今日紹介した実習生の感想にはなかったのですが、実習の終わり頃、学生さんといろいろお話ししたときに相模原障害者殺傷事件の話をしていました。
授業で聞いたときは、大変な事件だけど、どこか人ごとという感じで聞いていました。でもぷかぷかで実習し、『ぷかぷかな物語』の最後の章を読んでからは、それではだめなんだと気がつきました、とうれしいことを言ってくれました。
人ごとではなく、自分のこととして考えなければいけないんだ、と。その気づきが、ぷかぷかさんとのおつきあいから生まれた、ということがうれしいですね。
テラちゃんをはじめ、実習で出会ったぷかぷかさんたちと自分の、いっしょに生きていった方がいいと思える関係の中で、犯人の言った「障害者はいない方がいい」とか「障害者は不幸しか生まない」と言った言葉がいかに間違ったものであるか、リアルに気がついたのではないかと思います。人ごとのようにすましていい事件ではないことも。
『ぷかぷかな物語』の最後の章はぷかぷかさんとの関係の中で見えてきた事件への思いです。ですからぷかぷかさんたちといい関係を作っていれば、あの章で書いたことはすごくよくわかるはずです。たとえば「面倒のかかる人たちを排除すると社会はすっきりするのかどうか」とストレートな問いを立てます。ぷかぷかさんたちとの関係の中でその問いを考えていくと、事件が問いかけたものがリアルにわかります。
優生思想云々の大きな話ではなく、ぷかぷかさんとのおつきあい、という等身大の目線で相模原障害者殺傷事件のことを自分のこととした考えられたことがすばらしかったと思います。
そういう意味では、今回の実習は想定外の収穫のあった、本当にいい実習だったと思います。