    1月23日(土) パン教室をやりました。メニューはおひさまの台所で大人気の「ライスバーガー」、「プレッチェル」、「肉まん」、カフェで大人気の「カブのスープ」でした。    今回全盲のけいじろう君が参加しました。小学校6年生です。  けいじろう君はオペラ「ロはロボットのロ」のワークショップに参加し、オペラの公演も見に来ました。目が見えないのに、確かに「見に」来たのです。私たちとは全く違う世界の認識の仕方で、オペラを「見て」、「楽しんだ」のです。ピアノも歌もしっかり聞き分け、私たち以上にオペラを楽しんでいたのかも知れません。 pukapuka-pan.hatenablog.com  たまたま今朝の朝日新聞朝刊の読書欄に『目の見えない人は世界をどう見ているのか』という本の紹介がありました。目が見えないからこそできる認識方法もある、と指摘しているそうですが、けいじろう君を見ていて、そんなふうに思うことはたくさんありました。  本の紹介に、「目の見える人は、逆に視覚に頼りすぎているので、認識に身体性が欠落しているという見方もできてしまう」とありましたが、けいじろう君を見ていてそう思います。けいじろう君の指先は、私たちの何倍もの感度で世界を認識しているんだろうと思います。そのことを知ることで、私たちはまた豊かになっていきます。障がいのある人たちは、こんなふうにして社会を豊かにしているのだと思います。  社会は障がいのある彼らが必要なんだと思います。「支援」する関係ではなく「必要」とする関係です。ワークショップでは「あなたが必要」と自然に思える関係を作っています。 pukapuka-pan.hatenablog.com      ゆうきちゃんは保育園が終わって、いつも6時過ぎにパン屋にやってきます。今日は初めてのパン教室でしたが、慣れた手つきでパン生地をこねていました。  ゆうきちゃんのわくわくする気持ちがよく伝わってくる写真が撮れました。パン教室って、このわくわくする気持ちをみんなで共有できる場なんだなって、この写真見ながらあらためて思いました。だから障がいのある人たちもない人たちも、お互い気持ちよく出会えるんだろうと思います。   みんな真剣     超人ワザ   パン教室で五郎丸ポーズ   ライスバーガーに使う玄米は土鍋を持ち込んで炊きました。 麺棒でついて、粘りを出します。 おせんべい状にしてフライパンで焼きます。   プレッチェル 30秒ほどゆでます。   さぁ、豪華なお昼のできあがり!   みんなでいただきます。といっても座りきれなくて、別れていただきました。    今回も300枚を超える写真を撮り、編集が大変でしたが、またいろいろ新しい発見がありました。 新しい発見があり、新しい創造があるからパン教室が続いて行くんだろうと思います。    そうそう、けいじろう君が楽しんだオペラ『ロはロボットのロ』、大好評だったので、来年3月25日(土)にみどりアートパークホールで再演することが、このブログを書いている途中でこんにゃく座とみどりアートパークと連絡を取り、決まりました。詳しくはまた発表します。オペラ『ロはロボットのロ』は3月以降の旅公演はなくなりますので、舞台で見る最後の公演になります。見なきゃ、絶対に損!です。  
  • ただのパン屋の話だったら
     知り合いの方が、自分の子どもの通っている支援学校の保護者の勉強会でぷかぷかの話を聞きませんか?と投げかけたところ、 「ただのパン屋の話だったらみんな聞きたいかどうかわからない」 とか言われたそうで、ぷかぷかのことを知らない、というのはこういうことだと思いました。  ぷかぷかが始まるとき、横浜市の空き店舗活性化事業に応募し、650万円もの開業資金をいただいたことがあります。そのときに審査員だった方に、 「どうしてぷかぷかが選ばれたんですか?」 と、聞いたことがあります。そのとき返ってきたのは 「ぷかぷかは、ただのパン屋じゃないって言うか、なんだかおもしろそうな広がりが期待できそうだと思ったからです」 という言葉でした。審査の時のヒアリングや、最終審査のプレゼンテーションを聞いてそんなふうに思ったというのです。  うれしい評価でしたが、実際 「なんだかおもしろそうな広がりが期待できそう」 って評価されたことが、この6年間でほんとうに実現できたと思っています。    「ぷかぷかが好き!」とか「ぷかぷかのファン」という方がずいぶん増えました。どちらかといえば社会のお荷物のように受け止められている障がいのある人たちの社会的な位置づけを考えると、奇跡のようなことがぷかぷかのまわりには起こったのではないかと思ったりします。  しかもそういったことが、「障がい者と共に生きていきましょう」なんてことを言ったわけでもなく、毎日楽しく働いていると自然にそういうお客さんが増えてきた、というところがぷかぷかのおもしろいところだと思います。  障がいのある人たちと一緒に生きていくにはどうしたらいいのか、というのは昔からあるとてもむつかしいテーマであり、なかなかいい形で実現できなかったと思うのですが、それを「インクルージョン」とか「共生」とかいうむつかしい言葉を使ったりすることもなく、毎日楽しく働いて、気がつくと、そんなぷかぷかの雰囲気が好き!