ぷかぷか日記

「そらくんとたからくん」の上映会をやりました。

 「そらくんとたからくん」の上映会をやりました。

 そらくんがバスの中で独り言を言ってる時、そばにいたおじさんに「うるせー!」「「降りろ!」と怒鳴られたことがあった、とお母さんがブログに書いていました。知らんぷりはできない事件だと思い、そのことについて考える集まりを上映会と抱き合わせでやりました。

 おじさんに怒鳴られて、いちばん辛い思いをしたお母さんの感想。

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 怒鳴りつけたおじさんを批判するような話ではなく、やっぱりいろんな人と一緒に生きていった方がいいよね、という話し合いになったことがすごくよかったと思います。

 第9期の演劇ワークショップが始まり、そらくんたからくんも元気に、マイペースで走り回りながら参加しています。独り言も言います。でも、誰もそれに対して文句は言いません。

 

   元気いっぱいのそらくん

 

 バスの中が、もしこういう雰囲気であれば、そらくんたちが嫌な思いをすることはありませんでした。どうしてバスの中が、おじさんが思わず怒鳴ってしまうような雰囲気だったのか、それは私たちひとりひとりが考えねばならない問題だと思います。

 解決するためのヒントはぷかぷかにあります。ぷかぷかに漂う空気感こそが、このやっかいな問題を解決するヒントを与えてくれます。

 

 そらくん、ワークショップの中ではこんな素敵な顔をしています。

 

●今日はありがとうございました。 何かあればすぐに行動する高崎さんのフットワークの軽さと、すぐに駆けつけてくれる人が居る暖かさを感じました。「つらかったねーでも、1人じゃないよー」というメッセージが溢れていて素敵な時間でした。 障害のある子の親としては、平気なフリして頑張りすぎるんですけど、包み込むようないい会でした。 私が喋りすぎたことを除いては(笑)

 

●私自身幼い頃からいつも近くには彼らのような陽気な仲間が周りにいた環境だったのでそらくんとたからくんに会えた時間がとても楽しかったです。

大人になるにつれ時間に追われせわしない日々を送っている娘たち特に長女にはホッとする時間だったのではないかと思いました。
娘たちのダンス(ダウン症のダンススクール)を見ても本当に彼らは楽しく踊るんです!だから観ているこっちも楽しい幸せになるんです。
 
彼ら彼女達は周りを幸せにする特技を持った人達!
だから彼ら彼女達が一番幸福になってほしいと願うばかりです。
 

●バスの中での男性の言動は、障害のある人と日常的に付き合う機会がないことが要因でしょう。「普通」から少しでもはみ出す行為に対する社会の許容度がどんどん下がっていることもありますし、この男性もこうした「普通」についての固定観念にとらわれているのではないでしょうか。 学齢期に障害のある人と日常的に一緒に過ごす機会がないことが最大の問題です。どんな子も安心して過ごせるインクルーシブ教育の推進がやはり必要です。子どものころに分けられた環境にそれぞれが置かれている中で、大人になってから「関係をつくろう」と言われても、それはどこかぎこちないものになったり(そうならないことももちろんありますが)、関係づくりに時間がかかったりするでしょうから、やはり小さなころから、さまざまな人が周囲にいることが大事だと思います。 白岩佳子さんが高校の授業で生徒に「もっと好きなことをやろう。自分を解放しよう」といったことを伝えたように、「普通」や「標準」を子どもに押し付ける教育を変えていくことも必要だと思います。

 

●ぷかぷかの演劇ワークショップに参加して、それまで遠かったぷかぷかさんたちとの距離が少し近くなって、なんか楽しい、嬉しい、が増えたので、そらくんとたからくんのことをもっと知りたいなと思って

今日の上映会に行きました。

 映画の中のそらくんたからくんとご両親の日常は、もちろん私の日常とは違いますが、お母さんと心を通わせ、意思表示をして、コミュニケーションして、自分の意思を持ってやりたいことをやっている姿があります。人はみんな、大人も子どもも、どんな人もそれぞれ自分の考えを持って一生懸命に生きているんだなあと改めて感じ入りました。

 バスの中で起こったことについて

まずは、救いの言葉を発した青年の勇気に拍手を送りたい。周りの人はきっと「ああ、よかった。スカッとした」と思ったことでしょう。きっと誰もが、本当はこの青年のような言葉を心の中で思っていたかもしれません。また、正直「うるさいな」と思っていた人もいたかもしれないけれど、「うるさい」と言ってはいけないんだ、と考えていたでしょう。

 この頃はネット社会の弊害もあり、なんだか監視社会の様になっていて、誰もが窮屈さを感じているように見えます。空気を読めとかいう雰囲気もあります。もっとおおらかでいいのに。

 そんな背景も変えていかねばならないかも。

今の障がい者を取り巻く社会、ということを考えると、小さい頃からの集団教育にも問題があるのかも、と思います。「知らない」ことが一番の壁だと思いますが、「知らせようとしていない」様な気もします。

 今いる大人の凝り固まった頭のなかを変えるというのは相当難しいかもしれないけれど、小さい世代の、先入観がなくて頭が柔らかな頃から、いつも隣にそらくんやたからくんがいたなら、きっとごく自然に受け入れることができるのではないかと思うのです。(そんな教育環境を整えるために、国がもっとそこにお金と力をかけろと言いたいです。)

そんな環境でみんなが育ったら、きっと今回の青年のようなことばが当たり前に出てくる人が増えるのではないかと期待します。

 また、今日の皆さんの話の中でちょっと障害者差別解消法というのが出たので、その法ができたときに、違和感を感じたことを思い出しました。差別は、法を作って変えられるものではないんじゃないかと。社会を変えるのは、法の力ではなく私たち一人ひとりの意識だと思います。

理想の社会ができるのに何十年かかるかわかりませんが、一人ひとりの意識が変わってできた社会が強い社会だと思うのです。そのためには、ぷかぷかさんが今やっているような、「地域を耕す」地道な努力が必要なんだと改めて思います。ちょっとづつしかすすまないとは思いますが、諦めずに進むしかないのかなと。

 ぷかぷかさんたちに直接会えば、楽しい発見や驚きや、面白いことがたくさんあることに気づき、難しい理論をぐだぐだ聞くより、すんなり「ああ、そうか」と感じられます。私も耕されている途上にあるのだと思っています。

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