神奈川新聞成田さんの先月のデスクノート。
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東京都台東区が台風19号に備えて設けた避難所で、ホームレスの人は「区民ではない」として利用を拒否された。暴風雨被害が出る恐れが強まっていたにもかかわらず、職員に命への想像力はなかったのか。
ツイッターでは区の対応への批判が少なくなかったが、「納税者でない人に避難所を使う権利はない」と区を擁護する意見も。「かつては働いて社会貢献していただろうから受け入れるべき」との声もあった。
障害者19人が犠牲になった津久井やまゆり園事件から3年余。無条件に生を肯定するのではなく、社会に役に立つか否かで命を選別する風潮が根強いことにがく然とせざるを得ない。
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「…がく然とせざるを得ない」というのはよくわかります。大事なことは、そこでどうするのか、です。
命を選別する風潮が根強いのは、どこまでも私たちの社会。ぷかぷかさんたちは「命の選別」をしません。
なぜか。そういう発想がないからです。
私たちが、つい、社会に役に立つか否かで命を選別してしまう発想そのものがないのです。
私たちは理屈っぽく、命の選別をするのはおかしい、だからやめよう、と考えるのですが、彼らにははじめからそういう発想がないのです。
そんなふうに考えると、「命を選別する」といった発想そのものがない、言い換えれば、そういった発想から自由なところで生きているぷかぷかさんたちの生き方が、なんだか光って見えるのです。
彼らの生き方にこそ、社会を救うヒントがあるのではないか、と思ったりするのです。
謙虚に彼らに学ぶ。そのことが今すごく大事な気がするのです。
彼らにもっともっといろんなこと教わらなくちゃ、と思うのです。そして私たちがどこまで変われるか、です。