今年の「共生社会実現フォーラム」、神奈川県のホームページにはこんなことが書いてあります。
テーマ:誰もが行動する社会へ
コンセプト:カッコいい大人たちが魅せる
カッコいい学生たちが魅せる
誰もが行動する共生社会
プログラム一覧:
●フォーラムプログラム
テーマやコンセプトに則して、共生社会の実現や障がい理解に係るプレゼンテーションやワークショップを行います。
●学生による活動報告ブース
県内の学生による共生社会の実現に向けた活動を発表します。
●障がい福祉サービス事業所による物販ブース
●福祉機器等の展示ブース
●パフォーマンス
アーティストによるパフォーマンスや作品の展示を行います。
●障がい理解に係る表彰式
「心の輪を広げる体験作文」「障がい者週間のポスター」表彰、障がい福祉サービス事業所等への発注に貢献した企業表彰を行います。
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こんなことやって、「誰もが行動する社会」に本当になるのでしょうか?
この「コンセプト」に書かれた意味は、何なんですかね。意味がわかりません。
これで何か新しいものが生まれるとは思えません。
本気で共生社会を作ろうとしているんだろうかと思いました。
数日前にも書きましたが、納税者として神奈川県に質問を書きます。
(1)今年の共生社会実現フォーラムは共生社会に向けて何を実現しますか?実現するものを具体的に書いてください。
(2)昨年の共生社会実現フォーラムについて
①費用対効果の観点から、どのように評価しましたか?
②宣伝費、会場費、人件費など、何にどのくらいお金がかかりましたか?
③かかった費用に見合うものは実現できましたか?
④共生社会に向けて具体的に何が実現できましたか?
⑤社会が少しでも変わるものを創り出しましたか?
(3)税金の使い道についての提案です。
横浜市がやっているヨコハマアートサイトではアートを使って社会を豊かにしようとしている団体から毎年、事業企画を募集し、審査の上、助成金を出しています。
共生社会を作っていく上でも、そういうことをやった方が、お金の使い道としては曖昧なものに使うよりは、具体的な事業に使われ、意味のある使い方になると思います。
助成金の申請書の中身はこんな具合です。(事業計画は単年度)
- 共生社会という観点から、今の社会のどんなところが問題だと思うか。
- その問題を解決するために、どのような事業を展開するのか。
- その事業は社会にどのような波及効果があるか、どんなことが期待できるか、社会をどのように変えていくのか。
- 事業を行うための予算はいくらぐらいか。
この申請書を公平性が担保できる第三機関に審査を依頼し、予算によって上位10〜30チームを決めます。(ヨコハマアートサイトは約30チーム)
審査の観点は、
・申請した事業が共生社会実現に向けて社会を変えるきっかけを作り出すことが
できるか
・問題意識は明確か
・事業の実現性、継続性
・地域社会との連携
・収支バランス
審査に通った事業計画はネット上にオープンにし、いつでも、誰でも事業の遂行を見学できるようにします。1年間の活動の報告会は誰でも参加できるようにオープンにし、活動成果はネット上でいつでも見られるようにします。
活動の報告は、共生社会を目指して、私たちは何をしたのか、そのことでどんなことが実現できたか、という実践報告であり、本気で共生社会を作りたいと考えているグループにとってはすぐにでも役に立つものになると思います。
私たちの払った税金はこんなふうに共生社会に向けて実際に社会を変えるような事業の企画に使ってほしいと思っています。共生社会実現フォーラムという何を生み出すのかはっきりしないものにお金を使うより、共生社会に向けて確実に何か新しいものを生み出し、社会を本気で変えていくような企画にこそお金を使うべきだと思います。
税金の使い道についての提案、どのように考えますか?