ぷかぷか日記

タカサキ日記

  • ななちゃんはぷかぷかさんたちとどんな未来を創ってくれるんだろう
     港南区から親子でワークショップに参加した方の感想です。今までわんどのアートのワークショップには何度か参加されていたのですが、演劇ワークショップは、おつきあいの深さが全然違うんですね、とおっしゃっていました。 ●●●  せつさん、あみさん、ぱっつんさん、高崎さん、第2グループや、他のみなさんには、ずいぶんハラハラさせてしまった事と思いますが、こんな私でも舞台に出させて頂き、本当にありがとうございました。  自由奔放な ななもいきなり前日に子犬という役に変更してしまい、ぶんさんに急遽お面を作って頂いたりもんちさんとことちゃんにフォローして頂き、ワークショップの間も含め、ぷかぷか版だったからこそ、のびのびと参加させて頂けたのだと思います。  今は、家でラップの芯を繋げて立てて柱を作り、あの広場のうた を歌ったり、「お兄さん達の太鼓がかっこよかった!!」とラップの芯でダンボールを叩いたり、すっかり表現の市場 一色です(笑)  何度も申しますが、演劇とは無関係で生きてきたもので、今回の演劇ワークショップは私にとってはものすごい挑戦でした。  12月くらいまでは舞台に立つ実感がなく、朝から夕方まで一緒に歌ったり色々話し合ったり、一緒にお昼を食べたりが楽しく、回を重ねる毎にみなさんと関係が深まって行くのが嬉しかったです。  ここまででも、わんどのワークショップだけだったら味わえない濃い関係を味わわせて頂いたと思っていました。  1月のリハーサルや本番は緊張し過ぎてほとんど記憶がありませんが、まず自分がそんな緊張を味わうのもなかなかないことでしたが、ぷかぷかさんとも一緒に緊張して、あの舞台に立てた事はすごく、本当に、貴重な経験で、港北の上映会で高崎さんが、苦労があるから生まれるものがある、みたいなことを仰っていたのを思い出しました(ごめんなさい、今回のは苦労ではないのですけど)。あの場を共有出来た事で、さらにぷかぷかさんとの距離が縮まった気がします。  本番の映画、自分がどんな風になってるのか観るのもちょっとこわいですが、楽しみにしたいと思います。  あと、本番の前日の日、朝行くとしょうへいさんがわざわざななに寄ってきて「ななちゃん、おはよう」と言いに来てくれたんです。同じ第2グループにいながらも、ななはほとんど話し合いに参加してなかったし、直接二人が話したりしてるのも見てないけど、しょうへいさんがななの事を気にかけてくれてた事を知ってすごく嬉しかったです。  「あの広場のうた」について。 初めは、手拍子もあって難しさが先行していましたが、何回目かのワークショップで、詩が自分の中にストレートに入って来て、歌っていてこみあげてきた事がありました。 自分もこの詩にあるような社会になればいいなと思っていたので。  数年前、家の近くのあるマンションの前の公園の木にカラスが巣を作りました。その巣の真ん前のマンションの住人が、理由ははっきり覚えていませんが、カラスが巣を作った木を切ってほしいと自治会だか管理組合だかに言い、区かどこかに言って切ってもらった、という事がありました。人間の都合で自然をどんどんなくし、行き場のないカラスが巣を作った木を切って…。自分の目の前からいなくなればそれで良いのかな、もしカラスが次は残されたすぐ隣の木に巣を作ったらまたその木も切るのかな、子供の為の公園の木が減って行くかもしれない、さみしい話だな、と。  グループホーム建設反対の話も同じで、どんどん排除して行く社会ではなく、「あの広場のうた」の詞の様に逆にみんながどんどん集まって行くような社会になれば、みんなが生きやすくなるのに、と思います。 ●●●  ぷかぷかさんたちとのステキな関係が手に取るようにわかりますね。すばらしい体験だったと思います。  ななちゃんは広場に柱を立てるところでみんなに声をかける役をやりました。芝居をすすめるタイミングをみんなに知らせる大事な役です。  その時の役がよほどおもしろかったのか、家でもそのシーンを思い出しながらやっているという話。なんか楽しいですね。  ぷかぷかさんたちといっしょに芝居をやり、いっしょに創り出した時間が今も忘れられないくらい楽しいなんて、ステキな話だと思います。ななちゃんはぷかぷかさんたちとどんな未来を創ってくれるんだろうとすごく楽しみです。  演劇ワークショップは、こうやって希望ある未来も作ってくれるんだと、感想を読みながら思いました。