昨日IWJというわりと硬派の独立メディアの日刊ガイド(メールによるニュース配信)に上映会のお知らせが載りました。
■「お互い『いい一日だったね』って言い合える日々こそ大事にしたい」! ぷかぷか上映会『梅切らぬバカ』のお知らせ
ぎりぎりのお知らせとなってしまいましたが、本日27日の午前と午後に、NPO法人ぷかぷかによる映画『梅切らぬバカ』上映会およびトークショーが、横浜市健康福祉総合センター4Fホールで行われます。
ぷかぷかによると、「やまゆり園事件は私たちにとってなんだったのか、どうすれば事件を超える社会を作っていけるのか、をみんなで考える上映会」ということです。
やまゆり園事件から、丸6年経ちました。
この間、排除の論理に立脚した障害者をめぐる社会状況はほとんど変わっていません。
ぷかぷか理事長の高崎明さんは、この映画をなぜ上映するのか、次のように、ブログ「ぷかぷか日記」の中で述べています。
「『梅切らぬバカ』にはグループホーム反対運動が登場します。この地域に障害者はいない方がいい、と主張しています。やまゆり園事件のように暴力的に排除するわけではありませんが、障害者はいない方がいいという考え方では地続きにあります」
※あなたのアイデア、ぜひ聞かせて下さい。(ぷかぷか日記、2022年8月25日)
https://www.pukapuka.or.jp/2022/08/25/7465/
映画は、この考え方に対して、言論で反対運動を批判し、論破して、反対運動をつぶすのではなく、障害者とともに時間をすごす日常の豊かさを、そのかけがえのなさを、淡々と描いているといいます。
高崎さんは、ブログの中で、「やまゆり園事件について、あーだこーだいうよりも、障がいのある人達といっしょにいい一日を具体的に積み上げていく方を大事にしたいと私は思っています。『梅切らぬバカ』との接点はそこにあります」と述べています。
高崎さんは、この価値観を端的に次のように述べています。
「お互い『いい一日だったね』って言い合える日々こそ大事にしたい」
これは、相手が障害者に限らず、人間が人間と一緒に生きるときの大原則であるように感じられます。
すばらしい思想ではないでしょうか。
この思想は、たんなる意識改革だけで実現できるものではなく、忙しすぎる労働条件や偏見を煽るメディアなど、この思想の実現を阻む、社会的条件にもフォーカスする必要性を浮かび上がらせます。
そして、この思想は、ささやかであっても具体的な行動へと誘い、その具体的な行動の積み重ねが、共生の障害になっている社会的条件を突き崩す可能性をも示唆しています。
高崎さんは、映画上映会の後のトークショーで集まってくれた人々と何を話したいか、次のように述べています。
「事件に関わる大きな話ではなく、自分の手の届く範囲の話をします。その気になればすぐにでも始められるような話です」
この上映会と映画『梅切らぬバカ』、NPO法人ぷかぷかにご注目ください。
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ぷかぷか日記をちゃんと読んでくれていたんだと思いました。福祉とはほとんど関係のない人達が、こんな風に受け止めてくれていたことがとてもうれしいです。
お互い『いい一日だったね』って言い合える日々を積み重ねていくこと、それがあのような事件を二度と起こさないことにつながっていくのだと思います。何よりもこれはその気になれば日々の暮らしの中で誰にでもできることです。