県の管理する障害者施設での虐待事件について
①これは明らかに犯罪。どうして犯罪として告発しないのか。
②「ともに生きるかながわ憲章」を率先して実践すべく神奈川県立の施設で、どうしてこのような虐待が起こるのか。
の2点について神奈川県のホームページ、「私の提案」を通して質問し、その回答が来ました。
①については以下のような回答
日頃から県政に御理解と御協力をいただき、厚くお礼申し上げます。
このたびは、「わたしの提案」に御意見をお寄せいただき、ありがとうござい ました。中井やまゆり園の利用者への虐待が疑われる事案に関する報道では、利 用者やその御家族はもとより、県民の皆さまに御心配をおかけし申し訳ありま せん。
県は、県立中井やまゆり園における利用者支援外部調査委員会の調査結果(第 一次)で、虐待通報すべきと判断された事案について、速やかに関係市町村への 虐待通報を行うとともに、警察に相談しており、厳正に対応していきたいと考え ていますので、御理解いただきますようお願いします。
あの虐待はもう犯罪ではないか、という指摘に対し、この回答。質問をちゃんと読んだのかと思います。言葉がまともに通じてない気がします。救いがない気がします。
②については以下の回答
日頃から県の福祉行政に御理解と御協力いただき、厚く御礼申し上げます。
このたびは、「わたしの提案」に御意見をお寄せいただき、ありがとうございました。憲 章の理念を率先して実践するはずの県立障害者支援施設において、虐待通報に至る不適切 な対応が起きていたことについては、御心配おかけして申し訳ありません。
いただきましたご質問につきまして、回答いたします。
中井やまゆり園において不適切な対応が起きた背景として、これまで民間施設では対応 が困難という理由で、重度の障がいをお持ちの利用者を県立直営の同園で受け入れてきま したが、園の利用者支援について「人権意識の大きな欠如が生じている。」「利用者を人とし て支援することに欠如し、行動特性を適切に把握できずに、放置に近い対応をしていた。利 用者本人が望む生活を組み立てていくという点が欠如している。」と外部調査委員会から指 摘をされました。また、園のマネジメントについては、「支援や対応が難しい利用者が入所 する寮では、利用者支援について、職員同士で話し合う環境になく、職員間での対立や風通 しの悪さなど、人間関係の問題があった。また、こうした実態を把握していた幹部職員は、 適切に対応ができておらず、現場の把握をせずにマネジメント機能が失われていた」と指摘 されました。
県としては、こうした指摘を重く受け止め、令和4年3月から本庁職員が園に常駐し、指 導を行うとともに、4月からは民間のスペシャリストを雇用し、外部アドバイザーとして直 接、支援について指導を行っていただくなど、園の支援及びマネジメントについて改善の取 組を進めているところです。
人が人でなくなっている現場が、こんな対応で変わるとは思えません。予想された回答とは言え、なんとも気が重いです。
東京では虐待を受けた利用者さんが亡くなる事件が発生しています。
神奈川県でもこういうことになる可能性は十分にあったと思います。これを防ぐにはどうしたらいいのか、みんなが真剣に考えていかないとほんとうにまずいです。