相模原障害者殺傷事件を本当に超えるのは、こうやってぷかぷかさんたちと生きる希望ある未来を実際に作っていくことだと思います。  今回はななちゃんをはじめ、何人かの子ども達がワークショップに参加しました。ぷかぷかさんたちと過ごす時間の楽しさを存分に味わいました。彼らが作ってくれる未来にこそ、希望がある気がします。  しょうへいさんは自閉症で人とのおつきあいがあまりうまい方ではありませんが、それでも朝ななちゃんを見つけて 「ななちゃん おはよう」 って、声をかけたりしたのは、しょうへいさんにとってもななちゃんはとても親しい存在になっていたんだと思います。  お互いにとって大事な存在であること、そんな関係を演劇ワークショップは作ってくれたのだと思います。
  • 「守る」のではなく、積極的な「攻め」
     第4回表現の市場をやりました。チラシの裏には相模原障害者殺傷事件への思いを書きました。事件は障がいのある人たちの全面的な否定でした。それに対して表現の市場は障がいのある人たちの全面的な肯定を舞台で表現するものです。  栃木県で農業をやっている上野さん(ぷかぷかのライ麦パン、お昼ごはんのいろいろ米は上野さんの作品です)はそのチラシの裏を読んで、これは行かねば、と思ってきたそうです。お話を聞くと、事件のあと、みんな障害者を「守る 」と言っているけど、結局は「囲い込む」わけで、彼らを「生かす」なんてことは全く考えていない。それを考えると、表現の市場でやっていることは彼らを全面的に生かすというか、積極的な「攻め」ですよね。それがいいと思ってきました、とおっしゃってました。  うれしいですね。そんなふうに表現の市場を語ってくれた人は初めてです。  積極的な「攻め」という風に見ると、あの舞台の元気さの意味がよくわかります。   アラジンはいつものように迫力ある太鼓演奏。  ぷかぷかで働いているダイちゃんもいつになく元気!演奏会の終わったあとのこのほてった顔。いい人生生きているんだなと思います。こんな顔見ると、障害者云々の蔑んだ目線は恥ずかしいです。  はっぱオールスターズも、アラジンと並んで元気そのもの。アラジンのメンバーよりも年上で、みんな社会人です。仕事やりながらこんなことをする時間を大切にしている人たちです。「10年後、20年後もがんばります」って言ってましたが、40代、50代になっても舞台に立ち続けて欲しいなと思います。  ロビーコンサートをやった「ラブ・エロ・ピース」は「死んでない 殺すな」という歌を歌っていました。祐二さん、エネルギーのかたまりですね。おっちゃんがエネルギッシュに歌う姿は、みんなを元気にします。  そしてぷかぷかの芝居は広場に一本の柱を立てるところからはじまりました。  オペラシアターこんにゃく座の「世界は劇場」というCDに入っていた「あの広場のうた」は、聞きながら、「え〜っ、これって、ぷかぷかのことじゃん」って思ったのです。    ♪ 歌が生まれ 人は踊り出し     物語がはじまる  あの広場がここに  人が集まり、元気になる広場。たくさんの物語がはじまった広場。歌は「ぷかぷか」が街にあることの意味を、更にふくらませたように思います。 人は踊り出し… あの広場が、今、ここに! 注文の多い料理店・序  手話による表現 これはお肌のための野菜パック? 西洋料理店というのは、来た人を西洋料理にして食べる店… 親方がもうナフキンをかけて、舌なめずりして待っています 星めぐりの歌 見た人の感想 ・あのみなさんの「そろわなさ」「バラバラさ」がよかったです。 そろってないけど、楽しそうで、笑えて、練習したんだろうなと思えて、そろってなくてもいいよね、むしろそろってないパワーがいいよね、と素直に思いました。 ・「ぷかぷかしんぶん」を読み、なんておもしろく、自由なんだろうと思い、「表現の市場」を見たい思いで本日来ました。様々な方の協力で作られている舞台、地域の方もいっしょに参加しているのに驚きました。私もぷかぷかさんと過ごす時間が作れたらいいなと思いました。いつかパン屋さんにも伺いたいと思います。 ・今、障がい者と健常者の狭間でぷかぷかしている自分。この世界はきっと変わっていくだろうなぁと思いつつ、どう生きればよいのかなぁと悩む日々。生きるヒントが少しだけ伝わってきました。 ・表現の豊かさを感じられます。とかく自分の表現が少なくなり、まわりと同じことを強いられる中、自らのこと表現する大切さを学ばされます。 ・いっしょに歌いたくなりました。ポジティブな気持ちが歌や音や言葉に表現されていて、とても楽しめました ・日常生活で私が考えていることがちっぽけに感じました。本当に心のリセットができました。 ・心があたたかくなりました。 ・夢のような時間をありがとうございました。 ・とても豊かな時間でした。 ・ステキな時間、ありがとうございました。今更ですが「表現の市場」というネーミングはぴったりだなと思いました。 ・みなさんの熱い気持ちが伝わってきました。また、元気をもらいました。 ・心がときほぐされていきました。 ・みなさんがすごく楽しそうで、輝いていて、見ていて幸せになれました。
