ぷかぷかが横浜文化賞文化・芸術奨励賞を受賞しました。
横浜文化賞文化・芸術奨励賞の歴史30年の中で、福祉事業所が受賞したのは初めてです。
ぷかぷかさんたちといっしょに作ってきたものが「文化」として認められた。
これって、なんかすごいじゃん!て思ってしまうのです。障がいのある人達の置かれた社会的な状況を考えるならば『逆転満塁ホームラン』もしくは『価値の転倒』といっていいくらいの出来事だと思います。
ぷかぷかは設立当初から「障がいのある人たちとはいっしょに生きていった方がいいよ」「その方が社会が豊かになるよ」と言い続けてきました。言い続けるだけでなく、いっしょに生きていくと何が生まれるのか、どんな豊かさが生まれるのか、ということを具体的に目に見える形で表現してきました。
それが一番よくわかるのが演劇ワークショップです。障がいのある人たちといっしょに生きていくと何が生まれるのか、アーダコーダややこしいこと言わなくても、舞台を見ればひと目でわかります。
背景画もいっしょに生きていればこそのすばらしい作品。ここでしか生まれない文化。
ぷかぷかさんたちは私たちと発想が違います。こんな絵がさらっと出てきます。
こんな人たちといっしょにやっているから、とんでもなく面白いものが生まれます。演劇ワークショップは、そのことがよく見えます。そこで生まれるものは今までにない新しい文化とも言えます。それは社会を豊かにします。障がいのある人たちといっしょに生きていくことで生まれる豊かさ。ぷかぷかが生み出すものがおもしろいのは、この豊かさの故だと思います。
そういったことが評価され、今回の受賞があったのだと思います。評価されたのは、演劇ワークショップだけでなく、ぷかぷかが生み出すものすべてのクオリティーの高さ、ともいわれました。
横浜文化賞文化・芸術奨励賞を受賞を受賞したからって、明日から何かが変わるわけではありません。今までどおり明日も明後日もぷかぷかさんたちとお互い「いい一日だったね」って言える日々を創っていくだけです。それだけで、今までにない新しいものが生まれてきます。
こんな絵が生まれたり
こんな刺繍が生まれたり
こんな舞台が生まれたりします。
そういったものをきちんと評価し、社会に発信していきたいと思うのです。誰にとっても居心地のいい社会を作るために。
『おひさまの台所』で、この字を見て思わず買ってしまったというお客さんがいました。ぷかぷかはこうやって日々の暮らしの中で社会を少しずつ豊かにしています。
「にうしもの」ってなんだろう、と思いきや、煮物でした。
この字は社会をゆるっと緩めてくれます。何かと息苦しいこの社会にあって、とても大事な働きをしています。
『おひさまの台所』は、単なるお惣菜屋ではなく、楽しい文化の発信基地なのだと思います。
★機会があればぜひタカサキの講演会を企画してみて下さい。『逆転満塁ホームラン』の打ち方、教えますよ。あちこちの福祉事業所が『逆転満塁ホームラン』を打ち始めたら、すごくおもしろいことになります。社会はきっと変わります。