11月28日にアップされたばかりのアマゾンの『ぷかぷかな物語』販売サイトのカスタマーレビュー、社会の状況をしっかり見据えた今までにない素晴らしいレビューです。
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この本はある障害者就労継続支援事業所B型のお話ですが、同じくB型で働いている私としては全く違った視点で事業展開されていることに大きく関心をもちました。
まず感じたことは障がいをもつ人たちを支援する対象とした見方でなく、「共にはたらく・生きる」同志として地域を巻き込み(耕す)ながら一緒に活動し、そのほうが絶対楽しいということ。そして持続性があること。「多様性を認め合うインクルーシブ社会の実現を」とどこでも耳にしますが、今の社会の在り方は、教育、就労が障がいをもつ人たちとそうでない人たちとを分けた制度の上で成り立っています。
分離が進むほどその社会の規範に縛られて、障がいをもつ人たちがその多様性を認めてもらうどころか社会に合わせるために押し殺さなければならない、ますます支援、配慮の対象にされてしまう。
ぷかぷかさんのように障がいをありのまま楽しむ方法を作り上げれば、そこに生産性も生まれ、制度も使い倒し、地域も社会も豊かにしていくことを実現していけるのだなととても参考になりました。障がいをもった人たちと関わる仕事をされている方、学校教育関係の方にもぜひ読んでいただきたい一冊です。
何より、ぷかぷかさんたちがとても魅力的です。
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《「多様性を認め合うインクルーシブ社会の実現を」とどこでも耳にしますが、今の社会の在り方は、教育、就労が障がいをもつ人たちとそうでない人たちとを分けた制度の上で成り立っています。》
なかなか鋭い指摘です。多様性を認め合う社会の実現は、障がいのある人とそうでない人をわけている制度そのものに焦点を当て、そこを変えることが同時進行でないと、多様性を認め合う、なんてまやかしに過ぎないのではないかと思います。といって制度を正面から変えるなんて、実に大変なこと。考えるだけで気が遠くなりそうです。
じゃあどうするのか、ということですが、ぷかぷかはそんなことは一切考えずに、ただ彼らに惚れ込み、彼らとはいっしょに生きていった方がいいよ、その方がトク!と言い続け、様々な実践を積み重ねてきました。でも結果的には、そういった制度を超えるものを作り出せたのではないかと思っています。
教育、就労の世界で、後に続く人がたくさん出てくれば、制度は形骸化していきます。何よりも、教育、就労の世界が豊かなものになります。この豊かになる、というところが大切です。それこそがいっしょに生きていくことの本質だと思います。
ただ残念なのは、後に続く人が、この業界でなかなか出てこないことです。ぷかぷかに見学に来て「素晴らしい」という人は多いのですが、自分の事業所での新しい動きは出てきません。カスタマーレビューを書いた方も、「とても参考になりました」というところでとまっている感じで、なんとも残念です。
大事なことは、新しい動きを作り出すことであり、社会を変えることです。お互いが生きやすい社会に。