という人が増えていた、というのがいかにもぷかぷからしいと思うのです。  無理して障がいのある人達と一緒に生きていこうとしているのではなく、「一緒に生きていった方がいいよ」というメッセージに素直に共感し、「一緒に生きていった方がいいね」って思う人がぷかぷかのまわりに増えているということ、そういう形で社会がいい方向に変わりつつあること。地域社会がそういう形で豊かになっている、ということです。  これって、ですから、結構すごいことを「ただのパン屋」が実現してるんじゃないかって思ったりするのです。  地域の人たちといっしょに芝居作りをやったりもしています。お客さん達と一緒に芝居作りをやるパン屋なんて、日本中、どこを探してもないんじゃないかと思います。障がいのある人たちと一緒だからこそ作り出せる「新しい文化」といっていいほどのものを大きなホールの舞台で表現しています。  ぷかぷかは「ただのパン屋」です。でも、その気になれば「ただのパン屋」であっても、こんなにもたくさんの素敵な物語を生み出せる、ということをぷかぷかは証明したんだと思います。    
  • hanaちゃんもいっしょに舞台に立ってくれるといいな
     みんなでワークショップの発表会に使われる構成台本には《hana基準》が入っています。 ameblo.jp  朗読するのは、それを書いた花岡さん(hanaちゃんもいっしょに舞台に立ってくれるといいなと思っています。寝っ転がっちゃうかも知れませんが…)。構成台本はワークショップの進行役をやっている演劇デザインギルドの花崎さんが書いたものですが、私がぷかぷか日記で紹介した《hana基準》の話に感銘し、構成台本に入れたというわけです。 「みんなの《生きる》」の一つの世界として、大きなクジラになって(スイミーのイメージです)みんなで自由に楽しそうに泳ぎ回るシーンがあるのですが、その中で花岡さんが《hana基準》を朗読します。 ameblo.jp    《hana基準》はぷかぷかのメッセージでもあるのです。彼らを社会に会わせるのではなく、社会を彼らに合わせていく、という発想です。花岡さんは「世界がhana基準になったら」世界はもっと平和で、豊かで、みんながもっと楽に生きられるといいます。  ぷかぷかに来たお客さんが、心を癒やされ、ぷかぷかのファンになる方が多いのも、メンバーさん達がありのままの自分でいられるぷかぷかの雰囲気に、平和で豊かな世界を感じ、ふっと楽な気持ちになる自分を見つけたのだと思います。そんなふうに《ぷかぷか基準》が広がっていくと、社会はもっともっと暮らしやすくなるのではないかと思うのです。  花岡さんは本気で《hana基準》を世界中に広げたいと思っています。私も本気で《ぷかぷか基準》を社会に広げていきたいと思っています。  3月末に完成するぷかぷかのプロモーションビデオは、その第一歩になると思っています。
  • 一緒にいると、心ぷかぷか
     ぷかぷかのプロモーションビデオ制作についてプロデューサー、ディレクター、コピーライター、PVプロボノコーディネーターより、制作にあたっての考え方、画コンテの説明がありました。    4分から4分半のプロモーションビデオですが、ストーリー展開の上で五つのまとまりがあります。  sequence1のオープニングは青空にぽっかり浮かぶ雲から始まります。20〜30秒で、焼きたてパン、働くメンバーさん、アート作品、お店の外観等がざっと流れます。  sequence2はメンバーさんの働く様子がメンバーさん自身の紹介で1分程度。  sequence3は、このプロモーションビデオにぐっと奥行きを持たせるような部分で、ぷかぷかを離れたメンバーさんの姿を入れるそうです。バス停で一人たたずんでいる姿とか、要するに「ぷかぷかのメンバー」ではなく、「一人の人」としてたたずむ姿が写ります。こういう映像を入れるところがプロだなと思いました。  sequence4は、彼らといると気づくこと、としてぷかぷかが作り出した様々なものが紹介されます。お客さんのインタビュー、お客さんの笑顔、メンバーさんの笑顔、メンバーさんの手、メンバーさんのまなざし、パン、アート作品、ワークショップ、ぷかぷかの空気感などなど。  sequence5は、まとめにあたるところで、こんな笑顔を、知らないなんてもったいない、とメンバーさんの笑顔がたくさん紹介されます。「いらっしゃいませ」の声も。最後にテロップ「一緒にいると、心ぷかぷか」   「一緒にいると、心ぷかぷか」というコピーがすばらしいですね。プロのコピーライターの方が一緒に来ている理由がようやくわかりました。   音楽もオリジナルな曲をプロに依頼し、映像につけるそうです。納品は3月31日。なんかもうその日が待ちきれないくらいわくわくしています。
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