ぷかぷか日記

タカサキ日記

  • すー君の住む街で
     先日ぷかぷかにやってきたかわいいお客さん・すー君のお母さんにぷかぷかの映画の上映会と「街の宝」をテーマにしたトークセッションやりませんか?と呼びかけています。   お母さんは[ツナガリウォークinヨコハマ]を主宰するヨコハマプロジェクトという団体で活動なさっているので、 yokohamapj.org   そこでやりましょうか、という話もあったのですが、大きな団体でやればそれなりに人はたくさん集まりますが、大事なことは、すー君を「街の宝」と思ってくれる人を増やすことなので、やはりすー君の住む街でやるのがいいと思います、といいました。  すー君の住む街で、すー君のこと「街の宝だよね」って思ってくれる人を増やすにはどうしたらいいか、それをみんなで考える集まりにしたいのです。どうして障がいのある人が「街の宝」なのか、それは街の人にとってどういう意味があるのか、みたいなことをみんなで話し合います。私が彼らのことを「街の宝」と呼ぶようになった理由などもお話します。    学生の頃、胎児性水俣病の上村智子さんのお母さんが(下の写真)  「この子は宝子ばい」 というのを聞いて、その「宝子」の意味がどうしてもわかりませんでした。  その意味が納得できたのは養護学校の教員になって障がいのある子ども達に出会ってからです。あれができない、これができない、とマイナス評価ばかり多い子ども達でしたが、それでもよ〜くつきあってみると、 「こいつ、いいやつじゃん!」 て思うことがいっぱいあって、いっぺんに惚れ込んでしまったのです。その時からです。 「この人たちは街の宝だ」 って思うようになったのは。    すー君の住む街にも、そんなふうにすー君のこと思ってくれてる人はいっぱいいると思います。そんな人たちが集まって、「宝談義」ができたらいいなと思います。  そして何よりも、そう思ってくれる人を増やすにはどうしたらいいのか、といったことも。  そう思ってくれる人が増えると、まず、すー君が住みやすい街になります。すー君が住みやすいと、だれにとっても住みやすい街になります。  すー君のこと、街の宝だ、と思えるようになるのは、人として豊かになることだと思います。そう思う人が増えることは、そのまま街が豊かになっていくことだと思います。    「すー君て街の宝だよね」って思ってくれる人を増やすことは、相模原障害者殺傷事件を超える社会を作ることにつながってきます。頭が痛くなるような重い議論ではなく、楽しい「宝談義」で相模原障害者殺傷事件を超える社会を作っていきたいと思っています。   pukapuka-pan.hatenablog.com
  • こうやってテラちゃんは未来を耕しているんだと思います
     テラちゃんはだれとでもすぐに友達になってしまいます。今日は小さな子どもが相手でした。  テラちゃんに手を伸ばした赤ちゃんは、何を感じているのかなと思います。今はもちろん何も言わないけれど、こういう体験は赤ちゃんの中にしっかり刻み込まれ、赤ちゃんが社会を担うようになったとき、この体験が生きてきます。  赤ちゃんを抱っこするお母さんの表情もすごくいいですね。テラちゃんを信頼している感じがとてもよくわかります。  障害者は怖い、近寄りたくない、と多くの人が思っている社会にあって、こんなふうに安心しきって赤ちゃんを差し出せる関係ってすごいなと思います。テラちゃんの人徳ですね。      こうやってテラちゃんは未来を耕しているんだと思います。  テラちゃんのお姉さんっぽい表情がいいですね。テラちゃんに頭をくっつけた赤ちゃん、テラちゃんのぬくもりを感じているんだと思います。        
  • ぷかぷかさんの絵はそのまま使えそうですね
     「ぷかぷかとアートでコラボ」の集まりに行ってきました。10社くらい集まっていただき、ぷかぷかのアートを使うことの意味などをお話ししてきました。    企業とのコラボは1+1=5になるような価値を生み出すこと。それをどう伝えるかが大きな勝負所でした。たまたま何かに使おうと思って持って行っていた大きなクジラの絵が目に入り、それを使ってお話ししました。    この絵はぷかぷかさんと地域の子ども達、大人たちがアートのワークショップで描いたものです。  この大きな絵は完成までどれくらいかかったと思いますか?という質問をしました。3ヶ月くらい、3日くらい、といった意見が出ました。    正解は1時間です。小さなマス目に自由に絵を描くところから始まりました。