  • 1月21日(日)いよいよ本番です。
     今日は舞台で初めて通し稽古をやりました。大丈夫かなという感じですが、ま、心配してもしょうがないし、最後はいつもみんなしっかりやってくれるので、安心しています。セノーさんも午前中は「あ、き、は、ば、ら、いく〜!」とパニック気味でしたが、それでも午後はちゃんと舞台に立ったりしているので、実はちゃんとわかっているのではないかと思います。  段ボールの柱で練習  見えない柱がちゃんと見えます。  舞台を作る人たちは昨日は夜10時頃まで働き、今夜も遅くまで準備していました。そういう人たちの献身的な働きぶりで明日の舞台はできあがります。どんな舞台ができあがるか、楽しみにしていて下さい。  pvプロボノの人たちによって、映像の記録を撮ります。カメラ6台で撮るそうです。できあがりを楽しみにしていて下さい。
  • 「寄付」は自分が目指す社会への「投資」だと思います
       「表現の市場」は6ヶ月にわたるワークショップの費用(進行役、ピアニストの人件費、会場費、材料費など)と舞台経費(舞台監督、音響、照明などの人件費、ホール〈仕込みがあるので3日間借り切りになります〉、楽屋などの会場費)など合わせると200万円を超える費用がかかります。今年は横浜アートサイトから半額の100万円の助成金をもらいましたが、残り100万円はどこからも助成金がもらえなくて、すべて自前になります。ぷかぷかにとっては大変な出費ですが、「表現の市場」は社会的にとても大事な事業なので、お金がなくてもこの事業はやります。  これは、ぷかぷかさんも私たちも、お互いが気持ちよく暮らせる社会を作っていくための、いわば「投資」です。リターンは、お金ではなく、お互いが気持ちよく暮らせる社会の実現です。そのために汗を流そう、というわけです。  ぷかぷかのアートを企業に売り込む営業資料を作ってくれたサービスグラントの人たちも、企業にぷかぷかのアートを売り込むことで実現する社会を目指して汗を流してくれました。全くの無報酬で、営業資料制作のために膨大な時間を費やしてくれたのです。自分の仕事をやりながらの作業なので、土、日か夜の時間しか自由になる時間はありません。その貴重な時間を使って営業資料を作ってくれたのです。  中には自分の仕事よりもおもしろい、といってくれた方もいました。お金を目当てにした仕事では得られないものを見つけたのだと思います。  人はそういうことのために汗を流すのだと思います。      「寄付」は自分が目指す社会への「投資」だと思います。その社会を作っていくために汗を流す一つの方法だと思います。  ぷかぷかさんも私たちも、お互い気持ちよく暮らせる社会を作ることに共感される方がいらっしゃいましたら、ぷかぷかの活動にぜひご寄付をお願いします。      昨年暮れに横浜夢ファンドの登録団体になりましたので、夢ファンドに寄付をしていただくとぷかぷかにお金が入ります(寄付の申込書の希望する団体の欄に「NPO法人ぷかぷか」とお書きください)。税制上の優遇措置があります。詳しくは下記サイトをご覧下さい。     横浜夢ファンド 横浜市 市民活動推進基金とは   横浜市 寄附をお考えの方に ★寄付の申込書の希望する団体の欄に「NPO法人ぷかぷか」とお書きください。   横浜市 基金の活用 ★登録団体一覧表のデータが古いので、「NPO法人ぷかぷか」の名前がまだ載っていませんが、昨年暮れに登録団体になりました。   横浜市 税制上の優遇措置     1月21日「表現の市場」の会場でも寄付を募集します。  
  • 日本のあちこちで『pukapukaな時間』がぽこぽこ生まれてくれば、社会は変わります。
