「障がいのある人達と共に働く社会」と題した東急百貨店のチーム「えんちか」の報告が先日ありました。
「2013年4月、横浜市内の東急百貨店たまプラーザ店に障害者中心の部署として新設。 ”縁の下の力持ち”を意味して名づけられた。神奈川県内の養護学校を卒業した知的障害 のある6人が伝票の記入・シール貼り・ギフトBOXの箱折りなど、売り場運営に欠かせ ない業務を裏方で担当している。丁寧で正確な仕事ぶりで職場内から信頼も厚い。今春 2023年4月、勤続10年を6人全員で祝った。福祉や障害の知識が全くない一企業 担当者の迷走10年を赤裸々に語ります。」
とてもおもしろい報告でした。
障害者雇用は障害者のためというより、彼らが職場に入ることで雇用する企業を豊かにするものではないかと以前から思っています。
職場の方の多くは、たいていの場合、障がいのある人達とのおつきあいがあまりありません。そんな職場に障害のある方が入って仕事をすると、いわゆるふつうの人のようにスムーズに仕事が進みません。どうしたらいいのか。半端じゃない創意工夫が求められます。
そうして何よりも相手と人として出会えます。その人のそばにいるとなんだか楽しいとか、ふっと心が和むとか。
創意工夫とあわせ、そういったことが職場を豊かにします。だからこそ、障害者雇用は積極的にやった方がトク!だと私は思うのです。
職場の反応です。
職場の人達のこういった気づきが、職場を豊かにします。これこそが障害者雇用の意味であり、障がいのある人達が社会に必要な理由です。上から目線で何かやってあげる人達ではなく、フラットな関係でいっしょに生きていく人たちです。
「チームえんちか」の約束ごと
「周囲に理解を求めるより先に仕事で信頼される。」「《一生懸命頑張りました》だけでは通用しません。」とても大事なことですね。
「周囲に理解を求める」は一つの甘えです。障害者であることに甘えています。それではいつまでたっても自立できないし、自分の人生を歩むこともできません。障害者という枠を取っ払った《私》をしっかり生きて欲しいと思うのです。
そうやって仕事そのもので勝負してきた結果、みんながこんな風に成長していきます。
働く喜びがビリビリと伝わってきます。実社会で働くことの意味がよくわかります。
更に
働くことはすばらしい人生の実現です。
一方で、私たち自身はそういったことをどこまで自覚しているんだろう、なんてふと思ったり。やっぱり彼らにもっともっと学ばねば、と思ったりするのです。
現場ではこんな感じで働いています。
こういった日々がお互いを成長させます。
みんなが「Happy!」というのがいいですね。
みんなの成長がそのまま表情にでています。
ユニクロ柳井会長のコメント
このコメントだけでは語りきれないほどのものが、障がいのある人達とのおつきあいからは生まれてきます。どんなものが生まれてくるかは現場で彼らとおつきあいすればすぐにわかります。
彼らを雇用するにあたって現場で格闘した方の言葉。言葉の裏にある背景が目に浮かびます。
「自分の会社がよくなるための障害者雇用」とありますが会社も障がいのある人達もお互いが豊かになるための障害者雇用」という風にして欲しいですね。