ぷかぷかさんも子ども達もどんどん描いていきます。みるみるマス目が埋まり、こんなすごい絵になりました。これがワークショップという場の持つエネルギーです。  大人はこういうとき、なかなか筆が進みません。自由に描いていいといわれたものの、何を描いていいかわからなくなります。自分の不自由さに気がつきます。それに引きかえ、ぷかぷかさんと子ども達のなんと自由なことか。  こういう気づきがとても大事です。  自分よりできないと思っていた障がいのある人たちがどんどん描いていきます。彼らに注いでいた《上から目線》が見事にひっくり返されます。いわゆる《健常者》と《障害者》の関係がひっくり返ることになります。これは大変なことです。「障害者は社会にお荷物」であるとか「社会の負担」といった、多くの人が思っていることがひっくり返ります。  あれができない、これができないと思っていた障がいのある人たちが、実は私たちよりも自由で、表現力豊かであることに気がつくこと、それは私たちの中の人間のイメージを大きく塗り替えます。人間が豊かになります。  ぷかぷかとアートでコラボすることは、ただ商品が売れる、といったことに終わるのではなく、こうやって1+1=5になるような価値を生み出すのです。    自動販売機を作っている会社の方が参加されていて、最近子どもの絵を販売機のデザインに採用したそうです。ただそのときは最終仕上げにプロのデザイナーに入ってもらったそうですが、ぷかぷかさんの絵はそのまま使えそうですね、とおっしゃっていました。その会社とうまくコラボができれば、と思っています。          
  • 自由自在な心のあり方も忘れてしまっている気がします。
     明日いよいよ営業資料を使ってぷかぷかのアートを企業に売り込むプレゼンをやります。演劇ワークショップのように1+1=5になるような新しい価値が生み出せたら、と思っています。    今日川崎であったデフパペットシアターひとみの公演『河の童(かわのわっぱ)』を見に行ったのですが、その時にもらったパンフレットに振り付けをやった向雲太郎さんという方がこんなことを書いていました。  《 私たちは生まれた物心がついた頃からしつけや教育によって、だんだんと動きが制御できるようになってきます。他人に迷惑をかけないように行儀よくし、社会的な生活が送れるように、身振り手振りをコントロールできるようになります。しかしそれは言い換えると、他人の目という制約によって「自由自在な体のあり方を殺して忘れてしまうのだ」とも言えます。忘れ去られ、葬られてしまった、豊穣で怪しい身振り手振りたち。しかしもともと生まれながらに持っていた、わけのわからなさは、今も私たちの体の中にしまわれて、記憶の中に深くきざまれているのです。さあ、はるか大昔から連綿と続く、豊穣で怪しい身振り手振りを探しに、みんなで河童の世界へと旅に出ましょう。》    私たちは今、「自由自在な体のあり方を殺して忘れてしまう」だけでなく、自由自在な心のあり方も忘れてしまっている気がします。  私は彼らと出会って何がよかったかというと、“規範”に縛られない彼らのおかげで、この自由自在な心のあり方を思い出したことです。こんなことやっていいんだ、あんなこともやっていいんだ、もっと自由に生きていい、と気づかせてくれたのです。彼らのおかげでどんどん自由になって、人生の幅がグ〜ンと広がりました。何よりも人生が両手をば〜っと広げるくらい楽しくなりました。    こんな猫がいてもいい。    こんな犬がいてもいい。   こんな像がいてもいい     ぷかぷかさんのアートが企業の力で社会に広がると、みんなが自分の体の中で眠っていた自由な心とからだを思い出します。  1+1=5になるのです。   pukapuka-pan.hatenablog.com
  • 北秋田市でワークショップ、上映会、トークセッション
     5月26日(土)北秋田市でワークショップ、上映会、トークセッションをおこなうことになりました。で、今日、第3期、第4期とワークショップに参加した北秋田出身の高鳥さんが来て打ち合わせしました。  10時半〜12時 ワークショップ  12時〜13時 昼食  13時半〜14時 上映会  14時〜15時半 トークセッション という盛りだくさんのスケジュールです。  ワークショップはかなりの参加者が見込まれるようで、しかも子どもから大人まで、障がいのある人ない人ごちゃ混ぜ。時間は1時間半。という結構厳しい条件。  ワークショップはいろんな人との共同作業。