「破片のきらめき」という映画を見ました。精神科の病院に作られたアトリエに集まる人たちの創作活動を撮った映画です。
精神障害を抱えた人は、生きる上での苦労が絶えません。その苦労故に、磨かれた人生。彼らの生きている世界の深さみたいなものを感じました。
私はこんな風に必死になって生きて来なかったし、さしたる苦労もなくやってきました。だからなのかどうか、丁寧に自分の人生を生きる彼らを見ていると、「病む」っていったい何なんだ、という気がしてきます。
「ぼくの気持ちは暗いんだよ」などといいながら、この青年は調子を崩して入院してしまった仲間を主人公にした絵本(なんと40ページ!)を一晩で書き上げ、入院先の病院に届けます。苦しさの中で格闘したからこそ、今苦しんでいる仲間の苦しみが、自分のことのようにわかるのでしょう。仲間への思いを込めた絵本には、彼の優しさが詰まっています。
そんな彼らの世界に触れ、心がふっとやわらかくなりました。
「精神障害者」などという言葉で彼らのことを語るのは、ものすごく失礼に当たる、とこの映画を見るとつくづく思います。
あんな素敵な人達を「精神障害者」だからと地域社会から排除してしまう社会の貧しさを思いました。社会が痩せこけていくように思いました。
『破片のきらめき』のDVD、タカサキが持っていますので、興味のある方は連絡下さい。takasaki@pukapuka.or.jp
この映画のDVDもあります。興味のある方は連絡下さい。