ぷかぷか日記

表現の市場の歴史

2025年の表現の市場のチラシができました。A4サイズ4枚分の横長のチラシなので、小さく表示されています。

 

 

表現の市場の歴史

 ①第1回表現の市場、2014年11月26日。

企画段階では、障がいのある人たちの表現に出会うことで、また新しい関係が広がっていくといいな、ぐらいしか考えていませんでした。ところが実際に市場が開くと、表現の持つすさまじいパワーにぶちのめされたというか、圧倒され、もう涙すら出てくる始末でした。表現というものの持つパワーを見くびっていた気すらします。

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②第2回表現の市場 2016年2月15日

彼らの表現を前にすると、障がいがあるとかないとかで人を分けてしまうことに、意味があるんだろうかと思ってしまいます。なんてつまらないことをやっているんだろうと思います。でも、そのつまらないことで社会の仕組みができ、その中で障がいのある人たちは、社会的生きにくさを強いられたりしています。だとすれば、これは健常者だと言われている私たちの側の責任になります。私たちの側の人を見る目の貧しさです。

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③第3回表現の市場 2017年2月2日

養護学校の卒業生たちが仕事をしながらこうやって舞台に立ち続けていること、自分を表現し続けることがすばらしいと思います。俺たちこうやって元気に生きてるぜ!って、舞台で叫んでいました。私たちの方が彼らに励まされている気がしました。

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④第4回表現の市場 2018年1月22日

相模原障がい者殺傷事件のあと、みんな障害者を「守る 」と言っているけど、結局は「囲い込む」わけで、彼らを「生かす」なんてことは全く考えていない。それを考えると、表現の市場でやっていることは彼らを全面的に生かすというか、積極的な「攻め」ですよね。 

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⑤第5回表現の市場 2019年2月1日

相模原障がい者殺傷事件に対して、「共生社会を作ろう」とか「ともに生きる社会を作ろう」といった言葉で啓蒙活動をいくらやっても、事件を起こした社会は何も変わりません。まして事件を超える社会は、啓蒙活動といったレベルではできません。やはり彼らといっしょに生きると何ができるかを具体的に創り出すこと、そのことこそが、事件を超える社会を作っていくのだと思います。 

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⑥第6回表現の市場 2020年1月28日

障がいのある人たちと一緒に生きていくことで、あんなにも素晴らしい舞台ができました。いっしょに生きていくと何が生まれるか、がよく見えたと思います。ここで生みだしたものは新しい「価値」といっていいと思います。この「価値」は社会を豊かにします。

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⑦第7回表現の市場 2022年12月1日

自分の思いを表現できるこういう場は障がいのある人にとってはもちろん、障がいのない人にとってもとても大切です。障がいのある人達が社会にいることの意味がストレートにわかります。彼らを排除すると、こんな豊かな世界にふれることもできません。社会は痩せこけていきます。社会を豊かにするために、こういう場こそ大事にしたい。

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⑧第8回表現の市場 2024年2月4日

今年も障がいのある人達のエネルギーが爆発した感じでした。すごいなぁ、すごいなぁ、とただただ圧倒されました。多くの人が思っている「障がいのある人達に何かやってあげる」なんて考え方がはずかしくなるほどでした。そういう考え方はおかしい、と彼らは全身で表現していると思いました。社会がね、少しずつ変わっていく予感がしました。それを彼ら自身がやっている、というところがおもしろいですね。自分らしく生きられる社会を自分でつくる。彼らが社会を引っ張っていく。なんか素敵じゃないですか。

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 あらためてこうやってまとめてみると、毎年すごいことやってきたんだなぁと思います。障がいのある人達の表現の場をこういう形で作り続けてきたこと。それはある意味障がいのある人達の側からの新しい文化の提案だったのではないかと思います。この文化は社会を豊かにします。

 表現の市場はこれで最後になります。私自身年齢的なこともあり、エネルギーがつきた感じです。今後は若い人達が引き継いでくれることを期待しています。長い間表現の市場を支えてくれたみなさん、ありがとうございました。

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