相模原障害者殺傷事件を超える社会はどうやったらできるのか、をテーマに8月3日(土)みどりアートパークで上映会をやるのですが、事件を超える社会は、やはりたくさんの人たちが日々の暮らしの中で障がいのある人たちとおつきあいすることで、少しずつできあがってくるのだと思います。
障がいのある人たちは、子どもの時は支援級だとか養護学校に行き、社会に出てからも福祉事業所などに行き、こんなふうに分けられた状態では、なかなかおつきあいする機会がありません。
おつきあいする機会がなければ、障がいのある人たちってどんな人たちなのか、イメージすることがむつかしいと思います。何か問題が発生すると、自分の勝手な思い込みがどんどんふくらみます。
グループホーム建設反対運動の人たちは
「障害者は犯罪を犯す」「だから地域の治安が悪くなる」
と主張していましたが、その根拠は自分の中の思い込みだけです。思い込みではあっても、それがグループホーム建設計画をつぶすほどのチカラを持ってしまうことが怖いです。
グループホーム建設反対運動の
「障害者はこの地域にいない方がいい」
という主張は、相模原障害者殺傷事件の犯人の
「障害者はいない方がいい」
という主張と、全く同じです。
相模原障害者殺傷事件につながるものは、こんなふうに身近な出来事に中にいっぱいあります。それをどうやってつぶしていくのか。
グループホーム建設の説明会で、反対している人たちと向き合ったことがありますが、自分の思い込みだけで話をしている人に、言葉で説得することの難しさをいやというほど感じました。
そのときやったのは、その地域の子どもたちを集めてぷかぷかさんたちといっしょにパン教室をやることでした。子どもたちはすごく楽しいパン教室を体験しました。子どもたちにとって、そこで出会ったぷかぷかさんたちは
「犯罪を犯す障害者」
ではなく、
「パン作りをやさしく教えてくれた楽しいお兄さんであり、お姉さん」です。
その体験をうちに帰ってお父さんやお母さんに話してほしいと思いました。
子どもたちの楽しい体験を聞いて、
「障害者は犯罪を犯す」
と声高く叫んでいた人が、すぐに考えを変えることは、多分ないだろうと思います。今まで何十年もそう思ってきたのですから。
でも、変わるきっかけの種だけは蒔くことができたと思っています。時間がかかっても、その種だけは蒔き続けたいと思っています。
8月3日の上映会は、ぷかぷかが今までその種をどんな風に蒔き続けてきたかの記録映画です。ぜひ観に来てください。
入場料無料ですが、参加人数を把握するために入場券をpeatixでお求めください。