     『pukapukaな時間』500部印刷したのですが、ほとんどなくなり、増刷することにしました。    300部くらいでいい、という意見もありましたが、これはもっと売れる、強気でいこう!と1000部増刷することにしました。もっと売れる、というより、障がいのある人たちのおかれた社会状況、あるいは私たちのおかれた今の社会状況を考えると、もっともっと売らなければ、といった思いの方が強いです。  グループホームを立てようとすると、地元から反対の動きが現れるところもあります。ここに障がいのある人たちは住むな、と。障がいのある人が地域社会から排除される状況は、相変わらずあちこちにあるのです。  彼らとおつきあいがないこと、彼らのことを知らないことが、彼らの排除という形で現れます。彼らが来ると犯罪が起こる、と。  彼らが来ると犯罪が起こる? え? どうしてそんなこといえるの?と、本当に悲しくなります。みんなの心をほっこりあたたかくするぷかぷかさんたちが犯罪を起こしますか?    「知らない」ということが、こんなすてきな人たちを社会から排除してしまうのです。   地域社会から障がいのある人たちが排除されるとき、いろんな人がいることの社会の豊かさは、徐々に痩せ細っていきます。彼らを排除してしまうことで、私たち自身が貧しくなります。「いろんな人がいていいんだよ」という優しさと幅が、地域社会からなくなります。地域社会が窮屈になります。私たち自身が息苦しくなります。  そういった社会状況の中だからこそ『pukapukaな時間』は必要だと思うのです。そして『表現の市場』も。 『pukapukaな時間』に添付の文書は、今の社会の中でどうして『pukapukaな時間』が必要なのかをわかりやすく語っています。      この本には「ぷかぷか」が創り出したほっこりあたたかで、豊かな時間がぎっしり詰まっています。障がいのある人といっしょに生きる中で生まれた時間です。私たちだけでは絶対に作り出せなかった時間です。ここにこそ、彼らといっしょに生きる理由があります。彼らといっしょに生きることの意味がこの小さな冊子から見えてきます。  何かにつけ息苦しい今の社会にあっては、こんな時間こそ必要だと思います。こんな時間は、社会を豊かにします。    私たちの社会は、あのおぞましい相模原障害者殺傷事件を引き起こしました。『pukapukaな時間』は事件に対してどういう意味を持つのかを少し考えてみます。  事件の犯人は「障害者はいない方がいい」「障害者は不幸しか生まない」などといいました。これは犯人の特異性から生まれた言葉なのでしょうか。「障害者はなんとなくいや」「障害者とはおつきあいしたくない」「障害者は社会のお荷物」「社会の負担」「効率が落ちる」「何考えているのかわからない」「怖い」といった言葉は社会全般を覆っています。障害者を見る目線の根っこでは、ですから犯人とつながっているのだと思います。一線を越えるかどうかの差だけです。だとすれば、あの忌まわしい事件は私たちみんなが自分の問題として引き受ける必要があります。私たちの社会が引き起こした事件として。  様々な角度から事件は語られました。でも、社会は何も変わりません。いくら立派なことを語っても、言葉だけでは社会は変わらないのです。  ではどうしたらいいのか。ぷかぷかがやってきたのは、否定的に見られている障がいのある人たちと、肯定的な関係を実際に作ることでした。   ・いない方がいいと言われた障害者と、いた方がいいと思える関係を作ってきました。 ・不幸しか生まないと言われた障害者と、幸福感を共有できる関係を作ってきました。 ・なんとなくいやと思われている障害者のことを、好きといえる関係を作ってきました。 ・おつきあいしたくないと思われている障害者と、おつきあいしたくなるような関係を作ってきました。 ・お荷物と言われている障害者と、お荷物どころか、いないと困る関係を作ってきました。 ・社会の負担と思われている障害者と、負担どころか社会を豊かにする関係を作ってきました。 ・効率が落ちると思われている障害者と、彼らがいることでみんなが生き生きとして、場が活性化するような関係を作ってきました。 ・何考えているかわからないのなら、お互いわかり合える関係を作ってきました。 ・なんとなく怖いのではなく、ちゃんと相手のことがよくわかる関係を作ってきました。    そういった関係をぷかぷかは事件のはるか前から丁寧に作ってきました。お店、パン教室、演劇ワークショップ、アートワークショップなど、様々な機会で障がいのある人たちに向かって「あなたが必要」「あなたにいて欲しい」と思える関係を作ってきました。その関係が豊かな世界を生み出しました。  『pukapukaな時間』はそれをビジュアルに表現したものです。