セノーさんは毎日のようにゲオに電話します。このビデオありますか?という電話です。発売日を調べ、いつ入荷するのか聞いているようです。
ゲオのお姉さんも、忙しいにもかかわらず丁寧に対応してくれます。今日も何かを注文し、「いつ来るの?」「きょう」なんてやりとりをしています。
「いつ来るの?」という言い方からは、すごく慣れた関係が想像できます。そういう関係をセノーさんは毎日電話して作ったのだと思います。
障がいのある人に、何かやってあげるのではなく、お客さんと店員というフラットな関係です。そこがすごくいいと思います。
こういうところから新しい社会ができあがっていきます。
ビデオを見る、というセノーさんの趣味が、ゲオを耕し、そこから新しい社会が始まるなんて、ちょっとわくわくしてしまいます。
「ともに生きる社会かながわ憲章」なんてたいそうなこといわなくても、セノーさんのように寝っ転がって電話していれば、そういう社会は身近にできてしまうのです。セノーさんに、そのコツを習った方がいいですね。