未来に向けて小さな希望が持てるような明るい話し合いができたら
6月17日(土)みどりアートパークで演劇ワークショップの記録映画と新しいプロモーションビデオの上映会をやります。 ●鮮明なチラシは下記をクリックして下さい。サイトの中にあるダウンロードボタンをクリックすると鮮明な大きなチラシが出てきます。 6月17日上映会 - 「カフェベーカリーぷかぷか」「ぷかぷかカフェ」「おひさまの台所」「アート屋わんど」 午前中は第一期演劇ワークショップ(2015年6月〜11月)の記録映画『ぷかぷか』、午後は新しいプロモーションビデオ『いっしょにいると心ぷかぷかⅡ』と第三期演劇ワークショップ(2016年8月〜2017年1月)の記録映画『ぷかぷかⅡ』を上映します。 映画『ぷかぷか』はぷかぷかで働く障がいのある人たちと地域の人たちが月一回集まって6ヶ月かけて芝居作りをしたときの記録映画です。作った芝居はみどりアートパークのホールの舞台で発表しました。 第一期の演劇ワークショップに参加した地域の人の感想にこんな言葉がありました。 「あんなにも心の底から楽しい〜って思えたのは久しぶりです。」 「心の底から楽しい〜」って思えることなんて、なかなかないことです。演劇ワークショップは、障がいのある人たちと、そんなふうに思える関係を、一緒に芝居を作っていく中で作り出しました。「なんとなくいや」とか「こわい」とか社会から排除されがちな障がいのある人たちと「心の底から楽しい〜」って思える関係を作ったことは、ワークショップの大きな成果といっていいと思います。これは障がいのある人たちの置かれている社会的状況に希望をもたらします。彼らだけでなく、時代の閉塞感の中で息苦しい思いをしている私たち自身をも救ってくれる気がしています。 どうしてそんな関係ができたのか、映画はそれを淡々と伝えてくれます。 演劇ワークショップというのは、みんなでお芝居を作っていく作業のことです。演出家が決めたとおりにやる芝居ではなく、みんなで「あーだ」「こーだ」といいながら作っていく芝居です。その「みんな」の中に、障がいのある人たちもいます。そして「みんな」はどこまでも「フェアな関係」です。 「フェアな関係」になると何が見えるのか。そして何ができるのか。 社会の中では、あれができない、これができない、と蔑まれている彼らが、一緒にワークショップをやってみると羨ましいほどの自由さと、とんでもない表現力を持っていることに気づきます。「フェアな関係」だからこそ、気づくのです。そうやって彼らとあらためて出会うのです。 そんな風に出会った彼らは、もう何かをやってあげるとか、支援するような対象ではありません。一緒に新しいものを創り出す、クリエイティブな仲間なのです。「フェアな関係」だからこそ、そういう新しいものを一緒に創り出す仲間になることができます。 そうしてみんなでみどりアートパークホールの舞台に立ちます。 これが演劇ワークショップが創り出した新しい「文化」です。障がいのある人たちを排除する「文化」に対する、新しい「文化」です。社会を豊かにする「文化」です。それを映画はきっちりと見せてくれます。 午後は新しいプロモーションビデオを上映します。ビデオを制作した信田さんの思いです。 pukapuka-pan.hatenablog.com 上映会のあと、相模原障害者殺傷事件のことを話題にしたいとは思いますが、優生思想云々とかいった大きな話ではなく、私たちに実際にできる小さな話をしたいと思っています。日々の暮らしの中でできることです。 ぷかぷかに子どもと一緒にいつもクリームパンを買いに来ていたオーヤさんは、バスや電車の中で知ってるぷかぷかさん達に会ったら、「おはよう、元気?」って声をかけるのだそうです。そうすることで、「バスや電車の中の雰囲気が変わるでしょ」って言います。 そういう小さなことを日々積み重ねていくことで、社会は少しずつ、お互いが気持ちよく生きていける社会に変わっていくのだと思うのです。 ですから上映会のあとは、相模原障害者殺傷事件に関する重い話をするのではなく、私たち一人ひとりができる小さなアイデアを出し合うような、未来に向けて小さな希望が持てるような明るい話し合いができたら、と思っています。ぜひお越し下さい。