共同作業を通して、いろんな人がいた方がおもしろいね、って思えるような中身にするにはどうしたらいいか。  今日の打ち合わせでは段ボールを使ってみんなで怪獣を作るワークショップを考えましたが、みんなで表現することの面白さを味わうには、ものを作るのに時間を費やすより、自分の体を使って表現することを楽しんだ方がいいかな、と今思ったり。  いずれにしても、ほとんどの人は初体験になるので、「あーおもしろかった!」ってみんなが思えるようなワークショップができたら、と思っています。  当日朝8時50分羽田発、10時大館能代空港着の飛行機で行き、そのまま会場に行って10時半スタートなので、結構きついスケジュールです。  「あの広場のうた」もみんなで歌います。5月26日の集まりが、北秋田の広場になればいいなと思います。    上映会はプロモーションビデオカナダ版と第3期演劇ワークショップ記録映画、もしくは第四期演劇ワークショップの記録映画のいずれかをやります。第四期演劇ワークショップの記録映画は現在編集中なので、時間がどのくらいになるかわかりません。pvプロボノの信田さんが編集です。    上映会のあとのトークセッションは、北秋田の主催者がぷかぷかみたいな場所を作りたいとおっしゃっているので、「障がいのある人たちとフラットな関係を作るにはどうしたらいいのか」といったことをテーマに話をしようかと思っています。そのフラットな関係こそがぷかぷかの一番大事なところです。でも福祉事業所の多くは障がいのある人たちに対しては「支援」という関係でやってきてるので、ここをフラットな関係に変えることは言葉で言うほど多分簡単ではないと思います。そこをどうやって変えるのか。  高鳥さんは演劇ワークショップを経験する中で、ぷかぷかさんたちの発想の面白さ、舞台での存在感に気づき、もうかなわない、と思ったそうです。「彼らにかなわない」という発見が私たちの上から目線を打ち砕き、フラットな関係を作るのではないかと高鳥さんはいいます。  だれでも演劇ワークショップを経験できるわけではないので、どこでもそういうふうに「彼らにはかなわない」と思えるよう経験はどうやったらできるのか。そんなことを提案できたら、思います。  要は彼らといっしょにクリエイティブな活動をし、そういう関係の中で彼らと出会い直すことが必要だろうと思います。具体的に何をするのか、私たちの側の力量が問われるところです。  結局そういうことができないところで、私たちは彼らよりも何でもできる、と思い込んでいる安易な関係の上に安住しているのではないかと思ったりします。そこからはなにも新しいものは生まれません。     
  • 壁を高くして囲い込むなんて、もったいないです。
     グループホームの問題に関して昨日、津久井やまゆり園の人たちを受け入れる港南区芹が谷の自治会長さんにいろいろお話を聞いてきました。とにかく地域のいろんな行事に参加し、地域とのつながりを日々作っていくことが大事、それが今回の作りやまゆり園の人たちを受け入れる素地になっている、とお話しされていました。  ごく当たり前の話ですが、どういう地域社会を作っていくのか、というビジョンの中に、障がいのある人たちを自然に受け入れていこう、という思いが入っているところがすばらしいと思いました。    ぷかぷかは街の中にぷかぷかさんの働くお店を作って、日々お客さんとのおつきあいを広げています。開けっぴろげなお店で、近所の人の言わせると、どこが内だか外だかわからない、全く出入り自由な場所です。ぷかぷかさんたちとのおつきあいも自由です。帰りの会には気がつくと近所の子どもが紛れ込んでいたり、たまたま立ち寄った方たちも自由に参加しています。  地域社会に対して100%開かれた場所です。地域の人たちとのおつきあいが大事だと思うからです。そういうおつきあいが、お互いを豊かにすると思うからです。    先日、横浜市健康福祉局から「防犯対策を強化するために必要な安全対策の補助」についてのお知らせが来ました。「非常通報装置等の設置」「警察機関への非常通報装置等を設置するための整備」など、防犯対策を強化するための工事に対して補助金を出すというのです。  相模原障害者殺傷事件に対する神奈川県の検証委員会の調査は、施設の防犯対策をいちばん問題にするような結論でした。多分それを受けてのお知らせなんだろうと思います。  以前ぷかぷか日記にこんなことを書きました。  《 やまゆり園建て替えの説明会で県の福祉部長が「建て替えは、屈しないという強いメッセージになる」といったそうですが、何ですかね、この「屈しない」というのは。