ぷかぷかがやろうとしてきたこと、やってきたことが、この小さな冊子に詰め込まれています。  こういう豊かな時間を作り続けること。それが相模原障害者殺傷事件を超える社会を作っていくのだと思います。    『pukapukaな時間』は、その気になれば「ぷかぷか」に限らず、どこでも創り出すことができます。そういう思いを込めて、この冊子には外部の方の作品も入れました。日本のあちこちで『pukapukaな時間』がぽこぽこ生まれてくれば、社会は変わります。     『pukapukaな時間』の増刷は1月19日にできあがります。下記会場で販売します。 1月20日(土)に予定されている『みんなの学校』の上映会場(緑公会堂) 1月21日(日)『表現の市場』(みどりアートパーク)        ぷかぷかのわんどでも販売しています。遠くの方は電話もしくはメールでお申し込み下さい。   045-453-8511 ぷかぷか事務所 高崎 pukapuka@ked.biglobe.ne.jp  高崎 本代500円+送料180円=680円を下記口座に振り込んで下さい。振り込みをされる方は、メールで住所、氏名をお知らせ下さい。 ●振替口座は 口座記号 00260-4  口座番号 97844        加入者名 NPO法人ぷかぷか ●ゆうちょ銀行  記号10230  番号19645501 トクヒ)プカプカ ●横浜銀行  中山支店 普通 口座番号1866298         口座名 NPO法人ぷかぷか 理事長 高崎明                         
  • 彼らに「いてくれて、ありがとう!」って、心の底から言えるような舞台を作ります。
     1月21日(日)午後2時からみどりアートパークのホールで第4回《表現の市場》が開かれます。 より鮮明なチラシはこちら pukapuka-pan.xsrv.jp  その中で第4期「みんなでワークショップ」で作った芝居『注文の多い料理店・ぷかぷか版』を発表します。昨年8月から月一回土曜日にぷかぷかさんと地域の人たちが集まって作ってきた芝居です。  障がいのある人たちがいっしょだからこそできる楽しい芝居です。彼らとはいっしょに生きていった方がいい!と、端的にわかる舞台です。  相模原障害者殺傷事件の犯人は「障害者はいない方がいい」「障害者は不幸しか生まない」「障害者は生きている意味がない」などといいました。そしてそれに、なんとなく、「そうだよなぁ」と同調する社会がありました。  「みんなでワークショップ」は障がいのある人たちに「あなたにいて欲しい」「あなたが必要」と自然に思えるような関係を作ります。「障害者はいない方がいい」なんてとんでもないです。いないと困るのです。  彼らといっしょにやるワークショップはほんとうに楽しいです。彼らはワークショップのたびに幸せな一日を私たちにプレゼントしてくれるのです。「障害者は不幸しか生まない」なんてとんでもないです。彼らは幸せな一日を作ってくれるのです。  「みんなでワークショップ」の場は、障がいのある人たちに支えられています。彼らがいなければ、とても淋しいワークショップになります。「障害者は生きている意味がない」なんてとんでもないです。彼らがいてこその「みんなでワークショップ」なのです。  彼らに「いてくれて、ありがとう!」って、心の底から言えるような舞台を作ります。
  • 営業資料を作ることで、深い人生を生き始めた私
     ぷかぷかのアートを売り込む営業資料ができあがりました。作ったのはサービスグラントというプロボノ活動をやっている人たちです。自分の仕事をやりながら、空いてる時間を使って9ヶ月もかけてぷかぷかのために営業資料を作ってくれました。全くのボランティア活動です。  4月に今回の企画についての思いを書いています。 pukapuka-pan.hatenablog.com    「ぷかぷかの魅力・価値と課題を、外部目線で振り返り、再認識することが必要」と、サービスグラントの2次審査のヒアリングを受けた際いわれました。それを実際にやったのが今回のプロジェクトチームの活動でした。今回できあがった営業資料は、その外部目線による評価の結集です。  ただ評価する人が、プロジェクトチーム6名のうち5名は今まで障がいのある人にかかわったことがなく、「障がいのある人とはいっしょに生きていった方がトク」なんていわれても、何のことかよくわからなかったようでした。そんな状態からスタートしたので、最初は本当に大変だったと思います。