先週、「ぷかぷかいい男、いい女写真」の写真を撮りに来た休日フォトグラファー兼偏向素人劇作家の濱隆之介さんが『ぷかぷかな物語』の感想を書いてくれました。
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私の中でまだ消化しきれていないのでうまく書けるか分からないのですがまず間違いなく言えることは心に響く本である、ということです。
私は先週、実際にぷかぷかにお邪魔させていただいて、ぷかぷかさんたちの写真を撮らせてもらったので尚更なのかもしれませんが、高崎さんたちスタッフや利用者であるぷかぷかさん、そして行政の方々やいろいろな協力者の方たちの苦労と努力が、そしてぷかぷかがいい方向に動き出したときの喜びがとてもリアルに感じることができました。ぷかぷかに関わる人たちの思いを知ると自然と応援したくなるという人は少なくないと思います。
私が二週続けてお邪魔したのも、私なりに何かできないかと考えてのことです。大勢で何かをワイワイやるのは非常に苦手なので自分は蚊帳の外にいて文章を書くことで応援できたらなと思います。たまに伺って美味しいパンを食べて、ぷかぷかの空気に触れるぐらいがちょうどいいのかなと思っています。
話が逸れました。
本の中で一番印象に残ったのは、昼間も言いましたが相模原の事件のことです。植松被告が3年間の間にあんな考えに至ったのは施設のせい(それだけとは言いませんが)なんだな、初めにぷかぷかのような暖かい場所に出会っていたら結果は違っていたのだろうなと私も思いました。
正直、私の店のお客さんにも「障がい者は親が全て面倒をみれるならいいけど税金を使うならいなくてもいい」といった考えの方もいます。別に悪い人でもなく普通の方です。私もいなくてもいいとは言いませんがいたほうがいい、と思ったことは一度もありませんでした。今、少しづつですが私の中に変化が起きています。ただやはり書いてありましたフリちんの話などはまだ受け入れられません。私のような障がい者の方たちと接点がなく暮らしてきた者は「わからない」「知らない」「なんか恐い」というのがまだまだ本音ではないでしょうか。
高崎さんの本を読むとぷかぷかがどういう場所なのか気になるようになると思います。ただ知識がなさすぎて想像しづらいところもあったのも事実です。やはり読むだけではなくて実際に足を運ばないと、縁のなかった者には伝わらないのではないでしょうか。当たり前ですが小冊子のようなビジュアルが全面に出ているほうがガツンときます。
話があちこち飛んで申し訳ありません。
まとめます。
これは高崎さんの狙いとは違うのかもしれませんが今の私が読んだ感想は、
「高崎さんという強い信念を持った男が業界の常識に立ち向かい、ぷかぷかさんたちの居場所を作り上げた話であると同時にぷかぷかさんたちと暮らすことの良さ、素晴らしさがグッと詰まった一冊」なんだと思います。ぷかぷかさんって何だろう?という興味は絶対に引くと思います。
高崎さんが一番ご存知だと思いますが、ぷかぷかさんたちの魅力はやはり彼らと触れ合うのが一番分かるんだと思います。
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ぷかぷかさんの雰囲気がとても気に入ったので、時々ぷかぷかに来て、写真撮って、パン屋の前にあるテーブルでパンをかじりながらフォトエッセイを書くそうです。ちょうどこんな感じです。
前回来て撮ったこんな写真が文章になります。
「いなくてもいいとは言いませんが、いたほうがいい、と思ったことは一度もありませんでした。」でも「今、少しづつですが私の中に変化が起きています。」と感想にあります。私の中に起きた変化が、どんなぷかぷかさんを書くのか、すっごく楽しみです。多分今まで誰も書かなかったようなぷかぷかさんが立ち現れるのではいないかとわくわくしています。フォトエッセイのサイトが決まりましたらまたお知らせしますね。
★『ぷかぷかな物語』はこちらからどうぞ