何に対して「屈しない」のでしょう?何か勘違いしていませんか?あの事件は、何かに「屈する」ような事件だったのでしょうか?  「テロに屈しない」と、ブッシュ元大統領とか安倍首相とか、威勢のいい人たちが言ってますが、テロが減りましたか?争いがますます拡大しただけじゃないですか。テロがなぜ起こるのか、その根本的な原因の解消を目指すことなく、より大きな暴力で押さえ込もうという発想は、テロをさらに拡大させるだけです。   この言葉と同じような感覚で「屈しない」などといったのであれば、事件に対して何の解決にもならない気がします。「力」で押し返すような、そんな問題ではないはずです。》  そして今回の健康福祉局からのお知らせです。地域社会に対して、更に壁を高くしなさい、といっているようなものです。  時代を逆行してる気がします。    写真の、こんな人たちとのおつきあいこそが社会を豊かにします。壁を高くして囲い込むなんて、もったいないです。
  • hanaちゃんという仕事
     hanaちゃんのお父さんが時々ぷかぷかに研修に来ています。将来hanaちゃんの働く場を作るための勉強だそうです。ただ、hanaちゃんが働くことは、一般的なイメージとして働くことを考えるとすごくむつかしいです。じゃあどうするのか。私たち自身の「働くことのイメージ」を問い直す必要があるだろうと思っています。  その手始めに、「hanaちゃんが働くってどういうことなんだろう」をテーマにトークセッションをやろうと提案しました。トークセッションの前にぷかぷかのプロモーションビデオカナダ版を上映し、話の手がかりにします。今、奥さんと準備を進めてるみたいです。下に添付した花岡千恵さんのブログを見てください。    セノーさんは養護学校を卒業後、作業所に通っていましたが、働かない、ということで居場所を失い、ぷかぷかに来ました。確かにセノーさんはあまり働きません。寝ている時間が感心してしまうくらい多いです。ところがその寝姿が人を癒やしています。寝姿を写真に撮ってFacebookにアップするとものすごいたくさんの人がアクセスしてきます。見学に来た方がセノーさんを見つけると、「きゃー、セノーさんだ!」と、アイドルに会ったような反応をします。今日は「セノーさんは寝たまま街を耕している」といううれしい書き込みがありました。   セノーさんの寝ている姿を「サボっている」と見るか「街を耕している」とみるかで、セノーさんの評価は大きく変わってきます。「街を耕している」とみれば、セノーさんは寝ながら働いていることになります。寝ながらぷかぷかのファンを作っているので、ぷかぷかとしては寝ている時間も含め、きちんと給料を支払っています。セノーさんはぷかぷかにとって、とても大切な存在です。  要は私たちの彼らを見る目線の問題だと思います。昨日紹介したかわいいお客さんもしっかり街を耕し、街を豊かにしています。そういう目線を私たちが持つことで、お互いが暮らしやすい街になります。そうやって社会が豊かになるのです。    hanaちゃんにはたくさんのファンがいます。hanaちゃんがいること、ただそれだけでファンがどんどん増えています。  hanaちゃんの働く場ができたら、hanaちゃんがいるだけで、ファンが集まってきます。hanaちゃんがいること、それがhanaちゃんという仕事です。  ameblo.jp ameblo.jp これを書いている大分県の中川さんは5月くらいにぷかぷかの映画の上映会をやるそうです。もちろん高崎も行ってお話しします。   ameblo.jp
  • 街の宝
     かわいいお客さんが来ました。そばにいるだけで幸せな気持ちになります。一生懸命おしゃべりしてくれます。中身はほとんどわからないのですが、気持ちだけはビリビリ伝わってきます。時々「はい」とかわいい返事が絶妙なタイミングで入り、もう本当に抱きしめたくなります。こんな人は「街の宝」だと思います。  それでも出生前診断でダウン症の赤ちゃんが生まれる可能性が高いことがわかると9割を超える人が生まない選択をします。その子が生まれることで社会をやわらかくすることを思えば、なんかね、すごくもったいないというか、やりきれない気がするのです。社会の大きな損失。  このお客さんのお母さんは、この子が生まれたのは宝くじが当たったようなものだとおっしゃってました。それくらい幸せな日々を過ごしていらっしゃるようでした。  昨日、ほんの短い時間でしたが、かわいいお客さんが来て、そのまわりが本当に輝いていた気がします。その輝きがもっともっと広がってくれるといいなと思いました。