ブログをいくら読んでも、障がいのある人とのおつきあいの経験がなければ、文字の上で共感できても、感覚的にはなかなか納得できなかったのではないかと思います。  それでも、スタッフや関係者からヒアリングしたり、パン教室やアートワークショップ、演劇ワークショップに参加する中で、ぷかぷかさんと出会い、ぷかぷかの魅力がだんだんわかってきたようでした。そして昨日いただいたみなさんの「感じたコト、考えたコト」   の最後には  「ぷかぷかのbig fan!プロボノチームメンバーより」 とありました。  「ぷかぷかのbig fan!」 みなさんの熱い思いが、ワ〜ッとあふれ出たみたいで、この言葉にはちょっと涙がこぼれそうでしたね。全くおつきあいのなかった人たちが、わずか9ヶ月で「ぷかぷかのbig fan!」と自ら言うくらいになったのです。この変わりようがすごいなと思います。      「感じたコト、考えたコト」の中に、こんな文章がありました。 ●●●  1年前の今頃の私は、声に出していえるような目標もなく、仕事に追われる日々を過ごす、そんな毎日を送っていたように思います。耳にするニュースに対しては、立ち止まって考えることはなく、他人事で、日々、つきることのない話題を聞き流していました。  福祉イベントがあること、障がい者の方も地域でいっしょに暮らしていること、相模原事件のこと、もちろん知っていました。しかし、そのことに自らふれて、考えて、何か行動を起こすことは今までありませんでした。  初めて私がぷかぷかさんに出会ったのはパン教室です。パンやお料理を作って食べて、歌を歌って遊んで、純粋に楽しい時間でした。しかし、帰り際、私は「正しい接し方」ができていただろうか、と考えていました。久しぶりに障がいのある方を目の前にして、戸惑っていたのです。どう接すればよいのか、そもそも接し方の正解なんてあるのだろうか…。  翌月にはアートのワークショップに参加しました。そこで不思議な体験をします。「自由に描いて下さい」と言われ、渡された筆は、全く動かなかったのです。自分が何を描いていいのかわからず、困惑している私の横で、ぷかぷかさんや子ども達は“自由に”楽しげに筆を滑らせていました。「自由」とはなんだろうと考えた一日でした。  その後、ヒアリングや打ち合わせを重ねましたが、初めに感じた疑問の答えはまだ見つかっていません。「豊かな地域社会」とは何かを、うまく言葉にすることもまだむつかしいです。  ただ、この7ヶ月の活動を通じて「疑問を持つこと」「考える」ことから始まるということに気づかされました。地域で起こっていることやニュースになっていることは、他人事なんかではなく、自分が暮らしている社会そのものです。自ら関心を持ち、まわりの人を巻き込んで考えていく、それが豊かな社会を作る一歩目だと思っています… ●●●  すごいですね。「1年前の私」に比べると、はるかに「深い人生を生き始めた私」が見えます。なんか感動してしまいました。こういう変わりようがあるから、みんなプロボノ活動をするのですね。  ぷかぷかの営業資料を作る仕事は、ぷかぷかさんの魅力、ぷかぷかさんと一緒に生きていくことの意味を、どうやって相手に伝えるかを考える仕事でした。それを考えることは、結果的にはこの社会の中で自分はどう生きるのかを問い直す仕事であり、何よりも自分を耕す仕事だったと思います。 《 地域で起こっていることやニュースになっていることは、他人事なんかではなく、自分が暮らしている社会そのものです。自ら関心を持ち、まわりの人を巻き込んで考えていく、それが豊かな社会を作る一歩目だと思っています…》 という言葉は、本当に宝物にしたいくらいすばらしい気づきであったと思います。こういう気づきが出てきたことが、営業資料ができあがったこと以上に、価値のあることだったと思います。    みなさん、本当にありがとう!    今回できあがった営業資料は、プロジェクトチーム6名のたくさんの熱い気づきから生まれました。   全部で26ページあるのですが、そのはじまりのページを紹介します。    近々これを持って企業に営業に出かけます。ぷかぷかさんたちといっしょに生きる、ゆるやかで、豊かな社会目指して。      
  • こんなにカッコよくは歌えないけど…
     オペラシアターこんにゃく座の『あの広場のうた』何度聞いてもいい歌です。こんなにカッコよくは歌えないけど(私たちはもっとゆっくり歌います)、1月21日(日)表現の市場の舞台で、思いを込めて歌います。広場に一本の柱を立てるところからはじまります。 www.youtube.com
