2月11日の「ともに生きるってなんだろう」セミナーの事前質問第三弾です。
●障害を持ち2年後に学校卒業を控えている娘を持つ母親です。進路を決める上で重要な事、身につけておく事をお教えいただきたいと思っています。
●障がいのある子どもを育てる時に、将来に役立つ力をどのように身に着けられるよう助けていったらいいか、アドバイスをください。
よくある質問ですね。養護学校の教員をやっている頃は、そういったことも考えていましたが、「ぷかぷか」という働く現場を作ってからは、かなり考え方が変わりました。
ぷかぷかを10年やってきて思うのは、
「漠然と何かを身につける」
とかではなく、
「今、自分の人生を楽しむ」
ことこそ大事じゃないか、ということです。
ぷかぷかは
「いい一日をみんなで作る」
ことを大事にしています。いい一日はいい人生の始まり。みんなでいい人生、楽しい人生を作っていこうよ、というわけです。
なんのために仕事をするのか。それはいい人生を送るためです。人生を楽しむためです。
ぷかぷかではみんな仕事を楽しんでやっています。
仕事は一日のいちばんいい時間を使います。人生のいちばんいい時間を使うわけですから、仕事は楽しくないと時間がもったいないです。
仕事は人生そのもの。だから楽しくないと、人生がつまらなくなります。
もう一つ。自分のやりたいことをしっかり見つけることです。自分は何をしたいのか。そこがはっきりしているかどうかがすごく大事です。
以前、「しんごっち」という青年がいました。しんごっちは電車が大好きで、給料が出ると、横浜川崎間のひと駅だけのグリーン車の切符を買い、8分間のわくわくするような旅をやっていました。
ひと駅だけ乗るのにわざわざ高いグリーン車に乗る人はまずいません。わずか8分の乗車時間ですから、立ったままでも十分行ける距離です。座ったとしても、ゆったりくつろぐような時間はありません。それでも、そこに750円のグリーン車の代金を払って乗るところに、しんごっちの「人生観」があるように思うのです。
横浜から博多までのグリーン車の旅よりも、短い分、もっと濃縮された、わくわくするような贅沢な時間がそこにはあるような気がします。8分間の胸のときめきこそ大事にしたい、というしんごっちの素敵な人生がそこにはあります。
グリーン車で自撮りしたしんごっち。人生を思いっきり楽しんでいます。
テーブルの上には慎ましくお茶とおにぎり
自分は何をしたいのか。それをしっかり見つけて生きていって欲しいと思うので