ヨコハマアートサイト 今年も満額回答を目指して
ヨコハマアートサイトの「横浜で地域と共に活動する芸術文化事業」に今年も応募しました。ぷかぷかさんと地域の人たちが一緒になって行う演劇ワークショップの企画です。 ヨコハマアートサイト 昨年は満額回答の100万円ゲットしたので、今年もそれを目指してかなり気合いを入れて書きました。やる内容は同じ演劇ワークショップなのですが、それを去年とはなるべくちがう言葉で表現します。限られた枠の中で、どこまで思いを書ききれるか、が勝負です。 その主なところを報告します。 《 事業のねらい 》 障がいのある人たちと一緒に生きていくと、社会が豊かになると考える。そのことを目に見える形で表現するために障がいのある人たちと一緒に演劇ワークショップをおこなう。 《 対象となる地域の状況や課題、魅力をどう捉えているか 》 ぷかぷかが霧ヶ丘に誕生して8年。開設当初は障がいのある人たちへの偏見がひどく、人権侵害といっていいほどのバッシングがあった。そういった雰囲気の中で尚も「障がいのある人たちとは一緒に生きていった方がいい」というメッセージをホームページやFacebookで発信し続けてきた。障がいのある人たちを理解してもらうというのではなく、どこまでも彼らの魅力を伝えるメッセージ。Facebookには、多い日は10本くらいの記事をアップした。日々のお店での活動、アートワークショップ、パン教室、演劇ワークショップなどを通して「彼らとはいっしょに生きていった方がいいね」と素直に思えるような関係をたくさん作ってきた。その結果、彼らを理解するとか、福祉事業所を応援するとかではなく、純粋に彼らのファンができた。最近は年会費1万円のぷかぷかプレミアム会員を作ってはどうかと提案する熱烈なファンも現れた。商品の割引ではなく、彼らといっしょに一泊旅行に行ったり、いっしょにカラオケに行ったりする特権が欲しいという。1万円払ってでも彼らと濃厚なおつきあいをしたいという人たちだ。彼らが生み出す新しい価値に気がついた人たち。地域社会が確実に変わってきている。 《 実施活動における文化芸術が果たす役割 》 ぷかぷかは「障がいのある人たちとは一緒に生きていった方がいいよ」というメッセージを日々発信しているが、演劇ワークショップはそのメッセージを、芝居という目に見える形にしてくれる。理屈っぽい言葉ではなく、誰にでも感じとってもらえるメッセージだ。そのために、今まで障がいのある人に何の関心もなかった人たちにも幅広くメッセージを届けることができたと思う。また演劇ワークショップに参加すると、障がいのある人たちに向かって素直に「あなたが必要」「あなたにいて欲しい」と思えるようになる。「共生社会」とか、「共に生きる社会」といった抽象的な話ではなく、リアルにそう思える関係ができる。芝居を作る、という文化芸術活動が、障がいのある人たちとの新しい関係を作ったと言える。しかもその関係は新しいものを創り出すクリエイティブな関係であり、それこそ障がいのある人の持つ新しい可能性、新しい価値を掘り起こしたとも言える。 《 「継続活動助成」の場合、昨年度と比べて工夫した点 》 小道具、大道具などの制作が大変なことと、事業の継続を考えて、演劇ワークショップに直接かかわるアート部門のスタッフを増やすことにした。演劇ワークショップの継続は、単なるテクニカルな問題だけでなく、障がいのある人たちの置かれた社会的状況の中で、演劇ワークショップ手法をどういう形で生かすか、ということだ。そのためには、その社会的状況をよく理解し、芝居作りが好きで、何よりも障がいのある人たちと一緒に生きていきたいという思いがあるかどうかがとても大事になってくる。そういう人を育てることを今期の大きな目標としたい。 《 今年度の達成目標 》 宮澤賢治作『ほらクマ学校を卒業した三人・ぷかぷか版』をみんなで作り、みどりアートパークのホールの舞台で上演する。障がいのある人たちとの芝居作りを、新しい文化の創出、といった観点から再評価していく。相模原障害者殺傷事件のことをいつも忘れず、事件へのメッセージとして演劇ワークショップを評価していく。 《 団体の目的・特色 》 障がいのある人たちに惚れ込み、彼らと一緒に生きていきたくて、養護学校定年退職後「ぷかぷか」を立ち上げた。「障がいのある人たちとは一緒に生きていった方がいいよ」というメッセージを日々Facebookなどで発信し、「いっしょがいいね」と思える関係をお店、パン教室、アートワークショップ、演劇ワークショップ、運動会などのイベントで作ってきた。