  • 台本にはなかったのですが、突然ダンスをやることに
      1月13日(土)、第4期第6回みんなでワークショップがありました。  「あの広場のうた」は今度の発表会のメインになるほどの歌です。ぷかぷかがやってきたこと、創ってきたことをとてもうまく表現している歌だと思うからです。   歌が生まれ  人は踊り出し   物語がはじまる  あの広場がここに  ぷかぷかはまさにあの広場を霧ヶ丘に創ったのではないかと思うのです。そして広場の中心に柱を立てたのは、ぷかぷかさんです。ぷかぷかの企画を立てたのはタカサキですが、歌が生まれ、人は踊り出し、物語がはじまる あの広場の中心に柱を立てたのは、やっぱりぷかぷかさんだと思うのです。ぷかぷかさんがいなければ、歌は生まれなかったし、人は踊り出したりしなかったし、まして人がホッと心を温めるような物語は生まれませんでした。 ♪ いまはいつだろう  いつもの朝    ここはどこだろう   いつも場所     いまはいつだろう  いつもの夜   ここはどこだろう  いつもの場所     でもどこかちがう   ここはどこかに似ている     おとなもこどもも  犬も鳥たちも    虫たちも集まる   あの広場みたい     耳をすませば見えてくる   目をみはれば聞こえてくる   少しずつ 少しずつ     歌が生まれ  人は踊り出し   物語がはじまる  あの広場がここに     昔 広場に一本の柱   ここに立てよう  目には見えない柱を     昔 広場に一本の柱   ここではじまったぷかぷか  いまここで ♪ 柱は本当はもっと太くて高い  『注文の多い料理店・ぷかぷか版』でどんなことをするかを説明 『注文の多い料理店・序』デフパペットシアターひとみのエノさんが手話でやります。字はぷかぷかさんが書きました。 「きれいにすきとおった風をたべ」なんて美しい言葉だろうと思います。 そのきれいな言葉たちを、エノさんが手話で表現。 台本見ながら打ち合わせ、イメージする、やってみる。 実際にやってみる 小道具たち この西洋料理店山猫軒というのは、西洋料理を出すお店ではなく、自分たちを西洋料理にして食べてしまうお店であることにだんだん気づいていきます。 ハッパにはさんでハンバーガーに ♪ つぼのなかの〜 www.youtube.com ようやくおかしいことに気がつきます。 山猫たちがナイフやフォークを持って飛び出してきます。 ダンスの先生が見本を見せます。台本にはなかったのですが、突然ダンスをやることに。盛り上がるところだし、ま、いいか、ということになりました。ここがぷかぷかのワークショップのおもしろいところ。 www.youtube.com どこかペテン師のような帽子をかぶった紳士たち 手話通訳の方と手話 1月21日(日)午後、みどりアートパークホールの舞台で発表します。ぜひ見に来て下さい。見なきゃソン!ですよ。
  • おつきあいの深さが全くちがうんですね
      ぷかぷかのお客さんで今期のワークショップに参加している方がぷかぷかにごはん食べに来ました。先日の港北公会堂でぷかぷかの映画を見て、まるで家族をみるような気持ちだったとおっしゃっていました。今まで何度もアートのワークショップには参加していたのですが、演劇ワークショップは「おつきあいの深さが全くちがうんですね」とおっしゃってました。  演劇ワークショップは一緒にお芝居を作るおつきあいです。いっしょに体を動かし、いっしょにお話をし、いっしょに笑い、いっしょにに歌い、いっしょに考えます。いっしょに絵を描くことを中心にしたアートのワークショップとは、おつきあいの中身が全くちがいます。  「おつきあいの深さが全くちがうんですね」というのは、参加した方の実感だと思います。そういう体験をしたあとで、ぷかぷかの映画を見ると、登場する人がみんな家族のような気がした、とおっしゃっていました。  そういう関係を演劇ワークショップは作ります。そういう関係を知らないうちに作ってしまう演劇ワークショップの持つチカラを思います。  障がいのある人たちと、そういう関係の中で創った芝居を1月21日(日)の午後、みどりアートパークホールの舞台で発表します。  ぜひ見に来て下さい。   pukapuka-pan.xsrv.jp
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