  • ただアートを売り込むことで終わらない、豊かなコラボ
     2月26日(月) 企業とアートでコラボするための集まりがあります。  そもそもの発端は演劇ワークショップを運営するためのお金がないことです。演劇ワークショップは6ヶ月もかけて芝居を作るので、講師料、会場費などで、200万円を超える費用がかかります。今まではなんとかあちこちの助成金でまかなったのですが、今年は助成金が100万円しかなく、100万円を少し超える赤字です。貧乏なぷかぷかにとって100万円はとても大きなお金です。  演劇ワークショップは収益を生む事業ではありません。でも、障がいのある人たちと一緒に生きる理由がひと目でわかるような舞台ができるので、ぷかぷかとしては何とか費用を工面して続けたいと思っています。そこで思いついたのがぷかぷかさんたちの味のあるアートを企業に売り込み、それで上がってくる収益を、非収益事業の演劇ワークショップの運営に使おうというアイデアです。    企業とどういう風なコラボができるかは、26日にプレゼンをやってみないとなんともわかりません。昨日ぷかぷかに見学に来られた太陽住建の会長河原英信さんはFacebookに「一緒にいるといい時間が流れ、生命の洗濯をしている感じでした。」と書かれていましたが、そういうことで繋がれるコラボができたら、と思っています。  サービスグラントの人たちに営業資料を作っていただいたのですが、最後の納品の時、ぷかぷかのファンになっちゃいました、とおっしゃってましたが、そんなつながりがベースにあって、その上でアートをどんなふうに使えるかの話し合いができたらいいなと思っています。  ただアートを売り込むことで終わらない、豊かなコラボです。 pukapuka-pan.hatenablog.com
  • よくやった!と、ほめてあげましょう。
    川島夏美さんの息子ゆうたくんが大パニック、とFacebookにありました。 ●●● 数年ぶり大パニック🌀😱 歯医者さんで虫歯治療後、オシッコ我慢しすぎて焦ってTSUTAYAの🚹へ……パンツ濡らしてからスイッチON! 下半身すっぽんぽんでドア開け飛び出し😱💦(見られたなぁ) パーカー掴んだら、ボタン式だったから見事にちぎれました😅 泣き叫ぶ中、ズボン履かせ店内に戻るくも……一旦、リセットしないと先に進まず混乱の嵐でした。 ●●●  それを見て、こんなコメントを書き込みました。    《 街を派手に耕しましたね。ま、こういう子もいるということを知ってもらったという働きをしたので、よくやった!と、ほめてあげましょう。》    お父さんもお母さんも、現場では本当に大変だったと思います。でも、どこかで「よくやった!」って、ほめてあげて欲しいなと思うのです。そういう部分、つまり社会的な関わりの部分を忘れないで欲しいと思うのです。    養護学校の教員をやっている頃の話です。ナオちゃんという子がいました。ナオちゃんの家に家庭訪問すると、ドアにはカギが三つくらいついていました。逃げ出さないようにです。ナオちゃんは隙あらば逃げ出す名人でした。学校からもしょっちゅう逃げ出していました。  自転車が大好きで、どこかで自転車をかっぱらって逃げるので、追いかけるのも大変でした。  逃げ出しただけでなく、とにかくめちゃくちゃにすることが大好きでした。まわりが大騒ぎすることが大好きだったのでしょうね。  家から逃げ出したときは近所のスーパーに行き、陳列棚を何度もめちゃくちゃにしたようでした。店員さんは大変だったと思います。そのたびにお母さんは謝りに行きました。  そんなナオちゃんでしたが、ある日、いつものように自転車をかっぱらって逃げ出しました。夜でした。暗い街を走り回っているうちに、線路に入り込んでしまい、電車にはねられました。  4月1日だったので、うそではないかと思いましたが、本当でした。棺桶の中のナオちゃんの顔は眠っているようにきれいでした。これを書きながらも思いだしてしまって涙が出てきます。  お葬式の日、ナオちゃんがいつも飛び込んでいたずらしていたスーパーのお姉さんが大泣きしたとお母さんから聞きました。  そういうおつきあいをナオちゃんは街で作っていたのだと思います。迷惑をかけながらも、大泣きしてしまうような関係。街の人たちにはげしく愛される関係。ナオちゃんて、すごいなって思います。    社会の中でこういう関係を作ることの大切さを忘れないようにしたいものです。
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