毎日新聞の上東さん、頑張ってまたやまゆり園事件を問う連載記事を始めました。
書いても書いてもやまゆり園自体は何も変わらなくて、読んでてむなしくなります。それでもあえて書き続ける上東さん、尊敬します。
ほかの新聞社がやらない中では、書き続けること自体に素晴らしい意味があり、価値があります。
裁判が終わってしまい、何もしなければ、事件はどんどん忘れられていきます。そういった中でのこの連載記事は、多分歴史に残るほどの価値ある記事になると思います。
福祉の現場にいる者として、やまゆり園事件に関するメッセージを発信し続けねば、とあらためて思いました。
事件を問うことは、社会のありよう、私たちひとりひとりのありようを問うことでもあります。障がいのある人たちと、この社会の中でどんな風につきあっていくのか、どんな風にいっしょに生きていくのか、と問い続けること、それが「障害者はいない方がいい」「障害者は不幸しか生まない」というメッセージを発信した事件を超えることだと思います。
事件を問うだけでなく、事件をどうやって超えていくのか、を実際にやってみること。考えるだけ、あーだこーだ言うだけでは社会はちっとも変わりません。大事なことは、やまゆり園事件を引き起こすような社会を本気で変えることを実際にやってみることです。
つい三日ほど前、ぷかぷかの近くにある創英大学でぷかぷかさんと一緒にすごろくワークショップを通して新しい出会いを作る授業をやってきました。サイコロを転がしてすごろくゲームをやり、お互いのことを知る授業です。
すごろくには「旅行に行きたいのはどこ?」「自分てどんな人?」「好きな歌手は誰?」といった問いがあり、それにひとりひとりが答えていくます。たったそれだけのことなのに、普段障がいのある人たちとのおつきあいのない学生さんたちにとってはとても新鮮な体験だったようです。
その時に出てきた学生さんの気づきのひとつがこれ。
新しい出会い 新しいつながり
一つの空間に明るい風が吹いてきた。
ぷかぷかの人の不思議な力
いつの間にか明るい気持ちになっていた。
ぷかぷかさんと一緒にちょっと動けば、こんな素敵な言葉が学生さんから出てくるのです。こういう言葉が少しずつ社会を変えていくのだと思います。
私たちがとにかく社会に出て行き、ちょっとアクション起こせば、こういった反応が出てきます。そういうことをやるのかどうかだけです。やらなければ、社会は変わりません。
福祉事業所には魅力ある方がたくさんいます。そういう人は社会に出していかないともったいないです。
11月14日(土)、横浜ラポールで映画を手がかりに事件を考える集まりをやります。でんぱたで先日稲刈りをしたのですが、そのお米を使ったおにぎりが出ます。これはもう来ないとソン!です。創英大学の学生さんも参加します。ぷかぷかさんとの出会いの話もしてもらう予定です。