たくさんの方がぷかぷかさんと出会い、地域の中でたくさんのファンができた。ファンの存在は、ぷかぷかさんが地域を耕し、豊かにしていることを物語っている。あれができないこれができないと社会のマイナス要因でしかなかった「障害者」がぷかぷかにあっては、地域を耕し、地域を豊かにする存在になっている。障がいのある人たちの社会における新しい価値を掘り起こしたといっていい。 《 団体の沿革・経歴 》 2009年9月NPO法人ぷかぷか設立 2010年4月就労継続支援B型事業所として「カフェベーカリーぷかぷか」「ぷかぷかカフェ」オープン 2014年6月お惣菜屋「おひさまの台所」オープン 2015年2月アートスタジオ「アート屋わんど」オープン 第一期演劇ワークショップ 2014年6月〜11月 第二期演劇ワークショップ 2015年9月~2016年2月 第三期演劇ワークショップ 2016年8月〜2017年1月 第四期演劇ワークショップ 2017年8月〜2018年1月 2015年12月 演劇ワークショップが高く評価され読売福祉文化賞受賞 2016年 5月プロモーションビデオ「いっしょにいると心ぷかぷか」完成 2017年 6月プロモーションビデオ「いっしょにいると心ぷかぷか−2」完成 相模原障害者殺傷事件へのメッセージが評価され、2017年7月NHKで紹介される 《 これまでの活動実績 》 [平成27年度] 第二期演劇ワークショップの開催 2015年9月〜2016年2月 2月にみどりアートパークホールでみんなで作った芝居『みんなの生きる』を発表。社会の不満、イライラから自由なぷかぷかさんを表現した。 区民まつりで地産地消ブースをデザインし、発表。10月。50張りあるブースの中でいちばん楽しいブースのデザインとして評価された。地産地消サポート店の大きな絵地図(縦2m、横3.6m)を制作し、発表。絵地図は高く評価され、緑区役所のロビーに展示された。 アートのワークショップで、地域の人たちといっしょに大きなクジラの絵を制作、発表 [平成28年度] 第3期演劇ワークショップ 2016年8月〜2017年1月 1月にみんなで作った芝居『セロ弾きのゴーシュ・ぷかぷか版』をみどりアートパークホールで発表。 緑区民まつりで地産地消ブースをデザインし、発表。「野菜たちのお祭り」というテーマでデザインしたブースはとても好評だった。10月 アートのワークショップで段ボール製のファッションモデルを地域の人たちといっしょに制作。ぷかぷか秋のマルシェでファッションショーを行い、そのパレードにはNHKが取材に来た。演劇ワークショップの舞台にも登場させ、ネズミのシーンで「夜風とどろき」の歌を歌いながらダンスを踊った。 [平成29年度] 第4期演劇ワークショップ 2017年8月〜2018年1月。1月にみんなで作った芝居『注文の多い料理店・ぷかぷか版』をみどりアートパークホールで発表。ぷかぷかはみんなの大切な広場になっていると『あの広場のうた』をみんなで歌い、とても好評だった。 10月の緑区民まつりでは今年もまた緑区役所から依頼で地産地消のブースをデザイン。3年続けてデザインの依頼を受けた。「野菜たちの結婚式」というテーマでデザインし、好評だった。 ぷかぷかのアートを企業に売り込む営業資料をサービスグラントと協働で制作。企業の力を借りて、ぷかぷかのアートで社会を豊かにする活動がスタートした。 進行役講師料、ピアニスト謝礼、舞台製作費、会場費、記録映画作成費など総予算は2,175,000円。そのうち100万円を申請しました。 ヨコハマアートサイトは予算の半額しか申請できません。去年は予算が2,035,000円だったので、本当に満額回答でした。今年も満額回答を目指した書いたのですが、思いが審査員に届けば、と思っています。 演劇ワークショップ開催日は2018年8月18日(土)、9月22日(土)、10月20日(土)、11月17日(土)、12月15日(土)、2019年1月19日(土)、1月26日(土) 時間は毎回9時~午後4時半です。 1月27日(日)は『表現の市場』の舞台でできあがった芝居を発表します。参加を希望される方は連絡下さい。045−453−8511 ぷかぷか事務所 高崎 pukapuka@ked.biglobe.ne.jp なるべくなら全部参加して欲しいのですが、無理な方はご相談下さい。