パルシステム主催の人権研修会で「ともに生きる」ってなんだろう?を考える話をします。パルシステムの会員でなくても、誰でも参加できますので、「あ、おもしろそう」って思ったらぜひ申し込んで下さい。
「ともに生きる」って、あーだこーだ小難しい話じゃなくて、この写真のようにご機嫌な顔して彼らと日々過ごすことだと思います。コツは、彼らに何かやってあげる、なんて思わないで、ふつうに、対等につきあうことです。間違っても「健常者」の自分の方がえらい、とか優れているなんて思わないことです。
そうやっておつきあいすると、思ってもみない世界が見えてきます。
昔演劇ワークショップの中で「海のぬいぐるみ」を作った人がいました。ぬいぐるみといえばふつうクマさんとかパンダとかなんとなく丸っこいものを作りますが、養護学校の生徒の一人が「海のぬいぐるみ」を作りました。海のどこをどう切り取ってぬいぐるみを作ると思いますか?ちょっと考えてみて下さい。こういうのをサラッと思いつくことが素晴らしいと思います。発想が豊かなのです。私たちにはまねできません。
彼らとおつきあいしていると、こういう思ってもみないものが次々に出てきます。世界がグ〜ンと広がります。こんなおもしろい世界があったのかっていう気づき。こういった気づきが私たち自身を豊かにします。これが彼らとおつきあいするということです。
演劇ワークショップでいっしょに芝居を作ると、彼らのおかげででき上がる作品の幅がびっくりするほど広がります。いっしょに生きる意味がよくわかります。
ぷかぷかのお店がいろいろおもしろいのは、やはり彼らがいるからです。彼らがいなければ、おもしろくもなんともないただのパン屋であり、お惣菜屋、食堂にすぎません。彼らに、ただただ感謝!です。
彼らといっしょに生きると、社会が豊かになります。それはぷかぷかを見ているとよくわかります。
「酢のもの」と書くところを写真のように書いた人がいました。「あっ、いい!いい!」ってつい言っちゃいます。こういう字は楽しいし、社会をゆるっとしたものにしてくれます。「まちがってる」なんていうのはもったいないです。なので、ぷかぷかではそのまま商品といっしょに並べます。お客さんもよくわかっていて、「ああ、今日はこれね」って笑いながら買っていきます。こういう関係のあるところを「ともに生きる社会」というのだと思います。こういう字を書く人こそ大切な仲間として受け入れる社会こそ、みんなが心地よく生きられる豊かな社会といえます。
いずれにしても、どうしたらご機嫌な顔して彼らと日々過ごせるようになるのか、その結果何が生まれるのか、といったお話をしようかと思っています。一方的な話ではなく、みなさんからの質問を受ける形でのお話なので、どんな話になるかは当日のお楽しみです。
いい話だったね、で終わるのではなく、これをきっかけに自分のまわりにいる障がいのある人たちと、お互い笑顔で「いい一日だったね」っていえるようなおつきあいができるといいなと思っています。そしてぜひあなたの「ぷかぷかな物語」を作って下さい。