ぷかぷかは、なんと来年で10年!
頼りないことこの上ないぷかぷか、右に左によろけつつも、気がつけば来年でなんと10年になります。いつこけるのか、ハラハラしながらの10年でしたが、何とか持ちこたえました。
就労支援の事業を、ただ10年続けてきただけではありません。「ぷかぷかさん(=障がいのある人たち)と一緒に生きることの意味」=「新しい価値」を創り続けてきた10年だったこと、これが大きいと思います。そこにこそぷかぷかが街にできた意味があります。
その新しい価値は『pukapukaな時間 Ⅰ』『pukapukaな時間 Ⅱ』『ぷかぷかな物語』という三冊の本を生み出しました。『pukapukaな時間 Ⅰ、Ⅱ』はぷかぷかが創り出した価値をビジュアルに表現したものです。
6年目になる演劇ワークショップも毎年のようにぷかぷかさんと地域の人たちで作った新しい芝居を「表現の市場」で発表し続けてきました。ぷかぷかさんたちといっしょに創り出した新しい価値の発表、といっていいと思います。
3年前の相模原障害者殺傷事件。容疑者は「障害者はいない方がいい」「障害者は不幸しか生まない」といい、殺したことはともかく、その主張を否定しきれない多くの人たちがいました。
そんな中にあって、ぷかぷかは「障がいのある人たちとは一緒に生きていった方がいい」「その方がトク!」とひたすら言い続けました。言うだけでなく、リアルにその「トク」を実感できるものを作り続けてきました。
ぷかぷかのお店が街にあること、そこでぷかぷかさんが働いていること、人を癒やすほっこりあたたかな空気感、そのリアルにたくさんの人たちがファンになりました。
「表現の市場」でぷかぷかさんたちが舞台に立つこと、大学でぷかぷかさんたちといろんなワークショップをやること、区役所でぷかぷかさんたちと一緒に人権研修会をやること、それらすべてが彼らといっしょに生きる「トク」をリアルに感じられるものになっています。
そのリアルこそが、あの忌まわしい事件を超える社会を実際に作っていくのだと思います。
いや、ぷかぷかのまわりには実際にそういう社会ができあがっているのです。