3月8日(火)オンラインセミナーでぷかぷかの話をします。
事前の質問にこんなのがありました。
●パン屋でも、本気で美味しいパンを焼きたいという熱意の根源には何がありますか?
福祉事業所で何かを販売すると、よくあるのが
「障がいのある人たちが作ったものだから買ってあげる」
「障がいのある人たちの作ったものだから買ってもらって当然」
という、お互いのもたれ合いの関係です。こういう関係の中ではおいしいものは生まれません。何よりもメンバーさんの仕事のテンションが下がります。仕事のテンションが下がると、人生のテンションが下がり、人生の楽しさが激減します。
そういったことを考え、ぷかぷかでは
「おいしいから買う」
という関係を作ってきました。「障がいのある人たち」という言葉に甘えるのではなく、自分たちの作った商品そのもので勝負しようと思ったのです。
以前、区役所の弁当販売でほかの福祉事業所と販売日が重なったことがあって、
「どうして調整しないんだ」
と、区役所に文句を言った事業所がありました。話し合いの場で、私は
「お互い競争すれば、もっといいものができるのではないか」
といったのですが、相手の福祉事業所の方は
「うちは福祉だから競争しません」
などといいました。
いいものを作る努力を、福祉を理由にやらない、といってるのです。こういう発想だから、いいものはできないのだと思いました。メンバーさんたちの仕事のテンションも上がりません。メンバーさんの人生なんて、考えたこともないのだろうと思いました。
ぷかぷかさんたちは区役所などの外販に行って、全部売れると
「完売しました!」
とうれしそうに報告してくれます。彼らの笑顔が更にお客さんを呼び込みます。お客さんが増えると、更に売り上げが伸び…という好循環が生まれます。人生が楽しくなります。
ぷかぷかはみんなでいい一日を作ることを大事にしています。いい一日を作るのは、お互いいい人生を生きたいからです。そういう思いがあって、「おいしいから買う」という関係を大事にしてきたのです。