2月11日(火・祝)東久留米で『Secret of Pukapuka』と第5期演劇ワークショップの記録映画『ほらクマ学校を卒業した三人』をやります。
演劇ワークショップの記録映画は、なかなか上映する機会がないので、ぜひ見に来て下さい。障がいのある人たちと一緒に生きると何が生まれるのか、あるいは、一緒に生きる意味ってなに?、といったものがよく見えます。
「共生社会を作ろう」とか「共に生きる社会を作ろう」とかよく耳にしますが、耳障りのいい言葉が聞こえてくるだけで、そこで何を作り出そうとしているのか、といったことがさっぱり見えません。具体性がないのです。どこまで本気なのか、と思ってしまいます。
演劇ワークショップは、障がいのある人たちと一緒に芝居を作り、舞台で発表します。そういう社会を作ろう、と本気でやっているのです。
どんな舞台ができるのか。去年、その舞台を見た人がこんなことを書いていました。
「障がい者イベントというと支援者にしっかりと支援されてる障がい者が決まった事を大人しくやっているイメージがあるけど、ここでは全く違う」
下の写真がその舞台。「支援」ではなく、「一緒に生きる」関係が作り出した舞台です。背景画もぷかぷかが制作。一緒に勝負する、というか、緊張感のみなぎる舞台です。
一緒に生きると何が生まれるのか、がよくわかる舞台です。一緒に生きる意味も。
こういった舞台をどうやって作っていったのか、映画はその6ヶ月にわたる芝居作りの記録です。
津久井やまゆり園事件についても、被告が言った「障害者はいない方がいい」「障害者は不幸しか生まない」という言葉に対して、それは間違ってると言うだけでは事件を生み出した社会は何も変わりません。被告の言葉に対し、「障害者はいた方がいい」「障害者は不幸しか生まないのではなく、社会を豊かにする」という実態を作り出すことが大事だと思います。私たちがどういう社会を作ろうとしているのか、それを具体的に提案するのです。
ぷかぷかはまずお店でそれを作り続けてきました。演劇ワークショプでは、一緒に芝居を作り、それを舞台で発表します。私たちが目指す社会が、ほんの少し見えます。
演劇ワークショップは台本があって演出家の指示の通りにやる、といったやり方ではなく、参加者みんながアーダコーダ言いながら作っていきます。障がいのある人達も一緒なので、すんなりまとまりません。すんなりまとまらないところで、どうしよう、どうしよう、とみんなで悩みます。この「悩む」ということが、場を豊かにします。私たちを磨きます。
映画はその過程を飾ることなく淡々と記録しています。
ぜひ見に来てください。あなたの心もきっと耕してくれるはずです。